Category: 雑記

「自分らしさ」を巡る断章

自分らしさ

格好をつけるのが、自分の望みだとしよう。だったら、格好をつけることが「自分らしく」あることだろう。


「格好をつけるなんて、本当の自分じゃありませんよ」


本当の自分?

ポジティブ教の怖さ

ポジティブ教の怖さは、思考の柔軟性に欠けることではない。

その怖さは、あらゆるネガティブな要素を軽んじ、下にみることだ。まるでそれが悪魔によってもたらされたものであるかのように扱う。ネガティブな要素に浸っている人を、悪魔に誘惑された人であるかのように扱う。

その手つきのネガティブさに、自分では気がつかない。むしろ、ポジティブに扱う。「だって、それは正しいんです。人間万事塞翁が馬と言うじゃありませんか」

それも怖さの一つだ。

それはどこから生まれるのか?


本当の自分?

セルフ

自分にしか関心がない人がいる。

自分の感情には敏感で、自分が相手にどう見られているかは気にしているにもかかわらず、相手がどう思っているか、なぜそのように感じたのかには注意を払おうとしない。

相手は、コミュニケーションの対象ではなく、単に攻略要素なのだ。いかにうまく立ち回るか。

自分の間違えは決して認めない。認めるにしても、「結局のところ悪いのは私ではありません」という婉曲な認め方をする。

弱さについても同様だ。自分の弱さをそのままには受け止めない。むしろ被害者的な意識でそれを増幅させ、烙印とする。

そのズレた眼差しがあるかぎり、私=私は、いつまで経っても成立しない。


本当の自分?

end

人間には、複数の(多階層の)意識がある。自意識はその中の一部に過ぎない。

しかし、自意識は「自分」という感覚を担当する。自己同一感と呼ばれる何かだ。その「自分」は理想を掲げる。「こうありたい自分」「こうあるべき自分」という理想だ。

でも、人間を構成する要素は、そんな理想ばかりではない。吐き気がするほどの愚かしさと弱さに満ちあふれている。そして、その吐き気を催す主体もまた自分なのだ。

「自分らしく」生きることとは、どういうことだろうか。

単に「あるべき自分」に自分を寄せることだろうか。それとも、理想を踏まえつつ、その他の自分にも注意を払うことだろうか。

光を目指し、影と共に歩く。


本当の自分?

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Fragment / Flagging

inspired by peace / piece:Word Piece >>by Tak.:So-netブログ

生きるを受け入れること-

-とっかかりを作ること-
-道をつなげること-
-貯めること-
-溜めること-

-未知を恐れないこと-
-いっそそれを楽しむこと-
-面白さを理由にすること-
-他人を言い訳にしないこと-

-想いをのせること-
-人として生きること-
-よく生きること-

-非難を向けないこと-
-自分=他人を忘れないこと-
-世界の中に自分を位置づけること-
-他者をそこから疎外しないこと-

(>_<)/

-説明しようとすること-
-説明しすぎないこと-
-信じること-
-思い込まないこと-

-跡を残すこと-
-他者に渡すこと-

-たとえなんであっても、それを愛すること

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ふつーのブロガーさんにこそ訊いてみたいアンケート

「そうだ、アンケートをとろう」

と突然思い立ちました。ブロガーさん向けのアンケートです。

ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

そもそもとして、いしたにさんの『ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である』というすげー面白い本があって、その本はその本でフムフムと頷けるのですが、「じゃあ、成功していない__他人から成功しているとは特に思われていない__人ってどうなんだろう」という疑問と、2010年と現在を比べたときにブロガーの裾野というのがギュンっと広がっている点を合わせて考えると、改めて今アンケートを採る意義みたいなものも見出せるんじゃないかな、なんてことを考えていました。

あと、自分が「かーそる」という電子マガジンを作っていた中で、「なんで人はこうして文章を書いているんだろう」という疑問がしみじみと湧いてきたこともあります。なにせメンバーのブロガーさんは、PVや知名度という点では、どう見ても「成功している」とは言い難いですが、それでも定期であれ不定期であれ記事を書き続けていて、しかもそのことに満足を感じておられるようなのです。これはちょっと改めて探求してみる価値がありそうじゃないですか。

というわけで、Googleスプレッドシート経由のアンケートです。以下のリンクか、このページの末に直接貼り付けてあるフォームから記入できます。

ブロガーさんに訊きたい!

ぜひぜひ普通の(あるいは自分は普通だと思っている)ブロガーさんにご回答いただければと思います。もちろん、普通じゃない自覚がある方のご参加もお待ちしております。

ただし、ただしですよ!

