Posts tagged: タスク管理

2トラック・プロジェクト管理

長い間苦しんでいました。

執筆に関わるプロジェクトマネジメントに、です。

数ヶ月といった長いタームを要する、といったこと以外にも、大きな問題がそこにはありました。

性質が変わるのです。

机上のガントチャート

はじめはガントチャート的な構図で管理しようとしていました。

執筆プロジェクトの全体像を、です。

企画着手からはじまり、執筆があり、ゲラチェックがあり、販売促進があり、と一連の流れを一枚のチャートに落とし込もうとしたのです。

もちろん、チャート自体はすぐに書けます。でも、その通りにはいきません。まったくいきません。

すると人は、その手法そのものから離れたくなるものです。私もそうなりました。

工程の切り分け

あるときから、プロジェクトを切り分けるようになりました。

区画整理です。

執筆前の準備段階、執筆そのもの、脱稿後の販売促進活動。それまで得てきた経験からこの3つの区分けぐらいがちょうどよいだろう、と思い至りました。

そこでプロジェクトを「○○○」(本のタイトル)という大きい括りではなく、「○○○-企画準備」「○○○-執筆」「○○○-販売促進」のように3段階に分けたのです。これは少しうまくいくように思えました。また、副産物もありました。

意外な副産物

副産物とは、チェックリストです。

執筆の工程は、それぞれの本によって違うので「魔法の呪文」は存在しないのですが、よくよく考えてみれば、販売促進は__Twitterの固定ツイートを変更する、ブログで告知記事を書く、プレゼント企画を行うなどなど__本が変わっても同じような活動を行います。

プロジェクトの工程を区分けすることで、繰り返し可能な部分が見出され、それをチェックリストに落とし込むことができたのです。

まっすぐには進めない

しかし、問題は残りました。それはやはり執筆工程にあります。なにせ「魔法の呪文」は存在しないのです。

一番厄介だったのは、居座り続けるタスクでした。

執筆がストレートに進むことはまずありません。なにせこの世にこれまで存在しなかった「本」を書こうとしているのです。手本や見本や師匠からの教えはここでは直接的な答えにはなりません。何か新しいものごとを、頭を使って生み出す必要があるのです。でもって、それには時間と試行錯誤が欠かせません。

となると、たとえば、「第二章第一項を書く」という通常ならばうまく機能しそうなブレイクダウンによるタスクが、まったく進捗しないことが起こりえるのです。それこそ、三日も四日も、そのタスクが私の現前に残り続けることになります。それが、あまりにも苦痛であることは、鏡を見るまでもありません。

毎日毎日、デイリータスクリストに「第二章第一項を書く」と書き、プロジェクトノートにはまったく何の進捗も書き込めないのは、苦痛を通り越して拷問とも言えます。人の心は、終わりの見えない行進に長期間耐えられるようにはできていないのです。

そこで私は決めました。自然な決意だったのか、作為による思い込みだったのかはわかりません。ともかく、「これをコントロールするのはやめよう」と決めたわけです。

ここで一つ、大切なことを書いておきましょう。

「タスクリストを見るのが嫌になっているのなら、タスクの管理方法に何か歪みがある」

その歪みがどこから生じているのかはわかりません。現実と理想のギャップなのか、管理の手間の大きさなのか、ツールのUIの不具合なのか、理由はいろいろ考えられます。が、どのような理由であれ、タスクリストを見るのが嫌になっているなら、何かを変えなければいけません。それを「やる気」などといった見えもしない概念のせいにして問題決着を図ろうとすれば、時間を置いて同じ問題が繰り返されるだけです。

ともかく私は、「本を書く」という工程の中心部に位置する「原稿を書く」という工程を、コントロールするのをやめました。それはつまり「タスクリストを作って、上から順に消化していけば、全体が終わる」というような考え方を捨てた、ということです。

もちろん、進捗状況は確認できるようにします。どこまでできているのかがわからないと、それはそれでツライものです。ただ、ガントチャート的進行の信仰はきっぱり捨てました。他の人は違うのかもしれませんが、私にとってそのやり方は苦痛を生むものでしかなかったのです。

2トラック式

では、現状執筆のマネジメントはどうなっているのかと言えば、次のようになっています。

screenshot

まず、「本線」があります。このルートは、通常のタスク管理と同じようにタスクリスト式に進んでいきます。が、途中でトラックの移動が起きます。執筆の工程に入ると、「本線」から外れて「周回トラック」へと移動するのです。

ここでは通常のタスクリスト式の進捗管理は行いません。では、代わりに何をするのかというと、「時間と作業ログ」による進捗確認です。

「企画」の段階では、「メールを送る」というタスクを立て、それを実行すれば消す、というやり方を行います。しかし「執筆」の段階では、「第二章の原稿を1時間書く」とするのです。つまり、あるタスクの項目を成し遂げたかどうかではなく、どのくらいの時間その種の作業をしたのかで進捗を確認するのです。

もちろん、これは成果の直接的なマネジメントにはぜんぜんなりません。1時間作業をして、まるで原稿が進んでいないこともあります。でも、それが現実の姿なのだから仕方がありません。ここが大切なところです。

理想を言えば、1時間作業をしたら、何か一つのタスクが達成されているのが望ましいでしょう。が、その「望ましい状態」をベースにマネジメントを行ってしまうと、辛くなるのは現実の私です。だって、現実の姿は「1時間作業をして、まるで原稿が進まない」のですから。

でもって、私は「本を書く」とは根本的にそういう作業だと認識しています。そして、プロジェクトマネジメントを理想ベースに運用したところで、現実の執筆がその理想に寄るわけではないのです(あと、寄ったら寄ったで嫌ではあります)。

だから、日々のタスクリストには「〜〜の原稿を1時間書く」と書き続け、それを実行します。同じ場所をぐるぐると周り続けるわけです。そして、シンプルながらも作業記録をつけます。その記録の積み重ねは、「自分が何かしらを行っている」という実感の拠り所となってくれます。

これがもしタスクリスト式の管理方法ならば、タスクを一つ消化できないと「何もしていない」ことになるのです。その空虚さは、ほとんど耐え難いものであることは容易に想像できるでしょう。でもって、その空虚さはほかでもない「理想ベースのタスク管理」のせいなのです。

さいごに

執筆作業が終わってしまえば、「周回トラック」を抜け、再び「本線」に戻ってきます。こうなると、タスクリスト式の管理方法でもやっていけます。というか、その方がフィットしています。

というように、私の執筆マネジメントは2つのトラック__2タイプの管理方法__を組み合わせることで実現しています。これは今のところなかなかうまくいっています。

ちなみに、はじめから2トラックという説明を思いついていたわけではなく、たまたまとあるボードゲームを見たときに、「まさに自分がやっているのはこれじゃないか」とひらめいたのがきっかけでした。ラットレースはなかなか悲しいものですが、執筆作業ってまさにそれだと思います。ぐるぐる走り続けるしかないのです。

というわけで、ガントチャート式の方法で「苦しんでいる」人は、こういうやり方を試してみてください。ポイントは「管理方法は一つでなくていいんだ」という発見です。

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Evernoteで、手帳のようにWeekly+Dailyビュー

マニアックな話なので一般の方は立ち入らない方が賢明です。

Evernoteでタスク管理、的なお話になります。もちろん、最新鋭のタスク管理ではありません。あくまで手帳を使うような感覚です。

前振りはここまでにして、早速本題へ。

二つのタスクビュー

私のMacの「デスクトップ2」は以下のような構成になっています。

screenshot

左側が「週タスクノート」。右側のやや細いノートが「デイリーノート」です。それぞれ独立ウィンドウでノートを表示してあります。

週タスクノートは、紙の手帳で言うところの「バーティカル」。細かいタスクではなく、大ざっぱな動きの俯瞰が目的です。

対してデイリーノートは、いわゆる「デイリータスクリスト」。「その日やる」タスクをここに書き付けていきます。タスクリストなので、チェックボックスが大活躍しております。当然、その日が終わればこのノートの役割も終了し、次の日にはまた次の日のノートを準備します。

