Evernote企画2nd:第二回:タグを付けよう!

Evernoteにおいて「ノートブック」と「タグ」は後から情報を引っ張り出す上で重要な存在です。しかし、あくまでこれは手段であり目的ではありません。あんまり躍起になってノートにタグを付けようとすると、「整理マニアの悲喜劇」(※注1)に陥ってしまいます。

クローゼットの整理にEvertenoを使うことを提案されている「Evernote:活用法-クローゼットを管理する」(b2log/p)という@synkuro さんのエントリーの中でも、

お気楽に、ゆる~く管理したいのと、タグ付けを細かくしてしまうと、よほど意志が強くないと挫折しそうですので。「ブランド」、「色」タグに関しては、自分のブランド嗜好や色の好みが客観視できて面白そうと思い、最初はやろうとしたのですが、管理が煩雑になるのと、現実逃避(同じ色ばかり買うから)のため現在は使用していません。何れにせよ、タグ付けが負担にならない程度にカスタマイズした方がよいと思います。

と書かれています。

タグ付け自体が目的化してしまえば本末転倒です。あくまで「後から引っ張り出せる」程度のタグ付けで十分だと思います。逆に言えばどの程度のタグ付けならば後から引っ張り出せるのか、というのはある程度使ってみないと分からないと思います。それはノートの数が増えてくる中でも変化する可能性があります。

例えば、カレー

あなたがカレーが好きで、いろいろな店にいって新しいカレーを食べていたとしましょう。
そういった人にとっては、「カレーの水分量」「香辛料の多さ」「ご飯かナンか」「量」「インド風か日本風か」「ショップの名前」などカレーに関するタグを思いつくでしょう。

もし、ブログでカレーに関する記事を書いているならば、そういうタグ付けはカレー同士の比較を行うのに便利です。

しかし、普通の人が食事の記録としてカレーの写真をEvernoteに取り込む際はどうでしょうか。多分「カレー」というタグで十分でしょう、あるいは「洋食」でもいいかもしれません。(注2)

結局のところEvernoteを使ってその取り込む情報をあとからどのように使うのかという視点がないと適切なタグ付けはできません。しかし、タグの付け替え自体は簡単に行えますし、初めのうちはあまり気にすることなく、思いつくタグをどんどん付けていくとよいと思います。もちろん面倒にならない程度に。

ある程度使っていけば「使わないタグ」と「必要なタグ」がわかるようになると思います。そのときに「せっかく付けたタグだから」とこだわらないことです。サンクコストと割り切って、自分の使いやすい形を目指して改善し続けていくことが重要です。

なるべく簡単にタグを付ける

タグの付け方はノートを作る際に付ける方法と、ノートを作っておいて後からまとめてタグ付けをするという二つの方法があります。前回紹介したinboxはまとめて付ける方法です。

どちらが優れているとは言い難いですが、私はinbox方式を使っています。inbox方式は上手く使うと簡単にタグ付けができるからです。

一括で登録

Evernoteを使っていろいろな情報を収集しているとします。その時々で中心になるテーマ、頻繁に集めているテーマというのが出てくるのは珍しいことではありません。それは「カレー」であったり「Evernote」であったり「AKB48」であったり「市場変動におけるカオス理論」であったり、「いきものががかり」であったり「東のエデン」であったりするかもしれません。

そういった場合一番簡単な方法は専用のノートブックを作ってしまうことです。「カレー」という名前のノートブックを作ってそこにカレーに関するノートをすべて入れるという方法であればタグを付ける必要はありません。

しかし「カレーの写真」と「ショップのデータ」と「カレーに関する考察文」は分けて管理したいと思われるかも知れません。ようするに「写真」のノートブックと「データ」、「考察文」のノートブックがあって、それぞれに割り振るシステムを実行しているという事です。「タグ」はそういった時に力を発揮します。

しかし取り込むノートの数が多ければ多いほどタグ付けの作業が面倒になります。そこで「一括登録」を実施できるように工夫します。

いろいろな考え方がありますが、今回はシンプルな方法を一つだけ紹介しておきましょう。

inbox追い出し法

問:inboxに50個のノートが入っているとします。興味を持って集めているノートが40個、それ以外のノートが10個。さて、どのような手順でタグ付けしていくでしょうか。タグ付けしたノートは適切なノートブックに移動するとします。

答:まず10個の「それ以外のノート」を処理し、その後40個のノートを全選択(Ctrl + A)→タグ付けを行う。

簡単ですね。不必要なノートを追い出しておいてから、全選択からの一括登録するということです。全選択以外にも、ある連続した区間ならば「shift + 左クリック」、間隔が空いたノートブックならば「Ctrl + 左クリック」で複数選択ができます。
※操作はWindows版

まとめ

タグを付けるという作業も、Evernoteに増えていくノートの数によって「簡単」だったり「面倒」になったりします。

上に挙げた方法も効果的な人もいればそうでない人もいます。特定のテーマなど無い場合は一括選択などほとんど意味を持ちません。結局の所自分にあったやり方を探していくしかない、ということになります。

簡単に情報を取り込めるEvernoteは、タグ付けなどの作業について「簡略化」させていくことはとても重要です。一つの情報を多角的に分析してメタ情報を添付していくのではなく、その情報が自分にとってどのような意味を持つのか、の視点をもって必要最低限のタグ付けを行うのが、「Evernote」を使うコツの一つです。

次回もタグについて少し考えてみたいと思います。

関連エントリー:

サンクコストと時間の使い方(R-style)
Evernote企画2nd:第一回:inbox(R-style)

注1:
 「整理マニアの悲喜劇」は「『知』のソフトウェア」(立花隆)の中で紹介されています。とても几帳面な青年のお話です。たくさんの情報を一つ一つ完璧に整理しようとすると、結局それに追われて集めた情報を活用するための時間が無くなってしまうという内容ですね。いったい現代人でその人を愚かだと評せる人がどのくらいいるでしょうか。

