これからのビジネス書に本当に必要なこと

最近「反逆児の仕事術」シリーズで、次世代ライフハッカーの神髄を遺憾なく発揮されている@kazumotoさんの「一体幾つの”力”が必要なんだろう?」というエントリーがなかなか面白かったので、ちょっとご紹介。

知的生産力、読解力、集中力、速読力、情報収集力、情報整理力、裏読み力、勉強力、ノート力、メモ力、手帳力、企画力、文章力、手紙・メール力、雑談力、コミュニケーション力、人間関係力、交渉力、質問力、鈍感力、断る力、決定力、・・・ etc

何でも「力」を付ければ良いってもんじゃね~ぞ!と思いますし、「”力”を付ければ何でも売れるブーム」にしようと、出版界全体の談合でもあるんじゃないのかと邪推のひとつもしたくなります。

一時期は「品格」物があちらコチラで発売されていましたが、この「力」本シリーズはかなり息が長いですね。同じような発想で「術」というのもありますが、これだと何かしらのメソッドを後悔する必要があるのに対して、「力」だとエッセイぽい文章を集めた物でも本の体裁になるから、というのがその理由ではないかと思います。

まあ、出版業界について触れるのが本題ではありません。重要なのは以下の部分。

つまり、職業・職種が違えば必要な“力”も違ってしかるべきなのに、全ての○○力を万遍なく身につけていないと、もう仕事を続ける資格がないかのような煽り文句ばかりなのはオカシイと感じるわけです。マラソンランナーに遅筋だけでなく、速筋ももの凄い量がないと金メダルは取れないと言っているようなものとでも言いましょうか。そんな違和感です。

選択と集中という戦略が必要なように、”○○力”も自分の仕事に本当に必要な力は何か良く考え、選択し集中しないといけないのかもしれません。「知識はあるけど使えない人」若しくは「頭でっかちで動けない人」になってしまわないように、こういった”○○力”本との接し方はちょっと気をつける必要があるのではないかと思います。

これについては完全に同意します。ただ、「職業・職種」だけでなく「その人の志向性」でも必要な力は変わってくるのではないか、と私は考えています。「営業職」でも「バリバリ出世型」と「じんわり居座り型」では必要なスキルは変わってくるでしょう。

結局の所、自分が何を目指していて、そのためにどんなスキルが必要なのかが理解できて初めて「必要な力」というのが見えてくるのだと思います。つまり「選択と集中」戦略をとるためには、その前段階で「自身」について知っておく必要があるというわけです。

それが、きちんと把握できているならば、上記のような「力」本もある程度役立つでしょう。

「知る」から「身につける」へ

そういった選択していくべき「力」とは別に、ビジネスパーソン(ホワイトカラー)が最低限身につけるべき技術というのは存在していると思います。

自分が受け取った書類がどこにいったか分からない人と、きちんと把握して情報を取り出せる人の二人を比較してどちらが「有利」かは考えるまでもないと思います。
※もちろん書類をまったく使わないような職種には必要ない技術かもしれませんが

私が仕事術を俯瞰したい、体系を考えたいというその先には

「成果を出して、会社に縛られず、創造的に仕事ができて、自分をコントロールできる」

というビジネスパーソンを目指す人に提供できるような汎用性ある基礎スキルを見いだしたいという思いがあります。

それはあくまで基礎であり、「働き方」を束縛するようなものではありません。楽しく仕事をすることも、出世を目指してバリバリ働く事も、ある程度成果を出した上でプライベートを充実させる時間を得ることも、「一定の仕事ができる」事が前提として必要なのではないでしょうか。そういう選択肢を得るためのスキルを磨くための「何か」を考え出せたらば少しでも誰かの役に立つのではないかな、と思っています。

重要なのは「スキル」を提示すること、ではなく「それを磨くために何が必要なのか」を提示することです。これは単にスキルを提示することよりも遙かに難しいことは間違いありません。しかし、有用度が高いのは後者ではないでしょうか。

「知る」から「身につける」へ

多分、本当に役に立つビジネス書というのはそういうコンセプトを持っているものではないかなと思います。

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

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