つまり、一週間は、1枚の「週タスクノート」と、7枚の「デイリーノート」によって構成されるわけです。

これが基本。

ノートリンクがあればこそ

この手法のポイントは、じつは「ノートリンクの活用」にあります。

「週タスクノート」では、たとえば「2014年6月にやること」ノートへのリンクがあります。つまり、一週間の視点から、一ヶ月の視点に一瞬でジャンプできるわけです。また、画面外になっていますが、各種プロジェクトへのノートリンクもあります。

screenshot

「デイリーノート」では、昨日と明日分へのノートリンクがあります。これによって、まるで手帳のページを捲るように、次の日、次の日、次の日と飛んでいけるのです。

screenshot

これが活躍するのは、やはり週次レビューです。このノートはタスクリストでもあり、作業記録を記入するノートにもなっているので、一週間の振り返りには便利なのです。

また、こうしてノートリンクでノートをジャンプすると、表示されるノートウィンドウの数が変わらない、というメリットもあります。Evernoteの場合、新しく個別ウィンドウでノートを開くと、直前に開いたノートウィンドウのサイズが継承されるのですが、それが鬱陶しい場合があります。ノートリンクならば、常にウィンドウは固定なので、いちいちサイズ変更する必要もありません。地味ながら、個人的に気に入っているポイントでもあります。

ちなみに、まったく同じようなことをシゴタノ!の以下の記事で書いていますが、

Evernoteのアイデアカードを「くる」方法

元ネタは「デイリーノート」の方です。この方法をアイデアノートに転用してみれば良いんじゃないか、と思い立ったわけです。なかなかうまくいきました。

さいごに

私の場合、ブラウザやテキストエディタを終了させることはあっても、Evernoteだけは常に起動しています。なので、Evernoteでタスクを管理しておくのが良いのです。その意味で、まったくもって汎用性はありませんのでご注意ください。

さらに言うと、繰り返しとかリマインダーとか時間見積もりとか、そういうことは全然できません。ただタスクを書き留めて、その進捗をチェックボックスで管理する、というだけです。「手帳を使うような感覚」と書いたのは、その意味もあります。つまり、デジタルの良さがほとんど出ていないわけです(コピーが簡単、検索できる、クラウドに保存されている、ぐらい)。

しかしまあ、この構成はβ版の3段階ぐらい手前でして、今後どんどん改良していく予定です。AppleScriptによるノート作成の自動化、タイマー機能、ToDoistのようなカルマ機能……と妄想は膨らみます。

まあ、書籍の執筆が一段落してからでないと、本格的なコーディングは難しいでしょうが……。

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時間予算管理法

GTD式にいろいろなものをリスト化しているわけですが、その中に「買い物リスト」というものがあります。正確な名称は「買いたい物リスト」です。このリストには当面必要なものがショップごとにリストアップされています。まあそれは普通ですね。あえて「買いたい物リスト」という名前をつけているのは、「欲しいものリスト」と意識的に対立させているからです。

「欲しいものリスト」は買いたいけれど、今は買えないものがリストされています。もし買い物に行ったときに、この「買いたい物」と「欲しい物」が同じリストに入っていたらややこしいですよね。だから別のリストで管理しておく訳です。これも普通の事ですね。一つのリストには同じ属性の物しか入れておかないというのはリストの原則でもあります。

しかし、「やるべき事」と「やりたい事」を混ぜてToDoリストを作ってしまっている人は案外多いんじゃないかなと思います。こういうリストはまったく機能しません。

例えば、1万円という予算を持って買い物に行ったとします。食料品でも飲み会の買い出しでもなんでもかまいません。もし、買い物リストにあるものを全部合計したらトータル3万円になったらどうなるでしょうか。

少なくとも、その通りに買い物する事はできません。買い物リストを作成した時点でピックアップした物が多すぎたのか、予算の立て方が間違っていたのか、あるいは誰かが欲しいと思っている、「HGUC 1/144 デンドロビウム」なんかが間違ってリストに入っていたのかもしれません。

結局そのリストは買い物をする上であんまり参考にならない存在になります。その場でリストを検討して1万円以内に納めるように作り直すか、あるいは上から順番に買い物カゴに入れていって1万円になった時点で終了にするか。どちらにしても「買い物リストを使った効率的な買い物」とは言いがたいスタイルであることは間違いありません。

————————以下転調———————–

上の買い物リストと同様に「やるべき事」と「やりたい事」をなにも考えず混ぜたリストは機能しない。「やるべき事」は正確には「やると決めた事」だ。

「やると決めた事」を一日という単位時間に割り振っていく。これが予算配分になる。一日単位のToDoリストならばその日に「やれる事」が並んでいて始めて、ToDoリストの意味を持つ。その場合優先順位などは問題にならない。

これは原理的にはマニャーナの法則だし、応用編は一日一箱仕事術になる。もし、ToDoリストを機能させたかったら、そのリストに並んでいる物は「自分がすると決めた事」かつ「できる事(量)」なのか真摯に問う必要がある。無自覚にリスト化すれば、一時的に頭から追い出されてスッキリ感は味わえるが実際の業務に役立つとは思えない。

こういうような話をすると
「割り込み仕事が多いとこれは使えませんよ」
という反論が返ってきそうだ。確かにある部分だけ見ればそうかもしれない。

買い物の話に戻ろう。1万円の予算で買い物リストを作り、一万円を持って買い物に来た。ここまでは完璧だ。しかし、今回は子ども連れだ。スーパーをうろついているうちに、子どもが「あれが欲しい、これが欲しい」とおもちゃやお菓子を持ってくる。さて、どうするか。

対応策のもっとも簡単なものは「そんなものいりませんから早く返してきなさい」と叱りつける事だろう。仕事に置き換えれば割り込み仕事は全て断る、ということになる。それがどの程度現実的なのか私にはわからない。すくなくとも、そういう選択肢もある、というだけだ。

もう一つは、そういう子どもの要求を先読みしておいて予算を少なめに見積もっておく、という方法がある。9500円ぐらいの予算を立てておいて、その裁量分で子どもの要求に答える、というものだ。

もちろん全ての要求に応えられるかどうかはわからない。ある程度は許容してある程度は切り捨てることになるだろう。仕事に置き換えれば仕事量にバッファーを設定するということになる。そのバッファーの量は仕事によって変わってくるだろう。例えば、一日の時間の50%も割り込み仕事が発生する確率があるならば、「ToDoリスト」は相当絞り込んでおく必要がある。

しかし、この場合「割り込み仕事が発生しなかったらどうなるんですか?」という疑問が湧いてくる。全体の5%程度であれば適当にお茶を濁す事は可能だが、50%になるとそうは行かない。

こういう場合は、リストを二つ作っておくのがベストだ。まずは本当にクリティカルなタスクを集めた「ToDoリスト」。それだけはその日にこなしておかないとマジでやばいというタスク群。仕事を始めたらまずこのリストをこなす事を最優先課題とする。もし、それが片付いて時間があるならば、急ぎじゃないけどもやっておくべき事を集めた「NextToDoリスト」に着手する。大抵このリストに入っている物は時間が経てば「ToDoリスト」に昇格されるような物たちである。いわばタスクリストのシャドー・キャビネット的な存在だ。

