Category: 発想法

頭の中の概念を整理するツール

頭の中にいくつかの概念が浮かんでいる。着想、と言い換えてもいいだろう。

この扱いが難しい。


それぞれの概念は独立していながらも、強くリンクを求めている。思春期まっただ中の男子学生のように「つながりたい」と希求しているのだ。

≪無謬幻想≫≪正解信仰≫≪モノクーミズム≫
≪省エネ嗜好≫≪マニュアリズム≫≪慣性的自我≫

これらに関係があることはわかっている。私の頭の中で、それぞれの概念が呼応しているのだ。つながりの予感は灰色の部屋の中に満ちている。

しかし、それを記述することはできない。少なくとも、その構造を明示することはできない。

それぞれの概念は、その内側に記述を持つ。ラベルだけではなく、「〜〜とは、これこれこういうことで」という説明がついてくる。ただし、まだその記述は書き切れていない。時間をかけてゆっくりと肉付けしていくことになる。

やっかいなのは、その記述に他の概念が登場しうる、ということだ。何せそれぞれには関係があるのだ。そういうことはいくらでも起こりえる。

たとえば、≪モノクーミズム≫の中に、≪無謬幻想≫が登場するかもしれない。アウトライナーで言えば、≪モノクーミズム≫の下位の階層に≪無謬幻想≫が位置するわけだ。問題は、≪無謬幻想≫の記述も空白であり、そこに≪モノクーミズム≫が登場する可能性もある、ということだ。こうなると循環に引き込まれ、確定された構造を明記することは不可能となる。

少なくとも現時点において、あらゆるものが最上位概念になりうるし、またあらゆるものが別の概念の下位につきうる。もっと言えば、いまだ見つけられていない概念すらあるかもしれない。流動的かつ未確定な状態なのだ。

脳の中なら別にそれでも構わない。この不思議な情報空間は、そのような状態をするりと受け止める。しかしそれを、何かしらの情報ツールに転写しようとするとやっかいが生じる。そこでは、確定された構造が求めらる。しかし、それは存在しない。現時点では「仮説としての構造」すら持ち合わせていない。

よって、そうした情報ツールにこれを落とし込むことはできない。できることと言えば、せいぜいそれぞれを独立したファイル(ノート、ノード)として入力することだけだ。でも、その状態は、私の脳の中にある機微をほとんど再現できていない。野菜と肉抜きのカレーのようなものだ。


最終的には構造に向かうものの、経過段階では構造的記述を要求しないもの。ギリギリまで構造化を回避できるもの。それでいて、呼応関係を明示できるもの。さらに言えば、肉付け的記述が可能で、そこにハイパーリンクがあれば最高だろう。

たぶんそれが、思考のためのツールと呼びうるように思う。

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観察の4象限(ver.倉下)

発想におけるメモの重要性は強調するまでもありません。

メモを常備すること、そしてメモを装備すること。それが要です。

しかし、メモを装備したとしても、何も観察していなければ、メモしようがありません。観察すること。それがメモの始まりであり、また発想の嚆矢でもあります。「メモなんか必要ない」とおっしゃる猛者でも、観察だけはしっかり行われている点は努々忘れてはいけないでしょう(※)。
※メモしておいてもいいですね。

さて、では、どのようなことをメモすればいいのでしょうか。面白い記事がありました。

観察の4象限: 石井力重の活動報告

観察対象(あるいは要素)が4つの象限にまとめられています。詳しくは上記記事をご覧いただくとして、これを私なりにアレンジしてみました。

screenshot

二つの軸を[言語的・非言語的]、[外的・内的]とし、さらにそれぞれの象限に番号を振ってあります。

  • 第一象限:外的・言語的「言われたこと」
  • 第二象限:外的・非言語的「目にしたもの」
  • 第三象限:内的・言語的「考えたこと」
  • 第四象限:内的・非言語的「感じたこと」

石井さんのバージョンと左右の配置を入れ替えたのは、「外的」なものの番号を若くしたかったからです。つまり、ここではステップが想定されています。

本来、上記の象限には優劣はありません。それぞれが何かしらの意義を持っています。が、メモすることに慣れていない人にとっては、外的な事象を記録する方が負荷が少ないのでは、と思った次第です。

もしかしたら、これは私のまったくの勘違いなのかもしれませんが、個人的には「まず外的なものに目を向けるようにする。しかるのち、そういう観察の中で自分に発生したものにも目を向けるようにする」というステップが良いのではないかと考えています。なので、上のような順番となりました。

もちろん人には個体差がありますし、日常的にいろいろ考えごとをしている人なら、第三あるいは第四象限からスタートするのが良いでしょう。そのあたりの適用はフレキシブルにいけるかと思います。

この図は、知的生産的にいじりがいがいろいろありそうなので、またどこかで登場することになるでしょう。

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マンダラートと三極発想法 その1

シゴタノ!で以下の記事を書きました。

『三極発想法』で「知的生産の技術」の体系化にトライしてみた | シゴタノ!

