「Postach.io」というサービスがあります。
以下の記事でも紹介したとおり、「Evernote Devcup 2013」の出版部門のカテゴリー賞を受賞していました。
「Devcup 2013」のカテゴリー賞受賞作品をチェックして、「おぉ」と唸ったのは…
さらりと紹介すると、Evernote内のノートをブログ記事として公開できるサービスです。
Postach.ioを試してみました。(ジャムスタ)
このPostach.ioは「簡易ブログツール」としても使えますが、他にもアイデアがもくもくと膨らんできます。
Webスクラップ+コメント
Postach.ioで、ブログ記事として公開されるトリガーを確認しておきましょう。- 「Postach.io」ノートブックの中にある
- 「published」というタグが付いたノートが
- ブログ記事として公開される
※タグは変更可能です。
さて、ウェブサーフィン中に気になったページをブラウザのWebClipperで保存、というのは日常作業ですね。
その際「自分なりのコメント」を付け加えておくことがよく推奨されます。後から見返したときに、その一言が想起の強いトリガーとして働くのです。
というわけで、気になった記事をコメント付きでクリップ。
その際、Postach.ioノートブックに保存し、ついでに「published」のタグも付けておきます。
もう一度確認しておくと、ウェブサーフィン中にコメント付きでEvernoteにクリップしただけですね。
はい、それだけで、もうブログが1記事できあがりました。ギターのEm7のコード並みに楽チンです。
Twitterだと、コメントの文字数に限界がありますが、こちらではいくらでもOKです!
えっ?Tumblrでいいじゃん?
・・・
まあ、そうですね。その部分だけを取り上げればTumblrで十分です。
しかし、
Evernoteにもクリップが残る点
後からEvernoteで修正できる点
が違いと言えるでしょう。特に後者はインパクト大です。
たとえば、先ほどのクリップに付けたコメントをEvernote内で修正・追加してみます。
すると、
このようにブログ記事も変更されています。私としては、自分のEvernoteのノートを修正しただけです。ブログ記事をいじったような感覚はありません。
また、
こうやって、とりあえずクリップしただけの記事も、あとで手を加えれば、
何か「それっぽい」感じに修正できます。もちろんEvernote上で。
TwitterやTumblrの場合は、「パブリックなアウトプットを自分のログにも使える」という感じですが、こちらは「自分のログをパブリックに公開できる」という方向性。これは似ているようで微妙に違いがあります。
ごく簡単に言えば、かなり気楽に使えるのです。
頭の中を公開する
もう一度、公開されるトリガーを確認します。- Postach.ioノートブックの中にある
- 「published」というタグが付いたノートが
- ブログ記事として公開される
さて、ここからは妄想です。
もし、自分のアイデアをバンバン放り込む先をPostach.ioノートブックにすればどうなるでしょうか。それら全てのノートに「published」を付けたりしたらどうでしょうか。
これまで「ブログ記事」として完成させていたアイデアの、もっと以前の状態__アイデアの種や卵__が公開されることになります。
もちろん、そんなブログに「ブログ的価値」はまったくないでしょう。ただし、アイデアの触媒としての価値はあるかもしれません。なにせ、「他人の頭の中」を覗けてしまうわけですから。普段は公開されない「アウトプット前夜」の状態が。
一度だけ、私がやっているメルマガ読者さん限定で、私の「アイデアノートブック」を公開したことがあります。その際は、いろいろ面白い感想をいただけました。
だいたいにおいて、私の脳内あるものですから、他の人がその断片的なメモを見て、直接アイデアをパクるということは難しいでしょう。しかし、「なるほど、そういう見方もあるのか」と、一つの刺激となり、新しいアイデアが生み出される可能性は十分にあります。
もちろん、そうしたアイデアの卵は、時間と共に育てていくことができます。
一つのブログの記事を「育てている」人は少ない__リライトよりは新規記事としてアップする方を選択しますよね__でしょうが、これはあくまでEvernoteの中のノートです。
おりをみて見返し、着想があれば追記する。
そのようなアイデアの育成の過程を、ブログとして公開できるというわけです。
先ほども言いましたが、そういうブログは「ブログ」としての価値はありません。単に、「他人の頭の中を覗いて、自分の着想に活かす」という使い方ができる__かもしれない__だけです。
さいごに
ざっと考えてみると、「時間が経った後に読み返すと、すくすくと成長したアイデアの姿を見られるかもしれない」というのは、これまでに無かったメディアの在り方かもしれませんね。まあ、それをメディアと呼ぶことができれば、ですが。
暫定的ですが、しばらく実験的に
のブログにいろいろ追加してみようと思います。
といっても、Evernoteでごちゃごちゃやるだけですが。
▼こんな一冊も:
tumblrハンドブック |
|
![]() |
田中 信太朗
秀和システム 2012-03 |
EVERNOTE「超」知的生産術 |
|
![]() |
倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2011-02-26 |
2件のコメント