この場合に、用意したバッファー以上の仕事が割り込んできたらどうなるか。例えば54%の割り込み仕事が発生したら。その場合は4%は断るか、切り捨てるしかない。あるいは4%の残業だ。「ToDoリスト」のタスクは削れない。その日削れないものがそこに入っているはずなのだから当然だ。もし繰り越してしまえば、次の日に負担がかかる。負担を消化できなければその次の日に。そうして負荷はどんどんを上がっていく。もし先送りして問題ないようならば、もともとの割り振りが間違っていたということだ。それは「NextToDoリスト」に入れておくべきものだったのだ。

このようにタスクを振り分けておけば、時間を最大限に有効活用できる。しかし、このスタイルを維持するためには、どれがクリティカルなタスクなのかを見極める必要がある。仕事時間の把握とともに、それにかかる作業量も知っておく必要がある。使えるお金の総額とともに、野菜、肉、ビール、などの相場を知らなくては予算を立てられないのと同じ事だ。

一日のToDoリストについて考える事は、基本的にタイム・マネジメントについて考える事だ。そしてタイム・マネジメントはお金の使い方で類推することができる。もちろん、時間予算管理法だけが唯一のタイム・マネジメントではない。しかし仕事術を考える上で、とりあえず押さえておくべきポイントである事は間違いない。

▼参考文献とかその他

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「Doit.im」のiPhoneアプリがリリース!

1月29日に「Doit.im」のiPhoneアプリがリリースされていました。
たまにウェブサイトはチェックしていたのですが、まったく変化がなかったので気がつきませんでした。
@Ryun0sukeさんありがとうございます。

iPhone版リリース

iPhone版リリース

さて、「Doit.im」とはどのようなサービスなのか、ちょっとみていきましょう。

AdobeAIRによるクラウド

基本的にクラウド型のタスク管理アプリケーションで、「AdobeAIR」にて作れています。
これにより、WindowsとMacというOSの垣根を越えて同一のタスク管理環境を実現することができます。

今までだと、違うOSの場合はウェブブラウザを使ったものが基本でした。例えば「RTM」や「Toodledo」がその代表例です。もちろんこれら二つも大変強力なクラウドサービスです。今回はこれらのサービスについて紹介はしませんが、興味のあるかたは調べてみて下さい。

GTDスタイル

「Doit.im」の特徴の一つが「GTD」を意識した作りになっているという点です。
GTDをある程度理解している方ならばかなり直感的に使えるようになっています。
またインターフェースの作りもできるだけシンプルになっておりデザインも良好です。
※青が基調のデザインですね。

フリー

また特徴の二つ目が今のところ「無料」な点。今後どういった感じになっていくかはわかりませんが、現状全ての機能が無料で使えます。そして現状の機能面でタスク管理の基本はほぼ行えます。
※プロジェクト管理、タスクのタグによる管理、繰り返し作業の設定など。

そしてiPhoneアプリ

上に挙げたようになかなか魅力的なサービスの「Doit.im」なのですが、私の環境面で言うと致命的な欠点を抱えていました。それが「iPhoneアプリがない」という点。クラウドサービスは複数のPCで同じデータを扱えることが魅力の一つですが、さらに手持ちのiPhoneでどこでもデータを参照・変更できるというのが一番大きなポイントだと思っています。
※もちろんiPhone持ちならば、ということです。

今までは、これがなかったので本格的に使い込んではいませんでしたが、これからは本格的に使っていこうと思います。
※一時「RTM」とはさよならです。

iPhoneアプリのfastimpression

インターフェース周りはPCクライアント版とほぼ同じ。

メイン画面(お試し中)

メイン画面(お試し中)


アイコンに「バッジ」もきちんとつきます。
※期限が今日のタスクの数

ホームのお試しアプリポジション(右下)

ホームのお試しアプリポジション(右下)


また「サウンド」「警告」「バッジ」は設定でオンとオフを切り替えることができます。

Inboxの中のタスクに「Project」「Tags」「Remind」「Due Date」を設定することも簡単にできます。一応不満点としては

・スイッチによる切り替えなのでタグの数が多いとちょっと不便かも
・DueDateもカレンダー式ではなくスライドロール式な点も不満

があります。これは今後のバージョンアップで対応していくかもしれません。

あともう一点気になったのが、若干サーバーとの同期が遅いかな、という印象。まあ他のアプリもそんなに早いものではないので仕方ない面もあるかもしれません。

完璧なアプリではない、ということはとりあえず書いておきます。

まとめ

なぜ「Doit.im」なのか。
まず、私はWindowsとMacを使っているので「GTD」ナイズドされたクールなMacのタスク管理ソフトでは不十分という点があります。

しかし、ウェブブラウザの二大巨頭「RTM」と「Toodleledo」はGTDスタイルではありません。RTMはプロジェクト管理はメインでサポートされていませんし、「Toodledo」のサブタスクは有料版での機能です。

この辺りのジレンマを一挙に解決してくれるのがこの「Doit.im」です。まだiPhone版のアプリに不満の要素はいくつかありますが、これからの改善に期待するとしてしばらくは使っていきたいと思います。

参考サイト:
RTMことRemember The Milk:http://www.rememberthemilk.com/?hl=ja
Toodledo:http://www.toodledo.com/
Doit.im:http://www.doit.im/

編集後記:
今Evernoteでのタスク管理を実験している矢先のiPhoneアプリの登場ということで、なかなか難しい状況です。まあ最適解は一つではないでしょうからいろいろ試してみたいと思います。
あと、なんでPCアプリのアイコンは青なのに、iPhone版は赤っぽくなっているのか不明。
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「とにかくはじめ」られないタスクへの対処法

仕事に限らず「やらなければいけない」と感じていることから逃げれば逃げるほど、やりたくない心理が大きくなってしまいます。さっさと取りかかるのが一番良い、と知っていながら取りかかることができない、という状況から逃れるために3つの手法を紹介します。

(1)タスクを分解してリストする

仕事に手を付けたくない心理状況の原因は

  • 何から手を付けていいかわからない
  • 難しそうに感じる
  • 終わりが見えない

この3つのどれかが潜んでいる可能性があります。これ以外にも「嫌いな上司から命令された」といったタスク以外の要素が絡んでいる可能性もあります。
※これは冗談ではありません。こういうのも理由としては充分ありえます。こういった要因に対するアプローチもありますが、それはタスク管理とはまた別の視点なので今回は触れません。もし知りたい方がおられれば別にエントリーを書きます。

さて、上に挙げた3つの要因に対してはまず「タスクを分解する」ことから始めます。
タスクを分解すれば、スタート地点が明確になり、一つ一つのタスクの難易度は下がり、これをやれば終わり、という形が見えます。

(2)とっかかりのタスクは簡単なものに

タスクを分解したときに一番上に来るタスクは(最初に取りかかるタスク)は考え得る限り簡単なものにしてしまうというのも手段です。例えばパソコンの電源を付けるでも、引き出しを空けるでもいいです。更に言えば「タスクを実行している自分の姿をイメージする」でも良いです。
※Rashitaメソッド:「イメージを先行させる」より

一番手っ取り早いのは「タスクを分解する」というタスクを一番最初に設定することです。
分解が終われば、それだけでチェックマークを一つ付けることができます。

すこし、イメージしてみて下さい。1個しかタスクがなくそれが未完了になっているタスクリストと100個のタスクがあって99個のタスクが完了になっているタスクリスト。
どちらが一個のタスクを片付けよう、という気持ちになりやすいでしょうか。

