とりあえず、昨日27日安倍改造内閣が組閣された。メンバーについてはいちいち列挙しない。一応読売新聞の特集ページへのリンクをはっておく(安倍改造内閣の顔ぶれ)。顔写真付きでごくごく簡単なプロフィールも記載されているので気になる方はこちらをチェックしていただきたい。
しかしながら、今回はそれほど注目する人選はなかった。ほとんどが有力者、有名人である。派閥をまとめ、次の選挙で負けない布陣という見方はほとんどのメディアでもされているし、ほとんどそれは正しいであろう。
もちろん、それは自民党総裁、内閣総理大臣の判断として強い批判をされるべきではない。サプライズが無ければ内閣として体裁が整わない、ということはない。
大体にいたって無難な人選である。
ちょっと意外だったのは、官房長官の与謝野氏であろうか。まあ実力・経験とも申し分ないのだが、メディアアピール力はそれほどない。安倍総理が党内の調整に尽力しているという証拠であろうか。なにせ解散総選挙という切り札がほとんど力を持たない現状に加え、参院での状況を考えると党内がばらばらではまったく身動きが取れない状況である。すくなくとも自民党の中はまとまっていかざる得ない状況であることは確かだ。
その亜たたりが、思いに任せたままの行動をとっても「選挙」という切り札を打てた小泉元総理との違いであろうか。しかし、それは議論を積み重ねていく民主主義の形としてはまっとうなものであろう。
あとは、舛添厚労相あたりが注目であろうか。
以前から安倍総理、安倍内閣を批判してきた自民党議員にとって、その中に入るというのはいささか奇妙な心境かもしれないが、大臣になることを名誉に感じない国会議員もほとんどいないだろう。厚生問題といえば十八番の分野である。がんばっていただきたい。しかし、当面さまざまな過去の問題の矢面に立たされることは目に見えている。
今後もさまざまな問題がおそらくでてくるだろう。普段のメディア露出の高さから、「不規則発言」によって辞任ということはさすがにないだろうが、一体どれほどの期間大臣を続けていけるのか、というのが少々気になるところである。
まあ、そもそもの安倍内閣がどのくらい持つのか、という疑問も当然あるわけだが、今回の手堅い人事を見てみると、ぎりぎりで自民党内部からの崩壊は防いだ、と見るべきかもしれない。