入力していただいた回答は、オープンにします。ええ、オープンにしますよ。

アンケート入力後に「前の回答を表示」というリンクが表示されるので、それをクリックすれば、こんな感じのページに飛びます。

screenshot

この「すべての回答を表示」をクリックすれば、回答を集計しているスプレッドシートも閲覧できます。ええ、その点だけはくれぐれもお忘れなくご回答いただければと思います。

アンケートの募集期間はとりあえず、1月いっぱいとしておきます。状況によっては延長するかもしれませんが、まずはそのくらいを目安にしておきましょう。

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ゆっくりさをゆっくり取り戻す あるいは時間感覚の調律

自分の時間の感覚がちょっと変になってるんじゃないか、と思う出来事がありました。

成果や達成をはかる時間軸が歪んでいる気がするのです。そろそろ、ゆっくりを取り戻すタイミングなのかもしれません。

セルパブ本の流れ

2016年は、ブロガーさんの優れたセルフパブリッシング本が何冊も出版されました。喜ばしいかぎりです。私はこういう事例がどんどん増えてくれたらいいのにな、と思いながら『KDPではじめる セルフパブリッシング』という本を書きました。2013年12月のことです。

そこから2〜3年の歳月を経て、ようやくそのような状況が現実になりつつあります。まだ出版には至っていないけど、原稿を執筆中であったり、企画を考えている方もいらっしゃるようで__その状況に拙著がどれだけ影響を与えたかは別にして__、今後の動きには非常に期待が持てます。

でも、最初に引き算して年月を計算したとき、こう思ったのです。「2年もかかったのか」と。そしてすぐさま違和感が湧いてきました。その感覚自体がおかしいんじゃないか、と。

速度=正義

もっとはやく、もっとはやく、もっとはやく。

現代社会あるいはインターネットベース社会における基本的な要請です。より多くを、より短時間で成し遂げる。速度は正義なのです。

私もそれに最適化していました。毎月一冊電子書籍の新刊を発売するなんて、尋常なことではないでしょう。そしてセルフパブリッシングの電子書籍でなければまず達成できなかったことではあります。テクノロジーとメディアの力を最大限に発揮させたわけです。

そうして出版した本が、発売日に購入してもらえ、翌日には感想がもらえる。なんと素晴らしい。『Fate/Zero』のキャスター並に愉悦に浸りそうになります。

それはとても恵まれたことであり、ありがたいことであり、素晴らしいことではあります。でも、と注釈もつきます。

時間をかけなければ作れない価値はどうなったのだろう。
長い時間の評価軸でないと見出しにくい価値はどうなったんだろう。

速度に最適化した自分という存在は、そうしたものを生み出すことができるのだろうか。スキルが向上し徐々に近づいているのか、それとも道を踏み外しつつあるのか。

だんだんわからなくなってきます。そして、私の心の声がCV.石田彰でこうつぶやきます。

「君のやりたかったことって何だい?」

人の心に残る本。時代を超えて読まれる本。価値が時間によって欠損せず、むしろ増える本。そういう本を書くこと。

そういうものを生み出す力は向上しているだろうか。そのための準備は整っているのだろうか。私は時計の針を見ます。自分の残りの人生を示す時計の針を。そんなに長くはないでしょう。速度のみに汲汲としていたら、あっという間に終わってしまいそうです。

速度の速さが問題なのではありません。物事がスピーディーに進むことは、基本的には良いことです。ただ、それに過剰に最適化し、価値を計る物差しが歪んでしまうのが問題なのです。短期的な成果を上げないから、研究開発費を削除する方針を打ち出すCEOを私はあざ笑うでしょう。問題はそれと同じことを自分がやっていないのか、という点です。

2年という年月で達成したことを「時間がかかった」と評するような人間に、4〜5年かけないと生み出せない価値は到底手が届かないでしょう。でもって、私が求めているのはまさにそのような価値なのです。そこを忘却しては、最終的には生きることがつまらなくなることは間違いありません。

実際にやっていること

具体的な話をします。

2017年の「月刊くらした」計画は、三ヶ月に一冊のペースで出版することを予定しています(月刊でもなんでもなくなってますね)。ただ、その作業は3ヶ月ごとに一冊作るのではなく、2〜3ヶ月に一冊のペースで本を作りつつ、並行して一年かけて本作りを行おうとしています。

つまり、2017年の最後に発売されるはずの四冊目の本__おそらく『僕らの生存戦略』になりそうです__を、すでに今の時点から作り始めているのです。一日に投下している作業時間はそれほど多いものではありませんが、構成を考え、コンセプトを整え、素材集めを行い、といったことをじわじわと進めています。

これまで、それほど長い期間腰を据えて「一冊」に取り組んだことがありません。でも、私もそろそろ物書き6年目に入っているので、そうした仕事のスタイルを身につけていく必要があるでしょう。

それだけではありません。もう一つ、『断片からの創造』という本の構想を考えていて、これは2018年か2019年に出版することを予定しています。で、そのための材料を集めを、今の時点からスタートしています。毎日一枚情報カードを書く、という非常に小さい進捗ではありますが、それでも1〜2年続けたら素材は大いに集まるでしょう。そこからどんな料理の腕を振るう必要があるのか。それも楽しみの一つです。

さいごに

4〜5年かけて作る価値の話をしておきながら、実際やっていることはせいぜい1〜2年かける作業の話です。でも、仕方がありません。移行というのはゆっくり進め、徐々に体を慣らしていくしかないのです。でないと、途中で挫折してしまいます。それに、ゆっくりさを取り戻すのに性急さを用いることほど愚かしいことはありません。