ちょっとした事ですが、こういう工夫がとっかかりを付ける手段になります。
※もちろん、こんなことしなくても「やらなければならない」と思って取りかかれるものに関しては普通に分解するだけで充分ですし、さらに手順が完璧に頭に入っているならば分解する作業も必要ありません。

(3)リマインダーを設定する

分解した上でそれを「リマインド」してくれるものがあればさらに効果的です。これはツールを使用してもよいですし、同僚や上司でも良いと思います。
※一人で働く人は必然的にツールに頼らざる得ないでしょう。

リマインダーのツールは数限りなくあります、RTMでもグーグルカレンダーでもメールを送ってくれる機能があります。ある種のルーチンワークが手を付けにくいならば、そしてあたなが軽いTwitter中毒なら「Rootien」というサービスもあります。
※DMでリマインドしてくれるサービスです。

また、職場で働く同僚は強いリマインダーとなります。席が隣の同僚に「あの仕事手を付けた?」と尋ねられれば、いやでも最初のタスクには着手せざる得ないでしょう。
同僚もまたタスクに着手できないことに悩みを抱えているならば、お互いにリマインドしあう事もできます。

上の二つの変化形として、一人で働く人もTwitter上の知り合いとリマインドを交換し合うこともできそうです。実際の作業内容がオープンになっていないのでそれほど強制力が働くわけではありませんが、何もしないよりは効果があると思います。

まとめ

以上は、「やらなければならない」けども手を付けられないタスクに対処するための手法です。全てのタスク管理でこんなことをしていたら面倒で仕方ありません。タスク管理において全てのタスクを均一に扱う必要はない、というのは忘れがちなポイントかも知れませんが案外重要な点です。

参考ウェブサービス:
Remember The Milk http://www.rememberthemilk.com/?hl=ja

Google カレンダー http://www.google.com/intl/ja/googlecalendar/tour.html

Rootien http://www.rootein.com/

編集後記:
本文で紹介した「Rootein」ですが、私は「ブログを書く」と「一人ブレスト」をする、というものを設定しています。まあリマインドがこなくてもブログは書くのですが、お昼頃気を抜いている時に「ブログを書こう」とDMが届くと、ねじを締め直す効果があります。
本来の用途とは違いますが、「クレド」なんかを設定して毎日見ても良いかもしれませんね。
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タスク管理における二つの視点

シゴタノ!スイッチVol.1@大阪に参加してきました(前編)」のエントリーで少し触れました「注意」についての三原則とそれにからむ「二つの視点」について考えてみたいと思います。

注意とは

注意という言葉もいろいろな意味合いを持っています。英語で表せばcare and attentionという感じになるでしょうか。

careは「気を配っている」感じで、attentionは「気を一点に集めている」イメージがあります。

まるで相反するような言葉のイメージですが、この二つを使いこなすことで仕事をコントールし、かつ成果を上げることができるようになります。

例えば、軍隊で戦場を見渡す司令官はcareを必要とし、戦闘に望む兵士がattentionと必要とするでしょう。ビジネスパーソンは自分の仕事をコントロールする司令官の立場と、作業をこなしていく兵士の両方の立場を使い分けていく必要があります。

逆にこの立場をごっちゃにしたまま「タスク管理」を行おうとしても、うまくいかないのではないでしょうか。ランボーが司令室に座ったまま、戦闘を行う兵士一人一人に自分と同じ働きを要求したらどうなるでしょうか。あるいは諸葛亮孔明が敵陣のど真ん中で敵に切られる直前まで相手の次の戦略を予測していたとしたら・・・。

タスク管理がうまくいかない理由の大半はこの「立場の混同」にあるのではないでしょうか?

それを踏まえた上で、注意についての原則を三つ挙げます。

・注意(集中力)の使い方上手になること
・時間の制約のない状況では仕事をしないこと
・注意を向ける習慣作りをすること

それぞれについて少しみていきます。

・注意(集中力)の使い方上手になること

集中力はある程度鍛えられます。例えば普通のビジネスパーソンとプロの棋士では明らかに集中できる時間が違います。それはうまれ持った気質というよりもプロの棋士が「集中」して考えることを継続的に行ってきたからでしょう。

集中力が発揮できる環境が合ったとしても、それを使いこなせないのはもったいないので、できる限り自分の集中力を日常的に鍛えておくことです。

例えば毎日5分だけ集中して何か考える、でもよいでしょう。10分集中して本を読むでもよいと思います。これは筋力トレーニングと同じで少しずつでも毎日繰り返すことが重要だと思います。慣れてくれば、5分を2セットとか3セットのように回数を増やしていくとよいでしょう。あるいは朝に一回、お昼に一回、というのも面白いかも知れません。

これが兵士としてのトレーニングとすれば、指揮官としては「環境作り」を意識すべきです。普通の人は大体朝の内が一番仕事がはかどるようですが、人によっては夕方かもしれません。まず自分が効果的に作業ができる時間帯を把握し、そこに妨害が入らないように配慮します。

初めから妨害の入りにくい時間帯に作業をするというのが一番簡単なのですが「朝5時」にカフェに行って仕事するというのは誰にでも勧められる方法ではありません。

現状で、自分の力が発揮できるのはどういった環境なのか、どうすればその環境を守ることができるかを考えた方がよいでしょう。
※加えて休憩からいかに脱線せずに作業に帰ってくるかも重要な要素です。タイマーを使うのが一番適切ですが、それ以外にも何か区切りを設ける方法を考えることはできそうです。

・時間の制約のない状況では仕事をしないこと

まず、この問いから。

問 「一日は何時間ですか?」

答えは24時間で正解です。しかしこれならばどうでしょうか?

問 「一日でタスクをこなせる時間は何時間ありますか?」

さて、何時間でしょうか?まず、睡眠時間を24時間から引かなければいけません。その後生活にかかる時間(食事など)を引き、その後移動にかかる時間なども引きます。付き合いやシステム的に発生してしまう時間吸引器(会議など)もあるでしょう。

それを引いた後の時間が自分がタスクをこなせる時間です。24時間からは大きく目減りしているでしょう。もちろん、家族とのふれあいの時間や友人関係の時間などを確保しようと思えば、ずっと会社に居るわけにはいきません。ますます少なくなります。

そのことを嘆いても仕方ありません。タスクを大量にこなそうと家族との時間を減らしたり自分の趣味を減らしたりすることは、どこかいびつな感じを受けます。

確かに、人生における仕事がしめる割合はとても大きいものです。それは収入の面でも、社会の中での自分の価値を確認する、という意味でもそうです。が、それだけが全てではないでしょう。

今や仕事とプライベートなど完全に切り離すことは大変難しい状況です。だからこそ、本当に大切なものを見失ってはいけません。

まず、大量に仕事をこなすために大量の時間を確保しよう、という考えはとりあえず脇に置いておきましょう。そういった考えは時間の質を薄めるだけです。もうどうしようもない、という時だけは「時間銀行」から家族や友人の分の時間を引き落とすようにして、普段はそういった状態が起きないように「気を配っていく」ことが重要です。

一日のうちのタスクをこなせる時間を意識できれば、一日24時間という枠が小さくなります。これを更に進めて、午前と午後に分けます。午後も3時で前後に分けます。こうして時間の枠組みをどんどん小さくしていきます。
※別に3時という時間にこだわりがあるわけではありません。

司令官たる自分は一日分の地図を持っていてもかまいません。しかし兵士は自分の戦場の地図だけ持っていれば充分でしょう。なるべく集中できるように時間の枠組みを狭めていく事を意識しましょう。

