東京ライフハック研究会vol.16に参加してきました

2016年11月20日に開催された、以下のイベントに参加してきました。

東京ライフハック研究会vol.16 – いろいろなタスク管理 – 2016年11月20日 – こくちーずプロ(告知’sプロ)

細かい話はまるっとおくとして、実に「いろいろなタスク管理」な会になったかと思います。やや普通ではないタスク管理があり、ごく普通のタスク管理があり。アプローチはさまざまであって、それでよいのでしょう。ちなみに、個人的にはLTがたいへん刺激になりました。この分野でも、知らない話はまだまだ眠っていそうです。
※そういう本があったら読みたいですね。

私は、「仕事を楽しくする」タスク管理として、フリーランスにおける「楽しさ」の維持をベースにしたタスク管理手法をお話させていただきました。使用したスライドは以下。

もしかしたら世の中には、「フリーランスになれば、自由に楽しく仕事ができる」と思っておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、それは幻想です。自由は、そのままイコール楽しい、とはなりません。

・裁量の幅があることは、悩む余地が大きいことを意味します。
・なんでも自分で決めてよいことは、なんでも自分で決めなければいけないことを意味します。
・自分らしい仕事ができることは、自分がいなければ(たとえば体を壊したら)その仕事が立ちゆかなくなることを意味します。

だから「マネジメント」が必要です。こればかりは避けて通れません。

一日ずっとHuluを眺めていても、誰にも怒られないのです。そういう「重力から解放された状態」で、24時間365日仕事をしていくのがフリーランスです。だから、自らで重力的なものを発生させないと、すぐにふわふわとどこかに流れていってしまいます。

誰からも命令されることのない自由な時間が24時間あれば、自分は成したいことが成し遂げられる、というのは虚構だと思います。人間は(あるいは少なくとも私は)そういう風には出来ていません。朝立てた予定が、午後にはまるっきり機能しなくなっている__なんてことも珍しくありません。そういう(苦々しい)経験を何度も積み重ねてきました。

そして、あるとき気がついたのです。

「タスクリストを見て、そのタスクを自分が実行できるのはなぜなのだろうか」と。

それは当たり前のように思えます。リモコンのボタンを押せば、テレビのチャンネルが変わる、みたいに自然な出来事のように思えます。しかし、どうあがいても、どれほど気力を振り絞っても、そのタスクをやろうと思えないときもあるのです。それを私たちは「異常事態」のように捉える傾向がありますが、むしろそれを「当たり前」に据え付けて、逆になぜタスクを実行する気が起こるのか、つまりリモコンが作動している原理は何なのかを考える方が、合理的なような気がしてきました。

その探求の先に辿り着いたのが、私のタスクリストの運用方法です。「タスクを実行できない駄目な自分」という視点から脱却し、「どういう状況のとき、自分はタスクを実行し、あるいはしないのか」を考えた結果、クローズドの有用性、それを担保するためのコミットメント抑制、自分の能力の平均スペックの把握、バッファーの設定などが生まれてきました。

これらは基本的にうまくいっています。5年以上物書きの仕事をしていますが、「もう今日は文章なんて書きたくない」と思ったことは片手で数えるほどしかありません。しかも、その大半は仕事を始めたばかりの頃に集中しています。つまり、最近ではまったくありません。その辺は、私が実際に文章を毎日書き続けていることからもおわかりいただけるでしょう。

理想を掲げることって、もちろん素晴らしいことなのですが、理想ばかりを見ていると、現実がおろそかになります。いっそ、現実が色あせて、価値のないもののように思えてきます。でも、私たちが存在し、息を吸い、音を聞き、誰かに触れ、何かを語るのはその現実です。理想から見れば、ごくごく些細なこと、くだらないことが一杯詰まった現実が私たちのステージなのです。

現実から始める。

これはたぶん勇気がいることなのでしょう。なんとなくそういう気がしています。なんといっても、理想はエレガントで混じりけがありません。対して現実は、混濁としていて混沌としていて混乱しています。清濁も「これでもか!」というくらいに入り乱れています。乱雑なのです。

でもまあ、仕方がありません。それが私たちのステージなのですから。

そのような状況であっても、押せばチャンネルが切り替えるスイッチを一つでも見つけていくこと。それが大切なのではないかと思います。

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