まったくの手探りで、この『三極発想法』にチャレンジしたわけですが、なかなか効果的な発想法であることは確認できました。

今回はこの技法とマンダラートと比較しながら、何か得るものがないかを探してみます。

IMG_5858

二つの技法

最初にマンダラートから。

IMG_5860

3×3のマス目を使った発想技法・思考技法です。中心にテーマを据え、周辺に連想したもの、あるいはテーマに対する答えなどを書き込んでいきます。一見シンプルな手法ですが、複数のマンダラを用いて発想を展開していったり、あるいはマス目に役割を与えることで思考に枠組み(構造)を設定できるなど、奥深い技法となっています。

でもって、三極発想法。

IMG_5859

中心にテーマを据えるところは同じで、周囲に関連する要素をほうり込んでいくところも同じです。

こうしてみると、ほとんど同じではないか、という気がしてきます。考えてみましょう。

マス数

まず、まっさきに違う点としてあげられるのが、マス目の数です。マンダラートは9マス、三極発想法は10マスあります。

もちろん、「たかが1マスじゃないか」という反論もあり得るでしょう。しかし、9と10には大きな違いがあります。9という数字は、認知心理学における「マジカルナンバー」の範疇(7±2)にギリギリ入ります。人間が一度に近くできる情報の最大数に収まっているのです。

しかし、10マスであれば、その上限を越えています。その意味で、三極発想法は全体を一瞬で捉えるのが難しいのです。それは両方の図を見比べてみれば、体感できるでしょう。ただし、三極発想法も捉え方によっては全体像の把握も可能となります。チャンクを用いるのです。

1つのマスを情報のかたまりだと捉えれば、10マスになりますが、それを三つの要素にまとめればマジカルナンバーに収まります。すなわち、中心、頂点、外周の3つです。そして、ここに構造化の手がかりがあります。

ちなみに、マンダラートにおいても、中心、中心と接する十字のマス、四隅のマス、と3つの要素に分解できます。この点については両者は共通していると言えるでしょう。

ともかく、マス目の数に関して言えば、マンダラートはそのままで全体を一瞬で把握できるが、三極発想法ではチャンクを用いないと難しい、という点があげられます。

リンク数

一つのマスが、接するマスの数はどうでしょうか。

マンダラートでは、中心のマスは一応他の8つのマスに接しています。しかし、接し方の度合いには差があります。十字のマスとは線を共有していますが、四隅のマスとは点のみの共有です。

同じように十字のマスは、3つのマスと線を共有し、2つのマスと点を共有。さらに、四隅のマスは二つのマスと線を共有し、たった1つのマスとのみ点を共有しています。

中心マス:線4つ・点4つ
十字マス:線3つ・点2つ
四隅マス:線2つ:点1つ

では、三極発想法ではどうでしょうか。

中心のマスは、外周マス全てとつながっています。その数は6。そして、頂点のマスとはまったく接していません。あくまで間接的な線のつながりがあるだけです。

外周マスはというと、つながっているのは5つマスで、中心1・外周2・頂点2となっています。頂点マスは、外周3マスとしかつながっていません。

中心マス:外周6つ
外周マス:中心1つ・外周2つ・頂点2つ
頂点マス:外周3つ

マス目の役割でみるならば、両技法における中心マスはまったく同じポジションにいます。これはもう自明でしょう。

また、他のマスとのつながり方を考慮すると、マンダラートにおける四隅マスと三極発想法における頂点マスも似たポジションと言えるかもしれません。

マンダラートの四隅マスは、中心マスと点しか共有していません。つながってはいるのですが、そのつながりかたは十字マスよりも小さいものです。移動の矢印を使うならば、中心からまず十字マスにいったん移動し、その後四隅マスに移動する、という2ステップを踏むことになります。それは三極発想法の、一度外周マスを経てから頂点マスにたどり着くのと同じ構造と言えるでしょう。

ちなみに、これはマンダラートのごく一部の使い方に限定した話でしかありません。マンダラートは、もっとフレキシブルな発想技法なので、「中心マス以外は皆均等」という使い方もあります(というかそれが一般的かもしれません)。しかし、そうした使い方であれば、三極発想法とはまったく違う技法となってしまうため、ここではあえてマンダラートの限定的な使い方にフォーカスして話を進めていきます。

という点を確認した上で話を戻すと、四隅マスが頂点マスに対応するのであれば、十字マスが外周マスに対応することになります。中心と四隅(あるいは外周)の共に接するマスです。おそらくテーマに関する具体的な話はここに結実するのでしょう。