・注意を向ける習慣作りをすること

これは振り返り点を設けるとも言えます。
例えば、GTDのシステムの幹でもある「週次レビュー」は全てのタスクに注意を振り分けるタイミングを週に1回設けることです。

私は朝一に朝の棚卸しを行っていますが、これも一日の単位でやるべきタスクに注意を振り分けているということになります。
また、作業が一区切り付くごとにタスクリストに目を向けてさらに注意を振り分け直すこともやっています。

週次レビューや朝の棚卸しは「指揮官的」視点で、作業毎のレビューは「兵士」的視点です。作業が10設定されていても、どうしてもできない事はあります。体調が悪かったり、やる気が起こらなかったり、緊急的な要件に忙殺されたり、不測の事態はどこにでも転がっています。

10個のタスクの内5個しかこなせそうにないなら、まずできそうなものをピックアップします。残った物と一週間での「やるべき事」と見比べて明日以降に振り分けられそうな物は先送りします。この作業後残るのは、「できそうにないけど」「やらなくてはならないもの」です。この場合の「できそうにない」は大抵やりたくないという気持ちが裏に眠っています。

指揮官が要求するけども、兵士はやりたくない仕事。

こればかりは「やるしかない」です。指揮官がご褒美を用意するのでもいいですし、罰を準備してもよいですが、なによりも真っ先にそのタスクをこなすことです。自分が知っているありとあらゆるハックを活用しましょう。そのためにライフハックは存在しています。

それをこなせば残りは楽なものです。10個のうち5個を片付けたら案外6個目、7個目ができたということになるかもしれません。そうならなくても、他のタスクは折り合いが付いているので、フラストレーションがたまることはありません。

とりあえず注意を向ける習慣ができれば最悪の状況でも何らかの対応が打てます。そうでなければやる気が起きないから、とちょっとウェブサーフィン(orTwitter)をぶらぶらしている内に一日が終わってしまうかも知れません。

まとめ

注意というキーワードを元にタスク管理に必要な二つの視点について考えてみました。大体端から見て「自分を律している」ように見える人はこういう二つの視点をきちんと使い分けている人が多いと思います。

以下、さらに突っ込んで考えるための参考になる本を挙げておきます。

参考資料:

職場環境編

情報ダイエット仕事術
情報ダイエット仕事術
大和書房 2008-12-20
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おすすめ平均 star
starライフハック本
starライフハッカー、必読
star情報をダイエットして仕事をしよう

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「『割り込み』の多い職場環境を変えていく」(p118)の章で紹介されている職場システムを変えていくためのステップは集中できる環境作りに参考になりそうです。

やる気編

やりたくないけど「やるしかない」仕事にぶつかるために。本来は「やる気ハックス」を紹介すべきなのでしょうが、読んでないのでこちらの本を紹介。

脳と心を味方につける マインドハックス勉強法
脳と心を味方につける マインドハックス勉強法
日本実業出版社 2008-07-25
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第二章p44~の「ストレスをパワーに変える「やる気」術」にやる気を高めるハックが紹介されています。

朝の棚卸し編

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「自分との対話の時間」を持つことの重要性が語られています。またこの本の「最優先の課題出し」が私の朝の棚卸しの基本になっています。

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マニャーナの法則 明日できることを今日やるな 青木 高夫

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その日やる仕事を「タスク・ダイアリー」に記入してクローズドするという方式は私も使っています。朝の棚卸し時に「デイリータスクリスト」(DTL)という名前でメモに書きつけていましたが、現状は改良を加えて、DTLをほぼ日カズンのウィークリーページに書き込み、一週間の動きも見えるようにしています。

週次レビュー編

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はじめてのGTD ストレスフリーの整理術 田口 元

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なんども紹介していますが、GTDについての基本の本。まるまるGTDのシステムを使わなくても、考え方の基本はかなり重要だと思います。

その他

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非常に直線的なタイトルですが、単なるテクニック本ではありません。「公私混同」ではなく「公私融合」という言葉を使い、仕事とプライベートが対立した概念からの脱却を提案されています。

編集後記:
参考文献で紹介した「仕事術」ですが、この本は古本屋でみつけました。1999年発売の新書なので普通の大きさの本屋ではなかなかお目にかかれないかも知れません。カバーなどの汚れは一切無かったのですが、空けてみると重要と思えるところには赤線が引いてあり、欄外にはおそらく辞書で引いたのであろう単語の意味が書かれてありました。

私も読みながら傍線を引くことはしますが、さすがに単語の説明までは書いたりしません。この本の以前の持ち主には感心します。

しかし当たり前ですが、時間をまたいだこの本の所有者が重要と思うところは結構違いますね。

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ほぼ日カズンをこう使う!企画:第四回: ウィークリーカレンダー

ここまでの流れ
ほぼ日カズンをこう使う!企画:第一回:各ページの紹介
ほぼ日カズンをこう使う!企画:第二回:年間インデックスページ
ほぼ日カズンをこう使う!企画:第三回:月間カレンダー

さて、カズンを選んだ理由の一つでもあるウィークリーカレンダー。一週間を見通せるのでこの形式をメインに日々のスケジューリングを行っている人も結構いるのではないかと思います。私の中ではほぼ日カズンは「置き手帳」と位置づけられているので、細かいスケジューリングに使うつもりはありません。

週次レビューとウィークリーカレンダーの使い方。そしてタスク管理と目標についても少し絡めて考えていきます。

weeklycal

週次レビューでの使用

基本的に行動計画は一週間をベースにし、毎週1回の週次レビューで行動の振り返りと次の週の目標設定などを行っています。また、一日単位でも朝の棚卸しと一日の終わりの振り返り作業があり、こちらは一日ページにて行うことになります。

今のところ、週次レビューでのタスクの洗い出し、週の目標の設定などはA5サイズのルーズリーフで行い、一日ごとのタスク(DTL)は一枚ごとのメモ用紙に書いていますが、これらを全てほぼ日カズンに移行したい、というのが現在の目標。

これ以外にも、週の目標と一日ごとのタスクがいかに連動させられるかも重要なポイントです。

つまり、目指すべき姿は

ほぼ日カズンで、目標の設定と「重要な」タスクの管理を全て行う。

です。

2つのタスクシステム

5つのワークスペースの考え方を当てはめると、「仕事の優先順位システム」がほぼ日カズンにあたり、「ブックオーガナイザー」がRememberTheMilk(以下RTM)にあたります。
※5つのワークスペースについては「できる人はデスクスペースを5つに分ける」(シゴタノ!)をご覧下さい。

今のところ、RTM以外の候補として「Doit.im」と「Evernote」があります。私の場合、タスクの並べ替えなどは必要としていませんし、またリマインダーが必要な物はグーグルカレンダーに入れているので、必ずRTMを使わなければいけない、という状況ではありません。

タスクの追加、ということで言えば「Evernote」もさまざまな手段でのメモの追加ができるので、その点での使い勝手はかなりよいと思います。この辺は今後の試行錯誤の課題です。

今後どういった発展をしていくかは分かりませんが、少なくとも「注目度が高い」タスクを管理するものと、それ以外のタスクを管理するため補佐システムの二つを平行して使っていこうと思います。
※注目度が高い=重要度、緊急度あるいはその両方が高い

このやり方だと、まったく同じタスクでもタイミングや状況が違えば入っているシステムが違ってくることは当然あります。例えば、締め切りまで一ヶ月ある原稿の初稿を書くという作業は補佐システムに入っている可能性が高いと思います。締め切りが迫ってくれば仕事の優先順位システムの方に移されるでしょう。

このような状況では、「早めにやっておけば楽だったのに」問題が発生してしまう可能性は十分にあります。

しかし、その辺りはタスク管理のシステムの問題ではなく、いかに適切にタスクリストをレビューできているかの問題になってきます。月次レビューや週次レビューで優先順位の設定さえ間違えなければ少なくとも原稿を落とすことはないでしょうし、余裕を持って対処できることも可能になってきます。

