3/23 〜 3/28 今週のまとめ

今週のまとめエントリーです。

  1. Rashitaの部屋 #008 「ラクガキノート術」を収録しました
  2. 真似についての思考レシピ
  3. 【レビュー】ラクガキノート術(タムラカイ)
  4. KDPの免税処理がどうやら不要になったもよう
  5. 拙著のWorkFlowy読書会が開催されるとのこと
  6. 桂馬跳びの思索、口先パーソン、マネージャーの仕事

いろいろ切羽詰まっている状況です。そうです、月末なのです。

というわけで、頑張って電子書籍を作っております。

今日の一言

今日の一言はこちらでつぶやいております。

3月23日

だから、何かの仕組みを噛ませなければいけません。

3月24日

この両方を同時に心に内在させること。

3月26日

3月28日

たぶん、それが人の人たる力です。

「忘れること」も間違えることの一部と言えるかもしれません。

明日のメルマガ告知

毎週月曜日に配信しているメルマガ。来週号の目次はこんな感じです。

○ライフハックとプログラミング #004 グローバルとローカル
○BNS #44
○プラットフォーム・レイヤー・マーケティング連載の走り書きの振り返り
○今週の一冊 『ラクガキノート術』(タムラカイ)
○エッセイ 「自負と謙虚さ」

→メルマガの過去分エッセイは「Facebookページ」にて読めます。

頂いた感想など:

Weekly R-style Magazineは、毎週月曜日の朝7時に配信されているメルマガです。

Weeky R-style Magazine
Weekly R-style Magazine ~プロトタイプ・シンキング~(まぐまぐ)

ブログに書けないテーマ、長期的な連載、日々考えていることなどをお送りしています。

Send to Kindle

桂馬跳びの思索、口先パーソン、マネージャーの仕事

以下の記事を読みました。

小さなことでもいい。「自分が何かを変える」という意識を持つこと(Fragments of)

例えば、仕事のオペレーションの中で、いつも特定の箇所で問題が起こるとする。そのことは皆自覚していて、「これってどうにかしたほうがいいよな」という問題意識も持っている。で、「何がダメなのか」というところまで言うことができる。「どこに問題があって、その原因まで分かっているのであれば、その問題は9割方解決したも同然だ」と、ビジネスの世界では言われたりする。

 本当にそのとおりだと思うのだけど、では実際に解決に向けて動き出すのかと思えば、誰も何もしようとはしない。口ではもっともらしいことを言うのだけれど、行動が伴わない。こういう人、あなたの職場にもいるのではないだろうか。

桂馬のように記事の趣旨とはズレますが、ちょっとこの問題について考えてみましょう。

つまり、口ではもっともらしいことを言いながら行動が伴わない人の存在と、「どこに問題があって、その原因まで分かっているのであれば、その問題は9割方解決したも同然だ」との整合性についてです。

口先パーソンは問題解決に寄与するか

仮に、口ではもっともらしいことを言う人がいたとしましょう。その人は、問題を指摘でき、何が原因なのかも把握しているとします。

そして、「どこに問題があって、その原因まで分かっているのであれば、その問題は9割方解決したも同然だ」が正しいとします。実際この言葉にはいくつかのバリエーションがあって、「何が問題なのかがわかれば半分は解決したも同然」なんてものもあるのですが、大意は変わりません。問題を認識できた時点で、解決への道のりは半分以上は進んでいる、ということです。

だとすれば、口ではもっともらしいことを言う人(長いので口先パーソンとします)が存在した時点で、解決への道のりは半分以上進んでいることになるでしょう。

しかし、現実的に考えてその結論は不自然な印象を受けます。だって、口先パーソンがいても、状況って全然変わらないですから。実体験を振り返ってみても……、まあ、止めましょう。

二つの可能性

ここで二つの可能性が思い浮かびます。

一つは、問題はほとんど解決していても、最後の一割(あるいは残りの半分)が解決するまでは状況は変わって見えない可能性。もう一つは、口先パーソンがいても、まったく解決には貢献していない可能性。

