Posts tagged: 読書術

鈍行列車の読書体験

『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』を読み終えました。

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この本、とても分厚いので、自力で悠々と立ちます。雄々しく屹立します。

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さすがにこの本は「持ち歩いて、隙間時間に読む」みたいなことはできません。椅子に座り、ゆっくり腰を落ち着けて読むことを迫ってきます。そうです。制約とは対象からの要求なのです。


本書で対談する二人は、引き出しも広く、知識も豊かで、ユーモアに溢れています。連想に導かれ、話がスーパーボールのようにあちこちにジャンプします。当然、読み手もそれに導かれ、縦横無尽に思索のツボを押されまくるわけです。不思議ですね。物理世界では「ゆっくり腰を落ち着けて読むこと」を要求する本が、一方その中身では読者をあちらこちらに引き回すのですから。

ともかく本書はずっと__正確には買った日を除いてずっと__家で読んでいました。椅子に座り、机を前にして読んでいました。私の中ではずいぶん珍しい読書体験です。たいていは本をカバンに忍ばせ、すきあれば読書に浸る、というのが私の読書の日常です。


非日常の読書には、非日常の読書術が適しているのではないか。そんなことをふと思いました。そこで、情報カードの出番です。

私は普段、読書中にはペンを持って直接書き込むか、そうでなければドッグイヤーをして、後から参照できる状態にしておきます。が、そのやり方は本書にはそぐわないような気がしました。特にペンでの書き込みは、本格的にやりはじめると、2本分ぐらいペンのインクを補充しなければならないのではないかと思ったほどです。というか、書き込むスペースがきっと本の余白では足りなくなるでしょう。

なので、普段なら本に直接書き込むようなものを情報カードに書き込むことにしました。日常ならこんなまどろっこしいことはやっていられません。というか、そもそも目の前に机がないことが大半なのでやろうと思っても無理なのです。でも、この本は違いました。だいたい、そそくさと読んで何か得るものがある本ではありません。たまにはゆっくりと、いささか遅すぎるくらいに読んでみるのもよいでしょう。鈍行列車の読書体験。

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面白いのは、これによって新しい読書の節目が生まれたことです。30分だけ読むとか、一章分だけ読むといった節目とは別に「情報カードが1枚分埋まったら、そこまでとする」という節目が生まれました。なかなか面白い節目です。

さらさらと読んでいくようなところ、つまり書き留めるようなものが少ないところはバシバシページが進みます。また、考えることが多く含まれているようなところはすぐにカードが埋まり、見開き2ページほどでそれまでとなってしまうこともあります。この二つは、時間も分量も違いますが、「脳を動かしている具合」は同程度かもしれません。

そうした量が可視化できるかもしれないな、と発見できたのはこの新しい読書術のおかげです。


もちろん、通常の読書にまでこのやり方を広げることはできません。この本そのものが制約を持っていたので、その制約に合わせた読み方を持ち出した、というだけです。

あと、こうして書き付けたカードはそれだけではほとんど何の意味も持たないので、一項目ごとを再チェックして、必要なものは新たに情報カードの転記する必要があるでしょう。面倒ですね。

でも、それはそれで楽しいものがあるわけです。

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「本の周辺情報」の管理状況

最後まで本を読むための読書ノート術(シゴタノ!)

本の周辺情報というのは、私と本がどう関わっているかの痕跡に相当するものです。その種の情報を多く残せば残すほど、結局本と自分との関わりはつながっていくものです。そのつながりがある限り、読書は継続されていると言えます。

さて、自分の「本の周辺情報」はどうなっているかな、と振り返ってみました。

まず思い浮かぶのが、購入履歴で、その次に読了履歴でしょうか。あとは、読書の目標なんかも「本の周辺情報」に含められるかもしれません。

購入履歴

本を買ったら、メディアマーカーに即座に登録します。紙の本でも、電子書籍でも登録します。これで、購入した日付はメディアマーカーでばっちり管理できます。

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また、メディアマーカーからEvernoteにノートが送信されるので、同じものをEvernote上で参照することも可能です。