現時点で二つ言えることがあります。

一つは、数年かかる作業であっても、結局「毎日少しずつ何かをする」に微分できること。「構想四年!」と耳にするといかにも壮大さを感じますが、実際やっていることは一日レベルではたいしたことがありません。ただ、それをひたすら長く繰り返すだけです。

もう一つは、Evernoteの価値です。記録する期間が短ければ、Evernoteは他のツールとたいした差を持ちません。一週間単位なら大学ノートと、一年単位なら手帳と同じくらいの重さしかないのです。しかし、数年という単位で単一の事柄に向かい合うのに、これほど適したツールはありません。長らくノートと手帳を使ってきた私でも、あるいはだからこそこのツールが引き受ける時間軸の長さと、そこから生まれ出るであろう価値の大きさには唖然とします。

もちろん、ちゃんとサービスが続いたら、という前提がつきますが。

ともかく、

「ゆっくり進めること」
「ちゃっかり進めること」

それが2017年からの、私の一つのスタイルです。

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2016年R-style脳内ランキング大賞

さあ、今年もやってまいりました。R-style脳内ランキング大賞の発表です。

[まあ、今年が初めてなんですけどね]

一年間のR-styleの記事の中から、これは! というものをセレクションしてご紹介する企画です。

[まあ、だいたい面白いとは思うんですけどね]

さっそく、発表とまいりましょう。どぅるるるうぅるるるぅ〜〜〜〜[ドラムロール]

ベスト記事15

アール・ティー

リツイートですら「パブリッシング」行為なんだよ、というお話。

ライフハックをする勇気

「徹人と青年」シリーズの第一弾。『「目標」の研究』でも登場したコンビですね。

歩きながら考えて[poem]

当ブログでときどき出てくるポエムです。

find the lightのススメ

面白さのコアとは何か。

『残念ながら、あなたは救われません』

ただ生きる、ということ。

マーク・ワトニーに学ぶ行動哲学

『火星の人』は面白いので是非。

がんばる・コマンド

選択肢を複数持つ、ということの重要性。

知らずに押していた背中

そのようにして世界は巡っていくのでしょう。

レールのおり方 [先輩と後輩シリーズ]

毎度おなじみ先輩と後輩シリーズ。

自分の階段を登る、自分のグラフを見る

最近ポツポツ増えてきている「自分の」シリーズ。

二分法が生む疎外

分けること。私たちは自然とそれをやってしまいますが、見逃しているものもおおいのかもしれません。

あまりにも遠くにあったもの

距離感が変わってしまった、あるいはそう思わされているのかもしれません。

a margine

思考は、余白に宿る。たぶん、そう言って良いでしょう。

棒を買う

その選択ができるかどうか。


以上、14記事が2016年R-style大賞に選ばれました!パチパチパチパチ。

えっ、見出しでは15記事になってる?

最後の一記事は、これをお読みの方がお選び下さい。審査員特別賞ならぬ読者さん特別賞です。

ラインナップは以下。

一月

目標、思考矯正、書斎
Evernoteのデイリーノート、月間カレンダー、年間カレンダー
ほぼ日手帳2016の購入。あるいはEvernoteとの差異
0.01%の変化
七つの習慣ではないもの
Twitterの1万字は、たぶんメディア的には使われないんじゃないだろうか
電子書籍が当たり前になる時代の書き手の心構え
路上ライブとブログと編集スキル
成人の日におもう
心の中の機微と読書
Evernoteのデイリーノートとウィークリーノートを運用するにはMacのあの機能
生活の中にある発想術
文体と個性と
背を押さず、ただ前を歩く
書くこと、考えること、いいねボタン
「ソロの個人出版」という言葉からいろいろ考えてみた
門の開いた町
『Evernote「超」仕事術』が、複数の電子書籍ストアに
物書きの4つの習性
文章の長さと一呼吸
『自信を積み重ねる習慣の力』の制作をお手伝いしました
どこに投稿するのか?
Evernoteでリストを管理する

二月

情報カードと知的生産
物書きのロール・モデル
アール・ティー
フリーライティングについての断章
二つの島
【書評】[エッセンシャル版]イノベーションと企業家精神(P・F・ドラッカー)
価値のギャップと開く窓
【書評】なぜ意志の力はあてにならないのか(ダニエル・アクスト)
そりゃもちろん、コンテンツは有料のほうが面白いわけです。
「文字モノ」の売上げを増やす
【告知】2016年2月26日に新刊が発売になります
「月くら」計画の現状と、もう一つの企画
興味関心の8:2
「エヴァ片」本のランディングページを作成しましたが
2016年2月28日の、「やっぱり普通の名古屋オフ」に参加します
変更履歴を自分で書き足していく
【書評】眠っているとき、脳では凄いことが起きている(ペネロペ・ルイス)
電子書籍新刊、『これから本を書く人への手紙』が発売となりました
いまいち略称が定まらない『ズボラな僕がEvernoteで情報の片付け達人になった理由』のプレゼント企画です。
Evernote for Mac version 6.5でズームとフォントサイズ変更のショートカット
『ズボラな僕がEvernoteで情報の片付け達人になった理由』についての雑多な告知 #僕エバ
[告知]『ズボラな僕がEvernoteで情報の片付け達人になった理由』本日発売です #僕エバ
インプット・アウトプット・時間
急がば回れと真面目の罠