前者であれば、問題を認識・指摘するステップから一歩先に進まなければいけません。それはもちろん具体的な行動という形を取るのでしょうが、心配は無用です。9割(あるいは最低でも5割)の部分は口先パーソンが解決してくれています。あとは、残りの数歩を渡りきるだけです。

後者の場合であれば、まったくゼロからのアプローチが必要です。口先パーソンは窓際にでも追いやっておきましょう。

段階的把握

個人的には、前者のアプローチを採用したいと思います。なんといっても、やっぱり問題を認識するのは大切です。問いを立てることが、答えを得る唯一の手段であると言っても過言ではありません。問題が指摘されているのならば、それは尊重されるべきでしょう。

ただし、ストレートな採用は見送ります。その代わり、少しメタ的な視点を取ってみましょう。なぜなら、口先パーソンが指摘している問題が本当に正しいのかの検証も必要ですし、あるいは他にも問題がある可能性もあります。

たとえば、解決すべき問題が10あったとしましょう。その10すべてを認識できたら、問題は9割方解決したも同然となります。しかし、口先パーソンはその問題の1しか指摘できていなかったとします。こうなると、解決への道のりはほとんど歩めていません。歩みはゼロではないのですが、想像するよりは随分と小さいものです。

メタアプローチ

ここで、先ほど触れたメタ的な視点に移行します

すると、こういう問いが立ちます。

「仕事のオペレーションで発生する問題を自覚していて、問題意識もあり、何がダメなのかも言うことができるにも関わらず、具体的な行動を起こさないのはなぜか」

これが、この組織が抱えている問題です。

この問題が解決できるなら、その下位に属する問題は時間と共に解決されえます。少なくとも、それが期待できるようになります。そして、おおよそ下位の問題はこの大きな問題と絡み合っているが故に(原因を共有しているが故に)、なかなか解決されない場合が多いのです。

この問題を人間の質に還元しては(「あいつはやる気がないんだ」)、マネージャーとしては失格です。そうなってしまうと、そこで活躍できるのは飛び抜けた人材だけになるでしょう。もちろん飛び抜けた人材だけのチームは理想的ではありますが、コスト的に現実的ではありませんし、スケールも難しくなります。ウルトラマンが戦えるのは、地球上の一箇所だけなのです。

起こってしかるべき行動が起きていないとき、その行動を阻害している要因は何かを考え、それを取り除くこと。あるいはより促進すること。それがマネージャーの仕事です。それができていないマネージャーは、頭にエセを付けておいて問題ありません。

もしかしたらチームの情報共有がうまくいっていないのかもしれません。報酬の制度が、個人の活躍とリンクしていないのかもしれません。失敗することが、その人のキャリアを大きく傷つけることになっているのかもしれません。上司の考えと違う発言をすると、居場所がなくなるのかもしれません。組織のルールについて、自分は発言権を持っていないと思っているのかもしれません。これまで、何かを変えた経験がないのかもしれません。

なにかしら、あるはずです。少なくとも、何かしらあるだろうと想像することはできます。そうして、打つ手を考えることはできます。

「できる人はできる」

当たり前の話です。

マネージャーは、この当たり前よりも一歩先に踏み出さなければいけません。

さいごに

実際、「問題が把握できていれば、大半は解決したも同然」というのは、ほとんどの場合において正しいと言えます。

しかし問題は、「問題を把握する」のが非常に難しいことです。

たとえば、数学の文章問題を読んだとしましょう。単語を追いかけているだけでは、問題を把握したとは言えません。その文章がどのような状況を指し示していて、何を求めたらいいのかがわかってはじめて「問題を把握できた」と言えます。それはつまり、具体的に最初に取りかかるべきことが、何かしら掴めている状況でもあります。