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読了履歴

本を読み終えた日付は、その本の扉ページに書いたりなんかもしていますし、去年まではほぼ日手帳のデイリーページとかにも書いていました。

今のところは、Evernoteの「年間ノート」に書いています。

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真ん中にはその日買った本、右の欄には読了した本。読了した本については、メディアマーカーから送られてきたその本のノートリンクとなっています。

読書の目標

目標というほど、たいしたものではないのですが、一週間に一度の週次レビューで「今週読む本」を設定しています。

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かなりバカげた話に聞こえるかもしれませんが、こうやって読む本を設定しておくと、実際に読書が進むのです。路線的には、「手帳に書けば夢が叶う」チックですが、まあ似たようなものかもしれません。

積ん読の原因は、もちろんいろいろあるわけですが、その中に「本の存在を忘却している」というものがあります。言い換えれば「読もうとしている」ということすら忘れているのです。

一週間に一度、本棚(あるいはKindleのライブラリー)をチェックして、「よし、これを読もう」と決めて、手帳なりEvernoteに書いておく。そうすると、「読もうとしている」ことを思い出しやすくなるのです。コミットメントの回復、と言い換えてもよいでしょう。

というわけで、これは万能の「読書が進む方法」ではありません。仮に私がここに「広辞苑」と書いてもさっぱり読書は進まないでしょう。読もうという気持ちを、もともと持っていないからです。

ただし、読もうという気持ちを持っているにもかかわらず、忙しい毎日の中でその気持ち自体が忘却に晒されているならば、一定の効果はありそうです。

さいごに

こうしたものは、読書に関する本質的な情報とは言えないのかもしれません。ある種の物差しではかれば、まったくの無駄となってしまうでしょう。

でも、きっと何かしらの意味があるのだとも感じます。思い込みかもしれませんが。

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カーネギーによる読書の「九つのヒント」

カーネギーの『道は開ける』を読んでいたら、頭の方に「九つのヒント」というものがあった。

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なんと「この本の読み方」が解説されている。なんとも親切なことだ、と驚きながら読み込んでいくと、これがまた実にまっとうなのである。さすがカーネギーだ。

九つのヒントの概要を以下に示す。

  1. この本に書かれていることがいかに自分にとって重要なのかを、常に考え続けること。
  2. 新しい章に入ったら、まずはざっと読んで全貌を把握する。しかるのちに、章の頭からじっくりと読んでいく。
  3. ページをめくる手を休め、今読んだことを熟考してみる。いつどんな場合に、そこに書かれた原則を活用できるのかを考えてみる。
  4. 読むときには赤ペンなり赤鉛筆なりを用意し、「これは自分に役立つぞ」と感じた原則を見つけたら傍線を引くこと。特に重要だと感じた原則は目印をつける。
  5. 一度じっくりと時間をかけて読んだなら、毎月数時間ほどかけて、内容を振り返ってみる。
  6. この本に書かれていることを自ら行動の中で試していくこと。常に機会を探し、そこで応用してみる。
  7. 本書の原則を破ったのが親しい人に見つかったら、そのつど罰金を払うこと。
  8. 本書の内容が実践できているか自分でもチェックすること。
  9. 日記をつけること。そして、この本に書かれた原則を応用して成功したならば、それを書き留めておくこと。

以上は概要なので、詳細は本書に直接当たっていただきたい。

それにしても有用なアドバイスである。書店に並んでいる「読書術」本のエッセンスが3冊分ぐらいは詰まっていそうだ。実用書の読み方としてはこれ以上ないだろう。

特に重要なのは、三つ目のヒントだろう。熟考し、原則が活用できる場面を想像する。言い換えれば、「自分事として読む」ということだ。

たとえば、七つ目のヒントは本書では「原則を破ったのが妻に見つかったら」となっている。これを、「自分には妻はいないし関係ない」と読んでしまえば成果ゼロだ。あなたが「妻」という言葉の意味をまったく知らないのならば話は別だが、そうでないのならば、「あなたと近しい場所にいて、よく行動を共にし、あなたに対して発言権を持つ人」と読み替えるのが「自分事として読む」ということである。親でも、上司でも、兄弟でも、師匠でも良いわけだ。