三月

[告知]3月26日に奈良でベックさんとセミナー開催
ブログの同時性と後から見る人
noteでマガジンの継続課金が可能に
【書評】アテンション ―「注目」で人を動かす7つの新戦略 (ベン・パー)
分離するための方法
価値のチェック あるいは「〜〜と思っていたけども、実は○○だった」という体験
文章の魅力と文章力と、その他の何か
知的生産系の本と「原理原則」(と、僕エバのお話)
Let’s DUPLICATE!
MacとiPhoneとiPadで使えるエディタ『Ulysses』
ブログの中の人への21の質問に答えてみた
情報の静寂(しじま)
[告知]『インディーズ作家の生きる道』が発売となりました
情報カードナンバリング法 あるいは新しいデータ
【書評】ウェブ小説の衝撃(飯田一史)
【書評】考えながら書く人のためのScrivener入門(向井 領治)
グリモワールとしてのEvernote
Twitter and I
ツールのアフォーダンスと心のモード
ビジネス書とストーリー
Episode 1-2(アルテさんと僕)
シェアすることが持つ力
不規則の中の規則性
奈良で開催したセミナーで話したことなど #rashita_beck
【書評】これからのエリック・ホッファーのために(荒木優太)
GTDと創造的活動
ライフハックをする勇気

四月

本の総合情報ブログ「Honkure」をオープンしました
合同電子書籍マガジンを作りませんか?
成長する構想メモマップ
言いたいだけの不等式
線の切れ目が意味の切れ目、あるいはバレット一つの重さ
Evernote for Mac(version 6.6)にて、ノートへの新しいアクセス方法が追加
ちょうど良い断片のサイズ
生きる勇気
なぜなに”知的生産” 〜情報カードとカードシステム〜
なぜなに”知的生産” 〜カード・システムとこざね法〜
即座にEvernoteにノートを作りたいときの3つの方法
【書評】知能はもっと上げられる(ダン・ハーリー)
[告知]6月5日、佐々木さんが京都にやってくるぞい!
「今」を選択する
提案型タスクリストと自分の意志
なぜなに”知的生産” 〜カードのサイズ〜
わかりたいやじるし
[祝]拙著三冊が電子書籍化!
【書評】Who Gets What(アルビン・E・ロス)
脱線はやる気の近くで起こる
「時間」は大切
鈍行列車の読書体験
[祝]Evernote「超」知的生産術も電子書籍化
【書評】ヤバすぎる経済学(スティーブン・D・レヴィット、スティーブン・J・ダブナー)
名刺バインダーによるアイデア管理の難点
おまえは今までとったメモの枚数をおぼえているのか? あるいはメモ試論

五月

【書評】学びとは何か(今井むつみ)
歩きながら考えて[poem]
Evernoteで「入れる」と「出す」
ブログ・ゲーム
【書評】フィルターバブル(イーライ・パリサー)
Evernoteのデイリータスクリストノートをバージョンアップ
のきばトーク、はっじまるよ〜
無印ノートカバー、情報カード、ひらくPCバッグ
心の警報機
カウントの効能
塔でも肩車でもなく
蛇口と呪文 [先輩と後輩シリーズ]
【書評】アリエリー教授の人生相談室(ダン・アリエリー)
Amazonって、星いらなくないかな
もし、ノートの本を書くとしたら……
仮置くしかない着想
なぜなに知的生産 〜情報カードを無駄遣いする〜
ブログ、Evernote、情報カード
UlyssesをEvernoteのマークダウン用エディタとして
記事の4要素と3特性
find the lightのススメ
GTDで高いレベルを管理するには?
しかるべき書き方を見つけるための練習
Evernote、Git化構想(妄想)
前にしか進まない歯車
Medium Publicationで「Evernote Life」をスタート

六月

「システム2は、サボりたがってるんだ」
ソリッドステート・カレッジ
【書評】クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか (スティーヴン・クウォーツ、アネット・アスプ)
アソシエーターとしてのMedium あるいは潮目の発生
発見の価値
気づきと発見
ノープロットと「既知の階段」
「私はなぜ、この仕事に飽きていないのか?」
発見の手帳と知的なもののコア
発見についての「一枚のノート」
やりたいことをやるために僕たちができること (その1)
タグで本をつなぐ
【書評】デジタル・ジャーナリズムは稼げるか(ジェフ・ジャービス)
読んでなくてもいいじゃん
Honkureの作り方
やりたいことをやるために僕たちができること (その2)
見出しの押し下げと引っ張り
Evernote アンバサダー→Evernote コミュニティリーダー
行動ログ = Mapping
WorkFlowyでメルマガを読む!
MemoFlowyのバージョンアップで僕たちが手に入れたもの
Evernoteの根本の思想と今後への期待
【書評】ウソはバレる(イタマール・サイモンソン、エマニュエル・ローゼン)
『月刊群雛』2016年07月号に寄稿しました
Evernoteの二つの改定について
Evernoteのデイリータスクリストを業務日誌にできないか

