6-エッセイ

昔はVAIOを愛用していたわけですが

ソニーが「VAIO」PC事業を売却するというニュース(参照)を読んで、自分のパソコン遍歴をなんとなく思い出していた。

ライフログが残っていないので、確定的なことは言えないが、最初に触ったパソコンはPC98シリーズだったように思う。もしかしたら9801じゃなくて、9821だったかもしれない。記憶は泡のように儚くおぼろげだ。

それを買ったのが(もちろん、買ってもらったのだ)何歳だったのかもはっきりしない。中学生のころはワープロを触っていたし、高校生のころはパソコンに慣れていたのでその間だろうと推測はできる。OSはMS-DOSだった。記憶媒体はフローピーディスク(小さい方だ)。

今みたいに頻繁に買い換えられる値段でもなかったので、長らくそのPCを使っていた。OSはWindows 3.1になり、やがてそれが95になった。もちろん、少しずつ無理が出てくる。パソコンのスペックがOSに追いつかないのだ。

結局、ノートパソコンを新しく買うことにした。時代はモバイルだったのだ。機種はVAIOを選択した。理由ははっきりしている。格好良かったのだ。その頃のVIAOは本当にクールなデザインをしていた。

少なくとも、その頃の自分にとっては。

つい先日、そのノート型のVAIOと「再会」して__知り合いに譲渡していたの__、あまりのゴツさに唖然としてしまった。一体、どこにクールさを感じていたのだろうか。それに重い。よくまあ、あんなものを持ち歩いていたなぁと感心する。その頃は若かったのだろう。

ともかくそのVAIOはずいぶん使い込んだ。コンビニで店長をするようになって、仕事でパソコンを使うようになったのも大きい(おぉ、Excelよ!)。最終的にHDDがクラッシュし、先の知り合いに譲渡することになった。自分でHDDを交換して使う、という。新しい人生を歩めるなら、それもまたパソコンにとってはよいのかもしれない。

結局私は、デスクトップのパソコンと、中古のノートパソコンを購入した。なにせノートパソコンがないと仕事にならないのだ。いろいろ考えた上で、前者はVAIOのタワー型、後者はPowerBook G4になった。

その頃、私の中ではVAIOはあこがれの存在だったのだ。パソコン買うならやっぱりVAIOでしょう、と少なからず確信していたような気もする。他のメーカー品に比べると、少々お高く付くとしても、「どうせ長く使うものだから」という天下の切り札が発動する。

ではなぜ、ノートパソコンはMacだったのか。

これもひとえに格好良かったからに尽きる。正確に言うと、格好良さそうだったのだ。iPodを愛用していたことで、気になっていた部分もある。でも、きっと村上春樹さんがMacを使っていたからとか、そういうミーハーな部分が少なからず機能していただろう。多くのきっかけなんて、だいたいそんなものだ。

そこから数年経って、私の部屋からVAIOは姿を消した。もはや一台もない。それに比べて、Macbook Airは2台目。Macのノートシリーズで言えば3台目にあたる。もはや愛用していると言っても差し支えないだろう。

どうしてこうなったのだろうか。

たとえば、今この文章を書いているMacBook Airが不幸な事故でお亡くなりになったら、私は即座にAppleStoreに駆け込み、新しいMacBook Airを物色するだろう。その他のメーカーのノートパソコンは検討にすら上がらない。私が悩むとすれば、11か13という選択だけである。それぐらい、私の中にはこの機種が浸透しているのだ。

あるいは別の方向から、これを説明できるかもしれない。

ようは「パソコンの機種」なんかで悩みたくないのだ。時間はあまりにも限られている。

昔は、電気屋を巡るのが好きだった。ちょっとでも安いパーツを求めて、大阪の日本橋を歩き回っていた。今は、そんな気力はどこを探しても見つからない。何が違うのかよくわからないラインナップの中から、自分に合った一機種を選ぶ?そんな情報収集している暇があれば、作業を前に進めたい。

少なくとも、今のMacBookはそのフレームで悩むようなことはない。私は持ち運び重視なので、ProではなくAir確定だし、11か13かは、わりとその時の気分で決めている。両方使ってみて、両方良さがあることに気がついたのだ。取り回しの良さでは11だが、バッテリーの持ちを考えると13である。どっちもいい。

もしかしたら、真剣に検討すれば、MacBook Airよりも適切な機種があるのかもしれないが、それをわざわざ見つけようとは思わない。それに、あれだ。どうせOSがWindowsなのだ。それが致命的に耐えられない。もはや、それはスペックの問題ですらない。MacOSの文化に慣れすぎて、冗談抜きでWindowsOSの操作がたまに分からないことがあるのだ。

「プレビュー」「クイックルック」「AppleScript」「よくうごくEvernote」……

上記とお別れするのも辛い。もしかしたら、最新のWindowsには似たものが搭載されているのかもしれないが、それを試してみる勇気もない。悪く言えば、惰性で使い続けているといってもいい。ただ、十分に満足していることは確かだ。フォントも綺麗だし。

おそらく、「私がMacBook AIrを愛用している理由」を並べてみたところで、それが完全な説明になっているかというと、いささか怪しいだろう。いろいろな要因が重なっているし、大部分が惰性かもしれないのだ。

が、それはそれとしてハードウェアとソフトウェアの両方において、「良い感じ」を受けていることは確かだ。

もし、VAIOにMacOSがのっていたら……そんな夢想をしないわけではない。

でもきっと、私が初めて出会ったiPodに強い感銘を受けた瞬間に、もう種は蒔かれていたのだろう。iPod以降の私は、ソニーの音楽ガジェットに一切興味が無くなってしまったのだから。

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