こういうスタンスを持っていると、実用書から汲み取れることは、__というか「本」全般から汲み取れることは__非常に多くなる。

コンビニ店長の本があるとして、それを「自分はコンビニ業界に関係ないから」と読むのか、「これをブログに置き換えたらどうなるだろうか」と読むのとではモノクロとカラーディスプレイぐらい違う。どれだけ滋養溢れる本でも、結局は受け手次第なのだ。

大きな池がある。たくさんの魚がうようよと泳いでる。でも、あなたの手には小さな網しかない。

ボトルネックは読み手、つまり自分である。

別のボトルネック

このボトルネック=「自分」というのは、(多くの場合)人間であるから脳を持っている。でもって、脳は記憶に関しては怪しい部分が多い。だから、何度も読み返すことが必要だ。そして、その読み返しに備えて重要な部分に傍線を引いておく。こうしておけば、読み返しの効率がアップする。

同じように記憶の不安定さから、自分がやったことも記録しておいた方がよい。うまくいったこと、うまくいかなかったことを記して、そこでまた熟考すれば、あたらしい行動への手がかりが見つかる。

もし、自分がぱーふぇくとな存在であり、書いてあることを苦もなく受け取れ、縦横無尽に応用がきき、どれだけ時間が経っても細部まで想起が可能で、しかも自分が何をやったのかを忘れることがない、という自覚があるならば、以上のようなヒントはまるで無意味である。

あるいは無意味に感じるだろう。

さいごに

一番の問題は、この「九つのヒント」そのものに対して、「九つのヒント」を適応しなければならない、ということだ。

つまり、「九つのヒント」をまずざっと眺め、しかるのちに一つ一つを熟読し、その意味を考え、自分でどう実行できるかをイメージし、その後実際に行動する。

最低でもこれぐらいを行わないと、「九つのヒント」を読むことに意味はあまりない。もちろん、それは「実際的な意味」であって、それ以外の意味はいくらでもある。たとえば、時間つぶしとか。

とりえあず、「九つのヒント」を大切だと感じたのならば、それをクリップなりメモなりしておいて、後から何度も見返せるようにしておいた方がよいだろう。単に書き写すだけではなく、熟考を挟み込むのがポイントだ。

もちろんそれは「九つのヒント」だけに留まる話でないことは言うまでもない。

▼拙著紹介:

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KindleでshareしたらEvernoteでキャッチするメソッド

Kindleで本を読んでいて、Evernoteも使っている方。ウェルカム。

すばらしい記事が以下にあります。

簡単に(!)Kindleのshare部分をTumblrへ投げ込めるメソッド(はげあたま.org)

KindleとTumblrを使う程度のITリテラシーがある人なら、10分かからず仕込めちゃうぞ!(たぶん)

上の記事では、Kindleのシェア→RSS取得(Yahoo! Pipes)→IFTTT→Tumblrという流れが構築されています。

RSSの部分に関してはよくわかりませんが、我らがIFTTTさんならお馴染みです。Tumblrに流したものをさらにIFTTTで拾ってEvernoteに流すこともできますし、→Tumblrの部分を、→Evernoteに変えてもOKですね。

つまり、Kindleで読みながらshareした部分が、自動的にEvernoteにほうり込まれる仕組みができちゃうわけです。すごいですね。

手順に関しては、上の記事の1~6の手順を熟読ください。書いてある通りにやれば、問題ありませんでした。最後のIFTTTのAction部分をEvernoteの「Create a note」にすればバッチリです。

