その日やることに集中するためのアプリ「TaskPortPro」

「デイリータスクリスト」というのを以前紹介した。

その日のタスクをリストアップした「クローズド・リスト」である。ポモドーロテクニックで言えば「今日のToDoシート」ということになるだろう。作業を行う日__つまりほぼ毎日である__には、私はこれを欠かさず作っている。

使うツールは別段何でも良い。A4の紙にマインドマップ形式で描くこともあれば、リーガルパッドにリスト形式で書き落とす場合もある。

リーガルパッド

リストの効能と問題点

こうしたリストがあると、その日を「迷わず」に進めていくことができる。

このリストに書いてあることを実行すれば「All OK!」という感覚があれば、心理的に見通しが生まれてくる。適切な地図を持っていれば、慣れない土地でも不安感を感じないというのに似ているかもしれない。
※このあたりは「デイリータスクリストを作る意味合い」を参照のこと

また、ポモドーロ風に見積もった作業時間を記入したり、開始時間と終了時間を記入したりもできる。紙というのは、シンプルでありながら、柔軟さも備えているのが特徴だ。

このリストはクローズド・リストなので、割り込みの仕事は区切り線の下に記入しておく。緊急の要件ならばまっさきにこなし、そうでなければ空いた時間に手を付ける。

そして、一日を終えたリストはEvernoteにスキャンして送る。1週間分を見直せば、何かしら発見があるかもしれない。

もちろん、「紙」ならではの便利さがある反面、デジタルではない不便さもある。

例えば、Excel上で実装されている「タスクシュート」のように終了時間が見えてこない。紙の場合は、見積もった作業時間をわざわざ手動で加算していく必要がある。また、「繰り返し」も苦手である。毎日やる作業は毎日リストに記入しなければいけない。また、「スキャン」という作業も面倒な人にとっては面倒だろう。

一日の航路をサポートする「TaskPortPro」

「デイリータスクリスト」の機能を満たしながら、さらにデジタルでデータが管理できるツール。それが「TaskPortPro」である。定価は600円だが6月17日までは230円のオープニング値引き中になっている。近々広告付きの無料版も出るらしい。

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TaskPortPro – subakolab inc.
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「TaskPortPro」は分類するとすれば「タスク管理アプリ」になるのだろうが、「RTM」とか「Toodledo」とは毛色が違うアプリになっている。

これらのアプリはタスクの「倉庫」のようなイメージに近いが、「TaskPortPro」は倉庫から、出荷場所へと運ぶ「運搬」の部分にフォーカスを当てたアプリになっている。つまりは「実行」をいかにサポートするかに重点が置かれている。

英語のPortは「港」を意味する。船旅は、さまざまな港を経由して目的地に向かう。「TaskPortPro」は海図をにらみ、航路を決めるように朝一に目的地と途中による港を決め、コンパスのように船旅をサポートしていくようなアプリである。

感触で言えば「Doingリスト」、あるいは先ほども紹介したポモドーロテクニックの「今日のToDoシート」に近い存在と言えるだろう。

タスクの登録

起動時の画面。左上の「+」ボタンから一日を始めることになる。
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新規タスクをちまちまと入力していく。一行ごとに一タスクの扱いになるので、一気に入力していけば良い。別のアプリからコピペしてきても良いだろう。最初の一回は多少面倒だ。
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右上の保存を押せば、タスクの入力は完了。
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タスク一覧に入力したタスクが並ぶ。画面下に10個のバッチが表示されている。計画が済んでいないタスクが10個あるということだ。計画に移る。
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何も計画していないので「合計時間」「予定終了時刻」は空欄だ。とりあえずタスク名をタッチして、作業時間を見積もっていく。

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全てを入力し終えると「合計時間」「予定終了時刻」が表示された。隙間無くタスクをこなしていけば16時23分には解放されるというわけだ。画面下を見てみると「タスクの実行」に10個のバッチが表示されている。さて、実行あるのみだ。

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実行!

「タスクの実行」でタスクを選択すると、実行画面に移動する。
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「START!」を押せば、船旅の始まりだ。タイマーが時間を刻んでいる最中は、私はその作業に集中する。右側のコンパスにちょっと仕掛けがあるのだが、まあここでは書かない。

作業を終えたら「FINISH!」をポチッと。「よくできました!」と言わんばかりのハンコが押される。一つの港にたどり着いたわけだ。
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後は次のタスクを選んで、また集中する環境に戻り、作業をこなしていくだけ。シンプルイズベスト。

割り込みはどうする?