注2:

 もっといえば、「食事」でもいいかもしれません。結局その写真が自分にとってどういった意味をもつのか、ということがタグ付けの基本です。

関連書籍:

編集後記:
もしEvernoteのデフォルトノートにGmailなみの「フィルタ」が実装できたら・・・。いやもう考えるだけで恐ろしいですね。便利すぎて逆に怖くなってきます。

Evernote企画2nd:第一回:inbox

みなさんはEvernoteを使う上で「inbox」ノートブックを作っておられるでしょうか。GTDにおけるinboxと同様に、入り口としてのノートブックを作っておくと何かと便利です。

今回はEvernoteでのinboxについて少し考えてみます。

とりあえずはここ

ノートを作った場合はとりあえずこの「inbox」ノートブックに入れておきましょう。

ノートブックのプロパティで「このノートブックを既定にする」にチェックマークを入れておくと、そのノートブックが「デフォルト」になります。
※デフォルトは「基本設定」「初期設定」程度のイメージでよいと思います。

ウェブクリップやメールによるノートの作成などはこの「デフォルト」のノートブックに入るので、inboxに割り当てるノートブックはデフォルト設定しておくのがよいでしょう。

書類受けのように、とりあえず作ったノートブックはこの「inbox」ノートブックに入れておきます。

振り分け

一番理想的なのは一日に一回「inbox」を処理する時間を設けることです。

「処理する」とは、タグ付けを行い適切なノートブックに移動させる、ということです。

もし、唯一のノートブックしか使っていない場合でも、一時的な置き場として「inbox」を作っておいた方が賢明です。取り込んだ情報に対してすべてすぐにタグ付けを行えるとは限りません。「後で」と思って放置しておくと、中途半端なタグ付けや、タグが付いていないノートが増えてくることになります。これはちょっとした問題です。

想定しうる「inbox」ノートブックが必要ない場合は
「単一のノートブックで、タグも付けない」
「自分以外の人間が随時ノートの処理をしてくれる」
の二つだけでしょう。

後者は秘書がいる、ということですが、それほど恵まれた環境にいる人はほとんどいないと思います。前者の場合は全文検索を頼りにするという方法で、「たまにみつからないかも」という割り切りがあればその方法もありかと思います。

一番中途半端なのは「タグ付けしてあるノート」と「していないノート」が混在している状況です。これだと検索したときに「これだけで全部」と言い切れないので、いつも「微妙な不安感」に悩ませられることになります。

とりあえず、何か一つくらいは「タグ」を付けておけば、ノートブックの数が増えてきてもある程度「力業」でノートを探すことはできます。さすがに3000を超えるノートがあった場合、検索するワードが思いつかない文章を一つ一つ見ていくことは限りなく不可能に近いと思います。

なぜinboxか

「inbox」ノートブックを作っておけば、そこに入っているノートは「未処理」であることがわかります。単にわかるだけではなく「処理をしなければいけない」というリマインダーにもなります。

またノートを複数のノートブックに分類している手法をとっている場合でもinboxは重要です。なんでも取り入れられるEvernoteを使っていくと、どこかの時点で「既存の文脈に収まりきらないノート」が発生してきます。この場合取り込んだ時点で放り込むべきノートブックが見つからないと、「適当」に放り込むか、放り込む時に「新しいノートブック」について考える、という作業が発生します。

前者はノートが見付けられる可能性を下げますし、後者は取り込み作業中に「横やり」が入ることになり、効率性が落ちます。

基本的に「ノートを取り込む作業」とそれを分別する作業は分けて行った方が効率はあがると思います。それを実現するために「一時保存用」のノートブックを作る、という方法が有効なわけです。

電子inboxの問題

さて、便利な「inbox」ですが問題もあります。それは「inbox一杯」問題です。

例えば、書類受けならば、物理的に入れられる書類の数には上限があります。入り切らなくなってくれば片付ける必然性がでてきます。

しかし、電子的なinboxに制限はありません。いくらでも取り込んだ情報を「そのまま」置いておくことができます。先ほどinbox自身がリマインダーになると書きましたが、少し油断して未処理のノートが50,100,200、となってくれば、逆に処理しようという意欲が薄れてしまうかもしれません。

前述しましたが、inboxを作る場合は、定期的なタイミングでその中身を処理しておく事が必要です。私は週次レビューでinboxノートブックを処理していますが、2週間ほどまとまった時間が取れずにinboxを放置していたら、ちょっとげんなりするほど中身が増えてしまいました。そうなるとどんどん「処理しよう」という意欲が落ちてきます。

経験的にこういう状況が一番「マズイ」と知っているので、思い切って処理してスッキリしましたが、あの状態を放置しておけばいずれEvernoteを何のために使っているのか分からない事になっていたことは間違いありません。

inboxを作る場合は、セットにしてそれを処理するタスクを定期的に発生される必要があります。

まとめ

Evenoteは自由に使えますので、必ず「inbox」を作らなければいけない、というわけではありません。ノートを作るときにノートブックへの割り振り、タグ付けが完璧にできる人は必要ないでしょう。それでもメール投稿などは「デフォルトノート」に入るので、それを処理するタスクは必要です。

あと、余談ですが、「inbox」ノートブックはノートブック欄で一番上に表示されるようにネーミングを工夫した方がよいかと思います。これも必ずしなければならない、というほどでもありませんが、やはり一番上が目に付きやすいことは間違いありません。
ノートブックの名前を「00inbox」という風に数字を頭につけておくと、ノートブックの並び順をコントロールしやすいです。

次回は「タグ付け」の手間を少し軽減させる方法を紹介します。

編集後記:
Evernote企画第一回は「Evernote論」的な趣で進めてみましたが、今回はちょっとしたネタなども交えて進めていきたいと思います。もちろん「Evernote論」的なものも出てくると思います。今回は不定期連載なので、翌日に「次回」がエントリーされるとは限りませんのであしからず。