七月

そんなことを言われても
Evernoteに期待したい機能
2016年上半期で、面白かった本10冊
『「超」整理法』を前にして考えている三つのこと
【書評】ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 (アダム・グラント)
Which type are you? 二つのイノベーションスタイル
『残念ながら、あなたは救われません』
『アウトライナー実践入門』(Tak.)、本日発売です。
メルマガが300号を迎えました
プロジェクトについて あるいはタスク管理概論第12回
『アウトライナー実践入門』考察 | アウトライナー概論 零章
WorkFlowyの3種のExport +α
「アウトライン操作の5つの<型>」で遊ぶ
ブログ文章教室 〜書評記事編〜
Evernoteのノートブック内を整理するときの荒技
Evernoteのダッシュボードを作ってみる
対話で進捗を記録し、Evernoteにノートを作る「進捗くん」
ScrivenerにiOSアプリが登場。さて、ファーストインプレッションは
確信というウィルス
知的生産における「自分なりの流儀」の確立について
アウトライナー・ライティングの型 〜その1 ドリッピング〜
知的生産の饗宴! 8月28日に「夏の知的生産 & ブログ祭り」を開催します
MemoFlowyのアップデートでEvernoteへの同時送信が可能に
やりたいことをやるために僕たちができること (その3)
アウトライナー・ライティングの型 〜その2 マグネッティング〜
マーク・ワトニーに学ぶ行動哲学
ZEBRAの「サラサドライ」
『Evernote「超」仕事術』、8月のKindle月替わりセール対象です
飛躍についての断章
計画とシミュレーションのあいだ
信号機
アウトライナー・ライティングの型 〜その3 アペンディング〜
エーコは端的に答えた。「考えをまとめて結論を導く技術ですよ」と。
母艦式ポケット一つ原則
『ゼロから始めるセルパブ戦略』が発売となりました
「セルパブ実用書部会」の野望

八月

強パンチは、しかるべきタイミングを見計らって
発想法と「中心」
書店のりばーすえんじにありんぐ
『セルパブ戦略』のScrivenerのプロファイル
ほぼ日手帳的Evernote運用スタイル
『夏の知的生産 & ブログ祭り』でのスライドをチラ見せ
【書評】超一流になるのは才能か努力か?(アンダース・エリクソン、ロバート・プール)
YouTubeライブのハングアウトオンエアを試してみた
がんばる・コマンド
ありのままに生きること
Evernoteの非同期ノートブックに関する注意
価値の円が重なるところ
『夏の知的生産 & ブログ祭り』でのスライドをチラ見せ その2
ピアノと、言葉。
「夏の知的生産とブログ祭り」で使用したスライドをご紹介 #シン・ライフハック祭り
ブログと知的生産、知的生産とブログ
【書評】時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS(シェーン・スノウ)
自己評価の高低
よそ行きの文章
【書評】バーナード嬢曰く。1-2(施川 ユウキ)
マンダラートと三極発想法 その1
ソフトウェア、ハードウェアのフィードバックサイクルとそれから
電子書籍のセールとそれ以外の情報
成功者の本
心の中の矢印
「QuickTime Player」で執筆動画を撮影する
WorkFlowyからScrivenerへインポート
【書評】マシュマロ・テスト(ウォルター・ミシェル)
楽しくなければ……
目に飛び込んでくる刺激とその解釈__『マシュマロ・テスト』を読み込む 第一回
成功者の本、後日談

九月

「なぜブログを書くのか」という問い
人とコンピュータが手を取り合う知的生産
知らずに押していた背中
Evernoteのデイリータスクリストノートをさらにバージョンアップ
理想と現実のadjusting
WorkFlowyを、たためるテキストエディタに
MediumのPublicationsについて
MacのEvernoteで、思いついた概念をすぐさま書き留める荒技
【書評】〈わたし〉は脳に操られているのか(エリエザー・スタンバーグ)
トラックバックとMedium
生きるという現象
【書評】あなたの知らない脳(デイヴィッド・イーグルマン)
アウトラインはなぜ目次ではないのか
わたしがえらぶ本についての本ベスト10
レールのおり方 [先輩と後輩シリーズ]
自分の階段を登る、自分のグラフを見る
歩き方、考え方
連ドラの「ついつい」をリバエン
MacにSiriがやってきた。使ってみた。
MacのEvernoteで、ノートの見出しマークダウンをhタグに変換するスクリプト
刃と葉
5つの仕事術、5つの領域
本を「並べる」
セルパブ実用書部会、ゆっくりとスタートしました
【レビュー】ふせんの技100(舘神 龍彦)
誰ガ為のタスク管理

十月

10月のKindle月替わりセールに『Evernote豆技50選』が選ばれました!
簡易な月次レビューのやり方
料理人にとっての一皿
キャッチフレーズの変更
ブレスト用途の100マスEvernote
新ブログ『Project:かーそる』をこっそり始めております。
効率化と最適化
11月20日、東京ライフハック研究会に参加します
背理の思考が縛るもの
Re:Evernote vol.1
ぐぬぬなき創造
二分法が生む疎外
名前のないメモ 〜Re:Evernote vol.2〜
そのうち考えるのをやめる脳
頭の中の概念を整理するツール
「やりたいこと」を管理する 〜叛逆の仕事術〜
とりあえず、Mediumのアカウントを作ってみては?
【書評】読んでいない本について堂々と語る本(ピエール・バイヤール)
Recursive Writing Method : 再帰的執筆技法概論
地位の高さとフィードバック
風に吹かれて歌を聴け
労力は微分し、成果は積分する
秋の読書週間ですので、本を紹介してみてはいかがでしょうか。
あまりにも遠くにあったもの
5分と三ヶ月
中公新書の既刊本の紹介と豪快な波乗り

