「BWインディーズ」なるものが始まりました。
電子書籍販売プラットフォームの「BOOK☆WALKER」でインディーズ作品を発売できるようになったのです。
と、何か新しいものが始まったような書き方をしましたが、実は以前から販売は可能でした。BCCKSというサービスを経由すれば、「BOOK☆WALKER」にて自分の作った本を販売できていたのです。今回は、そのルートが正式採用された、という形ですね。
以下の公式ページによると、
- ストア配本には1回500円かかる
- 印税率は50%
- 配本を行ってからBOOK☆WALKERの店頭に並ぶまでに5営業日程度かかる
- 内容によっては、BOOK☆WALKERで販売できない場合もある
とあります。
ざっくり計算すると、200円の本で手にできる印税は100円。ということは5冊売れたらストア配信にかかるコストがペイできることになります。もちろん、1000円の本なら一冊でペイですが、なかなか難しいでしょう。逆に100円の本なら10冊で収支がトントンです。
もちろん、BWインディーズ以外にも自作の電子書籍を販売できるプラットフォームがあるので、値段の付け方はその辺との兼ね合い(特にKindleストアとの兼ね合い)になるわけですが、その辺りのお話は別の記事に回すとして、今回は「BWインディーズ」のプラットフォームを散策してみましょう。
コンビニでもお店を建てる立地をつぶさに観察するのはとても大切です。電子書籍でも、プラットフォームのUIを確認しておくことはわりと重要です。
トップページ
まず、トップページ。
私の探し方が悪かったのかもしれませんが、BOOK☆WALKERのトップページから、この「BWインディーズトップ」にたどり着くリンクが見つかりませんでした。逆のリンクならいくらでもあるんですが。まあ、私の探し方が悪かったんですね。
というわけで、Googleで「BWインディーズ」で検索して、ようやくトップページにアクセス。
トップページには新着作品がずらりと並べられています。3×8=24作品が表紙カバー画像付きで紹介され、「電子書籍新着作品を更に読み込む」ボタンを押すと、追加で24作品が表示されます。ボタンはもう一回だけ押せて、それ以上押すと「検索結果」の画面に飛ばされます。
つまり、Maxで24×3=72作品までがトップページで表示される計算です。
タグとロングセラー
画面をスクロールしていくと、「BWインディーズ関連タグ」が登場します。私が閲覧した段階では「マイクロコンテンツ」タグが23個でトップ。あとは、まばらな感じです。これもTopページにある重要な動線です。
で、さらにスクロールを進めると「BWインディーズのロングセラーランキング」がドドンと登場。今のところ1位〜11位までを「月刊群雛」が占拠しています。おっと、1位は2014年07号ですね。ありがとうございます。
ここに入ったらかなり強力な動線を確保したことになりますが、宣伝費を使えるわけではないセルフパブリッシャーは「意図的」にランキングを操作するのは難しいので、打席に立ち続けてホームランが出るのを期待するしかありません。
さらにその下には「ピックアップ」なるものがあります。何を基準で、誰がピックしているのかはまったく不明ですが、下の方にあるとは言え、ここも動線としては無視できません。今のところ、絵本「星形ストロー」という作品がピックアップのトップにきています。
ちなみに、画面の右にはお馴染みの「ランキング」があり、(おそらく)週間販売数の1位〜10位の作品がやや小さめの表紙画像と共に陳列されています。こちらは、まあ、いろいろ努力すればランクインは可能かもしれません。
ちなみに、ランキングの下にある「ランキングをもっとみる」を押すと、「1号館週間ランキング」というまったく期待していないページにジャンプします。いや、見たいのはそれじゃないんだよ、というツッコミが盛りだくさんですが、たぶんまだ準備中なのでしょう。たぶん。
個別ページ
さて、個別のページを覗いてみましょう。
「BWインディーズのロングセラーランキング」の1位だった、「月刊群雛2014年07号」ですね。ありがとうございます。
表紙画像と内容紹介というよくあるレイアウトです。その下にTwitterロゴと見覚えのあるアイコンが配置されています。クリックすると。紹介のツイートがモーダル表示。「フォローする」のボタンも配置されています。この辺の配慮はいいですね。逆に言うと、Twitterアカウントぐらいは持っておきましょう、という感じでもあります。
その下には、「月刊群雛シリーズ」(全11巻)の表示が。単巻の本では表示されていなかったので、シリーズもの限定の表示なのでしょう。こういうのは結構>かなり>相当大切です。右側のバーにも「シリーズ」へのリンク(最新刊及び全巻をカートに入れる)があります。
さらにその下には「これもおすすめ!」があり、Amazonで言うところの「この本を買った人は」的な本が並べられています。この欄はBWインディーズに限定されるものではないようです。
さいごに
というわけで、BWインディーズのページを散策してみました。
- 新刊
- 週間で売れている本
- 長く売れている本
- よく使われるタグ
というのが発見してもらいやすくなるための要素となりそうです。あと「作家」というカテゴリがあり、作品数順に並べられるので、多作な人はわりと有利です。
ただ、一体何人がこの「BWインディーズ」のトップページを見るのだろうか、という疑問はあります。まあ、動線の一つとして認識しておくぐらいでしょうか。
もちろん、「BOOK☆WALKER」のトップページからキーワードで検索をかければ、各インディーズ作品にはたどり着けますので、そちら側を意識するのも必要でしょう。
▼その他リンク:
【BWインディーズはじまる!! キャンペーン規約】
▼寄稿作品:
月刊群雛 (GunSu) 2014年 07月号 ~ インディーズ作家を応援するマガジン ~ |
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米田淳一 雪音詩織 竹島八百富 東杜来 しんいち 澤俊之 Yuki TANABE 盛実果子 加藤圭一郎 鷹野凌
日本独立作家同盟 2014-06-23 |