さて、昨日は新年の挨拶でお茶を濁しましたが、今日からぼちぼちを更新を。
各新聞を見ても、なかなかに暗いニュースが多いですが、新年の初めですのでちょっとでも前向きな方向性の記事を
不幸でも不運でも「勇気と寛容」で1年を過ごしたい
外国での生活経験をお持ちの方なら誰でも実感しますが、日本は最も格差のない社会の一つです。調査データもはっきり示しています。こんな理想的な社会を実現した日本においては、逆にちょっとした格差の拡大に過剰に反応し、これを「解消」しようとしています。
こういう感覚は日本社会の中ではわかりにくいのかもしれないが、戦後日本社会は本当に「理想的」と呼べる社会を実現していたと思う。
資本主義経済で発展していきながらも、その底は社会・共産的な政策で支える。
多くの国民は貧しかったが、徐々に所得を上げていけたし、またそこに希望を見出すこともできた。
若い世代と高齢者に格差はあったものの、年齢の構成比がそれを緩和していた。
また、確固たる終身雇用と年功序列のおかけで、今は貧しくともと思うことができた。
国に回るパイの大きさで、都市部と地方の格差もかなり緩和されていた。
会社に手厚く保護されたサラリーマンは、豊かさを目指して働くだけでよく、冷戦の狭間でアメリカに保護された国は、経済政策を優先しているだけでよかった。
その裏側では大きなツケが発生していたものの、当時の国民はいろいろな意味で「豊かさ」を体感していたのだろう。多くの国民がそういった「豊かさ」を実感している社会では格差は意識されにくいのだろう。
そういった文脈で「昔は良かった」などと語ってみたところで、感慨を生む以外の効果はないだろう。それはある時代・ある環境で成立していた「楽園」でしかない。環境に変化が訪れれば当然その楽園にも変化が訪れる。それ自身悲しいことでもなんでもない。
必然と呼べるものである。
変化は今まで無かったものを生み出す可能性がある。それはまったく新しい価値観すら生み出してしまうかもしれない。
また変化は常に不安定さを伴う。ゆえに、変化がどの方向を向いていくのかということは非常に重要である。
なんとなく日本全体が暗く沈んでいくような雰囲気に覆われているような気がする。
確かに希望はとても見えにくく、国の借金は増え続け、人口は減り続けている。
しかし、それは変化に伴う不安定さの一つであろう。
とてつもなく大きな波がこの国を変えるのか、それとも小さな波が徐々にこの国を浸食していくのかそれはわからない。
日本はこれからどうなっていくのかわからない。しかしわからないからこそ、考える価値がある、そのように考えることもできるかもしれない。それは私たちの人生にもいえることかもしれない。
日本の行く先