十一月

11月はNaNoWriMoですが、NaBoReMoという手も
フォルダ的情報管理とEvernote
リンク駆動式Evernote運用術
11月と言えば自分の好きなブログを告白する月らしいです。2016
逆効果なエフェクティブ <Dr.hack>
リンク駆動式Evernote運用術におけるノートのネットワーク図
整えられた再現性 <Dr.hack>
タスクリストのオープンとクローズドについて
考える力を構成する要素
Amazonに著者のフォロー機能が
ヤバくなったGoogle翻訳を試してみたよ
リストのクローズドとオープンの切り替え
ツールと脳
季刊誌「かーそる」の創刊号が発売となりました #かーそる
なぜ雑誌「かーそる」を作ったのか?
「かーそる」創刊号の制作環境について #かーそる
一番早いギヤに合わせる
東京ライフハック研究会vol.16に参加してきました
class かーそる < Magazine
必然性について
a margine
デジタル・チェックボックスの可能性
不都合な話についての断章
【お知らせ】メルマガ配信元ドメイン変更及び再送ボタンの設置
【書評】サピエンス全史 -文明の構造と人類の幸福(ユヴァル・ノア・ハラリ)
日本独立作家同盟さんが「NovelJam」を開催されるとのこと

十二月

東京ライフハック研究会vol.16の動画が公開されております
静かな場所での対話
2トラック・プロジェクト管理
ネイティブ広告を書くことはないにせよ
「特別な宝くじ売り場」の変転
【書評】消極性デザイン宣言(消極性研究会)
2016年版のEvernoteのデイリータスクリストを共有しておきます
三角の指標
こんなコマンドはいやだ
現代の知的生産と未来の知的生産
電子書籍の新刊『「目標」の研究』が発売となりました
『「目標」の研究』について補足
【企画】2016年の<びっくら本>を募集します #mybooks2016
一年の読書履歴を振り返る
2016年の<びっくら本> #mybooks2016
物書きの戦略図(企画ドリブンからメディアドリブン)
EvernoteのノートをUlyssesにインポートする
『「目標」の研究』への最終マップ(たくさんの付箋バージョン)
ルーチンとローテーション
プロジェクトの階層がずれる
Rashita’s Christmas Story 8
共通する因子
棒を買う
目標達成力なんかよりも
自分のペースで進む
新年に向けて、一年のノートを入れ替えました #Evernote

さいごに

いや〜、今年一年もたくさん記事を書いてきましたね。もし、「これの記事良かった」というのがあればぜひぜひお知らせください。「リンダ・リンダ」くらい跳びながら喜びます。

では、よいお年を。

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こんなコマンドはいやだ

screenshot

 みんながんばれ

自分は何もしない

 ガンガンいこうぜ

なのに勢いだけはあるように振る舞う。

 めんつをだいじに

なにより大切なのは自分の面子。

 はいりょをつかうな

それを守るためなら他人への攻撃も辞さない。

 だんていしようぜ

真実らしく見せるたった1つの引き出し。

 しゅごをおおきく

精緻に考える技術がないのでだいたいおおざっぱ

 おれにまかせろ

でもなぜか、自分なら解決できるかのように振る舞う

 めいれいさせろ

でもって、基本的に命令口調

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「特別な宝くじ売り場」の変転

宝くじ売り場があるとしますよね。全国各地に。

でもって、宝くじの当たりが十分にランダムだったとします。

とすると、当選くじが出る売り場は、均一にはなりません。すべての売り場で1回ずつ当たりが出る、ということはなく当たるところがあり、当たらないところがありと、偏りが生まれます。

このことはサイコロを6回振ってみればわかるでしょう。1〜6までの目が一つずつ出ましたか? もちろん出るときもありますね。組み合わせを計算すれば___え〜〜と、誰か計算してください__、たま〜〜〜〜にあることはありますが、大半は出ない目があり、重複する目があるパターンでしょう。もちろん、サイコロを振る回数をどんどん増やしていけば、やがては「平均してどこの目も同じくらいは出ている」状況にはなるでしょうが、6回の試行ではバラついて当然なのです。

さてさて、宝くじ売り場の話に戻りましょう。

当選くじが均一に出ないということは、まったく当たりが出ない売り場があり、複数回出る売り場がある、ということです。それが自然なこと(よくあること)なのは先ほどサイコロで確認しました。

ここで、キラりと目の光る人間が出てきます。

「ほら! この売り場! 他よりも非常に当たりが出やすいですよ。データとしてもはっきり出ています!」

なるほど。ウソはついていません。たしかに事実として当たりの回数は他の売り場よりも多いのです。でも、それは自然なことなのでした。この目を光らせた人の賢いところ(あるいはずるいところ)は、あたかもそれが特別なことのように騒ぎ立てたことです。