音痴と耳の関係 ~フィードバックの重要性~

音痴という言葉をご存じでしょうか。正しい音程通りに歌えない、というヤツです。

この音痴の原因には大きく二つの理由があると考えられています。

一つは「運動性による音痴」つまり喉の問題です。もう一つが「感受性による音痴」つまり耳の問題です。この二つの音痴ですが「矯正」しにくいのは耳の問題の音痴なのです。

今回は音痴という言葉から出発してフィードバックの重要性について考えてみたいと思います。

続きを読む »

今週の「今日の一言」まとめ:ストレスとの付き合い方

今日の一言はこちらでつぶやいております。

3月1日

いかに知識を行動に移すかを考える上で重要なこと。一つ一つパイプを通ったのを確認しながら、行動を増やしていかないと詰まりや消化不良を起こしてしまう。

3月2日

いろいろな人の考えに触れる中で、現実の見え方が変わってくる。そのときにピッタルくる「解釈」を選べるようになれば、もっと楽に生きていく事ができる。

3月3日

失敗という言葉から抱くイメージも現実の解釈の一つ。成功までの道のりと捉えられれば、学ぶべき事はいくつも見つかる。

3月4日

配られた手配のよしあしに文句をいっても仕方が無い。手札にあったゲームを探すか、あたらしいゲームを作ってしまうか。どちらにせよその方が「ワクワク」できることは間違いない。

3月5日

これも「解釈」の問題。強く引き合う磁石ほど同じ磁極とは強く反発する。どちらの面を評価するかで見え方は大きく変わってくる。

3月6日

これは「コツ」のようなものなのかもしれない。必死に押さえ込んでもストレスは無くならない。無視しても見えないところで増大していくことも多い。
まずは、自分が「今ストレスを感じている」という事を自分自身で認識すること。あとは、その対象が「自分にストレスを与えるほどの大きな影響力を持った物だろうか」と考え直してみる。大抵、自分が気にしすぎていることを発見できる。でも、これはちょっとした「技術」なのですぐにはできないかもしれない。

今週の気になるつぶやき

@beck1240さんと@kazumotoさんが関西に来られる、ということでその日を楽しみにしております。

今週最もアクセスがあった「R-style 待合所」エントリー

生き方と情報発信 「ほぼ日刊イトイ新聞 – おとなの小論文教室。2010年3月3日」を読んで
これについては、いろいろ考えることが多い。実際そんなに簡単に語れる事ではないと思う。でも、ほったらかしにしておいてよいことこともない。またいろいろ機会を見て考えていこくと思う。

祭りの後 ~ライフハックブログ賞を振り返って~

当ブログもエントリーしていた「ライフハックブログ賞」は24日の23:59を持って終了しました。

しばらく@mehoriさんがまとめ記事を書かれてるのを待っていたのですが、お忙しいようなので、先走って個人的感想などを書いておきたいと思います。

まずは御礼

22ブログ中の5位。707票の内の102票もいただきました。正直100票を超えるとは夢にも思っていませんでした。投票してくださった皆様ありがとうございます。コメントなり、Twitterでの言及なり、アクセス数なり、こういった投票なりがあるからこそモチベーションを持ち続けて書き続けていくことができております。

ちなみに一位は「ライフハックブログ Ko’s Style」さん。ブログのタイトルにそのまま「ライフハックブログ」という言葉が入っている通り、がっちりその座を獲得されました。
※そう言えば、同じ「~Style」というタイトルなんですね。比べてみるといかにこのBlogのタイトルが「わかりにくい」のかが分かります。

スタートから終了まで順位の変動はけっこうありました。積極的に告知をされていた方は上位にランキングしたような印象があります。やはり告知は重要ですね。

収穫

他の「ライフハック」ブログの発見、が大きな収穫でしたでしょうか。副次的に連載を活発化されたブログもいくつか出てきているようなので、それも「収穫」の一つです。

あとは、交流でしょうか。この「ライフハックブログ賞」がらみで、ちょっとしたつながりが生まれたように思います。多分、こういった企画がなければ生まれてきにくいものだったかもしれません。

もちろん属性の違いもありますので、均一的なつながりは生まれないかも知れませんが「気の合うブロガー」を発見できたとしたらかなり「もうけもの」な事は確かでしょう。そういう人々は普通にブログをやっているだけだとなかなか見つかりにくいものです。

自分のブログをレビュー

改めていろいろなブログを見ることで、「じゃあこれからこのBlogはどういった方向に進むべきなのか」について考えることができました。他の人がやっているようなことを同じようにまねしても意味はなく、自分が一番上手くかつ楽しくやれることを精一杯やっていく、というのが基本的な方針になることは間違いありません。

最近は、以前にもまして「お試し」的に毛色の違うエントリーを書いています。また違った引き出しを空けることができるかもしれません。

その次へ

もしかしたら、@mehoriさんの気まぐれ次第では第二回が開催されるかも知れません。でも単にそれを待っているだけ、というのも面白みがありません。なんか共通のネタでエントリーを書いてみるような企画を自らで考えてみるのがおもしろそうです。

そういえば、最近当ブログの「書評企画」も結構ご無沙汰しているような気がしますね。あるいは別のネタを考えてみるのもよいかもしれません。むしろ「どんなネタで書こうか」というテーマで話をしてみる、という試み自体が「面白いこと」なのかもしれません。

まあちょっとそんなことを考えた週次レビュー後の土曜午後の昼下がりです。

編集後記:
ちなみにこのエントリーも「お試し的」エントリーの一環です。どうでもいいですが(笑)