だからもし、「問題を把握できているにもかかわらず、解決が進まない」なら組織の構造に問題があります。逆に、組織の構造に問題がないのに解決が進んでいないなら、それはたぶん問題がきちんとは把握されていないのでしょう。そういうこともよくあります。

というわけで、引用した記事とは斜め45度ぐらいに関係ないことを考えてみました。

個人としては、自発的に行動することはとても大切です。それが道を切り開くことはよくあります。しかし、マネージャーは個人が自発的に行動し始めるのをたんに眺めて待っているだけでは仕事になりません。なかなか、難しい問題です。

Send to Kindle

拙著のWorkFlowy読書会が開催されるとのこと

以下の記事を読みました。

【企画】WorkFlowy読書会『Facebook×Twitterで実践するセルフブランディング』 (単純作業に心を込めて)

WorkFlowyのトピックを編集可能で共有して、『Facebook×Twitterで実践するセルフブランディング』のウェブ読書会みたいなものをやってみる。

WorkFlowyトピックは、しばらくの間(状況次第だけれど、2~3週間程度を想定)、編集可能状態で限定範囲で共有したあと、閲覧のみ状態で一般に公開する。

拙著を取り上げていただき、ありがとうございます。そして、非常に興味深い試みです。

WorkFlowyというクラウド・アウトライナーは、クラウドであるがゆえに他の人と共有が可能です。その機能を利用して、本を読み込んでいこう、というのがこの試み。ネットを介せば遠隔地でも可能ですし、またリアルタイムに集まる必要もありません。リアルな読書会とはまた違った趣向がありそうです。

概要

参加要件を簡単にまとめておきます。

  • 『Facebook×Twitterで実践するセルフブランディング』をこれから読んでみる気があって、この本を手元に用意できる人
  • WorkFlowyを使う気がある人
  • 読書会の期間(だいたい2、3週間くらい)、おおむね4,5日に1回はWorkFlowyを開いて、何か書き込む気がある人
  • Twitterを使っていて、@irodrawをフォローしている人
  • 以下のaまたはbのどちらかにあてはまる人
    • a.倉下忠憲氏の著書のいずれか(紙の本、電子書籍問わず)を買ったことがある
    • b.倉下忠憲氏発行のメールマガジンを購読している

詳しい話は、引用元の記事をご覧ください。締切は4月1日までとのこと。

さいごに

私が参加した方がいいのか、あるいは途中までは参加しない方がいいのかは、よくわかりませんが、必要とあらばバンバン参加しますので、よろしくお願いいたします。

Facebook×Twitterで実践するセルフブランディング
Facebook×Twitterで実践するセルフブランディング 倉下 忠憲

ソシム 2011-05-30
売り上げランキング : 398474

Amazonで詳しく見る by G-Tools

Send to Kindle

KDPの免税処理がどうやら不要になったもよう

拙著『KDPではじめるセルフ・パブリッシング』のコラムの中で、少し税金について触れました。

KDPではじめる セルフパブリッシング
KDPではじめる セルフパブリッシング 倉下 忠憲

シーアンドアール研究所 2013-12-21
売り上げランキング : 568607

Amazonで詳しく見る by G-Tools

米国の源泉徴収が発生してしまうから、それを避けるためには手続きが必要です、といったお話です。どうやら、その仕組みが変わったようです。

KDP米国の源泉徴収の免除についてご案内:※ほとんどの場合、免税処理は必要なくなりました。(Kindle本の制作/作成と販売のコツ)

アマゾンでの免税処理は、現在、Amazon.com(米国)以外で得たロイヤリティは、源泉徴収税の徴収がおこなわれません。

そのため、日本語の電子書籍を出版される場合、免税処理を実施する必要がなくなりました。

上の記事では、アマゾンからの回答メールの内容も合わせて開示されていますが、そこでもはっきりと「日本のAmazon.co.jp のみで、本を出版・販売する場合は、米国源泉徴収税は適用されません。」とあります。日本語で本を作って、Amazon.co.jpで販売するならば、米国云々の話はまるっと忘れてOKということのようです。

