4-僕らの生存戦略

よいもののアピール、あるいは隠れ家的在り方について

以下の記事を読みました。

愛されるサービス、製品、ブログを生み出す「逆・漏斗」型の発想(Lifehacking.jp)

これって、先日のブロガーズフェスティバルで講演した「隠れ家ブログの在り方」に通じるものがあるな、と思ったわけです。

立地と在り方

隠れ家ブログと比較的に扱ったのは、「駅前立地のファストフード店」です。

ともかく人通りの多い場所に店舗を構え、その内の何%かを捕まえる。回転率が重要なので、マニュアルが整備され、対応もそれに準じたものになる。

対して隠れ家的お店は、立地的に劣った場所に店を構えながらも、そこでしか体験できないサービス(なり食事なり)を提供する。そして、「わざわざ足を運んで」もらう。

別段ビジネスの手法として、どちらが優れているわけではありません。あくまで好み(価値観)の問題です。

そして、私は私なりの価値観に基づいて、後者を選択しています。

「消費者」の変化

視点を変えて「消費者」について考えてみましょう。私はもう、この言葉自体がもはや機能していないと思うのですが、便宜的に使っておきます。

マスメディアが整備され、その機能をまっとうしていた時代では、消費者は受動的でした。マスメディアが発信した情報を受け入れ、それによって消費対象の選別を行っていたのです。
※もちろん、大ざっぱな話です。

しかし、現代の消費者の中には、そうした行動と徐々に決別する人が増えてきています。

自らで商品の情報を集めたり、詳細について分析する。あえて言えば、スマートな消費者が登場しているのです。言うまでもなくそれを支えているのは気楽に使えるインターネットの存在です。そのインターネットは、消費者を発信者にしてしまう変化ももたらしました。

日本中の消費者全てがそう変化したわけではありませんが、そういう傾向は徐々に出てきているのではないでしょうか。

納得できる在り方

こうした環境においては、これまで不利な状況にあった「隠れ家」的な在り方も、それはそれで機能するものになりつつあります。少なくとも、私はそう感じています。

このブログもなんだかんだといって読者さんが増えていますし、毎月上下するものの、有料メルマガの読者さんもジワジワとではありますが増えています。

私がメルマガを始めたとき、「大々的に宣伝するのは止めよう」と決めました。かなり偏った内容なので(別に政治的な話ではないですよ)、大勢にリーチしてもがっかりする人を増やすだけだと思ったからです。それに、無意味なプレッシャーを私自身が背負い込むことにもなりかねません。

若干、宣伝しなさすぎた感はあって、その辺は今後調整していこうと考えていますが、少なくともこれまでにおいて「こんなことになるなんて・・・」みたいな後悔は一切発生していません。冗談抜きで158号毎週欠番なしに配信していますが、たいへん楽しんでおります。

なんだかんだいって、その「楽しい」という部分は、提供する側にとっても、受け取る側にとっても大切なのではないかと思います。
※もちろん「楽しい」だけではありませんが。

傲慢は、いけない

「よいものは、必ず人気が出る」

と考えるのは、もちろん傲慢です。よいものだって、適切にアピールできなければ、誰にも知られないままひっそりと消えていってしまうでしょう。昨今の情報洪水は、生半可なものではないのです。

しかし、適切にアピールすることは、全力全開でありとあらゆる方面にアピールすることを意味してはいません。言葉通り「適切」というのは状況や環境によって変わるのです。

「よいものであれば、人気が出る可能性が高い」

平穏で無難で、身も蓋もない表現ですが、たぶんこれが一番まっとうな認識でしょう。これであれば、よいものを生み出す気概も、それを伝えようとする工夫の心も消え去ったりはしません。両方を適切なバランスで抱えておくのが良いのだと思います。

もちろん、この場合の「よいもの」をいかに定義するのか、が一番難しい問題であるわけですが。

さいごに

消費者を信頼する。

たぶんこう書いてしまうと、先ほどの傲慢さにつながっていくかもしれません。

適切に伝えなければ、やはり知ってもらうことは難しいでしょう。何が何でも探し出す、というのは現代ではなかなか難しいのです。また、全ての消費者が価値を評価できたり、あるいは自ら発信したりするわけでもありません(※)。
※これが「消費者」という言葉が死んでいると思う理由の一つです。

しかし、それはそれとして、消費者をバカにしてひたすらのスパムで何かしらを得ようとすることは、間違っている__というのではなく、私の価値観にはフィットしません。

「その行為の先に何を見据えているのか」

結局の所、これがものを言うのでしょう。

「とにかく客をさばく」・「おいしい料理を提供したい」

それぞれにおいて、適切な展開方法は違ってきます。必ず違ってきます。

だから、「著名な戦略」ではなく、「自分の目的にあった戦略」を選ばなければいけません。

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