食事後の「ありがとうございます」

食事をするときに「いただきます」「ごちそうさま」という言葉はよく使われると思います。

漢字で書くと

「いただきます」は「頂きます」
「ごちそうさま」は「ご馳走さま」

となります。

「ご馳走さま」は「食材集めなどに奔走していただいてありがとうございます」という意味合い。

そして「頂きます」は、食事を作ってくれた人と食材を作ってくれた人に対する感謝の気持ち。こういう感謝の気持ちはとても重要ですね。

食事に関する4つの感謝

最近気がついたんですが、食事に関しては4つ感謝する対象があると思います。

一つは「食事を作ってくれた人」もう一つが「食材を作ってくれた人」。これに加えて「食材となった生物」にも感謝の気持ちを持つべきでしょう。食事をするというのは他の生物の命を貰い受けるという意味合いでも「頂く」と言えます。

最後の一つが「美味しく食事ができている自分」です。気分が優れなかったり、体調が悪ければ食事の美味しさも半減してしまいます。整った体調で食事がとれること、それだけでも十分に感謝の対象と言えるのではないでしょうか。

見えないありがたさ

自分が自分に感謝するというのは変な感じがするかもしれませんが、過去の自分が不摂生をしていなかったからそのとき美味しく食事がとれるのだ、と考える事が納得できるかもしれません。そのように意識すれば将来自分が美味しく食事をするために、今の生活を見直す事ができるかもしれません。

どちらにせよ、「おいしい食事が食べられる」というのは大きな幸福の一つです。そういうのは意識しないとすぐに忘れてしまうので、食事後に「ありがとうございます」と言ってみることを習慣化してもいいかもしれません。

あなたの目標、「塩漬け」にしていませんか?

以前に書いた2/27日に行われた「死なずに続ける!フリーランスの方法」セミナーの中でこれからフリーランスを目指す人の課題として
「大失敗しないためのノウハウ」という言葉が提示されていました。これがなかなか印象的だったので、そこからスタートしていろいろ考えてみたいと思います。

経験値ゼロの世界

私はたまに「これから投資を始めよう」という人に簡単なアドバイスを求められることがあります。教えるポイントはいくつかあるのですが、絶対に外してはいけないと思っているのが「資金をゼロにしないための考え方」です。

今まで全く投資をしていなかった人が始めて投資の世界に足を踏み入れるというシチュエーション。置かれている環境は様々です。自己資金が50万円の人もいれば300万円の人もいます。経済に強い人もいれば、新聞なんてほとんど読まないという人もいます。

でも、どのような人であれ「投資で資金を失ってしまう」可能性は似たようレベルであり、しかもそれが結構高いというのがやっかいな問題なのです。

いくら経済に強かろうが、資金が豊富であろうが「投資の現場での自分の心の扱い方」の経験値がゼロであればたどる道は似たようなものです。むしろパチンコなどのギャンブルでうまく立ち回っている人の方が投資の世界でも「大失敗」する確率は低くなります。

「勝率を上げる」メソッドに注目が集まりがちですが、そういった「必勝法」は短期的に通用しても永遠に使える事はまずありません。市場というのは時代と共に変化していきますし、外的な要因を完璧に予想することはできません。

ビルに飛行機が突っ込むのを予想できたり、大地震が起こるのを予想できたりしないかぎりは、完璧な投資法というのはありません。
※逆に長期的なスパンでこういった事件が1回以上ある、と考えればそういうオプションを売買する手はあります。

失敗との付き合い方

「必勝法」が存在しない、という前提に立てば自ずと初心者への手ほどきは決まってきます。それが「損切り」です。損切りとは現在の価格が買値よりも下がったときに売ることで、損を確定してしまうというマイナスのイメージがありますが、これが上手くできる人は市場に長く立ち続けていられますし、そうでない人は遅かれ早かれ撤退することになります。

なぜそういうことになるのか、までは突っ込んで説明はしませんが、うまく「損切り」ができる人は「大損」はしません。その「大損」をしない考え方こそが初心者が真っ先に身につけるべき考え方だと私は考えています。
※だから、ナンピンという手法は「禁止」事項です。

これは、「失敗」とどう付き合うか、という風に考えることができます。自動売買をしているのでも無い限り初心者は損切りを嫌います。その行為が自分の過ちを認めるということに繋がってしまうからです。しかしながら、過去の判断を「尊重」するあまり下がり続けている株式を保有することは得策とは言えません。

このような状況は過去の自分の判断に縛られているという意味で、前回書いたサンクコストのお話とも関係してきます。

「損切り」に慣れてくると、「あぁこの程度の損害で済んでよかった」と気持ちを切り替えてさっさと次の投資チャンスを探すことができます。それができなければ、自分の資金は下降線をたどる株式と共にあります。

こういった事は「理屈」の上では納得できる人でも、実際自分が売買をすると途端に冷静な判断ができなくなってしまいます。

失敗と上手く付き合あえる状況、つまり失敗をコントロールできていれば、大負けすることもなく、他にも眠っているチャンスと巡り会える確率が高まります。

フィードバックとの関係

価格が下がってしまった株式を持ち続けることを「塩漬けにする」という表現を使います。これは一番マズイパターンです。損切りの逆のようなものです。

これは単に新しい投資のチャンスを逃してしまう事に加えてもう一つ問題があります。
それはフィードバックが得られないということです。

当初上がると思って買った株式が値下がりした。それはどう見ても「失敗」です。それを認めずにいつかは上がるだろうと思って持ち続けていることは自らの「失敗」を認めないことになります。そうしてしまえば貴重な学びのチャンスまで一つ失ってしまう、ということになってしまいます。

当初の考え方が悪かったのか、チャートの分析方法が悪かったのか、情報が足りなかったのか、タイミングが悪かったか、など反省材料はさまざまあると思います。本来はそういった検討を行った上で自らの投資法に改善を加えていくことが必要であるにも関わらず、見て見ぬふりをしてしまう。これが問題なわけです。

全体を通してみれば1回の売買の勝ち負けなど大きな意味を持ちません。自分がある程度妥当な投資を行えるための投資法(投資技術)を身につけていくことが重要なはずです。そこを見失って目先の売買の成功・失敗にこだわってしまうと成長するチャンスを失ってしまいます。

目標との関連性

同じようなことは「目標設定」にも言えます。

年始に決めた目標が3月にもなるといつのまにか「自然消滅」している、ということはないでしょうか。もしそうであれば、それは「塩漬け」しているのと同じ状態です。

決めた日課がこなせない状態になったら、「なぜそうなったのか」「どこが悪かったのか」をしっかりと振り返ることが必要です。最初に決めた目標に大きな意味はありません。最終的に適切な目標を決めて、それに向けて動き出せるようになる事が重要なのではないでしょうか。

「失敗」は失敗として受け入れて、それも一つの学びの材料としていく。自らの目標力を上げていくために必須の取り組みだと思います。

参照エントリー:
「死なずに続ける!フリーランスの方法」セミナーに参加しました!