米国以外の出版者の源泉徴収税(KDPヘルプ)

米国以外の Kindle ストアで得たロイヤリティについては、Amazon は米国の源泉徴収税の徴収を行いません。

公式ページにもこのように記載されています。

というわけで、これまでKDPをする上で若干のネックであった、英語でのFAXや電話のやりとりみたいなものはざざーっと水に流しましょう。もちろん、Amazon.comの舞台で勝負したいという場合は話は別になりますので、あしからず。

少なくとも、この部分に関してはKDPとKWL(Kobo Writing Life)の差はなくなりました。

あとは本の価格に0円を設定できるかどうかが、大きな違いとして残っていますが、この差はきっと埋められないままでしょう(KDPセレクトの魅力が一つ減るので)。あるいは、という期待もゼロではありませんが、大きい数字でもありません。

ともあれ、KDPに対する(主に心理的な)敷居が下がったことはたしかです。機会をうかがっている方はぜひ。

Send to Kindle

【レビュー】ラクガキノート術(タムラカイ)

歌が下手な人は、声帯や腹筋に問題があるというよりも、実は耳が悪い場合が多い、という話を聞いたことがあります。

もちろん、思った通りの音を出すためには声帯のコントロールが必要でしょう。しかし、自分の出した声がきちんと聞こえていないと、本来の歌の音の高さとどれだけズレているのかがわかりません。それがわからなければ修正のしようがないわけです。

たぶん、絵描きにも似たことがあるのだと以下の本を読みながら感じました。

ラクガキノート術
ラクガキノート術 タムラカイ

エイ出版社 2015-03-25
売り上げランキング : 1944

Amazonで詳しく見る by G-Tools

※献本ありがとうございます。

概要

章立ては以下。

第1章 ラクガキが人生を変える
第2章 ラクガキの基本
第3章 表現力を高めるテクニック
第4章 ノートに使えるテクニック
第5章 ラクガキノート術実践レポート
第6章 色を楽しむ

本書は大きく二つに分割できます。

一つが「ラクガキの持つ力」。こちらは第1章が担当しています。

第1章のタイトルは「ラクガキが人生を変える」と大きい話となっていますが、読んでみるとなるほどと納得されるでしょう。ラクガキ(落書きではなく楽描き)を行うことは、観察→想像→表現→観察→……のサイクルを回していくことに相当します。そしてこれは、フィードバックサイクルでもあるわけです。

ラクガキを続けていくうちに、観察力・想像力・表現力が向上していく。世界を見る目が変わり、そこから浮かび上がるイメージが変わり、そのイメージを伝える力が変わる……。人が生きるということは、ほとんどがそういった要素で構成されていることを考えれば、これはもう人生が変わると表現しても差し支えないでしょう。

おそらく長期間ブログを運営されている方ならば、同じような感覚をお持ちかもしれません。ブログをやり始めると、日常のアクシデントがすべてネタに見える、といった言説がありますが「世界を見る目が変わる」というのは、つまりそういうことです。観察力が変わるというのは、感受性が変わるというのとニアリーイコールなのです。音楽において耳を鍛える、というのもたぶん同じことなのでしょう。

では、どうやってラクガキをしていったらいいのか、というのが本書のもう一つのテーマであり、これは第2章以降が担当しています。

私は字書きであって絵描きではないので、本書のテクニックの有用性を判断することはできません。そこで一読者としての率直な感想だけを述べさせてもらえば、なんとか「やってみよう」と思うことができた、となります。

本書で掲示されている練習題材やテクニックは難しいものがありません。たとえば、「直線を何本も描く」といった練習があります。これは一見バカバカしいのですが、「まずコーヒーカップをスケッチしてみましょう」と言われるよりもはるかに気が楽です。「スケッチしてみましょう」と言われて気楽に取りかかれるなら、たぶん私の画力はもっと前に向上しています。