長すぎるリストの弊害

なぜ、このような方式を取るのかというと、、とてつもなく長い「次の行動リスト」を持ちたくないからです。ひたすら長い「次の行動リスト」を見ると私は選択不全に陥ります。これはある程度GTDを運用してきた上での意見です。
※もちろん個人差はあると思います。

私が手にしたいのはこの一週間にやっておくべき事のリストであり、そこから一日分のタスクを小分けにする作業です。この程度のリストであれば選択不全に陥らずに済みます。

実際の運用

ウィークリーカレンダーの左の方にスペースが空いているので、週次レビューの際に、注目度の高いタスクを書き出していきます(仕事の優先順位システム)。日ごとのチェックボックスにはGoogleカレンダーからの日付がらみのタスク・アポイントメントを書き出します。

あとは各一日の最初に、仕事の優先順位システムを眺めて、その日やる事を書き出していく、という形にします。(朝の棚卸し作業)

このとき縦に時間のメモリが打ってありますが、大雑把に無視します。時間ががらみのアポイントメントは書いておかないと「集中できる時間」の量が見えないので真っ先に書き込みますが、あとは空いているところに適当に書いていきます。

最も重要かつ難しいのは「適切な量のタスクを書き出すこと」です。当然多すぎてはいけません。しかし少なすぎると重要なタスクをこなせる量が減ります。どの程度のタスク量が適切なのかは時間を重ねていき、レビューを繰り返してフィードバックを得ていくしかないでしょう。

今のところ自分のペースを観察すると、仕事をこなすのは遅くはないが、仕事の先回りまではできない、ぐらいのペースで日々のタスクを消化している感じです。もうちょっとペースは上げられそうですが、一応本格的に手帳を移行してから徐々にペースアップしようかなと計画中です。

来年のタスク管理

多すぎるリストの弊害

いろいろ詰め込みすぎてリストを達成できない日が続くと、「リストの信用度」が低くなってしまいます。こうなってしまうのが一番まずい状況です。

自分の脳がそのリストを「こなすべき事リスト」として認識している間はそこに書いてある事は実行しよう、という気持ちが湧いてきやすくなります。しかし、あからさまに達成できない日々が続くと、徐々に認識が「こなさなくても良いかもリスト」に変わってきます。つまり、脳が持つ「このリストに対する信用度」が低くなる状態です。

こういう状況が生まれ始めると悪循環の始まりです。リストの信用度が落ち、タスクをこなさなくなり、再びリストの信用度が落ち・・・を繰り返していく内にリストそのものから距離を置くようになってしまいます。

欲張って沢山の事をこなそうとリストを山盛りにしても何一つよい事はありません。

自分の一日でできる仕事量を把握して、その分の量だけ棚卸しすること。それがベストです。

私の来年のタスク管理を一言で表現すると

「Just To Do」

ということになります。

まとめ

自分のこなせる量が把握できて、それをこなしていくうちに、徐々に自分のキャパシティーも上がっていくでしょう。それに合わせて棚卸しする仕事の量を増やしていけばよいと思います。
初めから「超人」を目指しても挫折するだけです。階段を少しずつ上っていく感じで成長を目指していきましょう。


参考文献:

マニャーナの法則 明日できることを今日やるな
マニャーナの法則 明日できることを今日やるな 青木 高夫

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starやる気をいかに出すか
star仕事に取り掛かる前に箱をイメージする
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編集後記:
新しい習慣を付けるには週間単位で考えるのが良さそうですね。日課で縛るのがベストそうですが、それだとアクシデントで躓く可能性が高いようです。一週間でこの程度こなす、ぐらいの気持ちで始めてみると意外にハードルが低くなるかも知れません。
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タスク管理について:第四回:デジタルツールについて

第三回では複数のリストについて考察したが、少なくとも一つ言えることは「マスタータスクリスト」は紙とペンでは少々辛い、ということだ。

やってやれなくは無いが、少々効率の悪さが目に付く。マスタータスクリストとして扱え、かつタグなどの機能によってタスクを「切り出せる」機能を持った有名なデジタルツールを二つ紹介する。

本格的な使い方は参考に示したサイトをご覧いただきたい。

Remember The Milk

http://www.rememberthemilk.com/?hl=ja

タスク管理の代名詞的な存在のRemember The Milk(以下RTM)。クラウドサービス。タスクの追加が非常に簡単な事と、他のツールとの連携もかなり強力なので、これをマスタータスクリストにして、リストの切り出しは別のツール(ガジェット)で、といったことも可能になる。

基本は無料。iPhoneなどでもタスクが閲覧でき、クラウドなのでPC環境を選ばないのは大変強力。
※これは後述するサービスでも同じである。タスク管理とクラウドの相性は非常によい。

以下のサイトを熟読すれば、RTMについては理解できると思う。
これなら毎日できるタスク管理 1から学ぶRemember The Milk

Toodledo

http://www.toodledo.com/index.php

こちらも、クラウドサービス。管理機能の面ではRTMよりも高機能。ややマニアックな感じもある。RTMがタスクをタグだけで管理するのに比べて、FoldersとContextsという二つの軸で管理するのがポイント。

Toodledoについての基本は
頭を整理すると、オンラインToDoリストに載ってtoodledo(online tech tip)
を参考にすると良いだろう。

また使い込みに関しては佐々木正悟さんのブログの記事が参考になると思う。
Toodledoをタスクシュート風に使う1

二つのサービスを比べて

私自身二つのサービスをある程度使ってみたが、「一日の時間の管理」に関しては自分以外の要素で動く可能性が非常に高いので、Toodledoの高機能な面はほとんど活かせなかった。今のところはRTMに落ち着いている。

これらは置かれている環境によって、それぞれ使い勝手が違ってくると思うので実際に試してもらって感触を試してもらうしかないと思う。

期待中のサービス

今試しているのは「Doit.im」(http://www.doit.im/gtd.jsp)。これはGTDを意識して作れたタスク管理ソフトであり、AdobeAIRによってOSを意識せずに使えるという魅力がある。インターフェースの作りも結構Coolで、本格的に使ってみたいと思っているのだが、「iPhoneアプリ」が無い、という致命的な状態なので本格的に使い込むには至っていない。

もう一つが、「Rootein」(http://www.rootein.com/)というサービス。名前の通りルーチンワークをこなすためのサービスなのだが、いくつか特徴的な機能がある。タスクごとにカレンダーが表示されそこにチェックマークを入れられるといった今まででは無かった機能があるのだが、私が一番注目したのがリマインダーとしてTwitterのDMが送られてくる点。

タスクリストを機能させるための最も重要なポイントは「それを見ること」である。
そして、一日に私は何度Twitterのクライアントアプリを立ち上げているかというと・・・。その辺りは推して知るべしだが、ともかく一日に何度も目にすることになる。しかもタスクを見ようと思っていないのに見ることになるというのは、なにげに強力である。

全てのタスクをこれで管理することはできないが、「忘れてはいけない物」に関して複数のリマインダーを設定している場合、検討に値する選択肢であると思う。

まとめ

いろいろなデジタルのツールがあるが、どれを使おうとも個人の自由である。
ただ仕事の環境によってはクラウドサービスか、iPhoneなどのスマートフォンとの連携が出来た方がよいだろう。

また、タスクを簡単に追加できることも重要だし、実は見た目(インターフェース)なども重要な要素である。

しかし、ツールに懲りすぎたり、使い込みすぎてタスクを消化する時間が無くなる、というのは本末転倒である。自分が違和感なく使える程度まで吸収できたら、ツールに凝るよりもタスクの消化に意識を向けた方が「生産的」な事は言うまでもない。