サンクコストと時間の使い方

「覆水盆に返らず」

さて、今回は「サンクコスト」について考えてみましょう。
テキストは

出社が楽しい経済学
出社が楽しい経済学 吉本 佳生

日本放送出版協会 2009-01
売り上げランキング : 7274

おすすめ平均 star
star解りやすい経済用語解説本
star経済学を学ぶ前でも表面だけを学んだ後でも有用
starサラリーマンのための経済学入門

Amazonで詳しく見る by G-Tools

です。
※以下引用は全て上記の本からです。

回収できないコスト

まず、言葉の定義からみてみましょう。

「サンクコスト」(埋没費用)とは

p13
「何らかのプロジェクトに投資したコストのうち、プロジェクトから撤収しても回収できないコスト」

のことです。

例えば私が最新のゲーム機を5万円で買ったとしましょう。たくさんソフトを揃えて1年遊んでいたらまるでタイマーが働いたかのように保証期間が切れた瞬間に故障しました。その頃にはすでに大量生産ができており、ちょっとした機能が付加された新品が2万5千円で買えます。故障したゲーム機はすでに古くなっており部品の調達などの手間のせいで修理に2万7千円かかるとします。

この時私の目の前には二つの選択肢があります。
・使い続けていたゲーム機を2万7千円支払って修理する
・新品のしかも+αの機能がついたものを2万5千円で買って、古い物は捨てる

単純かつ経済合理的な判断では当然後者を選択するのが正解です。この場合「以前5万円だした買った」という事実はまったく判断には入りません。逆に5万円も出したものだし、捨てるのももったいないな、と考えてしまえば経済合理的な判断はできません。

保証期間が過ぎてゲーム機が壊れてしまった時点でそれを買うときに支払った費用はすでに埋没してしまっています。
※つまりゲーム機の代金は基本的に保証期間の間にゲームを遊ぶためお金と考えるのが「経済合理的」な考え方ということです。

この場合、ゲーム機購入代金の5万円がサンクコスト、になります。この金額がいくらであっても、次の行動の判断にはその要素はまったく入れないというのが経済合理的な判断になります。

企業の場合

個人の例では非常にわかりやすいものですが、企業の大きなプロジェクトの場合は金額の規模も大きくなり、期間も長くなるのでどうしてもこの「サンクコスト」に縛られてしまいがちです。

テキストの中では新商品開発のプロジェクトについて30億円の投資の例があがっています。30億円も使っておいて、そのプロジェクトの先行きがないと分かったときに、はたして先ほどのゲーム機と同じように合理的な判断ができるかどうか、そこがポイントです。

冷静な経営者かどうかはこういった失敗が見えたプロジェクトに対するリアクションではっきりと見えてきます。

すくなくとも、経済合理性において、「サンクコストについて考えること」よりも重要なことは

p17
「サンクコストは忘れることが重要だ」

です。自分が過去に使った投資について考えてしまい、本来するべきでない投資をすることは「サンクコストの呪縛」に陥っているといえるでしょう。

お金以外のサンクコスト

実は、個人においてはサンクコストの考え方はお金よりももっと重要な対象があります。

それは何でしょうか。

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

答えは時間です。

お金は何とかやりくりしたり、新しく仕事をしたり、宝くじに当たったりすれば「生み出す」ことができます。しかしながら、一度使ってしまった時間は二度と戻ってきません。

以下はテキストより

p21
そして、時間は一度投じてしまえば、絶対に回収できません。個人が何かに時間を投資してしまうと、必ずサンクコストになるということです。

以上の文章に納得できない方がおられるかも知れません。有益な事に時間を使えば利益をもたらす事例はたくさんあるのではないだろうか、という疑問を持たれるのは当然です。

しかしながら、時間を投資して時間を回収することはできません。有益な勉強法をいくら学んだところで過去の時間に戻れるというわけではありません。

効率の良さは可処分時間を増やしてはくれますが、一日の時間を25時間にもしてくれませんし、30歳の3月3日という時間を再体験させてくれるわけでもありません。

これはどういう事でしょうか。
私が(あるいはあなたが)体験する1秒1秒というのがとても価値のあるものだ、ということです。
一度使ってしまえば回収できないほど「貴重」なものだ、ということです。

全ての時間は「未来」という市場においてまったく等価の価値を持ちます。過去の「成功」や「失敗」に縛られずに常に厳しい目で時間の使い方を考えていく必要があるのではないでしょうか。

書評 「Evernoteハンドブック」(堀 正岳 佐々木正悟 大橋悦夫)

Evernoteハンドブック

Evernote Handbook

この本は本であって、「書籍」ではない。そういう表現は誤解を生じるかも知れない。
しかし、出版社を通さずに「電子出版」の形で読者に送り出されたこの本を既存の「書籍」の文脈で語るのは難しい。

