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【レビュー】文章を書くのがラクになる100の技(佐久間功)

生まれてこのかた、「文章を書くのがツラい」と感じたことはない。

というのは、さすがに嘘です。

本を書くのは基本的には楽しいことですが、ときどき深い穴にはまり込むことがあります。そこにはまり込んでいる間はたいへんツラいものです。

しかし、2000字ぐらいの原稿ならば、ちょちょいと気楽に書けます。一呼吸、といった感じで書けちゃいます。そりゃ3000記事以上書いているのですから、慣れて当然でしょう。たぶん、3000冊ぐらい本を書けば、それにも慣れるのかもしれません。

逆に言うと、慣れないうちは苦労が付きまとうもの。

そこは熟練者からノウハウを学びたいところです。

文章を書くのがラクになる100の技
文章を書くのがラクになる100の技 佐久間 功

技術評論社 2013-11-26
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※献本ありがとうございます。

その文章の用途は何?

本書では、ライター/編集者である著者が、自らのノウハウをぎゅぎゅっと解説してくれています。ここでのポイントは、「ライター」という点でしょう。つまり、「作家」ではないわけです。

文章というのは、コミュニケーション・ツールです。それはつまり、「目的」や「用途」があるということ。作家が自らの作品を完成させるために使う文章もあれば、ライターが必要な情報を提供するための文章もあります。その用途が異なっていると、有用なノウハウもあまり役には立ちません。

本書は、作家が書く「作品」としての文章ではなく、ライターが提供する「消費される情報」としての文章の書き方にフォーカスを当てています。時間もコストもかけられないし、執筆内容も自分の好みで選ぶわけにはいかない。「じっくりと考え、美しい文章を紡ぐ」のではなく、

その代わり、多くの人に誤解なく的確に情報が伝わるような文章を、あるときは1日あたり数千から数万文字、またあるときは200文字程度で1日100本近く、それもタイトな締め切りに向けて、連日コンスタントに書くのです。

というスタイル。

むしろそのスタイルの方が、ビジネスやソーシャルメディアでの文章作成に近いのではないかと著者は提案します。

概要

章立ては以下の通り。

第1章 書くストレスを最小限にする段取り・準備のコツ
第2章 書くべきことがみるみるまとまるメモと整理のテクニック
第3章 伝わるようにする技術・いらない要素を捨てる技術
第4章 すらすらまとまる!構成のデザインパターンを使いこなす
第5章 一気に書き上げるための技術
第6章 クオリティを最大限まで高める原稿の磨き方

執筆のプロセスに関するノウハウもあれば、文章作法に関するノウハウもあります。

ちなみに1つ目のノウハウは、「効率的に仕上げるための準備と段取りをする」こと。この場合の準備とは、執筆作業に入る前に、執筆以外の作業を終えておくことを意味しています。調べ物をしたり、メールやメッセージを済ませておいて、「さぁ、あとは執筆するだけ」という環境を作っておくわけです。

このような準備を整えておかないと、調べ物をして帰ってこられなくなったり、メッセージが気になって集中できない、なんて事態に陥りかねません。耳の痛い話ですが。

こうした実践的なノウハウが、6つの章立てで100個紹介されています。

さいごに

幸いというかなんというか、私には執筆依頼があまりこないので、ライター的苦痛を味わう場面はさほど多くありません。
※執筆依頼募集中

それでも文章を書く上で工夫している点は、ライターさんと共通しているなと本書を読んでいて感じました。それはやはり、「わかりやすい文章を書く」という目的が一致しているからでしょう。

『マニアックに走らないための6つのチェックポイント』『「行き当たりばったり」を構成づくりで解消する』『「ムダに長い文章」の傾向をおさえる』あたりについては、__耳の出血をおさえながら__フムフムと勉強になりました。

▼こんな一冊も:

数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫)
数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫) 結城 浩

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