俺のEvernote端末が、こんなに高スペックなわけがない

以前、「今後、Evernoteに求めることは?」と尋ねられて、「Evernote専用端末ですかね」と答えたことがある。

それを発端に、どんな機能がその端末にあったらいいのか話が、女子会の”理想の男性像”談義なみに盛り上がった。まあ、女子会に参加したことがないので、この比喩はあくまで想像でしかないのだが。

さて、以下のニュース。

Evernote、独自ハードウェア開発に乗り出す―当初はサードパーティと提携、将来は単独でも(TechCrunch Japan)

なんと、Evernoteが独自のハードウェアを開発するとのこと。こ、これは・・・。と期待に胸を膨らませて本文をチェックしてみるも、

リビンはオリジナル・ハードウェアの内容について具体的な情報を明かさず、「既存の製品と競争するようなものではなく、魔術のようなまったく新しいデバイス」と述べるにとどまった。

との記述が。記事の執筆者は「EvernoteスマートフォンとかEvernoteタブレットの類ではないだろう」と推測している。

がっかりである。

どうも、私と同じがっかり感を感じている人もおられるようだが、この二人が共通してがっかりしているということは、たぶんマスプロダクト指向の欲求ではないのだろう。
「Evernote機」妄想

しかしまあ、妄想を膨らませてみるのも面白そうだ。軽い分析も合わせて書いてみよう。

どんな端末が理想なのか?


ごくごく簡単に言えば、「手帳のように使えるEvernote端末」が理想の形と言えるだろう。

持ち運び可能、小さいカバンにも入る、バッテリー長持ち、キーボード付き、タッチペンでの入力も可能、マイクもついているとなおよし・・・

iPad miniじゃん。というツッコミはルイス・フィーゴのドリブル並に突破していく。

私が切に求めるのは、端末を起動した瞬間に、Evernoteの全ノートに即座にアクセスできる環境だ。だって、手帳やアナログノートはそれが可能である。

が、現在のiOSの公式アプリは「同期」が必要だ。私はちょこちょこノートを増やすので、毎回ちょっとした同期が必要になってくる。

もし「手帳のように使えるEvernote端末」ならば、バックグラウンドで同期を行い、常に最新の状態になっているのが望ましい。まあ、バッテリー的に問題はたくさんあるのだろうけども、個人的な理想としてはそんな端末が欲しい。

Evernote、3つのプロセス


まあ、妄想は妄想として横に置いておき、もう少し正面から考えてみよう。

今のところ「Evernoteを使う」プロセスは3つに分けられる。

一つ目は、Evernoteにノートを作成するプロセス
二つ目は、Evernoteからノートを引き出すプロセス
三つ目は、Evernoteのノートを「整備」するプロセス

三つ目の「整備」は、私の語感だと「整理」なのだが、この言葉を使うと違ったニュアンスで受け取られることが多いので、今回は「整備」としておいた。

タグ付け、ノートタイトルの修正、ノートブックへの移動、ノートブックの作成・移動、ノートへの追記、ノートリンクの作成、ノートのマージ、といった作業のことだ。これらは当然、「ほら、どうでしょ。綺麗に整理できているでしょ」と他人に見せびらかすために行うのではなく、ノートを引き出すプロセスの”運用効率”を上げるためである。

※ちなみに、ノートを共有するという第四のプロセスもあるのだが、今回はこれを考慮しない。ハードウェアとの結びつきがいまのところ想像できなかった。

さて、新ハードウェアはこの3つのプロセスのどれかが行える端末になるだろう。「理想の端末」はこの3つのプロセスをすべてこなせるが、現実の端末はどうなるだろうか。

少し別の側面から考えてみよう。

アプリの歴史


誰かが線を引いたわけではないが、Evernoteと連携するアプリには一定の足並みがあった。公式アプリは、公式アプリとして少しずつバージョンアップを進めていく一方、サードパーティーのアプリには、その登場に何かしらの傾向が見て取れた。

最初は「入力アプリ」である。いちいち名前を挙げることはしないが、Evernoteの知名度が急上昇した当初、さまざまなインプットアプリが登場した。

これは考えてみれば当たり前のことである。ノート数が0のEvernoteに価値はない。誰でも最初はノートを作成するところから始めるのだ。開発者が「ユーザー視点」に立ってアプリを設計するのならば、黎明期はインプットアプリが多く作られるだろう。

続いて、Evernoteからノートを引き出すアプリが少しずつ登場してきた。「withEver」は今でも愛用者が多いアプリだろう。また「EverShaker」のように少し違った視点からノートを引き出すアプリも登場した。

そして、「MergeEver」のように整備系のアプリが登場し、「Clever」や「smartEver」のようにマイクロクライアント型のアプリへと流れていく。

もし、Evernoteが専用端末を一種類だけではなく、今後も開発していくのならば、最初はインプット系の端末にするのではないだろうか。なんにせよ、ノートが増えなければEvernoteは始まらない。ユーザーの裾野を広げたければ、まず簡単にノートを作れる端末を普及させるだろう。

インプット系アプリ


インプット系の端末だと仮定すると、どのような端末が想像できるだろうか。

と、思いを巡らしてみたが、出てくる答えが多すぎて絞り込めない。曖昧なワードで検索したGoogleのようである。さすがに「既存の製品と競争するようなものではなく、魔術のようなまったく新しいデバイス」だけでは、手がかりが少なすぎる。

ノートの作成としては

・キーボード入力によるテキストノート
・手書き入力による画像ノート(さらにOCRがついているとGood)
・携帯用スキャナによる画像ノート(+OCR)
・マイクによる音声ノート
・カメラによる画像・動画ノート

あたりが考えられる。

個人的には「手書き入力」がトップで、その次に「カメラによる画像・動画」が怪しいと感じる。根拠は特にない。ただの勘である。

もちろん「まったく新しいデバイス」なので、こんな予想をまるっとひっくり返すものが出てくるかもしれない。それはそれで、楽しみではある。

さいごに


世の中は、どんどん脱パソコンへと向かっている(と思う)。タブレットで十分と考えている人(そして、実際にそれで十分な人)は多いはずだ。

多くのEvernoteユーザーは、パソコンユーザーでもあるだろう。今のところは。もしかしたら、タブレットユーザー向けの端末、ということも考えられるかもしれない。それがどのようなものになるのかは、まったく予想もつかないが。

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