そもそもどのような分野においても、基本的な技術は基本的であるがゆえに重要です。難解な構文や複雑な熟語を暗記していても、自分の思っていることを表現できなければ、まともな文章を紡ぐことはできません。自分の感情を適切に表す単語を見つけるのが難しいように、まっすぐに線を引くことも技術の一つなのでしょう。

「直線を何本も引く」という一見バカバカしい練習は、であるがゆえに取りかかりやすく、基本にもつながっています。その代わり、本書を読めば次の日から素晴らしいイラストが描けるようになる、ということもありません。なにせ基本です。でもはやり、そこから始めなければいけないのでしょう。

さいごに

本書を読んでいて非常に気が楽だったのが、「圧倒されるような美しいイラスト」が前面に押し出されていなかったことです。たしかに、そういう美しいイラストには憧れも感じますが、怖じ気づきも生みがちです。やっぱり自分とは違う世界なんだな、ということで幕が下りてしまうことが往々にしてあるわけです。特に、絵描きに自信がない人ほどそうでしょう。

本書にはたくさんのイラストが登場しますが、大半が「こういうのなら何とか描けるかも」と思えるものばかりです。著者がものすごく絵の上手い人で「私のように描けば、絵が上手くなれます」といったテイストで押されると、絵が下手な人ほど心が引いてしまうわけですが、本書は徹底的に初心者向けのテイストで統一されていました。

というわけで、私も自分のサインにラクガキを添えられるように練習してみたいと思います。

Send to Kindle

真似についての思考レシピ

材料


  • 学ぶと真似る
  • 守破離
  • 仕事と趣味
  • 自分らしさと個性
  • 「師を真似ることを求めず、師の求めたものを求める」
  • 「優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」
  • 『あらゆる小説は模倣である。』

真似することについて考えてみたい。

真似は、学習のスタートだ。言語の習得もある種の模倣(とアレンジ)から始まる。基本的に、避けては通れない。しかし、自分の作ったものが真似になってしまうのはつまらない。個性はどこにいったんだ、と。

不思議なことに、個性を発揮するためには、模倣の森を通り抜けなければいけない。守破離と呼ばれているものは、それを示しているのだろう。

おそらく「守」の段階では、いろいろな思いが入り交じる。ある人は目をキラキラさせながら「わかりました。やります!」と言い、別の人は「なんでこんなことやらなきゃいけねーんだよ」とぶつくさ文句をたれる。そのどちらが、離の段階で花開くのかはわからない。素直すぎる人は、離れられないような気もするし、反発しすぎる人は、離れる力が身についていない可能性がある。バランスが肝要だ。容易なことではない。

しかし、だからこそ、一人前に近づくことができる。

この場合の一人前とは身を立てることができる、ということだ。プロになる、と言い換えても(そんなに)問題はないだろう。容易に達成できるなら、それはもうプロではない。卓越した専門性がプロのプロたる由縁であり、難易度が高いからこそ人はそれに称賛を与える。

しかし、全ての行為が仕事に結びついている必要ない。プロにならなくても、つまりそれで身を立てなくても楽しめる行為というのは山のようにある。そういう世界の中では、守破離など必要ない。少なくとも、卓越している必要はない。自分らしい表現や行為で楽しめばいい。

趣味としての「自分らしい」と、仕事としての「個性」。これは同じであろうか。

趣味としての「自分らしい」は、前例に囚われず自由奔放なものが出てくるが、なにしろ引き出しが狭い。とんでもないものが飛び出てくる可能性はあるのだが、その可能性はあまり大きくない。

守破離を通り抜けた「個性」は、体系的な蓄積を持ち、バリエーションも豊かだ。そこから発揮される「個性」は奥行きのあるものになるだろう。ただし、その段階にたどり着ける人は限られている、という注意は必要だ。厳しい世界なのである。


