アイデアの扱い方 -How to handle ideas-

ふと、思いつきました。

大学ノートなどを使ったアナログノートの「ノート術」を解説した本はわんさかあるのに、エディタやEvernoteなどを使ったデジタルノートの「ノート術」を解説した本はほとんどないのではないか。

「何それ読みたい」

ですよね。

というわけで、ツイートしたわけですが、たとえばこれをEvernoteに保存するのであれば、「デジタルノート記法」という一行目メモをまず作ることでしょう。というか、実際に作りました。

もちろん、まぎれもなく・純粋に・生粋に・徹頭徹尾・ありのままに・100%・神の御心に従って、これはアイデアです。アイデアを書き留めたノートです。

このノートはどのように扱われるべきでしょうか。

アイデアの扱い方

このノートはどのように扱われるべきでしょうか。

というのは言い方が強すぎました。表現を改めます。

このノートはどのように扱ったらよいでしょうか。

それを考えるためには、まずこのノートをどのように扱えるのかを考えます。アイデアノートを一つのオブジェクトと捉え、そこにどのような操作が可能なのかをイメージするのです。オブジェクト指向の用語で言えば、アイデアノートというオブジェクトが持つメソッドを明らかにします。

idea.recall

まず、「思い出す」ことが必要です。それはメモの根本的な役割でもあります。

「デジタルノート記法」というアイデアを今後どのように活かすにせよ、活かすならばそれを脳内に想起しなければいけません。でなければ、やがては記憶の奥底に埋没し、死蔵されてしまうこと請け合いです。

幸い、これは簡単です。書き留めたノートを目にすれば、脳内に一瞬で想起されます。

しかし、一行だけの書き留めでは、それがどのような内容であったのかを忘れてしまうかもしれません。不完全な想起です。であれば、最低限の補佐的な記述、たとえば、

大学ノートなどを使ったアナログノートの「ノート術」を解説した本はわんさかあるのに、エディタやEvernoteなどを使ったデジタルノートの「ノート術」を解説した本はほとんどないのではないか。

のようなものを追記しておく必要があるでしょう。

idea.append

よってアイデアに対する操作には、追記が必要です。

上記のように補足的な情報を追記することもあれば、そのアイデアを補強する──本であれば、内容の記述として使えるメモを付け足す──こともあるでしょう。

そのようにして、折々にアイデアを想起して、追記していくことで、徐々に肉付けが進んでいく、という構図が一つ想定できます。

でもって、この構図ではもう一つの操作も必要です。

idea.link

あるアイデアオブジェクトと、別のアイデアオブジェクトが関係しているかもしれません。AアイデアがBアイデアの補佐的な記述となっているならば、それをAppendすれば済むわけですが、主従関係が明白でなかったり、あるいはそもそもそれを規定するのが難しいくらいの緩やかな関係性ということもあります。

とは言え、その関係性は明示しておきたいので、アイデアとアイデアのリンクを作っておきたいところです。一つの巨大なアイデアオブジェクトを構築するというよりも、オブジェクトのネットワークによって網の目を持った概念の全体像をキープしておくのです。

idea.setAttribute

と、ここまでずいぶん先走ってきましたが、そもそも根本的が疑問があります。

「デジタルノート記法」って何なのか?

……いや、アイデアって言ったじゃん……

それはそうなんですが、どんなアイデアなんでしょうか。

頭に思いつくものの総体を「着想」と呼んだ場合、その着想にはさまざまな属性があると考えられます。たとえば「今日中に銀行に行って振り込みをしないと」という着想は、〈タスク〉と呼ぶことができます。タスクというプロパティを持った着想なのです。

もっと手続き的に言えば、まず「今日中に銀行に行って振り込みをしないと」という着想がinboxに放り込まれ、しかるのちその処理過程において、「銀行に行って振り込みする」という行動がタスク化される、ということです。

その文脈において、「デジタルノート記法」という着想はなんでしょうか。

もちろん、客観的な答えは存在しません。結局の所、私がその着想にどのような属性を与えるのか、という話です。つまり、アイデアノートには、属性の割り当てが必要です。

ここでは、「デジタルノート記法」を〈企画案〉だとしたとしておきましょう。こういうタイトルの本を書く、というアイデアとタスクのハーフのような存在です。再度書いておきますが、これは恣意的な決定でしかありません。別の属性を与えることも可能です。でも、何かしらの属性を与えたことで、今後必要なアクションが見えてきます。内容を膨らませ、資料を集め、構成と章を立てて、中身を書いていく、というアクションです。おそらくどこかの段階で、〈企画案〉の属性を〈執筆プロジェクト〉の属性に書き換える必要はあるでしょうが、ともかく属性が定まったことで指針も定まります。

逆に、〈企画案〉という属性を与えないアイデアはどうなるでしょうか。おそらくその場合、そのアイデアに関連するキーワードをタグ的に割り当てることが属性の設定となるでしょう。そして、同じタグを持つ他のアイデアとの関連づけを増やしていくことが一つの指針となりそうです。

さいごに

上記の話は、「Evernoteにおけるアイデアノートの扱い方」の話ではありません。そうではなく、一つ抽象度を上げた「アイデアの扱い方」の話をしています。そうすれば、ツールがEvernoteに限定されることがなくなるので、自由度がぐっと上がるはずです。

おそらくこの話はまだまだ広げていけるでしょう。ということは、

「アイデアの扱い方 -How to handle ideas-」

というアイデアノートを作り、そこに〈企画案〉という属性を割り当てるのが良さそうです。

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

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