外周マスへの制約

三極発想法の外周マスに注目してみます。

外周マスは、中心マスとつながり、また他の2つの外周マスおよび2つの頂点マスともつながっています。別の言い方をすれば、ある外周マスに書き込まれる何かは、他の5つのマスに「直接」影響を受けるのです。そして、その影響には階層があります。頂点は上位概念、他の外周は同位概念です。

これは実際かなり複雑で、私が自分でやったときも相当に悩みました。

マンダラートでは、十字マスはつながっている他のマスから影響を受けます。中心1マスと、接する四隅の2マスです。これで合計3マスですが、実は自分とは逆に位置する十字マスからも制約を受けるので、トータルは4マスとなります。つまり、三極発想法に比べると1マスだけ直接的に制約を与えるマスが少ないのです。

これが何を意味するのかは、まだ私にはわかりません。

一つ言えることは、三極発想法の方が構造的に(やや)固いということは言えそうな気がします。良し悪しは別として。

さいごに

これまではマンダラートは、マインドマップと対比して語られてきました。制約を使った発想法と自由連想を促す発想法の対比です。

それはそれで面白いのですが、マンダラートのマンダラートらしさは、むしろマンダラートと所属を同じくする制約を使った発想法と対比することでよりいっそう明らかになるのではないか、という気もしています。逆にそのことから、三極発想法の面白さみたいなものも見えてくるでしょう。

今のところ参考文献もなにもない状態で、ただ「やってみた感想」のレベルではありますが、しばらくこの二つの発想技法については考えてみたいと思います。

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ジグソーパズルのピース

ぶらぶらと歩いていると、キラリと光るものが地面に落ちていました。

硬貨かと思って視点を向けてみると、奇妙な形をした、奇妙な物質が転がっています。石ころほどの小さな物質ですが、組成はよくわかりません。金属のようにも見えますし、繊維のようにも見えます。ただ、その形状だけは、近いものを知っていました。ジグソーパズルです。ジグソーパズルのピースが、ぽつんと地面に転がっているのです。

それを拾い上げ、空に掲げてみます。ひっくり返し、回し、再びひっくり返します。押し込んでみたり、引っ張ったりしてみます。そして、表面に描かれた模様をじっくり眺めます。

空かもしれません。湖や海かもしれません。あるいは、空が映り込んでいる海かもしれません。具体的に特定することは、どうやら難しそうです。何しろ一つしかピースがないのです。

ただしそれは、ビルでないことはわかります。アマゾンの奥地でないこともわかります。白鳥でもなければ、ゾウでもなさそうです。特定はできないにせよ、「おそらく、こういうものであろう」という感触は持てました。今のところはそれで十分でしょう。

とりあえず、そのピースをポケットにしまい込み、歩みを再開します。もしかしたら、別のピースが落ちているかもしれません。それがヒントになって、全体の絵柄がわかるかもしれません。散歩が楽しくなってきました。


アイデアを思いつく、というのは、だいたいこういう感じです。

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デジタル・ブレストツールに求める要件

先日シゴタノ!で、「Twine」を紹介しました。
ブレストにも使えるゲームブック制作支援ソフトウェア「Twine」

でもって、それより前に「Wordrium」という自作ツールを公開しました。
新感覚ブレストツール「Wordrium」

ともにブレスト系ツール__あるいはそれ用に使えるツール__なわけですが、これらを触りながら感じたことがあります。

ブレストツールにあって欲しい機能

まずもって、デジタルであろうがアナログであろうがブレスト系ツールは入力が簡単でなければいけません。新規項目の作成に2ステップやら3ステップもかかってしまうようでは失格です。

脳内はそれほど潤沢なリソースを持ち合わせていません。ぱぱっと思いついたことは、ぱぱっと入力できる必要があります。

また、作成した項目を移動させられることもポイントです。

どのような移動が可能かはツールによって違うでしょうし、それこそがツールの特徴ともなるわけですが、移動不可はブレストツールとは呼べません。

デジタル・ブレストツールにあって欲しい機能

それらの最低限の条件を踏まえた上で、デジタルツールならではの特徴__言い換えれば、アナログツールでは実現しにくい機能を考えてみると、一つは「ビュースタイルの変更」があります。

「Twine」では、全体を俯瞰するビューと、一つ一つのアイデアをスライドで表示させるビューがありました。また、iPadの「Idea Sketch」は(疑似)マインドマップツールではありますが、アウトラインモードがあって、それぞれの表示を切り替えられます。

こうした切り替えは、アナログツールではほぼ無理です。しかし、デジタルツールならなんてことはありません。そして、視点を切り替えることによって、見えてくるもの・連想されるものに違いが生じることも確かです。

このあたりの追求が、デジタルならではのブレストツールの特徴になっていくのではないでしょうか。

もう一点、「Wordrium」を作りながら考えたことですが、「動き」の要素と呼びうるものもデジタル・ブレストツールの特徴と言えそうです。特に、ランダムな「動き」の要素。