真似から始めるのは良い。ただ、真似で終わってしまうのはつまらない。それに、卓越するのも難しい。

「この通りやりなさい。そうすれば成功が約束されますよ」
「この通りやりなさい。あとは自分で考えなさい」

この二つは、大きく違う。もちろん、

「まあ、好きにやりましょう」

も、上の二つとは違う。

どこにたどり着きたいのか。それを自分で考えなければいけないのだろう。

Send to Kindle

Rashitaの部屋 #008 「ラクガキノート術」を収録しました

約一年ぶりにハングアウトオンエアを実施しました。ひさびさです。

今回は、ブログ「タムカイズム」のタムカイさんをゲストにお招きして、3月25日に発売される『ラクガキノート術』についてお話を伺いました。

Rashitaの部屋 #008 (youtube)

本の内容だけでなく、ブロガーが執筆に至った経緯、監修という立ち位置なんかについてもお話いただきました。紙の本の出版に興味がある人には参考になるのではないでしょうか。

ラクガキノート術
ラクガキノート術 タムラカイ

エイ出版社 2015-03-25
売り上げランキング : 1029

Amazonで詳しく見る by G-Tools

あと、動画内でも触れていますが、本の発売日以降に、本を読んだ方とタムカイさんをゲストに迎えて「著者を囲む読書会@ハングアウトオンエア」みたいなものをやろうかと考えております(予定は未定)。

読者さんは読者さんで、著者に感想を伝えたいかもしれませんし、著者は著者で感想を直接いただけるのはありがたいものです。そのあたりのブリッジができたら面白いかな、と想定中です。

もし、本を読んでハングアウト出てもいいよ〜、という方がいらっしゃいましたら、この記事のコメント欄なり、私のTwitterなりにリプライを投げていただければ幸いです。

では、では。

Send to Kindle

3/16 〜 3/21 今週のまとめ

今週のまとめエントリーです。

  1. Evernoteコンテキスト with 日本経済新聞が登場
  2. 日経新聞のサイトとEvernoteの連携
  3. 本のタイムラインが眺められる「Stand」
  4. 表現者の魂、テンプレート、代替可能な解法
  5. WorkFlowyを使った「閃きメモ執筆法」
  6. 「本の周辺情報」の管理状況

今週は話題がいろいろ飛びました。一番のトピックはEvernoteと日経新聞の連携でしょう。じわじわと、ナレッジ・マネジメントツールとしてのEvernoteの真価が発揮されようとしています。楽しみです。

今日の一言

今日の一言はこちらでつぶやいております。

3月16日

後から振り返ったときに「これって無駄な努力だったのかも」と判断することはできますが、事前に行うことはできません。なんといっても、未来は完全には予測できないのですから。

3月17日

もちろん、答えを得ることも一種の学びです。でも、それは比較してみるとやっぱり浅いものでしかありません。

3月19日

安易に納得しない、ということは、納得できるまで答えを保留しておく必要がある、ということです。そういう状態を受け入れる気構えがなければ、安易に納得せざるを得ないでしょう。

3月20日

「やりにくいな〜」と思っていることを即ち「できない」として扱うのは安易ですが、かといって「挑戦すれば何でもできる」というわけでもありません。

3月21日

不思議な性質がありますね。

今週のその他エントリー

ブックランプ

『ソードアート・オンライン アリシゼーション・ビギニング』(川原礫)-0029
『リファクタリング・ウェットウェア』(Andy Hunt)-0030
『小説作法』(スティーブン・キング) -0031
『100の思考実験』(ジェリアン・バジーニ)-0032

明日のメルマガ告知

毎週月曜日に配信しているメルマガ。来週号の目次はこんな感じです。

○Evernote四方山話 vol 15 「越境体験者が抱える問題」
○BNS #43
○プラットフォーム・レイヤー・マーケティング 試し書き
○今週の一冊 「機械より人間らしくなれるのか」(ブライアン・クリスチャン)
○知的生産エッセイ 「ジャーゴンと冗長性」

→メルマガの過去分エッセイは「Facebookページ」にて読めます。

頂いた感想など:

Weekly R-style Magazineは、毎週月曜日の朝7時に配信されているメルマガです。

Weeky R-style Magazine
Weekly R-style Magazine ~プロトタイプ・シンキング~(まぐまぐ)

ブログに書けないテーマ、長期的な連載、日々考えていることなどをお送りしています。

Send to Kindle

「本の周辺情報」の管理状況

最後まで本を読むための読書ノート術(シゴタノ!)