出版前のこの本とそれから拡がる可能性については「「Evernoteハンドブック」とそこから拡がるワクワクする可能性」のエントリーで書いたので今回は割愛する。

このエントリーでは内容についてを見ていくとする。

章別の内容

主な目次は以下の通りだ(2010,3,2現在)。
※「アップデートする本」であり、進行形で内容が変わる可能性があるのであしからず。

Evernote CEO Phil Libin 氏・特別寄稿

Chapter 1:Evernote をはじめよう

Chapter 2:Evernote を使いこなす

Chapter 3:Evernote の一歩進んだ使い方

Chapter 4:Evernote を仕事と日常で使いこなす

まず、どこにも「目次」が無いのが気になった。53ページの「厚み」であるので気にならないかもしれないが、やはりどこかに「目次ページ」があった方がありがたいと思う読者もいるのではないだろうか。内容に応じて目次もアップデートできるわけだから作成に問題があるとは思えない。

さて、各チャプターについて少しみていく。

Chapter 1:Evernote をはじめよう

そもそも「Evernote」とはからはじまり、アカウントの取り方、ごく基本の操作方法までがこのチャプターで説明されている。始めてEvernoteに触れるユーザーはじっくりと目を通した方がよいだろう。

Chapter 2:Evernote を使いこなす

基本操作を理解したら次のステップだ。Evernoteを特徴付けている「タグ」と「ノートブック」についての解説や属性情報についてなど、知っておくとよりEvernoteが使いやすくなる情報がこのチャプターで説明されている。

Evernoteを使いやすくも使いにくくもするのが「タグ」と「ノートブック」である。この使い方がそのまま「Evernoteの使い方」の根幹になると言っても過言ではないだろう。
このチャプターではあまり突っ込んだ解説はせずに、大まかな「例」にだけとどめている。

Chapter 3:Evernote の一歩進んだ使い方

Evernoteをすでに使っている人はここからがメインになるだろう。共有ノートブックについてや、Google Readerの連携、おなじみScanSnap、そして検索など。他のツールとの連携やさらなる使いこなしのためのテクニックが紹介されている。

ある程度使い慣れたらこのチャプターをじっくり読むとよいだろう。普段からEvernoteについて情報収集を行っている人にとっては復習になるだろう。

Evernote を仕事と日常で使いこなす

このチャプターは著者3人からの実際の使用例の提案が行われている。私が読みたかったのはこの部分である。

実を言うと、少し前までは「シゴタノ!著者にEvernoteの使い方をインタビューしてまとめればGoodなコンテンツになるじゃん」と密かに構想を練っていたのだが、この本の発売一瞬で破綻してしまったという苦い思いがある。逆に言えばそういうコンテンツは「私が一番読みたかったコンテンツ」といえる。

現時点でのこのチャプターに含まれているコンテンツのタイトルだけを引用しておく。(2010.3.2現在)
※以下の引用に問題あれば、コメント、メール、DMなどで連絡ください。

 ・ユビキタス・キャプチャーの習慣で人生を保存する
 ・Evernote が秘書になる参照情報集約センターの作り方
 ・ネタ帳ガーデニングで常にネタを生き生きと
 ・Evernote で成長する読書ノートをつくる
 ・理想の研究ワークデスクとしてのEvernote
 ・Evernote で43 フォルダーズ的に情報整理する
 ・Evernote で作るミニマルGTD セットアップ
 ・Evernote のタグを使ったプロジェクトマネジメント
 ・会うたびに追加されてゆく人脈データベースを作る
 ・Evernote で作る名刺データーベース
 ・ワインの知識を体系化して自分の知らない自分に会う
 ・囲碁・将棋・チェスの上達にEvernote を使う
 ・Evernote でお料理百科( レシピノート) を作る
 ・宴会・懇親会のお店選びからデータベース化まで
 ・お目当ての部屋探しにEvernote を使う

紹介されている使い方の中では、

・Evernote が秘書になる参照情報集約センターの作り方
・ネタ帳ガーデニングで常にネタを生き生きと
・Evernote で成長する読書ノートをつくる
・理想の研究ワークデスクとしてのEvernote
・Evernote で作るミニマルGTD セットアップ
・Evernote のタグを使ったプロジェクトマネジメント
・会うたびに追加されてゆく人脈データベースを作る
・Evernote で作る名刺データーベース

に近い使い方を私も行っている。

上げられている例の豊富さからでも、Evernoteの「各々の使い方の違い」というものが見えてくる。もちろん、どれか一つの使い方をしなければならないという事はない。それぞれの使い方を併用することも簡単だ。
※ノートブックとタグさえきちんと管理できれば、だが。

しかし、よくよく考えてみるとこれは当たり前のなのかもしれない。

例えば、一冊のキャンパスノートが目の前にあるとして、「これは何なのか?」と聞かれたらあなたはなんと答えるだろうか。もちろん答えはノートだ。そのノートが何のノートなのかは中に何が書かれているかで決まる。

日記かも知れないし、歴史の授業のノートかもしれないし、ミーティングの資料がびっしり貼られているかも知れないし、絵が描かれていてもおかしくはない。

使い方は人それぞれだ。

Evernoteもキャンパスノートと同じように自由に使える。その自由さは使う人分だけの可能性を担保している。むしろ、こんな風に自分は使っているだよ、と誰かと語り合えることがこのEvernoteの面白さの一因ではないだろうか、そんな気がしてくる。

タイプ別レビュー

さて、ではいくつかの観点から現段階での「レビュー」を書いてみようと思う。
※内容がアップグレードしていくように、内容に対する評価も変化していくだろう。

以下ですます調。

初心者

いらっしゃいませ、Evernoteの世界へ。この本はまず始めにEvernoteを理解する上で、最適の本です。またある程度使い方を覚えた上で自分なりの使い方を見つけていく参考になる情報が詰まっています。ぜひご一読下さい。

中級者

まいどどうも。いつもBlogなどでEvernoteのテクニックを検索されていますね。でも、拾い忘れは本当にありませんか?基本的な使い方を全てマスターしているという自信はありますか?
※ノートを作成時間や更新時間で検索できますか?

