生きているとぽっかり空いた穴にはまりこむことがある。あるいはそれは虚無へと通じる問いに囚われると表現してもよい。 そうしたとき、その問いの「答え」を知っていてもどうにもならない。むしろそのことがより囚われを強めてしまうこ…
カテゴリー: 6-エッセイ
正当化と承認の差異
以下の記事でツイートに言及頂いた。 Noratetsu Lab: 自己の未熟さを描写するということ 内容的にはブランチを切る形になるが(つまり上のブログ記事とはあまり関係ないが)、自分なりにツイートを膨らませておきたい。…
地頭、素直、信頼
一時期「地頭」という言葉が流行った。「じがしら」でも「じとう」でもなく、「じあたま」だ。地の頭の良さ、という意味合いなのかもしれない。「地頭力」などとなってくると、さらに意味が曖昧としてくる。「知能」とは違った意味なのだ…
立花隆さんの死去に想う
立花隆さんの訃報を耳にした(参照)。ジャーナリストとして数々の仕事をなされてきた彼だが、私にとっては本のために家を建てた人であり、『「知」のソフトウェア』の著者でもある。特に後者の本は、私の知的生活に大きな影響を与えてく…
いつのまにか重くなるカバン
新しいカバンを買うと、いつも「今回は最低限のものだけ入れよう」と決意を新たにする。前のカバンはすごく重くなっていたからだ。 だから、ギリギリ最低限のものだけをカバンに入れる。よくよく考えれば、ほとんどのものはいつも必要と…
ぱりっとした一日
ぱりっと、リーガルパッドのページをめくる。そこから新しい一日が始まる。真っ白な──リーガルパッドは黄色だが──一日が始まる。 何にも満たされていない時空間。それが今日という一日だ。あなたはこれからその一日を始めることがで…
質問しにくい心境への対策
次の記事を読みました。 ゲームの説明書はいつ読むか? – 言いたいことやまやまです 以下の部分が、実にスリリングです。 実践の場になれば疑問が湧く。だから質問ができる。……はずなのですが、私はここでためらうの…
わのなかの
時計の針は止まることがない。 私たちは失い続けている。 あまりに、私たちは失い続けているので、そのことを忘れてしまう。 ときどき、それを思い出させる出来事がある。 そのとき、はっと気がつくのだ。私たちは失い続けているのだ…
増加のイメージ
積み上げる 少しずつブロックを積み上げていく形。階段状になっていれば、自分も上がっていけるし、降りていける。 直線に積み上げられたものは、自分では上がれない。眺めるだけ。仮に何らかの手段でてっぺんに立っても、怖くて降りら…
一歩分の距離
二人の人間がいるとしましょう。 そして、その間に一歩分の距離が空いていたとします。 ○ ○ こういうとき、一番良いのが互いに半歩ずつ歩み寄ることです。 →← ○○ これで距離は縮まりました。 ■ 数学的に考えれば、互いの…
リソースは有限
時間は限られている。 能力は限られている。 資金は限られている。 何もかもが制約の中にある。 パソコンは年々高性能になっている。CPUもメモリも盛りだくさんだ。しかし、それを使うアプリケーションも高機能になり、結局たくさ…
僕の家には本棚がなかった
家には本棚がありませんでした。誰も本なんて読まなかったのです。 何冊か、西村京太郎さんの作品はあったかと思いますが、それもどこかの棚にこっそり置いてあっただけで、家の中での存在感は皆無でした。 一方、今の私の部屋には大き…
「らしさ」バブル
昨日の記事をアップしようとしたとき、ひどい抵抗感が湧き上がってきた。 何か間違っていることをしている気分に襲われたのだ。無理に言語化すれば、「こういう記事はR-styleらしくない」。おそらくはそんなところだろう。 たし…
もし誰かと組むとしたら自分と逆の人
2018年は、コラボ的な仕事を進めたいと考えている。ひとりからの卒業、というのではないが、仕事の幅は広げてみたい。 そこで思い出すのが、『POWERS OF TWO 二人で一人の天才』だ。 POWERS OF TWO 二…
少しズラして打ち返す
上から落ちてきた玉をバーで打ち返すようなゲームってありますよね。 で、向こう側にあるのはブロックじゃなくて、相手のバーだとします。相手も相手で返ってきた玉を打ち返す。その繰り返し。 この状況において、まっすぐ来た玉をまっ…