で、その騒ぎ立てが功を奏したとしましょう。となると、その売り場で買う人が増えます。殺到します。

さて、ややこしいことになりました。その売り場の確率を計算する上での母数が圧倒的に増えたのです。当然、それは当たりが出る回数を増やすことも意味します。「ほんとうだ。あの人の言うとおりだった」。かくして予言は成就します。

言うまでもありませんが、ここに至るまで、どの売り場でも当選くじが出る確率は動いていません。動いているのは確率以外の要素だけです。

ここで、その特別な売り場に注目してみましょう。

ランダムなばらつきによって、その売り場だけに注目すれば、当選確率は非常に高いものでした。モデル化して言えば、他の売り場がほとんどゼロ、あっても100人中3人ぐらいだったものが、その売り場では100人中7人くらいになっているのです。かなり特別な存在のように思えます。

そして、その売り場に怒濤に人が集まるのでした。結果的に、当選者の数は7人から14人、14人から21人と増えていくでしょう。が、それは当選した人の数だけを見ています。そうなっていない人、つまりハズれてしまった人はどうでしょうか。もちろん、それもたくさん増えています。すると、どうなるか。最終的には確率通りに落ち着くのです。

おわかりでしょうか。

ランダムな偏りのせいで、最初は「特別な売り場」だったものが、そこに人が殺到することによって「ごく普通の売り場」へと変わってしまうのです。まあ、変わってしまうというか、最初の「特別な売り場」扱いがそもそも虚構というか幻想だったわけですが。

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静かな場所での対話

雑誌「かーそる」への感想として次の記事を頂きました。

知的生活日記 「かーそる」読書日記⑦ Go fujitaさんの章 子どもの知的生産の技能を,学校,家庭,地域社会で育てる~若干の異論を添えて・・・ | 知的生活ネットワーク

とてもすばらしい記事です。こういう記事の触発になったのだとしたら、雑誌を作った甲斐みたいなものはフル充電されてしまいます。

ちなみに、Goさんからのレスポンス記事も上がっています。

忘れてしまうぼくたちが忘れないために | gofujita notes

そうですよね。こういうのが対話であり、腰の据わった議論(あるいはその萌芽)なのだと感じます。

ひとりスマッシュ

インターネットでよく見かける「議論」の多くは(もちろんすべてではありません)、次のような特徴を備えています。

  • とにかく極端なことを言う
  • あえて攻撃的に書く
  • 安易な断定を多用する
  • 相手の話を聞くつもりはない
  • 内容ではなく相手の人格を攻撃する

こういう書き方のマニュアルが出回っているのか、と疑いたくなるくらいには似たようなスタイルを多く見かけます。(PV的な)パフォーマンスとしては優れているのかもしれませんが、議論としての実りは多くならないでしょう。比喩的に言えば、テニスではなく、それぞれが一人でスマッシュの練習をしているようなものです。

理念や概念についてわちゃわちゃ盛り上がるのはそれはそれで楽しいものですが、現実は複雑で機微に満ちています。単純な「論」をぶつけてそれで解決できるなら、その問題はとうの昔に解決されているでしょう。実際にはいろいろな方面を考慮し、ややこしい力学を織り込んで前に進んでいかなければいけません。乱暴な議論は、そういう現実的適応の前ではだいたい無力です。

もちろん、「無力だっていいじゃない」という考え方もあるでしょうし、私もプロレス的言説を否定したいわけではありません。それは、端から見ている分には楽しいものです。

でも、少し大きいことを言わせてもらえば、市民が構成する社会において、それぞれの市民が開かれた場所において自分の考えを表明し、他者との意見交流を行うことは、民主主義のもっとも基本的な基盤と言えるのではないでしょうか。

まあ、それはある種の理想であり、高望みしすぎなのかもしれません。でも、PV至上主義的な「議論」の煽り方は、短期的な動員のエンジンにはなっても、静かな場所で行われる対話の促進剤にはならないと思います。そして、今僕たちに必要なのはその場所の方でしょう。

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考える力を構成する要素

次の記事を読みました。

考える力をつけるために日々心がけたいこと | アブラボ -Abstract Laboratory-

「考える力」、言い換えると「知恵」とも呼べるかも知れません。今日の世の中では大変重宝されるスキルです。

考える力。私も欲しいところです。さて、その力って具体的にはどのようなものなのでしょうか。

「いや、だから、考える力だろう」

と答えるのは、あまりに考える力がなさそうです。ちょっと考えてみましょう。

一番の問題

諸悪の根源たる問題は、「考える」が実に多様なものを含む、ということです。おおざっぱと言い換えてもいいでしょう。

私たちは日常的に「考える」という言葉を使いますが、それが意味するものは文脈に応じて変化します。あるときは「思う」ぐらいのニュアンスであり、別のあるときには「発想する」であり、さらにあるときには「思索を深める」だったりするのです。