「Wordrium」は、それをストレートに表現していますが、他にも方法はあります。

たとえば、ブレスト中にまったく関係ない言葉が画面に表示されるというのも「動き」です。Twitterのトレンドワードからひっぱってきたら面白いですね。あるいは、自分の過去のEvernoteからでも楽しそうです。

また、「それはどうしてか?」「なぜそうなっているのか?」「実現を妨げるものは?」「逆の立場だったら求めるものは?」といった、思考を刺激するクエスチョンを定期的に表示させることも可能です。表示の方法も、一瞬だけちらっと表示させたり、あるいは昔懐かしいJavaScript風に右から左にクエスチョンが流れていくスタイルもできるでしょう。

「動き」についてはアナログツールでも可能な部分はありますが、他のツールとの自動的な連携や、膨大なクエスチョンの管理、あるいは共有といったことはデジタルツール向きです。

さいごに

こういうことを考えていくと、これまで「一人ブレストに使えるツール」は存在していたものの、「一人ブレストのためのツール」という特化型のデジタルツールはあまりなかったのではないか、という気がしてきました。

  • 項目が即座に入力できる
  • 作成した項目を後から移動可能
  • ビューの変更可能
  • 外部的な「動き」が入る

こういうのを兼ね備えたブレストツールを作ってみたいですね。

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アイデアを生み出す二つの方法

アイデアとは化学変化である。

というのはたぶん比喩ではありません。

ニューロン・ネットワークにあたらしい接続が生まれたとき、アイデアと呼ばれるものがおそらく生まれてきます。だから電気が走るような感じがするのだとも予測できます。そこでは科学・化学的な作用がきっと起きていることでしょう。

で、考えたいのは、どうやったらあたらしい接続が生み出せるのか、ということです。

二つのテクニック


具体的なテクニックに分解すれば50個ほど上げられそうですが、簡易にまとめれば次の二つに集約できるでしょう。

  • 違う場所に行く
  • 違う目で見る

違う場所に行く

いつもと違う場所に行くこと。未知の場所に足を踏み入れること。

それは物理的な場所でもよいですし、もっと観念的な場所でも構いません。

行ったことのない場所に行く。使ったことのないツールを使う。滅多に立ち入らない書店の奥まで行ってみる。普段は避けているお店に入る。自分とは異なるクラスタの人をフォローする。これまで参加したことのないイベントに参加する。

なんでもOKです。あたらしい体験をすることであたらしいインプットが行われ、既存のネットワークが揺さぶられます。

違う目で見る

いつもと違う視点で見ること。考えたこともないようなことを考えてみること。

行く場所は変えなくてOKです。日常生活のままで構いません。でも、それらを眺めるときの視点を変えます。

「もし、自分が子どもだったら、この風景はどんな風にみえるだろうか」
「もし、5年前の自分だったら、これをどう捉えているだろうか」
「もし、逆向きに歩いたら、この道はどれだけ歩きにくいだろうか」

なんでもOKです。なんとでも考えられます。あたらしい捉え方をすることであたらしいインプットが行われ、既存のネットワークが揺さぶられます。

さいごに

変わらない自分を違う場所に持っていく。あるいは、変わらない場所を違う自分の目で捉え直す。

そうやってネットワークに変化の圧力を加えるわけです。

しかもこの二つは相互に影響しあいます。違う場所に行くことで違った視点を獲得でき、違った視点を持つことで違う場所の捉え方が広がる。

このサイクルがグルグル回っていけば、やがて自分自身でも制御がきかないくらいアイデアが湧いてくるようになるでしょう。それが良いことなのかどうかまではわかりませんが。

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タイトル案をひねり出す! Evernoteツインテーブル発想法

新刊のタイトルを考えた際に使った方法です。

用意する物:

  • Evernoteの新規ノート ×2
  • まとまった時間    (できれば30分以上)
  • やる気溢れる脳    (早めの時間帯がオススメ)

ステップ1:下準備

Evernoteのノートに表(テーブル)を追加しましょう。10×10ぐらいが目安です。

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それを二つ作ります。

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この表を前にして、タイトルを考えたい対象について思いを巡らせます。書籍のタイトルであれば、「その本は何なのか?」「何が含まれているのか?」「どんな目的があるのか?」といったことを考えるわけです。そして、思いついたフレーズや単語を表に書き留めていきます。これは後ほど使うアイデアの素になりますので、とにもかくにも数を重視してください。

上の表には、内容に関連があるもの、下の表には、内容にマイナスの関連があるものを入れていきます。上に「熱い」を入れるとすれば、下には「冷たい」が入る、といったことです。つまり、「この内容は○○だな」と思ったら上、「この内容は□□ではないな」と思ったら下、ということです。

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一つのセルに入れるのは、できるだけ単語にしてください。その方が、後々使い勝手が上がるはずです。どうしても文章を入れたくなったら、文節ごとに区切っていれましょう。