少し不安になるならば、この本をチェックしてみましょう。これからは細かく情報をフォローしなくても、この本にそれらの情報が「集約」されるかもしれません。しかも見やすくまとまった形で。時間と労力の節約にもなるかもしれません。

上級者

恐れ入ります。完璧に使いこなしている人にはもしかしたら「あたりまえ」すぎる情報が詰め込まれているだけかもしれません。でも、他の人がどのように使っているかは興味があるのではないでしょうか。あるいは自分はこんな工夫をして使っているんだということを誰かを共有したいとは思いませんか。

そういう方にとってはEvernote仲間が集まったコミュニティーとしてこの本を眺めて見るのもよいかもしれません。もしかしたら有益な助言などであなた自身の使い方が1ページとして紹介されるかも知れません。

その他注目した点

さて、話を少し別の観点にずらしてみる。本の直接的な内容からは一歩引いたレビューだ。

まずは、編集者が絡んでいないという点。ここが気になっていた。そういったスタイルで出版するということは「同人誌」と同じではないか、そんな気がしていた。一概に同人誌だから質が悪いとは言えないが、それでもやはり編集者が絡んだ本はある程度の質を担保しているように思う。

しかし、その点に関してはほぼ問題が無かった。

それぞれがBlogという媒体を使って個人でパブリックに「アウトプット」している人たちなので、編集者の目というのもある程度持たれているのだろう。もちろんそれぞれがそれぞれの文章を見直すという作業も行われていたのだろうと思われる。デザインや文章の質が編集者ありの本と比べて劣るということはなかった。

一点気になったのはp69で「tag : uc : *」という検索ワードが2回出てきているのだが、これであっているのだろうか、という点。

読者としての感想

最後に「読書」としての印象をざっくりと書いておくことにする。

まず、PDFでは読みにくいなと思った。これは単に私がPDFファイル慣れしていないせいかもしれない。文字の大きさ、段組、ページ構成などは、読者全体の感想をまとめて考えていくべきだろう
※ディスプレイの大きさにも依存しそうだ。

また、微妙な点になるが、内容を読んでいて出てきた「思いつき」を、pdfファイルに書くことはできない(難しい)。紙の本ならば余白にでも適当に書き付けられるが、そういった小技はやりくい。その代わり、テキストエディタなりメモ帳なりを開いて書き込むことはいくらでもできるし、編集もやりやすい。

ただ、この作業はiPhoneではかなり面倒な気がする。
※実際面倒だったので結局全部PC上で読んだ。

あと最後に、とてもレビューが書きやすかった。一応見出しを引用したが、コピペだけで全てOKだ。いちいち本をスキャンしたり、台においてテキストタイプする必要は一切無い。
こういう作業があるとないとでは、「作業にとりかかる」ための精神的ハードルが全然違う。多分、私以外にもたくさんの方がレビューを書かれるのではないだろうか。

まとめ

これはいろいろな意味で「最初の一歩」の本であろう。出版業界、シゴタノ!、ブロガーや著者のあり方が、これから大きく変化していくと思う。

どんな分野でも先鞭を付けた人の功績は大きい。変化の中心にこの3人が位置されることだろうと思う。この変化を割合近くで見ることができるのは非常にありがたいし、また面白いと思っている。

実際、「私のこんなEvernoteの使い方」というのはこのBlogの一つのトピックであるので、ネタはたくさん持っている。多分私以外の方も持っておられる方はたくさんおられるだろう。

あとは、それをどういう形で「share」していくか、が問題になってくる。この「Evernoteハンドブック」とそれを取り巻くコミュニティーもその選択肢の一つであろう。

これから技術の進歩と共に「ライフログ」が必ず注目される時代がやってくる。その時代の一つの軸になるクラウド・サービスが「Evernote」である。これは多分使い続けてみないと、実感できない感覚だろう。脳がEvernoteに権限委譲すると今までとは違った世界が見えてくる。これは決して大げさな表現ではない。Evernoteは情報の「四次元ポケット」なのだ。便利さを超えた全く新しい感覚が生まれるようになると思う。

おそらく「あなたなりの使い方」はEvernoteを使い続けていく内に見えてくるだろう。初めは「どんな風に使おうか」などと深く考えずに、入れられる物はなんでもEvernoteに入れてみてから、タグやノートブックの使い分けについて考えてみれば良いと思う。

(ようこそ+お待ちしていました+より深い場所の) × Evernoteの世界へ!

参考エントリー:
3人のメソッドを一冊に集約──「Evernoteハンドブック」、3/2(火)リリース(シゴタノ!)
「Evernoteハンドブック」リリース!(ライフハック心理学)

編集後記:
ひさびさに4000字以上のエントリーである。どこかで半分か3分の一に割っても良かったのだが、一気に書いたし、他にもエントリーの予定が詰まっているので、ぎっしり詰め込ませていただいた。多分最後まで通した読まれた方は数少ないと思われるが、本家「Evernoteハンドブック」の方はじっくり読んでもらいたいと思う。

「死なずに続ける!フリーランスの方法」セミナーに参加しました!