パソコンをどんと一台出して、そこでワープロ作業をしたり、フォトショ作業をしたり、ツイッター作業をしたりするのも、全部「パソコンを使う」と表現できます。それと同じで、人の脳を働かせる行為すべてが「考える」と呼ばれるのです。

よって「考える力」もまた、そこに多様なものを含みます。だから話がややこしくなるのです。

類似の概念

メタファーボックスを開けてみましょう。

ウィキペディアの「体力」のページです。

体力(たいりょく)とは生命活動の基礎となる体を動かす力のことである。殆どの場合、体力とは筋力・心肺能力・運動能力等の総合的な身体能力のことを指し、体を動かすスポーツ等で肉体能力に恵まれ、成果を出すことができる者は体力があると評価される。また、喧嘩が強い者や病気への抵抗力がある者、過酷な労働に耐え、疲労からの回復が早い者なども体力があると評価される。

三つのことがわかります。

  • 体力とは、体を動かす力のこと
  • 筋力・心肺能力・運動能力等の総合的な身体能力を指す
  • 体力のあるなしは、行為の結果から評価される

これを「考える力」__知力・思考力と呼ぶことも可能かもしれません__に適用すれば、こうなります。

  • 考える力とは、脳を動かす力のこと
  • ○○力・○○能力・○○能力等の総合的な脳的能力を指す
  • 考える力のあるなしは、行為(成果物)の結果から評価される

重要なのは二つ目です。「考える」が多様な行為__もっと言えばプロセス__を含み、「考える力」も多様な力・能力から構成されているのであれば、では一体何から構成されているのだろうかと、問うことは重要でしょう。


問1:上記の話を前提とし、「考える力」について自由に検討しなさい。
(※思考の補助線:既存の能力に「知的」を接頭してみる。ex.知的筋力)

問2:そのような「考える力」を増強するためには、どのようなトレーニングが効果的か自由に検討しなさい。

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5分と三ヶ月

「5分と三ヶ月」

さて、どう思っただろうか。どう感じただろうか。

二つの言葉は、どのように脳内でカテゴライズされただろうか。

ポイントはただ一つだ。それが同じカテゴリーであったのか、それとも違っていたのか。

心の会計効果に近しいものが、もしかしたら発生していたかもしれない。

変換

三ヶ月はおおよそ90日だ。90日は2160時間。2160時間は 129,600分。

「5分と129,600分」

こんどは、どうだろう。どう感じただろうか。

おそらく同じカテゴリーに感じられたのではないだろうか。そこにあるのは大きさの違いだけであって、質的には同じものを指している感覚があったのではないだろうか。

三ヶ月と129,600分は、基本的に同じもの指しているはずだ。同じ物理量を示すもののはずだ。表現の単位が違うだけであって、中身は一緒__なはずなのだが、私たちが受ける印象はどうやら違っている。

感じ方の違い

以前、こんな記事を書いた。

労力は微分し、成果は積分する

三ヶ月という時間からすると、10分原稿を書くなんてあってないようなものである。だから、まあいいかと思う。どうせ三ヶ月あるんだからと、持ち時間を過大評価し、実行時間を過小評価してしまう。しかし、どのような作業でも「今」の時間の積み上げによって生まれている。それは普遍的な事実だ。

この記事で触れなかったのが、今回のお話である。単位の違いと感覚の違いだ。

「三ヶ月で本を書く」「10分原稿を進める」

まるで違うもののように感じる。実際、それを言葉にするとき、私の心の中ではこれらは別物として扱われている。しかし、どのように考えても、「三ヶ月で本を書く」ことの中に、「10分原稿を進める」は含まれている。むしろ、(具体的な時間の違いはあるにせよ)後者の積み重ねで前者が実現するのだ。

でも、単位が違うと、そういうことが見えにくくなる。感じにくくなる。

期間と時間

「三ヶ月」は、期間である。それは感覚としては、時間ではない。でも、やっぱりそれは時間なのだ。

時間であるからには、そこにはさまざまなものが乗っかっているし、しかもそれは止まることも貯めることもできない。

しかし、「三ヶ月」と言った瞬間、あたかもそれが冷凍保存可能なように思えてくる。不思議なものだ。

「わかりました。原稿の完成まで三ヶ月ください」
「わかりました。原稿の完成まで129,600分ください」

ぜんぜん違うだろう。この違いは数字の細かさだけにあるわけではない(三ヶ月は90日プラスアルファ数日の幅がある)。私たちがそれを期間と感じるか、時間と感じるかの違いがあるのだ。

期間は動かず固定していて、時間は刻々と減っていく。そんな印象を覚える。二つの心理状況の違いは、予測や行動に少なからずの影響を与えるのではないか。きっと、与えるだろう。

さいごに

もちろん、通常の社会生活において、すべての単位を「分」で揃えて話をせよ、ということを言いたいわけではない。そんなのはぜんぜん現実的ではないし、実際的ではない。そもそも「期間」が求められている場合だってあるだろう。

ただし、自分がそれを期間と感じているのか、時間と感じているのかについては、ちょっと注意深くなった方がいいかもしれない。

もう少し言うと、5分と三ヶ月の間にはグラデーションが広がっているので、そのあたりを探求するのも面白そうだ。

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