ステップ2:100本ノック

下準備が終わったら、いよいよアイデア出しの本番です。

先ほどの二つの表を見ながら、タイトル案を考えていきます。そして、思いついたものをもう一つのノートに書き出していきましょう。

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なにせ、ふんだんに素材があるので考えるのは難しくないはずです。とりあえず、100個考えてください。

この「100」はあくまで便宜的な数字です。目一杯考えを振り絞ってタイトル案をひねり出し、必死にひねり出し、もう何も出ないな、と思ったところから、さらに+10ぐらい考える、という意味です。

内容に関連がある言葉をつなげてもよいですし、マイナスの方を活用することもできます。たとえば、下の表に「銀の弾丸」というフレーズがあるならば、『銀の弾丸にはサヨナラ!一日一回基礎訓練』みたいな使い方をするわけですね。マイナスにマイナスをかけると、プラスになるというアレです。

ステップ2(補強)

だいたい10個や20個ぐらいなら5分ほどで作れるでしょう。でも、その辺で出てくる案はありきたり感があると思います。

いや、もう少し説明しておいた方がよいかもしれません。

このタイトル案をひねり出す作業を行う際は、ありきたりなアイデアでも1個と数えます。無茶な案でも突飛な案でも1個と数えます。ものすごく良いアイデアを100個考える、というのではないのです。とにもかくにも、タイトルっぽいものを100個ひねり出す、というのがこの作業です。

そうやってありきたりなものを出し切ってしまうと、使えるものがどんどん限られてきます。そこから先、何かアイデアを出そうとすれば、これまで無かったシナプスの繋がりが必要になります。脳をその状態まで追い込む、というのが一つのポイントです。

たしか、トマトか何かの栽培で、水を必要最低限ギリギリにしておくことで、美味しいトマトを作る、みたいな栽培法があったかと思いますが、それに近いと考えてください。

ステップ3、の前に

いや、こんな作業別にEvernote使わなくていいじゃん。ワードで余裕だろう。

という意見もあろうかと思います。基本的にはまったくその通りです。

でも、Evernoteならではのメリットもあります。そう、「関連するノート」です。

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二つの表にキーワードを入れていくと、いくつか関連するノートが表示されるでしょう。それがたまに別のアイデアにつながったり、あるいは良い意味でのノイズになってくれたりします。

もちろん、今日Evernoteを使い始めたばかりの人にこの効果はありません。ある程度、Webスクラップやアイデアメモを蓄積している人だけが得られる効果です。

ともあれ、100個の案を考えているときに、関連するノートは栄養ドリンク的な効果をもたらしてくれるかと思います。

ステップ3

おおよそ100ほどのアイデアを出し切ったら、何かしらハッとするものが見つかるでしょう。それを選べばOKです。

見つからなければ、日を改めて、もう一度「そのコンテンツ」について思いを巡らせてみるところからやり直すのが良いかと思います。

さいごに

申し訳ないぐらいに、お手軽さとは無縁な方法ですが、無茶な方法ではないと思います。

そういえば、編集者さんってどうやってタイトル決めているんですかね。ちょっと興味があります。

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アイデアトリガーカードの作り方

以下の記事で「アイデアトリガーカード」なるものが紹介されました。

物書き・倉下忠憲さんのデジタルとアナログを融合した知的生産術(Evernote日本語版ブログ)

一人ブレストで「ちょっと行き詰まり気味だな〜」と感じたとき、このカードは活躍します。

ぺろっと一枚めくり、カードに記載された指示に従う。

それだけです。

カードは「視点を動かす」「逆から考える」「誰かになる」といったカード名を持ち、具体的な指示がその下に続きます。「誰かになる」であれば、

<初心者になる、上級者になる>
<有名になる、有名人になる>
<誰かに話を聞く、聞いてもらう>

といった指示です。

ようするに、アイデアのチェックリストをゲームっぽくしたものがこの「アイデアトリガーカード」と言えるかもしれません。

で、写真をご覧になっていただければわかるように、この(いささかちゃっちい)カードは私の自作です。

カードメイキング

使用したのは、100円均一ショップのインデックスカード。100枚100円(税別)。

20140523110135

これを某カードゲームのカード・サイズで切り抜き、

20140523110151

横線を入れればカードのフォーマットは完成。

20140523110200

あとは、ここに中身を書き込んでいくだけです。

中身について

中身に何を書けばいいのか?

