前回の記事で、「何度も読める本は自分にとって良い本だ」と書きました。
それは汎化できる「良書」ではないかもしれませんが、鏡を覗けば瞳にその本の影を見て取ることができます。あるいは自分の骨に染みこんでいるかもしれません。
今回は、私にとっての「そういう本」をツラツラと紹介してみましょう。
8Books
初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ) |
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ロバート・B. パーカー 菊池 光
早川書房 1988-04 |
スペンサー、というマッチョで読書家の探偵が活躍するシリーズ。
私の中にマチズモの匂いを感じることができるのならば、おそらくこの本が発生源でしょう。
村上朝日堂 (新潮文庫) |
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村上 春樹 安西 水丸
新潮社 1987-02-27 |
村上春樹さんのエッセイ集(なのかな?)。
ばかばかしいといえばばかばかしいんですが、ずるずる読んでしまいます。私がエッセイを書くときに、無意識で使う文体の引き出しには、たぶん本シリーズの文章がたんまり詰め込まれています。
夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫) |
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村上 春樹 安西 水丸
新潮社 1998-03-02 |
村上春樹さんのショートショート。
地平線のどこまで行ってもシュールな世界が広がっています。私がショートショート書くのを好きなのは、本書の影響かもしれません。
もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫) |
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村上 春樹
新潮社 2002-10-30 |
村上春樹さんの旅行記。てか、春樹さんばっかりじゃん、というツッコミはスルーします。
もう、タイトルだけで頭をガツンとやられますね。ちびちび舐めるように読む一冊です。
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫) |
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村上 春樹
文藝春秋 2010-06-10 |
春樹さんのランニングエッセイ・・・というのとはちょっと違いますね。
文章を書くこと、文章を書き続けることについて間違いなく影響を受けております。
小説作法 |
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スティーヴン・キング Stephen King
アーティストハウス 2001-10-26 |
何を隠そうスティーブン・キングが好きです。やきもきしながら「ダークタワー」シリーズを買い集めていました。
そのキングが語る「文章(小説)を書くことについて」の本。
仕事は楽しいかね? |
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デイル ドーテン Dale Dauten
きこ書房 2001-12 |
ビジネス書。自己啓発書。
そうカテゴライズすれば、ありきたりな一冊ですが、初めて読んだとき(20代の頭ぐらいだったかな)に受けた衝撃は今でも思い出せそうです。なにしろ、2時間ほどぶっ通しで立ち読みして読み切りましたからね。その後__給料が出てから__すぐに買い直し、そこからずっと私の本棚に並んでいます。
知的生産の技術 (岩波新書) |
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梅棹 忠夫
岩波書店 1969-07-21 |
「知的生産」の嚆矢な一冊。
最初読んだとき、「なんで、この本に今まで出会っていなかったのか」と軽い怒りみたいなものすら込み上げてきました。
本当に何回も読んでいます。
さいごに
というわけで、何冊か本を紹介しました。まったくもって高尚さにかけるセレクションでしたが、まあ自分にとっての「良書」なんてそんなものです。紹介したい漫画なんかも結構あるのですが、今回はスルーしておきましょう。
さてさて、皆さんはどんな本を何度も読んでいらっしゃるでしょうか。
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