どうも、「文章は流れで書く」派のRashitaです。こんにちは。
ふだんプロットみたいなものは全然作らないので、下の記事は面白く読めました。
作文の風景、レポートの風景(Word Piece)
内容は今のままでいい。ただ「He said there was a big fire in 1950(彼=おじいちゃんは、1950年に大きな火事があったと言った)」という部分を、「According to grandpa, there was a big fire in 1950(おじいちゃんによると、1950年に大きな火事があった)」に変えなさい。
ちょっと、やってみましょう。
おじいちゃんは、1950年に大きな火事があったと言った。その話をするときのおじいちゃんは、どこか懐かしそうで、それでいて逃げられないような苦しみを抱えているようでもあった。助けられなかった初恋の少女を思い出すみたいに。
おじいちゃんによると、1950年に大きな火事があった。その火事は山を焼き尽くし、村の周辺まで迫ってきたそうだ。村中の男手が駆り出され、老人や子どもたちは隣の町へと避難した。幸い人的被害は一件もなかったが、丸坊主になった山には、たくさんの動物の死体__もちろんウェルダンだ__が転がっていたらしい。
一文から「自然」に導かれるままに、文章をでっちあげました。全然違いますね。一つの文章をわずかに変えただけで、「自然」に続く文章は変わってくるのです。
ようするにこれは、文章の「視点」の問題なんですが、日本語だとそれがわかりにくいかもしれません。英語だと、明確に主語が変わり、それに伴って文章の構造(と見た目)も変わっています。でも、日本語だとわりと同じにみえますね。
ともかく文章を書く上で、「視点」と主語はとても大切です。
立花隆さんも『「知」のソフトウェア』の中でこんなことを書いています。
それでもうまくいかないときは、文章の構造を変えてみる。具体的には、主語を変えてみる。主語を変えれば文章全体が変わらざるをえない。主語を変えたとたん、いままで呻吟していたことがウソのように文章が流れ出すということがよくある。
「文章は流れで書く」派の方は、<うまく文章が流れなくなったら主語を変えてみる作戦>をぜひ覚えておきましょう。きっと役に立ちます。
▼こんな一冊も:
「知」のソフトウェア (講談社現代新書) |
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立花 隆
講談社 1984-03-19 |
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