それに対する汎用的な答えを私は持ち合わせておりません。

ヒントなら、数々の「発想法」の本にちりばめられています。それを拾い上げて__できれば、自分の言葉で表現して__カードに記載していけばよいでしょう。

あるいはビジネス書からでもアイデアトリガーの種を拾うことはできます。学びの場所は広大かつ肥沃なのです。

さいごに

良い考え方に触れたとき、「あっ、これいいな。今度使おう」と考えるだけでは、たいてい役には立ちません。人間とは忘却する生き物で、良いことでも、悪いことでも、普通なことでも、次々に忘れ去っていきます。

それら全てを記憶に留めておくことはできませんし、する意味もないでしょう。適切なタイミングで、それが思い出せれば十分です。

私はカードの形をとっていますが、別にカードを作ろう、という話ではありません。

ようは「何かを考える時には、これを使う」というツールを決めておき、誰かの「良い考え方」を見つけたら、そのツールに「良い考え方」を放り込んでおくようにすることです。

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SCAMPERブレストカード、発想の癖、ゲームの効果

「SCAMPERブレストカード」が以下の記事で公開されていました。

【ブレストTool配布】SCAMPERブレストカード(石井力重の活動報告)

シンプルかつ、用途が広そうなブレストToolです。

使い方は記事にも書かれていますが、

1)印刷して余白に思い浮かんだことをどんどん書き込む。次第にもっとアイデアができます。
2)印刷して六角ますをカード状に切り、ブレスト中に、ランダムにさっと引いて、発想の刺激にします。

がよいでしょう。

すこしアレンジすると、PDFをiPadに送り、UPADなどの手書き系アプリで開いてばんばん書き込んでいく使い方もできるはずです。

また、MacのDelineatoやScappleといったフリーライティングツールで表示させて使うのも面白いかもしれません。

screenshot

発想の負荷と癖

少し話を変えます。

上に引いた記事では、「SCAMPERブレストカード」の配置が持つ意味について解説されていました。

中心から外側に向かうほど、認知負荷が高い(発想のハードルが高い)。だから、内側から順番に発想していくことで、徐々に頭の回転数を上げていく。

そういう効果が期待されています。

「発想の種類によって認知負荷が違う」

これは実体験からも十分頷ける話なのですが、その並びに驚きました。

M(修整、拡大・縮小)
C(組み合わせ)
E(省略・削除)

A(適用)
P(ほかの使い道)

S(代用)
R(逆・再構成)

傾向として、下のブロックほど認知負荷が高い発想とのこと。

驚いたのは、私がだいたい最初に思いつくのが「P(ほかの使い道)」や「R(逆・再構成)」という点です。It’s 天の邪鬼.

どうやら私は普段から高負荷な発想を行っているようです。あるいは、私にとってはそれが低負荷な発想なのかもしれません。上の並びはあくまで傾向であり、個々人の負荷を完全に規定するものではないでしょう。

発想が個人の脳に由来し、脳がそれぞれ違っていることを考えれば、発想に「癖」があってもおかしくありません。

ブレストツールは、その発想の癖を調整するためのものでもあります。

ある人の発想は、だいたいMやCばかりで、AやRがない。別の人はPやSをうまく使うが、EやMが不足している。それはつまり、全面的にアイデアが検討されていないということです。その検討されていない部分__発想の死角、と呼びましょう__に光を当てる。そういう効果もブレストツールには期待されるのです。
※もちろん、光が当たっている部分により強く光をあてる効果もあります。

ということは、標準的なブレストツールからスタートして、そこに自分の発想の傾向を加味した調整を加えていくことが、より効果的なブレストツールを生み出すことにつながるのではないか、という仮説がぼんやりと浮かんできます。それはまるで、バッターの体重や身長や手の大きさを加味して、その人がスイングしやすいバットを作るような、そんな感覚です。

自分が得意としているものはそのままで(あるいは少し減らして)、自分が不得意としているものはより詳細に掘り下げて。こういう調整ができれば、より使いやすい形になるのではないでしょうか。もちろん、そのかわりとして汎用性は失われます。それは避けられないトレードオフです。

以前考えていたアイデア

また話を変えます。

実は、少し前、ボードゲームをモチーフとしたブレストツールを考案していました。

モノポリーのような四角形の外周をぐるっと回るようなボードを使い、サイコロを振ってコマを進めていきます。マス目には発想トリガーが書かれていて、止まったプレイヤーはそれに従って発想を進めます。その結果は、ボードの中央部分(ホワイトボードになっている)に書き込みます。うまく発想できれば、ゲームを有利に進めていけるカードがひける。なんからのポイントを一番最初に規定数に到達させたプレイヤーが勝利。

こういうゲームです。

これはこれで面白そうではあるのですが、ツールの自由度という点ではあまり広がりがありません。SCAMPERブレストカードと違って、使い方は基本的に一通りです。

もちろん、アレンジする余地はあるでしょう。

マス目に発想トリガーを直接書くのではなく、「Sカードを引く」(※)といった指示を書いておけば、カードの組み合わせを変えることで、発想の用途を変えたりアレンジ可能性を広げられます。さまざまな発想トリガーカードを、拡張パックとして販売すれば、ビジネス的にも……という話はまあいいです。
※カードに発想トリガーが書いてある。