私のレシピ(後半)はこんな感じ。

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タグに「readingmemo」とかを付けておいても良いですね。
※たぶん日本語は弾かれますのでご注意。

ちなみに、次のようなノートが作成されます。

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本当に素晴らしい方法なのですが、一冊の本にshareの限界数があるのがこの方法の最大の弱点です。

それさえなければ、本当に楽チンなやり方なのですが。

▼その他参考記事:

▼編集後記:

最近Kindleのvoyageを借りて使っているんですが、これはたしかに良いですね。大きさと重さが長時間読書に向いています。ただ、カバンに入れ忘れてしまうというミスをよくやってしまうのが、iPhoneでのKindle読書との違いかもしれません。

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池上さんの本の読み方を拾ってみた

以下の記事で、池上流の読書論が紹介されていました。

仕事で他の人に差を付けるには? 池上流「選挙特番の作り方」――池上彰×吉岡綾乃(後編) (1/6)(Business Media 誠)

いくつか拾い上げてみましょう。

  • 「いつ読むか」
  • T字型読書
  • 新テーマは新書
  • 積ん読の積極的な活かし方
  • 最後まで読む(読まない)

「いつ読むか」

別に、あの答えを期待しているわけではありません。本を読むタイミング、時期というのが大切ということですね。

インタビューの中で、編集長の吉岡さんが「オススメの本」を尋ねておられるのですが、池上さんはばっさりとこう答えられています。

なんて安易な質問ですか(笑)。そんなムシの良い話はありません。その人の状況によって、読んで役に立つ本は違いますから。でも吉岡さんのように、悩んだり困ったりして初めて、読んで分かるということはありますよね。例えば新人がピーター・ドラッカーの本を読めと言われて読んだって、難しくてついていけないですよ。でも自分でその立場になって壁にぶつかって、これを乗り越えるには勉強が必要だと感じたときに本を読むと吸収できますでしょ。

人との出会いと同じでタイミングが大切なんです。誰かが五つ星付けていた本が、その時の自分にそのまま役立つわけではありません。ブックリストに従って、まるで課題のように読書をこなす。それで身につくものって一体どれぐらいあるでしょうか。自分の関心に応じて読むのが一番です。

あっ、似たようなことは『ハイブリッド読書術』でも書きましたね。

T字型読書

「自分の仕事に必要な本ばかり読んでも成長できない」

池上さんはそうおっしゃいます。

大切なのはTの字のような知識を作ること。上の横棒は浅く広く、いろんなことを知らなくてはいけない。そして自分の専門テーマについては深く掘り下げる。それがTの縦棒ですよね

まったく同感です。私はそこにもう一本付け足した方がよいかと思いますが。

あっ、似たようなことは『ハイブリッド読書術』でも書きましたね。

新テーマは新書

日本の新書は数も多く、ジャンルも多様で、質も(ある程度)担保されています。最近出てきたレーベルの中には・・・な感じのものもありますが、新しい分野に興味を持ったら、まず新書を手に取ってみるのがよいでしょう。

できれば、2,3冊読んでみるのがバランス良いかと思います。

あっ、似たようなことは『ハイブリッド読書術』でも書きましたね。

積ん読の積極的な活かし方

おそらく読書家の大半は、「積ん読」とお付き合いしているでしょう。読めば読むほど、興味の範囲が広がって、読みたい本が増えていく。でも、実際に読む時間はそんなにない。「積ん読」はある種必然的な結果です。

私なんかも、もうめちゃくちゃ積ん読が多いんだけど、逆に居直っているんですよ。積ん読で背表紙を見ることに意味があると。本と本の背表紙を見ると題名が違うでしょ。この題名のこの部分とこっちの題名のこの部分をくっつけると、新しい本の企画が生まれたりするわけですよ。