本の周辺情報というのは、私と本がどう関わっているかの痕跡に相当するものです。その種の情報を多く残せば残すほど、結局本と自分との関わりはつながっていくものです。そのつながりがある限り、読書は継続されていると言えます。

さて、自分の「本の周辺情報」はどうなっているかな、と振り返ってみました。

まず思い浮かぶのが、購入履歴で、その次に読了履歴でしょうか。あとは、読書の目標なんかも「本の周辺情報」に含められるかもしれません。

購入履歴

本を買ったら、メディアマーカーに即座に登録します。紙の本でも、電子書籍でも登録します。これで、購入した日付はメディアマーカーでばっちり管理できます。

screenshot

また、メディアマーカーからEvernoteにノートが送信されるので、同じものをEvernote上で参照することも可能です。

screenshot

読了履歴

本を読み終えた日付は、その本の扉ページに書いたりなんかもしていますし、去年まではほぼ日手帳のデイリーページとかにも書いていました。

今のところは、Evernoteの「年間ノート」に書いています。

screenshot

真ん中にはその日買った本、右の欄には読了した本。読了した本については、メディアマーカーから送られてきたその本のノートリンクとなっています。

読書の目標

目標というほど、たいしたものではないのですが、一週間に一度の週次レビューで「今週読む本」を設定しています。

screenshot

かなりバカげた話に聞こえるかもしれませんが、こうやって読む本を設定しておくと、実際に読書が進むのです。路線的には、「手帳に書けば夢が叶う」チックですが、まあ似たようなものかもしれません。

積ん読の原因は、もちろんいろいろあるわけですが、その中に「本の存在を忘却している」というものがあります。言い換えれば「読もうとしている」ということすら忘れているのです。

一週間に一度、本棚(あるいはKindleのライブラリー)をチェックして、「よし、これを読もう」と決めて、手帳なりEvernoteに書いておく。そうすると、「読もうとしている」ことを思い出しやすくなるのです。コミットメントの回復、と言い換えてもよいでしょう。

というわけで、これは万能の「読書が進む方法」ではありません。仮に私がここに「広辞苑」と書いてもさっぱり読書は進まないでしょう。読もうという気持ちを、もともと持っていないからです。

ただし、読もうという気持ちを持っているにもかかわらず、忙しい毎日の中でその気持ち自体が忘却に晒されているならば、一定の効果はありそうです。

さいごに

こうしたものは、読書に関する本質的な情報とは言えないのかもしれません。ある種の物差しではかれば、まったくの無駄となってしまうでしょう。

でも、きっと何かしらの意味があるのだとも感じます。思い込みかもしれませんが。

▼拙著:

ソーシャル時代のハイブリッド読書術
ソーシャル時代のハイブリッド読書術 倉下 忠憲

シーアンドアール研究所 2013-03-26
売り上げランキング : 236070

Amazonで詳しく見る by G-Tools

「本」を読むことについて
「本」を読むことについて 倉下忠憲

倉下忠憲 2014-12-29
売り上げランキング : 70871

Amazonで詳しく見る by G-Tools

Send to Kindle

WorkFlowyを使った「閃きメモ執筆法」

立花隆さんの『「知」のソフトウェア』に、「閃きメモ」というものが登場します。

「知」のソフトウェア (講談社現代新書)
「知」のソフトウェア (講談社現代新書) 立花 隆

講談社 1984-03-19
売り上げランキング : 14101

Amazonで詳しく見る by G-Tools

立花氏は、執筆の前にコンテ(概略、アウトラインのようなもの)は一切作らず、最初に書き出した一行から流れに沿って文章を紡いでいくそうです。その時、執筆の補助になるのが「閃きメモ」です。