さいごに

どういう形であれ、「ゲームとブレスト」はなかなか相性が良いと感じています。

それはよく言われるゲーミフィケーションの効果を期待することもありますが、それ以上にゲーム化することで(言い換えれば、発言するというロールを割り振ることで)、普段思いついたことをなかなか口に出さない人の意見を引っ張り出すことができそうだからです。おそらく、これは(乱暴な言い方ですが)内気な日本人には特に効果があるような気がします。

結局の所、人というのは、自己で規定した他者から期待されるであろう役割に従って行動しがちなので(「余計なことは言わない方がいいな」)、その役割を認識の中で上書きできれば、単純に考えても、出てくるアイデアの数自体はぐっと増えると思います。

まず、最初の一歩はそこからですね。

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ASOPICA(アソピカ)の面白さ。あるいはブレストの課題

IDEA PLANTさんから新商品が発売されるようだ。

ASOPICA(アソピカ)

カードを使った連想力トレーニングゲームらしい。また、「楽しくアイスブレイクができるカードゲーム」ともある。

Amazonか、オンラインショップで買えるようだ。発売日は3月14日となっている。

私は日常的に会議もなく、よって「空気が思い会議」を体験することもない。そもそも、日中ずっと一人で作業しているので、複数人で使うツールにはさほど需要がない。

一人で行う発想作業については、たとえば以下のようなカードを自作してサポートしている。

20140304091236

が、それはそれとして、この「ASOPICA(アソピカ)」は面白そうなツールである。その面白さを探りつつ、ブレストが抱える課題も絡めて考えてみよう。

ゲームの概要

そもそもこのASOPICAは、どんなゲームなのか。「使い方」のページを見ると、おおよそのルールがわかりそうだ。

  • 4人(ないし3人)でプレイ。1プレイは5分程度。
  • ジャンケンし、親を決める(その後、親は左回りで交代)
  • 親は山札からカードを引く。自分は見ないで他のプレイヤーに見せる
  • 親はテーマリストから1つテーマを選ぶ
  • 選ばれたテーマと、カードの「連想タイプ」がそのセットの連想課題になる
  • 子は、連想課題から20秒以内にできるだけたくさんポストイットに描く
  • 親は描き出された絵から、自分が引いたカードの「連想タイプ」を当てる
  • 当たれば、親がそのカードをゲット(不正解時はカードを山札に戻す)
  • 親を交代して次のセットへ

雰囲気は掴めただろうか。対象年齢が15歳以上となっているので、ゲーム自体に複雑さはない。むしろ、ずいぶんシンプルなものだろう。

カードに記載された連想タイプは、「それの近くにあるもの」「それと似ているもの」「それと特徴が反対なもの」「それを生み出すもの・それが生み出すもの」があるようだ。また、テーマリストには「あんぱん・はちみつ・歯ブラシ・割り箸」といった名詞が並んでいる。

たとえばテーマが「あんぱん」であれば、「それの近くにあるもの」は「ジャムパン」、「それと特徴が反対なもの」は「カレーパン」があげられる。もちろん反対なものを「バイキン」としてもいいだろう(※)。
※あんぱん→アンパンマン→そのライバル→バイキンマン、の連想。

描き出すのは絵だけで、言葉は一切使ってはいけない。バイキンのつもりで描いたものが、チョコレートと勘違いされるかもしれない。それぐらいの「揺れ」があった方がゲームとして盛り上がることは確かだろう。別に出世を決めるための試験ではなく、あくまで「創造的な空気」を作るのが目的なのだから、それでいい。

ともかくそうして描き出された絵を眺めて、親は連想タイプを推測するわけだ。

ASOPICAの効用

ゲームを眺めてみると、二つの連想が共存していることがわかる。

一つは、テーマとカードの連想タイプから行われる子(親以外のプレイヤー)の連想。もう一つは、そうして出た連想から、逆算する親の連想。あえて書くまでもないが、この二つは逆向きの連想である。いわば圧縮と解凍のような関係だ。

連想力を鍛える上では、連想の実地的訓練(場数をこなす)ことも大切だが、連想のタイプを知ることも大切である。テニスでいえば、強力なスマッシュを打てることも大切だが、ボレーなどの引き出しを増やすのも大切、というのに似ている。

では、新しい連想のタイプをどうやったら知ることができるだろうか。言い換えれば、連想の引き出しはどうすれば増やせるだろうか。方法論自体はシンプルだ。ようは他人の発想を逆算すればいい。ある発想に至った道のりを逆向きに辿るのだ。工業分野でいうところのリバースエンジニアリングと言ってもいいだろう。

たとえば、まったく新しい新商品が出た時に、「なるほど。異なるものを結びつけたのか」と__誰に説明されるでもなく__解析できれば、次回からそれを自分の連想引き出しに置いておくことができる(※)。
※すぐに使いこなせるかどうかは別の話。