見事な発想法かつ、積ん読の有効利用法ですね。

とりあえず、そこに置いてあるだけで意味がある、というのは言えそうです。

あっ、似たようなことは『ハイブリッド読書術』でも書きましたね。

最後まで読むようになる

「本はこう読め!」的なお話は、だいたい「最後まで読め」というのと「途中でさっさと止めちまえ」の二つがあるかと思います。まったく逆ですね。

池上さんは、

(前略)これは多くの人が陥るワナで、「買ったら最後まで読まないともったいない」と思ってしまうんですよね。昔はやっぱり私も最後まで読んでいたけど、でもつまらない本を最後まで読む時間の方がもったいないんですよね、本当は。そんな本はさっさと捨てて、次を読んだ方がよほどいいですよ。

と答えられています。ここから何を得られるでしょうか。

「買った本を最後まで読むのは時間の無駄」

これは言い過ぎですね。

「買っても、つまらない本だったら最後まで読まない」

これはそれほど外れていません。だったら、読書のアドバイスとしてこれは成立するでしょうか。

私はそうは思いません。池上さんは「昔はやっぱり私も最後まで読んでいたけど」とおっしゃっています。ある意味で、その経験があるからこそ、「この本はもういいや」と判断できる力が付いたとも言えるでしょう。

熟練者と未経験者を同じに扱ってはいけません。

読書をこれから始める人は、とりあえず最後のページまで繰ってみることです。「本」というのもが、「論」というものが、「文脈」というものが、どのような形をしているのか。それを捕まえるためには、最初から最後まで読むしかありません。文脈をぶったぎって情報が欲しいなら、別段本を読む必要はありません。ネットの検索で十分です。

あっ、似たようなことは『ハイブリッド読書術』でも書きましたね。

さいごに

ご覧の通り、自分の本と似たようなことが書いてあるな〜と思って、発起したエントリーです。えっ、宣伝乙?どうもすいません・・・。

ソーシャル時代のハイブリッド読書術
ソーシャル時代のハイブリッド読書術 倉下 忠憲

シーアンドアール研究所 2013-03-26

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読書目録用のノートを購入 

最近はなんでも感でもEvernoteに詰め込む実験を行っています。Evernoteだけで情報管理を行えるか、という試みです。よく考えてみれば「日記」も「投資情報」も「タスク管理」ですら情報管理の一貫といえます。別にそれぞれに特化したツールがある以上それを使えば効率も断然よいわけですが、「どこまでならEvernoteでOKか」というラインを見極めたいと思っています。

しかし、かといってアナログなノートを全然使わないか、というとそうではありません。
「ほぼ日カズン」を代表に「re-Collection」それに、コクヨのA5サイズのノートも使っています。今日紹介するのは先日その中に加わった新しいノートです。

これ。

無印 布クロスノート ダークグレー

無印 布クロスノート ダークグレー


布クロスノート ダークグレー(無印ネットカタログ)

無印で288円という価格で販売されていた「布クロスノート」。商品説明に「教科書と同じようなしっかりとした作り」というような事が書かれていたので試し買い。
確かにカバーから綴じの部分まで「教科書っぽい」感じに仕上がってます。カラーバリエーションもいくつかありましたが、とりあえず「ダークグレー」を選択しました。

中身はA5横罫6mmB罫とごく普通のノート。

で、このノートを何に使うのかというと「読書記録帳」とか「目録」的な使い方。

最終的にはEvernoteに詰め込む分けですが、まず第一次保管庫としてアナログノートを使い、その後Evernoteに移動という手間をわざわざかけることをチョイスしました。

一時期、Evernoteに感想やアイデアなどを直接書き込むスタイルにしていたのですが、どうにもしっくりこない感覚がありました。で、ノート→Evernoteという昔のやり方に戻してみます。

やはり、ここはワンクッション置いた方が「発酵」が進むのではないか、というのがメタ・ノート的な考えです。あと、目録として書いたノートを読み返すのも、今から楽しみです。