もし「タスクの実行中」に別の作業を思いついたのならば、右上の「割り込み」を押してみよう。画面の移行は行われずに、小さな入力窓が表示される。

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とりあえずそこに書いておいて、再び目の前の作業に戻ればよい。「デイリータスクリスト」の区切り線の下に書き込むようなイメージだ。

ここに記入されたタスクは、「未計画のタスク」として登録される。実行中の作業を終えて一段落したら、新しいタスクの作業時間を見積もって、今日の計画に加えれば良い。もし明日でも良さそうならば、そのまま放置しておけば良い。
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新規にタスクを加えると、終了時刻も変わってくる。もし想定時間よりもオーバーしているならば、どれかのタスクに退場してもらうか、削れる作業時間を削ればよい。というかそうしないと、いつまでたっても終わらない。

繰り返し登録

終了したタスクは、右上のボタンから「ルーチン」に登録できる。

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ルーチンはストックされる「タスクのリスト」である。これはタスクの倉庫的なイメージに近い。これを使えば繰り返しのタスクを管理することも可能だ。
※タスクを登録した一覧画面からでもルーチンへの指定は可能。

使い方はいろいろ考えられるが、毎日、あるいは毎週やるタスクをルーチンとして登録しておいたり、あるいはその週に進めようと思っているプロジェクトの名前を登録しておく、という使い方もできる。

この「ルーチン」をうまく使えば、朝一のタスクの登録の際にかなりの省力化ができるだろう。また、タスクの登録は「実行履歴」を参照することもできる。最近実行しおえたタスクを再び使い回す機能だ。

現状では、「ルーチン」は見積もり時間が保存されないのに対して、「実行履歴」はそれが保存される。そのあたりが使い分けのポイントになるかもしれない。

メモ機能

実行画面の右側には「MEMO」というボタンがある。これを押すとメモ画面が出てくる。
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実は「タスクの一覧」画面で、タスクを選択するときでもこの「MEMO」は入力可能である。
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タスクを開始する前に、気をつけるべき点を記入して、実行中に参照するという使い方ができる。また、タスクを終了させた後に、気がついたことを記入するという使い方もできるだろう。これは次の「結果一覧」の送信の時に地味に役立つ。

現状この「MEMO」がルーチン登録の時に保存されない仕様になっている。個人的にはこれが保存されると、チェックリスト的な使い方ができて面白いなとは思うのだが、まあその辺は好みの問題があるかもしれない。
※例えば、私はよく日曜日のブログの更新時に<more>タグを付け忘れることがある。これもブログの更新というルーチンタスクのメモに「moreを付ける」と書いておけば、ミスを減らすことができる。類似の例はいくらでも考えられる。

結果の送信

タスクを消化していくと、予定と実績がグラフで表示される。
※以下、タスクを一個だけ消化したサンプル。
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これらのデータはメールで送信することができる。「設定」の画面にメールアドレスを入力することができるので、Evernoteをお使いの方ならば送信用のアドレスを入力しておけばOKだろう。

送信されるメールをEvernoteのノートにするとこんな感じになる。
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見積もりより早く終わったものは青字で、オーバーしたものは赤字で表示される。

日中_最初のタスクから最後のタスク終了までの間_で、タスク処理に使っていなかった時間:「使途不明時間」もしっかり報告されてしまう。割り込んできたタスクとその回数もカウントされている。

こちらはタスクの一覧。ここで先ほどの「メモ」が確認できる。現状の仕様であれば、たとえば「ここまでやった、次はここから」的なメモを明日の自分宛に残しておくという使い方ができるだろう。
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iPhoneで表示されていたグラフもちゃんと付いてくる。
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さいごに

以上が大まかな「TaskPortPro」の概要である。使い方としては、

1.まず設定でメールアドレスを入力する(GmailとかEvernoteが良いだろう)
2.朝一にタスクの計画(最初の一回はちょっと面倒)
3.タイマーを意識して実行。割り込みはすぐにリストに加えない
4.終了したタスクで「繰り返し」の要素があるならば、「ルーチン」に指定する
5.一日の終わりにタスク結果を送信。これをレビューの材料に使う

といったところだろうか。

タスクの見積もり時間を25分にしてポモドーロ風に使うこともできそうだ。
※例えば3ポモ予定ならば、企画書作成(1)、企画書作成(2)、企画書作成(3)、という風にする。これで終わらなければ企画書作成[4]のように括弧を変えればポモドーロの要件は満たせるだろう。

別にこのアプリの開発者というわけではないのだが、アプリ機能設計時にずいぶんと口出しをさせてもらったので、発売を記念してレビューというか機能紹介をさせていただいた。

基本的には「Doingリスト」を提供するようなアプリである。あるいは「リスト+タイマー」を提供するアプリと言えるかもしれない。なんにせよ、これだけで「タスクマネジメント」が完結するものではない。その他の「倉庫」になるアプリと補完的な存在になるツールである。

その点を踏まえてもらって、興味ある方は試してみるとよいかもしれない。まだまだ機能の面では成長の余地があるアプリで、今後の方向性が楽しみではある。230円ですら高いという人は、無料版のリリースを待ってみてもよいだろう。

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

6件のコメント

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