これは発想力トレーニングでは中級〜上級に位置すると思うが、いずれ必要になってくる訓練ではあろう。

もちろんASOPICAに収録されている連想タイプには限りがあるわけだから、これだけで発想マスターになれるわけではない。が、リバースエンジニアリングの手法そのものを身につければ、身の回り全てが「教材」になりうる。

こういう視点のツール(というかトレーニング教材)(あるいはゲーム)は、あまり無かったような気がする。

貢献と得点

もう一つ、このゲームのルールを見て面白いなと思ったのが、貢献と得点である。

連想するのは子だ。そして得点をゲットするのは親である。

一般的に考えて、「子がうまく連想すれば、子の得点になる」という方が違和感が少ない。いや、視点を変えて言い直そう。このゲームを戦略的に捉えたとき、子の合理的な行動はどのようなものになるだろうか。

一応ゲームであり、得点を競うわけだから、子は親に得点されたくはない。だから、親が連想を逆算しにくいようなものを連想するのが望ましい。となれば、ありきたりな連想よりも、突飛な連想の方がいい。もちろん20秒しかないので、そこまでセレクトできるかはわからないが、慣れてくれば突飛な連想を__あんぱんに対するバイキンのようなものを__優先することもできるかもしれない。

ゲームの得点形式として、「ありきたりな連想」よりも(ギリギリテーマに乗った)「突飛な連想」が評価される。これもなかなか面白い。

オープン・ユア・マウス

ブレストの問題点は、もちろん「良いアイデアが出ない」こと、ではない。思いついたアイデアを誰も口に出さないことだ。

それは日本人・日本文化的な問題なのか、世界共通なのかはわからない。ともかく、思いついたアイデア(それはまさに<思いつき>以外のなにものでもない)を口に出すのをためらってしまうとダメである。

はばかれてしまうのには、いくつか理由があるだろう。

たとえば、部下が軽々しく発言するのを上司が嫌っている(空気がある)といった場合もある。

あるいは、恥をかきたくないという心理的な理由もある。アイデアを否定されると、自分の人格が否定されたように感じてしまうのだ。周りの人間が「もっとよく考えろよ」「バカかお前は」などと、アイデアに冷や水を投げかけてそれを助長することもある。こういう人たちは邪王炎殺黒龍波で消し炭になってくれると会議のクリエイティビティは上がるのだが、私は魔界の炎を操れないので自重するしかない。

が、ここに<あるもの>を導入するとがらりと世界が変わる。

役割さえあれば

それがゲームだ。もう少し言えばロール(役割)と言ってもいい。

人は不思議なもので、役割があるとそれに準じるのは難しくない。特に日本では、「本音と建て前」文化がある。これは、建前さえ整えてしまえば、後はするする行動が出てくる、と捉えることもできるのだ。一時期「寄付ハック」なるものをチラホラ見かけたが、ストレートに寄付してそれを発表するのは恥ずかしくても、「〜〜のため」という理由(言い訳・建前)を準備すると、行動しやすくなる。

たとえば会議において、「突飛なこと係」に任命されたとしたら、その人は思いついた突飛なことをどんどん発言するだろう。そして、連想もより突飛なものを求めるようになるはずだ。

逆に、「なんでもイチャモン係」に任命されたら、あら探しに邁進することになる__得意そうな人が何人も思い浮かぶ__。きっと、その人に反論されても、人格を攻撃されたようには感じないはずだ(あるいは感じにくいはずだ)。たぶん、係に合わせたコスプレなどをしていると、よりその効果は高まるだろう。

場の雰囲気と、そこにおける自己規定が、自身の行動を制約する。と書くとよくわからなくなるので、役割によって行動が出てくるよ、と理解しておけばいいだろう。

実際、これは役割をゼロから創出しているわけではない。既存に存在していた(見えない)会議の役割を、ゲームのロールによって上書きしたのだ。

アナログの特徴

どんどん、ASOPICAから話が離れていっているので、いったん仕切り直す。

カードゲームスタイルについて考えてみよう。

おそらくこれぐらいシンプルなゲームなら、アプリでも再現できるだろう。iPad1台と、iPhone4台をBluetoothで接続すれば、カードの山札(iPad)、テーマリスト(iPad)、絵を描く(iPhone)、描いた絵を集める(iPad)といった一連の流れを生み出せる。

が、その二つがまったく同値なのかというとそうでもない。それはタンジブルな要素があるかないか、といったことではなく、ゲームの拡張性の違いである。

ようするにリアルなカードがあると、設定されているルール以外でも遊びうるのだ。たとえば、どんな遊び方があるだろうか?それを考えるのもまた、発想力の為せる技である。

さいごに

ASOPICAのルールを眺めていて、ソリティア的な一人遊びブレストゲームって何かないだろうかと連想した。それはそれで面白そうである。

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