今のところの使い方

こんな感じで使っている、というのを一応書いておきます。

ノートの中身1

ノートの中身1

基本的に右のページをメインに使います。

頭に日付とタイトルと著者とサブタイトル。

その下にずらーっと読んで印象に残ったところ、考えたこと、引用したい文章などをずらずらと書き込んでいきます。ただ、長すぎるものは全文を書くことはしません。要約だけにします。細かい部分は最終的にEvernoteに入力する際に補完します。完全な本のデーターベースを作るのが目的ではなく、あくまでざっくりとしたこの本の印象を残しておく事が目的です。

1ページで収まりきらなければ次ページへ。次ページでは、最初のページでタイトル名など基本情報を書いた文(3行ぐらい)は空白にしておきます。パラパラめくったときにそれが前のページの続きなのか、そうでないのかをわかりやすくするための工夫です。

ノートの中身2

ノートの中身2

左のページは一番上に「本全体の感想」を書きます。それで終了。もし、同じ本を読み返したときに感じることがあれば、その下に書き込んでいきます。自分がノートに書いたことを読んで考えることがあれば、それも左ページに書いていきます。

おわりに

基本的に「趣味は読書」な人なので、こういった一手間かける読書目録を作るのは楽しい作業です。頻繁に本を読まない人であれば、こういった作業はただ面倒なだけだと思います。

ただ、私の場合は読書ですが、皆さん自分の趣味、興味あることについてはデジタルであれアナログであれ記録を残しておくことをおすすめします。はじめるときは半信半疑でしょうが、時間が経てば思いもよらぬ発見、面白さが見つけられると思います。

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書評 読書について(ショウペンハウエル)

読書週間第一週目最終日である。今週は全入門書的性質を持つ本をメインに書評してきた。そのトリがこの本。古典中の古典である。

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私がいまさら書評するような本でもないが、私が誰かから「読書術について何か読む本ありますか?」と尋ねられれば、まず挙げる本の一つがである。

「痛快なまでの読書批判」がこの本の趣旨になるだろう。岩波文庫のこの本には「思想」「著作と文体」「読書について」の3編が納められている。
そして最後の「読書について」において徹底的な読書批判が書かれている。

ショウペンハウエルは「本を読む行為」を全面的に否定しているわけではない。
※彼自身が哲学者であり、本を書く人である。

しかし、ただ数をこなせばよい、読めばよい、といった読書のスタイルに対しては強い攻撃を加えている。

本文からすこし引用する。

「したがって読書に際しての心がけとしては、読まずにすます技術が非常に重要である。その技術とは、多数の読者がそのつどむさびり読むものに、我遅れじとばかり、手を出さないことである。」p133

「良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りがあるからである。」p134

ショウペンハウエルが生きていた時代でも悪書は多く、良書は少なかったのだろう。そして、現代の出版業界においてはその状況はどう変わっただろうか。

これから読書をしていこうという人にこの本を薦める行為は、読書欲に水を差すかもしれない。しかし、ショウペンハウエルが警句を発してくれている「時間と力の限り」は現代においても当然存在している。失われた時間は二度と戻ってこないのだ。

前後するがp127に

「読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。」

とある。ただ読むだけだとこのような状態になってしまう。そして何かをやった感覚だけが残りその人の思考力は何一つ鍛えられていない、などという場合が多い。これこそ「時間と力」の浪費である。

しかし、本自体の質が悪いと、考える材料すら見つからない場合もある。

結局、読書をする場合は、まず本を選ぶこと、そして読書中に自分の頭で考えること、が最も賢明な方法なのだろう。あとは、どのように本を選ぶのか、という問題が残っている。ショウペンハウエルは古典を薦めているが、現代においては、版を重ねている本、文庫本化した本などが一応の参考になるだろう。