シゴタノ!セミナー「死なずに続ける!フリーランスの方法」に参加してきました。

大橋さんのセミナーに参加したのはこれが二回目です。今回も多くの出逢いと気づきを得られた非常に有用なセミナーだったと思います。
※一回目のセミナーについては以下のリンク参照

ざっくりした感想をまずこのエントリーで書いて、補足的なエントリーを後日いくつか書いてみたいと思います。

アイスブレイク

本題前の「つかみ」とも呼べるアイスブレイク。今回も「3つのお願い」という内容で会場の緊張をほぐされていました。

もう一つが、「参加動機」の共有。参加者が一人一人自分の参加動機について述べ、それを大橋さんがホワイトボードに記入という形式でした。

これは、二つの狙いがあったと思います。一つは自分の希望動機を明らかにしておくことで、セミナー内容の吸収率を上げるというもの。これに関してはある程度「予習」しておきました。これがあるのと無いのとでは、内容を後に活かせるかの度合いが大きく変わってくると思います。
※「セミナー活用法とノートの取り方」のエントリーなんかも参照

もう一つが、参加者同士のつながりのキッカケ作り。誰が何をしていて、何ができて、これから何をしようとしているのか、という情報を共有しておくことで後々の関係の発展に結びつけようというもの。
※この二つは私がそう思ったというだけで、大橋さんが明言されたわけではありません。

主な趣旨と狙い

私が何を吸収するつもりだったのかについては、参加前に「死なずに続ける!フリーランスの方法@大阪に参加します」のエントリーで書いておきました。

フリーランスってどんな感じなのか、フリーランスを始める前に何をしておけば「得」か、ということを情報として吸収しようという思いで参加しましたが、なかなかの収穫があったと思います。

セミナー自身の趣旨は

クールでいるためのお金に関する仕組み作りや日々の習慣術など、
僕がこの10年間に実践してきて特に役に立ったことをご紹介します。

そして、フリーランスは会社員以上に人と人との繋がりが命。
僕自身、これまでに何度もこの人の繋がりのおかげで死なずに済みました。
その多くはセミナーで知り合った人たちです。

とあります。
フリーランスに関する「術」だけではなく、つながり作りもこのセミナーのコンセプトの一つであり、前述した「参加動機」の共有もその一環ということでしょう。

印象的だったのは
「フォームからプラットフォームへ」
という言葉です。

一つ一つの小さい技術から、大きな環境作りへの変化。アプリケーションの提供からOSの提供への変化と大橋さんもおっしゃっておられましたが、おそらくフリーランスだけでなく、仕事術や自己啓発に関しても重要なのはプラットフォーム作りなのではないかと思います。

プラットフォームというのは、様々な意味で解釈できると思います。一人の人間の「認識」「価値観」というものもプラットフォームとして捉えることができますし、またその人間の周りにいる人々とのつながりもある種のプラットフォームと言えるでしょう。

プラットフォームは出発地点であり、いろいろな人が集まる場でもあります。そういう「場」をうまく持つことができれば、自分に持つ可能性を広げ、活用してくことができるのだろうという感触を得ることができました。

気になった点・面白かった点

内容プラスαの中で興味深いと感じた点を上げておきます。

サファリパーク

私は結構読書が好きなのですが、やはり物書きとかフリーランスには変わった(エキセントリック)方がおられるようで、大橋さんがそのような環境をサファリパークと表現されていました。まさにそんな感じなのでしょう。

村上龍氏は自分は他にできることが無かったから作家になった、という趣旨のことを述べられいます。作家というのは「現状の社会に対する適応が不足している」からなる職業であって、最終手段といような事も述べられていたと思います。

まあ、それほど極端では無いにしろある程度変わった方でないと「著作」で食べていくのは難しいのだろうなと思います。

ナンパ師のマインドセット

非常に簡単に要約すると「下手な鉄砲数うちゃ当たる」という心構え。これを逆から解釈すると「とりあず数をこなさないとダメですよ」という事。一発で大きな成功をつかめる人など本当に希有な例で、多くの人は失敗を数多経験した上で、それでも「挑戦」を止めなかったからこそ、成功を手にしているのでしょう。

物事を唯一絶対の主観で捉えるのではなくて、あくまで「確率論」的に処理していく考えは、いかに行動していくのかを考える上で重要なマインドセットだと思います。

誰に向けてのBLOGか

Blogは読者を想定して書くというのが一つの手法です。面白かったのは大橋さんはシゴタノ!を若い頃(25歳)の自分に向けて書いているというもの。何を隠そう私もシゴタノで文章を書いているときは、若かりし、何も知らない、不安と過剰な自信以外は何も持たなかった自分に向けて文章を書いています。

このR-styleはどちらかというと、未来の自分に向けて自分の思考や学習の足跡を残すという意味合いなので、二つの文章が持つ趣というのはやはり変わってくるのだと思います。

多分何も書いていない間はこういった方向性というのはなかなか見つからないと思います。書くことを重ねていく内に、ぼんやりと浮かび上がってくるのでしょう、きっと。

サンクコストについて

私は行動経済学かじっているので「自分一般的」な言葉だったんですが、他の参加者はあまりご存じ無かったようです。

これについては、また別のエントリーで解説してみたいと思います。

ペイパル

セミナーの内容から少し外れますが「Evernoteハンドブック」にはPayPalというサービスが使われるようです。一応チェックしておきました。

セルフ・ブランディングとBlogの関係

これは他の参加者の方から出ていた質問。実はこれはこのBlogで企画として書こうと思っていたので、非常に印象に残っています。
セルフ・ブランディングにおいてBlogやTwitterは欠かせないツールになってくると思います。
どうすればBlogを開設できるか、という初心者用ではなく、実際に運営していく上での方法論やツールについて今後まとめてみたいと思います。

まとめ

ざっくりまとめるつもりが長めのエントリーになってしまいました。

現状、自分が置かれている状況は結構「フリーランスに向かいたいな」よりなので、こういったセミナーにタイミング良く参加できたのは非常にありがたかったです。

ちなみにセミナーないで紹介されていた「フリーランスに向く人」の4つのポイントがあります。(以下はセミナー資料からの引用)

  • 考えるよりまず行動を起こす人
  • 行動した結果、望ましい成果が得られなくても次に進める人
  • あらゆる意味で覚悟ある人
  • 何でも人のせいにしない人

単純な自己分析ですが、二つ目と四つ目はクリアできています。一つ目も多分及第点だと思います。3つめは多分、大丈夫かと・・・。今後はこの「覚悟」について自分に確認していくとともに、自分の「フリーランス」人生について真剣に考えてみたいと思います。

講師の大橋さん、他の参加者の方、どうもありがとうございました。

WordPress Themes