もちろん、そのツールにはまり込み、伝道師となって普及活動をしたい、というのならば話は別であるが。

編集後記:
次回はEvernote使いとしてEvernoteとタスク管理について書こうかと思っていたのだが(私のこの企画下書きの5つめの見出しはそうなっている)、次の大橋さんのセミナーのテーマとして扱われるということを知って、いささか躊躇中である。
※ちなみに、このセミナー→タスク管理を改める!2010年最初のセミナーは・・・

まあ、全然違う方法かも知れないし、仮に似た方法であってもそれなりに自分なりの考えをまとめておくことは意味がある、と自分に力強く言い聞かせてきっと書くことになるだろう、と思っている。予定は未定。

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タスク管理について:第三回:複数のタスクリスト

前回は、「タスク管理」の目的について考えてみた。そこで挙げた「より良いタスク管理」の機能要件は

・最終的に「目標」(プロジェクト)を達成すること
・タスクの漏れをなくすこと(全てのタスクを記憶したもの)
・円滑にタスクを進められること(やるべきこと、できることに沿ったリスト)

であると述べた。さて、これら全てを満たすタスクリストはどのようなものであろうか?

理想の「唯一絶対のツール」

見出しのような「唯一絶対のツール」は、もちろん存在しない。これだけさまざまなタスク管理ツールが登場し、またそれらが利用されていることは万能の答えは存在しないことを示している。
しかしながら、一つ言えることは「単一のタスクリスト」では上に上げた3つの要件を満たすことはできない、ということだ。

全てのタスクを記録させた恐ろしく長いリストを見て、果たして円滑にタスクを進めることができるだろうか。あるいは目の前の処理しなければならないことが整然と並べられているリストを見て、現状プロジェクトがどの程度まで進行しているかを理解し、スケジュールに変更を加えていくことができるだろうか。

使うツールは一つであってもよいし、複数のツールを使い分けても良い。ただそこに最低3つの側面を持たせることが必要だと思う。

その3つの側面とは以下である。

・マスタータスクリスト
・今日やるべきタスクリスト
・空いた時間にやるタスクリスト

それぞれについて考えてみる。

マスタータスクリスト

全てのタスクを集める所。一元管理の肝である。タスクを管理する以上、一つはノートに、もう一つは手帳に、残りの一つはRemberTheMilkに、といった状態では具合が悪い。
この方式だと、タスクを探す際に参照しなければならない箇所が増えてしまう。それはタスク見逃しの可能性を生んでしまう。

私は、基本的なタスクはRTMに、アポイントメント系の日付に帰属するタスクはGoogleカレンダーに記入している。これで基本的にタスクを忘れる事態はまず発生しない。

今日やるべきタスクリスト

その日にやるべき事を一つのリストに落とし込んだもの。このリスト作りを行うのはその日の朝一か前日の夜がよい。間違っても仕事をやり始めてから作り始めてはいけない。

私の場合では、GoogleカレンダーやRTMからのリマインダーで上がってきたものをリストに並べる。その後、昨日の「今日やるべきタスクリスト」で持ち越しになったものを書き入れる。

いろいろ試行錯誤したが、このリストは毎日毎日新しく書く方が良いようだ。前日やり残したタスクが多いからといって、そのリストに追加で書くと、タスクを消化しようという意欲が著しく減退する。

その心理的な理由をあえて探せば、昨日の「私」がやり残したものがそのまま「回されてきた」と感じるのか(やらされている感)、それともその日の「自分」が選び取ったタスクなのか(自主性)、という感覚の差なのだろうと思う。

こういったことは些細なことのように思われるかもしれない。しかし、タスクに対する感覚の持ち方はその処理に対して大きな差を生むと思う。
書評 脳に悪い7つの習慣(林 成之)の「一日に祝福を与える手帳」も参照のこと

毎日こういったタスクのリストを書いては消して、ということを繰り返していると「手を付けやすいタスク」と「なかなか始められないタスク」があることに気がつく。

そして往々にしてその差は、そのタスクの難度によって生み出される、ものではない。
むしろ、やり方がうまくイメージできないとか、気にくわない誰かに言われたから、といった心理的な原因によることの方が多い。

どうせ、こなさなければならないタスクならば、すこしでも前向きに取り組みたい。そのためにはその日の「自分」が自主的に選択した感覚を持つことが少しでも手助けになると思う。
※基本的に、私は昨日の「自分」と今日の「自分」を別人として扱っている。

空いた時間にやるタスクリスト

緊急を要するものではないが、少しずつでも進めたいもの。あるいは単なる雑用でもよい。ちょっと空いた時間にやるべきタスクがリストになっていると悩む時間無くタスクに着手できる。これは、すぐに参照できる形式が良い。

私はRTMに、状況に応じたタグを付けてタスクを参照できるようにしている。電車の中などはほぼ読書一択だが、打ち合わせ前の待ち時間などは目の前に机があるかないかで処理できるタスクが変わる。もちろん、これはタスク分けの一例で、これ以外にも「空いた時間」の大きさごとのタグや、「自分の精神的キャパシティーの残量」ごとで分類することも出来るだろう。

+1の習慣

さて、これだけのタスクを準備すればそれで万全と言えるだろうか。もちろん、そうではない。このリストの運用だけだと、全てのタスクを管理して、その日にやるべきタスクを一カ所に集め、空いた時間にやるべき事もリスト化できている。しかし、「最終的に「目標」(プロジェクト)を達成すること」に関してはフォローできていない。

一日にどれだけ効率的にタスクを消化したとしても、それがプロジェクトに役立つものでなければ生産性はゼロである、ということは前回も述べた。
では、いかにしてプロジェクトを進めていくべきなのだろうか。

そこで、重要なのが週次レビューである。これはGTDにおけるプロセスの一つであり、もっとも重要なプロセスでもある。
そして、プロジェクトがからむタスク管理においても欠かすことのできないプロセスであるだろう。

次の言葉はGTDのバイブルとも呼べる「ストレスフリーの整理術」からの引用である。

p197
「あなた自身の整理システムがうまく機能するためには、このシステムを定期的に見直し、最新の状態を保つ必要がある。やるべきことをやっていて、やっていないことについても、今はそれで大丈夫という確信が得られなければならない。」

プロジェクトについてある時点で詳細なタスク消化計画を立てたとしても、それが計画通りに行く可能性は低い。しかし、計画を立てなければ着実に実行していくことは難しい。

つまり、計画を立てる→振り返る(レビュー)→修正する→振り返る→修正する→・・・を繰り返し行うこと(「計画」のメンテナンス)でしかプロジェクトの達成に近づくことができないということだ。

週のある時点で目下のプロジェクトに関して必要なタスクをマスタータスクリストから洗い出し、それを一週間のどこかの日付に割り振る。それぞれの日付でそのタスクがリマインドされるからあとはそれを着実に実行していく。

もし実行できなければ次の日の「その日にやるべきタスクリスト」に持ち越される。その持ち越しが続く状態を放置していれば、いずれ破綻するが、次週になれば計画の練り直しが行える。抱えたタスクが誰かに割り振れないか、緊急度の低いタスクを次週に回せないか、と現実的かつ実行可能な計画に修正することができる。

この週に一度のタスク進行計画のレビューを実施して、初めてプロジェクトを効果的に前に進めていくことが出来るようになる。これは、日々のタスクの進行を少し上からの視点で見つめるという行為とも言える。

私は上に挙げた3つのリスト以外に「注目度の高いプロジェクトリスト」を週に一度更新している。この場合の注目度は「緊急度」「重要度」どちらの要素も含む、という意味合いである。

まとめ

今回は、タスクリストの機能に注目して必要なリストを考えてみた。

・マスタータスクリスト
・今日やるべきタスクリスト
・空いた時間にやるタスクリスト
・(プロジェクトリスト)

このリストに加え週一度のレビューの習慣。これらが組み合わさって初めて「より良いタスク管理」が実施できるようになると思う。

先ほども述べたが、このリストの使い分けは一つの考え方であって、使うツールは一つでもかまわない。最低限タスクにタグが付けることができれば、どのようなツールでも問題なくこなせるだろう。

次回は、タスク管理のデジタルのツールについて少々触れることにする。

参考文献:

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編集後記:
最近寒くなってきました。キーボードを叩く指が冷たいです。あと、長時間パソコンに向かう私を見つめる妻の視線もそれとなく冷たいです。
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タスク管理について:第二回:タスクリストに求められている機能と「円運動法」

そもそもなぜあなたは「タスク管理」をするのだろうか。何が目的で「より良いタスク管理法」を求めているのだろうか?