さて、とはいうものの、まるで何もなしで書くというのは、私の場合、普通ではない。普通は簡単なメモを事前に作る。メモには二つの目的がある。一つは手持ちの材料の心覚え。もう一つは、閃きの心覚えである。前者は事前に作り、後者は随時書きとめる。

私も、この手法はよく使います。

実際例は、以下の記事でも紹介しました。

アウトライナー嫌いだった僕が、今ではそれを愛用しているワケ(上)(R-style)

この「閃きメモ」を使った執筆法をデジタルで行う場合、WorkFlowyならやりやすいんじゃないか、というのが本稿のテーマです。

閃きメモ執筆法

まず、何かトピックを作り、そこにフォーカスを移動させます。

screenshot

そして、つらつらと「手持ちの材料」を書き込んでいきます。材料一つにつき、一項目です。

screenshot

一通り「手持ちの材料」を書き終えたら、本文の執筆に入ります。トップのノードに移動して、shift + return。つまり、noteに本文を書いていきます。

screenshot

ある程度書いていくと、「あっ、そうだ。あの情報を入れておこう」と閃くことがあります。そうしたときは、本文(つまりnote内)ではなく、アウトラインの項目として追加しておきます。

screenshot

こうして、メモ(アウトラインの項目)を見つつ、本文(note)を書き進めていくのです。

消せるし、残る

一見回りくどいやり方ですが__全部noteに書いていけばいいじゃないか__こうすることのメリットが実はあります。

それは、使い終えた「手持ちの材料」をCompleteすることで、視界から消すことができるのです。

※使用済みのメモを消したところ
screenshot

使用済みの「手持ちの材料」を次々と消していき、無くなったら文章は終了に向かう。わかりやすい構図です。もちろん、CompleteをHiddenではなく、Visibleにすれば、消した材料を拾い出すことも可能です。

通常のテキストエディタだと、この切り替えがなかなかできません。常に表示しておくか、あるいは消去してしまうかの二択なのです。WorkFlowy(を代表とするいくつかのアウトライナー)では、「視界から消すけど、実は残っている」が簡単に実現できるのです。

そして、これが「閃きメモ」の管理方法としては実に最適です。

使い終わった「手持ちの材料」や「閃き」は、それ以降の執筆には必要ありません。だから消しておきたい。しかし、今回は使わないでおこうとジャッジメントした情報は、扱いが難しくなります。見えなくしたいけど完全には消したくない。そういう気持ち__「後になって使うかもしれない」という損失回避の心理__が湧いてくるのです。

また、情報のアーカイブとしてみたとき、「本文」と「閃きメモ」が同一の枠内に保存されている状況の方が自然でしょう。「本文」だけが残り、「閃きメモ」はゴミ箱にある、では情報の関連性は消失してしまいます。しかしながら、「本文」の中に「閃きメモ」が残っているのも不自然なものです。

あるけど、見えない。この状態が良いわけです。

さいごに

この執筆法は__非コンテ派にとっては__なかなか強力なのですが、一つだけ問題があります。それは、マウスのストレートなワンクリックで、項目をCompleteできない点です。

現状は、

カーソルを行頭の●に合わせる→メニューが表示される→Completeを押す

という手順が必要です。タスク管理ソフトのチェックボックスにチェックを入れる感覚よりは、半テンポぐらい遅れてしまうのです。たくさんの「手持ち材料」を消していきたいときには、この操作感は若干引っかかります(もちろん、WorkFlowyに落ち度がないことは言うまでもありません)。

その点にさえ引っかからなければ、なかなか使い勝手のよい手法です。ぜひ__非コンテ派の人は__試してみてください。

個人的には、こうした「閃きメモ」の管理が手軽にできるエディタがあれば、物書きとしてのエディタと言えるんじゃないかな、と思う今日この頃でもあります。

Send to Kindle

WordPress Themes