瞬間的に売れただけでなく、時間というフィルターをかけても売れる本、であれば良書である確率はかなり高まる。

まずは、そういった本を読み、良書とはどのような本なのかを知ることが「読書家」への最初の一歩になるだろう。

※もちろん趣味で読書をする場合は、これにあたらないことだけ断っておく。

akinodokusyo

秋の読書週間企画については以下エントリー
「読書週間」に読書をして書評を書こう!企画概要

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読書メモのスタイルについて

読書術についてもさまざまなスタイルがあります。速読、精読、メモを取る、ノートを取る、読むだけ、積ん読・・・。それぞれの方法に関して参考文献を上げればきりがないと思います。
とりあえず、現在の私の読書のスタイルを一応の記録として残しておきます。ちなみにこれはビジネス書などの読書法であり小説などはこの限りではありません。

ステップ0 準備するもの
読む本、赤色がでるペン、黒色がでるペン、A5ノート、Evernote(以下EN)、メディアマーカー(以下MM)

A5ノート + Dr.Grip

A5ノート + Dr.Grip

ステップ1 読む
ペンを一本持ちます。大体3色ペンです。読書をしながら気になったところは赤線を入れます。読んでいて思いついた事は余白に赤ペンで書き込みます。
線が多かったり書き込む内容が多かったりすれば私にとっての「良書」。

読みながら思いついた事をノートやカードなどに書いていくスタイルは、一見効率が良いようで読書のスピードが相当遅くなる点と、よくよく考えればたいしたことでも無いことでも書いてしまうという労力の無駄が発生する確率が著しく高いので敬遠しています。

かといって、ただ読んだだけだと「読みっぱなし」になってしまうので、その折衷案としてこのスタイルを採用しています。今のところ快適な方法です。

ステップ2 メモ整理
読み終えて、下ごしらえが終わった本からエッセンスを抽出します。これにはできるだけまとまった時間を充てます。
読書メモにもいくつか用途がありそれぞれ収納場所が違います。私の中の分類は以下の4つ。

a・レビューに使うメモ
b・引用したい分
c・自分の覚え書き
d・クレドや行動指針にしたい物(レバレッジメモ)

aはA5ノート1ページをあてて書き抜きます。これがそのままブログの下書きになります。ブログにレビューを書かない場合でもMMには何かしらのコメントを残すのでこれは必須。要点だけを抜き出して書くのでENにノートを作るほどでもないかな、という感じでA5ノートを使っています。

bは今すぐには使わないけれども印象的な文章や、文中で引用されている文章をピックアップ。これは直接ENに入れます。「引用」というNotebookがあるのでそこに放り込みます。

cは欄外に書いた自分の思いつき。本の内容とは全然違う発想などもあるのでこれは別に管理しておきたい所。これもENに突っ込んでおきます。これも専用のノートブックがあります。

dは一冊の本から抜き出せるクレドや行動指針をEN1つのノートに入れておき、かつプリントアウトも行いクリアファイルにまとめておきます。いうまでも無いですがENに「レバレッジメモ」というノートブックがあります。

まとめ

とまあ見てみると大半がENで、それ以外のレビュー用のメモも最終的にはブログでのアウトプットかMMのコメントという形でウェブ上に残されています。

基本的にビジネス書は自分のアウトプットの元になる材料か、あるいは行動を変える指針を得るものであり趣味の読書とは別の読書スタイルになってしかるべきでしょう。

ここでは書いてあった内容よりは、そこから自分が何を学んだのかの方が重要な事が多いという事を念頭に置く必要があります。そのために後々自分が参照しやすい状態にしておく必要があります。

また、ブログでのレビューやMMのコメントなどを残しておけば、他の人の参考情報にもなるというメリットが生まれてきます。MMやブログなどを活用して情報を交換していくことが、新しい読書術になっていくのかもしれません。

参考文献
 知的生産の技術
 
 

知的生産の技術 (岩波新書)
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参考サイト
 Evernote:http://www.evernote.com/
 メディアマーカー:http://mediamarker.net/
 
参考文具

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