なぜなに”知的生産” 〜情報カードの使い方〜

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どっか~ん!

なぜなに”知的生産”~!

「お〜いみんな〜、集まれ〜。なぜなに”知的生産”の時間だよ〜!」

というノリで続けようと思いましたが、疲れたので止めます。

さて、知的生産といえば、情報カード。情報カードといえば、知的生産。そんな知的生産とは切っても切り離せない関係にあるツールである「情報カード」について紹介してみましょう。

なにやら、最近では巷でも注目を集めつつあり、街を歩く4人に1人は情報カードを携帯しているようです(要出典)。また、ナレッジワーカーは、挨拶する際、天気の話ではなく、どのメーカーの情報カードを使っているのかの話題から入るようです(ソースは俺)。

冗談はさておいて、本編です。

情報カードとは?

ウィキペディアの「情報カード」には以下のような説明があります。

情報カード(じょうほう-, 英:index card, 豪:system card)とは、継続的な蓄積を目的として情報を記録する、一定寸法に裁断された厚手の紙片のこと。カード型データベースの構築に用いる。 記録する情報の種類や用途により、「住所録カード」や「図書(目録)カード」、「文献カード」や「研究カード」とも称される。

ほぼ、この説明で言い尽くされていますが、箇条書きでまとめ直してみましょう。

  • 情報を記録するためのツールである
  • 継続的な情報の継続が目的である
  • 最終的にカード型データベースを構築する
  • 一定寸法に断裁された厚手の紙片である

もう少し踏み込んでみると、

  • 情報を物質化することで、それを蓄積していく
  • 蓄積・操作の行程の効率を考えると、使用するカードは同サイズであることが望ましい
  • 厚手の紙片を使うことで、蓄積された情報を操作しやすいようにする

と解釈できます。

情報は物質化されなければ、それを大量に蓄積するのは非常に難しい。それは私たち人類の文化の中で、書物がどういう役割を担ってきたのかを振り返ればよくわかります。

また、単に情報のストックを作るだけではなく、後からその情報を利用しやすくするために、情報は「カード」という定型の物質に落とし込まれます。でないと、データベースとしては扱いにくいですね。

これは、カードのサイズがそろっていないという物理的な不具合だけではなく、入力方式が統一していないという情報デザイン的な不具合も含まれます。後者は、データベースソフトの入力項目がとっちらかっている状況をイメージしてもらうとよいでしょう。

さらに、その物質が薄っぺらい紙だと、蓄積・抜き出し・パラパラめくる、といった操作がやりにくくなります。一定の厚みがその物質には必要なわけです。

では、その「情報カード」にはどのような使い方があるでしょうか。

どんな使い方がある?

たとえば、次のような使い方があります。

  • 学習カード
  • Hipster PDA
  • ブレスト→KJ法
  • PoIC

もちろん、単なる紙なので、使い方は他にいくらでも考えられます。が、今回はこの4つに絞って話を進めていきましょう。

学習カード

日本だと「単語帳」のイメージが近いでしょうか。

表に問題文、裏にその答えを記し、自分の知識をチェックしていくためにカードを使います。

ノートと違って、シャッフルすることで順番をランダムに入れ替えたり、不必要になったカードを取り除いたりできるのがポイントと言えるでしょう。

これをデジタル化すると、Ankiになります。
Anki日本語マニュアル Wiki*

Hipster PDA

「Hipster PDA」は、情報カードの束を使ったメモ帳、あるいはミニ手帳と呼べるようなものです。

面倒でなければ本家の「Introducing the Hipster PDA」を読むとよいでしょう。

ツールとして見れば、適当な枚数の情報カードをダブルクリップでとめたものです。

運用としては、メモを書き付けたり、「次の行動」や「いつかやること」のリストとして使用できます。

ブレスト→KJ法

ブレスト(一人ブレスト)を実施する際、情報カード1枚に1トピックを書き付けていき、それらをKJ法で後からまとめる、といった使い方も可能です。

もちろんKJ法だけに限るものではありません。

アイデアの種からボトムアップ的に構想を作る手法や、並べたカードでアウトラインを作成するといった方法もあります。

長期的な蓄積というよりは、短中期における思考の整理が主要な目的と言えるでしょう。

PoIC

おそらく情報カードの使い方として、一番スマートに磨き上げられているのが「PoIC」システムでしょう。

Pile of Index Cards 日本語版

カードを増やし、データベースを構築するという基本的なメソッドになっています。

使用するのは5×3サイズの情報カード。横罫でも白紙でもなく、方眼の情報カードを使います。

その情報カードは、4つの用途に使われます。「記録、発見、GTD、参照」の4つです。

記録:身の回りの事実や現象を記述する。日記、お金の収支、健康状態、食事、天候など。つまりライフログ

発見:自分の頭から湧いて出てきたものを記述する。アイディア、発見、直感、ジョーク、詩など。つまりアイデアログ

GTD:必要な行動や実行した行動を記述する。気になること、やるべきこと、課題、小タスク。つまりタスクログ

参照:外部情報を記述する。書籍やウェブからの引用。つまりデータログ(スクラップ)

この使い方の源流は、『知的生産の技術』にあるといってよいでしょう。

PoICは「情報カードの使い方」としても捉えられますし、「情報」の扱い方とも捉えられます。

それってEvernoteでいいんじゃね?

PoICの解説を読んだ方の中には、上のような疑問を抱いた方もいるでしょう。

Evernoteにせよ、情報カードにせよ、「記録」を扱うツールという点では同一です。その意味では、情報カードからEvernoteへのスイッチ自体は難しくありません。

ただ、両者がまったく同じかというと、やっぱり違いはあります。その差異について考察するのは、また別の機会にしましょう。

ただ、EvernoteをPoIC的に運用するというスタイルはありです。というか、私は実際そうやって運用しています。

結局の所、ツールの使い方やシステムの運用方法を知ることを通して、「情報を扱う方法」を掴むことができるのでしょう。その「方法」は、原理原則にかなり近いところに位置するので、使うツールを変えたとしても応用することは可能です。

さいごに

「いまさら情報カード?」「いまさらアナログ?」

そんな感想もあろうかと思います。

私は別にそれに反旗を翻したりはしませんが、アナログツールを使ってみると、すっと理解できることって少なくありません。タンジブルというのはなかなか強力なのです。

もちろん私は、情報カードを使い、それを貯蔵しつつも、iPhoneで撮影してEvernoteにもストックする、なんてことをやっているわけなんですけども。

▼参考リンク:
アナログツールでライフハック:Hipster PDA時々モレスキン,のちトラベラーズノート(gihyo.jp)
【情報カードの使い方】(Togetter)
情報カード (index card) のこと(Cul-de-sac)
“究極のカード”を毎日使う情報カードに利用する(ITmedia Biz.ID)

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