タスク管理の目的

一番下のレベルでいえば「タスク管理」の目的は「タスクを実行すること」である。
※間違っても「タスクを管理すること」ではない。

もう少し視点を上に持っていけば「あるプロジェクトを達成すること」になるかもしれない。

この中間ぐらいの視点が「タスクを円滑にこなせるようになること」であろうか。
そして、多くの人が求めているタスク管理法の焦点はここだろうという気がする。つまり「良いタスク管理法」というのはタスクが滞りなくこなせるシステムを内包したもの、とえるのではないだろうか。

「実行するだけ」のタスク管理とは、やるべきタスクが上からずらーっとリストになっているものだ。私たちはそれを一つずつこなして消していけばよい。

しかし、本当にそんな事が可能だろうか。すくなくとも、リストに書いてあることを何の抵抗もなしに上から実行していける人は完璧な「タスク管理法」を持っていると言えるだろう
※そういった人にはこの後に書かれている文章は何の役にも立たないと思う。

また、極端な仮定ではあるが、生涯にたった一つのタスクしかない人生というのは考えられない。仕事においても家庭においても、やるべき事、達成すべきプロジェクトは無数に存在する。そのプロジェクトの中には多数のタスクが含まれている。
これらを、私たちの脳が管理することはできない、とは言えないかも知れないが、とても難しいとは言えそうだ。

まとめてみると、タスク管理に求められている機能は

・最終的に「目標」(プロジェクト)を達成すること
・タスクの漏れをなくすこと(全てのタスクを記憶したもの)
・円滑にタスクを進められること(やるべきこと、できることに沿ったリスト)

この3つを満たすものが、より良いタスク管理といえるし、我々が切実に求めているものでもある。

もう少し詳しくこれらの機能についてみていくことにする。

・最終的に「目標」(プロジェクト)を達成すること

一日に百個のタスクを実行できたとしても、それが求めるべき結果に結びつかないものであれば生産効果は0だ。やるべき事をやるべきタイミングで実行する必要がある。

つまり、プロジェクト・マネージメントの視点が必要ということだ。これはタスクリストそのものの機能である必要はないが、タスクを消化しているだけでは前に進んだことにはならない、という認識を持っておく必要がある。

・タスクの漏れをなくすこと

やるべきタスクが漏れ落ちていては機能的にはほぼ意味をなさない。少なくとも自分が抱えているタスクについては一カ所にまとまっていることが必要だと思う。これはマスタータスクリストという名前で呼ばれているものだ。

・円滑にタスクを進められること

2時間集中できる時間があるのに、タスクリストの次の項目は5分で出来る細切れの仕事が20個。果たしてこれはベストの選択だろうか。もちろんそうではない。
あるいは、朝四時に目が覚めて、「誰かに電話で連絡を取る」というタスクも実行できない。
※その誰かが海外にいるならば別だが。

タスクには、進められるタイミングと進めやすいタイミングがある。前者は物理的な時間の制約に由来し、後者は自分の体調や脳のコンディションに依存する。

円滑にタスクを実行するにはこの二つのタイミングを意識してタスクを割り振る必要がある。それはジグソーパズルのように時間というブロックにタスクを埋め込んでいくイメージかもしれないし、あるいは自分の集中力という資源に対してタスクを割り振っていくというシミュレーションゲーム的なイメージかも知れない。

どちらのイメージにせよ、「やる気があれば何でも出来る」的にタスクを実行していくのとはまったく違った手法になる。「やる気」というのは消費される資源であり、集中力や思考力を働かせるタスクをこなすと著しく減少する。
※「やる気の続く間は何でも出来る」というのがやや正確な表現になる。しかし、他者が絡んでくるタスクになるとそれすらも不正確な表現になる。

やる気と円運動

話が少し脱線するが、「やる気」とそのイメージについて考えたい。このイメージの仕方によってタスク処理のシステムは変わってくるのではないかと思う。

本日の@shigotano氏の「今日訓」を引用させていただく。

タスク処理についてのこの発言だが、なんとなく私のイメージとは違う。
※もちろん抵抗が無ければタスクが進みやすいのは同意できる。

私の場合、ぐっと集中するタスクをこなして脳が疲れてきたら雑用、雑用に飽きたら集中する作業に戻るという感じでタスクをこなしていく。
※ポイントは「雑用」は明確に終わりがあるものを準備しておくこと。

「翻訳夜話」という本の中で村上春樹氏が「雨の日の露天風呂システム」というのを紹介されている。これは、村上氏が小説の執筆をしばらく続けて集中力を放出したら、翻訳をコツコツやる。翻訳で充電したら小説を書くいうローテンションのことなのだが、これは一日のスパンでも十分使えると思う。

熱い露天風呂に入れば身体が温まる。お風呂から出れば雨に打たれて身体が冷えるから、またお風呂に入る。これを延々と繰り返すのが「雨の日の露天風呂システム」のポイントであり全容だ。

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私自身も、こういった感覚でタスク処理を行っている。これだと一直線のようなイメージは出てこない。感覚的に振り子の円運動に近いものがある。位置エネルギーと張力を使いながらぐるぐる回り続けるイメージだ。これを「円運動法」と名付けておくことにする。

これを、もう一歩すすめれば、「集中タスク」「雑用タスク」「気晴らし」を適度に行う方法ということで、「三角食べ法」も考えられる。しかし、バランスを間違えると「気晴らし」に時間を取られすぎてしまう可能性も非常にあり得る。ただし、この方法は「気晴らし」に制限時間を付けられないと、すぐに破綻する。

まとめ

今回は、タスクリストの機能要件について考えてみた。

再度挙げておくと
・最終的に「目標」(プロジェクト)を達成すること
・タスクの漏れをなくすこと(全てのタスクを記憶したもの)
・円滑にタスクを進められること(やるべきこと、できることに沿ったリスト)

である。

次回は、これを満たすためにはどのような方法があるのかを考えてみたい。

最近読んでいる本:

なぜ、ノウハウ本を実行できないのか―「わかる」を「できる」に変える本
なぜ、ノウハウ本を実行できないのか―「わかる」を「できる」に変える本 門田 美鈴

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いま、私は「効果的なビジネス本」とはどのようなスタイルであるべきか、についていろいろ考えているのだが、タイトルを見た瞬間にこの本を手に取ったことは言うまでもないだろう。

サブタイトルは「わかる」を「できる」に変える本。
読み終えたら書評を書くと思うが、とりあえず言えることは、ビジネス本愛読者よりもむしろビジネス本著者の方が読んで自作にアレンジを加えるインスピレーションがもらえる本と言えるかもしれない。

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