物書きと道具箱

HagoromoでEPUBファイルを作ってみる

先日HagoromoというMacのエディタを紹介しました。

Hagoromo
カテゴリ: 仕事効率化, ビジネス

Macのエディタ「Hagoromo」に注目しています(r-style)

私が注目しているポイントは3つ。
•縦書き・原稿用紙ビューがある
•アウトライン機能がある
•EPUB出力できる

今回は、三番目の「EPUB出力」をピックアップします。

とりあえず、実際にEPUBファイルを作ってみましょうか。

作る前に確認

まずは、要素の確認です。

メニューの「ファイル」→「ePubとして書き出す…」を選択しましょう。以下のようなメニューが表示されるかと思います。

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1)タイトルは、そのままタイトル。デフォルトではファイル名が入るようです。

2)著者も、そのまま著者名。「環境設定」の「新規書類」→「プロパティ」でデフォルトの著者名が設定可能。

3)ジャンルはリストからの選択になっています。選べるのは一つだけ。

※一例
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4)見慣れないのは「識別子」でしょうか。これは「この本は、この本です」ということを確認するためのメタデータで、「ユニーク識別子」とも呼ばれます。詳しくは以下のページをどうぞ。

メタデータを理解する(制作基本チュートリアル)

ユニーク識別子は,出版物を特定するための一意の識別子であり,他の出版物と重複しない値を指定します.この識別子には,UUID, DOI, ISBNやISSNなどが利用されます.

Harogomoでは、自動的にIDを割り当ててくれるので、あまり気にしないでもよいでしょう。そういうものがある、ぐらいに理解してください。

5)言語は、日本語なら縦書きであろうが横書きであろうが「ja(日本語)」でOKです。

6)カバーイメージは、表紙ですね。ここにドロップした画像ファイルが表紙になります。

7)続いてアウトラインに関する項目が二つ出てきますが、これは後でまとめてやりましょう。

8)最後に「出版社」「出版日付」「著作権」「説明」が入力できます。

※いろいろ入力したところ。
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構成とアウトライン

原稿データを作る上で気をつけておきたいのが、先ほどの「アウトライン」です。項目は二つありました。

  • アウトライン[レベルx]の内容を目次として使う
  • アウトライン[レベルx]の前で改ページする

ともに[レベルx]に選択できるのは、

レベル0
レベル0ー1
レベル0ー2

の3つです。

アウトラインに慣れない人にはわかりにくいと思いますので、目次の場合で考えてみましょう。

レベル0とは、経験値が全く貯まっていない状態ではなく、アウトラインの階層で一番上のものを指します。つまり、どこの子でもない要素ですね。レベル0を選択した場合は、それらの要素が目次として使われます。0ー1であれば、レベル1も含めたもの、さらに0ー2であればレベル2まで含まれます。

たとえば、エッセイ集のような構成なら「レベル0」を選択すれば問題ありません。

エッセイ1 →レベル0
 本文   →レベル1
エッセイ2
 本文
エッセイ3
 本文

※「エッセイ1」「エッセイ2」「エッセイ3」が目次に使われる。

もし、章立てがあり、節もあるなら、「レベル0ー1」がよいでしょう。

第一章     →レベル0
 セクション1 →レベル1
  本文    →レベル2
 セクション2
  本文
第二章
 セクション1
  本文
 セクション2
  本文

※「章」と「セクション」が目次に使われる。

さらに大がかりで、章の上に部があるなら「レベル0ー2」です。

第一部      →レベル0
 第一章     →レベル1
  セクション1 →レベル2
   本文    →レベル3
  セクション2
   本文
 第二章
  セクション1
   本文
  セクション2
   本文
第二部
 第三章
  セクション1
   本文
 第四章
  セクション1
   本文

※「部」「章」「セクション」が目次に使われる。

改ページについても、同じ理解で問題ありません。もちろん、「アウトライン[レベルx]の前で改ページする」を使わずに、メニューの「編集」から「改ページを挿入」を選択して、細かくコントロールすることもできます。ただし、本文が多いと面倒なので、この制御方法も覚えておくとよいでしょう。

目次と本文

では実際に「部・章・セクション」構成でEPUBファイルを作ってみましょう。

以下のようなファイルを、EPUB出力してみます。選択するのは「レベル0ー2」。

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完成したファイルをiBooksでチェック。

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どやら目次はうまくできたようです。しかし、問題が発生しました。次は本文の画面。

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アウトラインの「子」に当たる要素を示す「・」が本文中にも登場しています。さすがに見た目が悪いですね。

これはメニューの「アウトライン」→「デフォルトリスト設定」で制御できます。

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ここでレベル1〜レベル5までのリストの表示をカスタマイズ可能。デフォルトでは「・」になっているので、それを「<space>」に変更すれば、以下のように、頭の記号を消せます。

※通常のリストとspaceに変えたリスト
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ただし、一度入力されたリストには、この設定は反映されないようなので、文章を作成する前にリスト表示を設定しておきましょう。文章を入力し終えてから、リストの表示を変更しようと考えていると悲劇が起きます。
※コンテキストメニューから「リストマーク」の変更は可能ですが、現状一行ずつしか変えられないようです。

その点にさえ注意しておけば、特に問題はないでしょう。

ちなみに話

ちなみに、最初に設定した情報は、「epd.opf」(※)というファイルで以下のようなメタデータとして使用されます。
※EPUBを解凍すると見えます。

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また、本文回りのHMTLは次のような感じでした。

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CSSをいじってやろうという感じの方はご参考程度に。

さいごに

ポイントは二つ。

  • アウトラインを使って、本の構成を制御する
  • 本文を書く前に「・」を「<space>」にしておく

これだけです。ただ、前回も書きましたがCSSが非常にシンプルなので、後から自分でカスタマイズする必要があるかもしれません。

また、<H>タグが使えませんし、太字にしても<STRONG>が割り当てられるわけでもありません。<SPAN>による太字表現と、<STRONG>による太字表現は、厳密には違うものです。その意味でEPUBエディタとしては、やや力不足な点はあるでしょう。今のところは。

今後、EPUBを書き出す際の変換をユーザーが(ある程度)制御できるようになるなら、また違った使い勝手が生まれてくるかもしれません。あるいは、そういうスクリプトを書くとか……。とりあえず、今後に期待です。

▼関連エントリー:
Hagoromoの文章をEvernoteに保存するスクリプト

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