R-style

Sharing is Power! / Create your own way.

Menu
  • ホーム
  • About
  • メルマガ
  • 著作リスト
  • Evernoteの使い方
  • Scrapboxの使い方
  • Tools
  • お問い合わせ
Menu

でんでんコンバーターでスタイルを変更する方法(アルテさんと僕)

Posted on 2014 年 12 月 23 日2017 年 4 月 27 日 by Rashita

「今日は、でんでんコンバーターで作成する電子書籍のデザイン変更について説明するわ」
「デザイン変更?」
「そう。たとえば文字を太くしたり、行間を詰めたり、フォントの指定を変えたりといったこと。使うのはCSSよ」
「しー・えす・えすって何でしたっけ?」
じと目で僕を見つめるアルテさん。
「EPUBファイルの構成回のときに説明したわよね。もう忘れたの? それともその脳には入ってなかったの? こじ開ける? こじ開けてグリグリ突っ込む?」
「い、いえ聞き覚えはあるんです。でも、曖昧だったんで、一応」
「まあ、曖昧なままわかったフリするよりもマシね。じゃあ、ちょっと復讐してみましょうか」
「アルテさん。誤字ってますよ」
「あらそう。でも、いいんじゃないかしら。フロイト先生によると言い間違いや書き間違いは深層意識の表出らしいから」
「ちょっと、目が怖いですって。はい、次からはちゃんと覚えてますから、その目つきを止めてください」
「冗談はこれまでにして」
あれが…冗談の目つきだと……。
「CSSとは、カスケーディング・スタイル・シートの略ね。ウェブページのスタイル、つまり見た目を指定するための一種の様式と考えておけばいいかしら。もちろん賢い君のことだから、EPUBがxhtmlファイル、つまりウェブページベースで構成されていることは覚えているわよね」
「ええ、それはもちろん。そこのところはしっかり説明を受けましたから」
よろしい、とアルテさんは満足そうに頷く。
「そこで、EPUBの見た目の指定にもCSSが使われます。CSS自体はそんなに難しくないから、詳しい話は割愛するわ。尺の問題もあるしね。また別の回で改めてということで」
メタ発言だよ…。
「さて、でんでんコンバーターで作成する電子書籍のデザインを、自分好みにカスタマイズしたい場合には、3つ方法があります」
そう言って、びしっと3本の指を立てるアルテさん。
「1つ目が、CSSファイルを準備して、テキストファイルと一緒にアップロードする方法。王道中の王道ね」
指が1本折られる。
「2つ目が、テキストファイルの中にあらかじめCSSを書いちゃう方法。オススメする方法ではないけども、変更箇所がちょっとしたものなら一番手っ取り早い方法かもしれない。たとえば、本の中の一箇所だけを特別な行間にしたいとか、そういう場合ね」
なるほど、と僕が頷く。そしてさらに指が1本折られる。
「3つ目が、完成したEPUBの中にあるCSSファイルをいじっちゃう方法。外道の法、というわけではないけど、若干マニアックね。でも、こうした方が効率がよい場合もあるわ」
「どんな場合ですか」と僕は素直に尋ねる。
アルテさんは残った1本の指をくるりと回した。
「でんでんコンバーターは、シンプルさを追求した仕様になっているから、一緒にアップロードできるCSSファイルが1つに限定されているの。たいていの場合はこれで問題ないのだけれども、たとえば全体は縦書きで、章の扉ページだけを横書きにしたい、といった場合に対応できないの。そういう作り込みをしたい場合は、EPUBファイルの中身をいじる必要があるわね」
「ということは、初心者レベルでは気にしなくて良い、ということですね」
「まあ、そうなるわね」
コクリと、アルテさんは頷いた。
「まずは、CSSファイルのアップロードから始めてみるのがいいかしら。どうせ、これからもCSSファイルとはお付き合いしていくことになるでしょうから。作り方を覚えておいて損はないわ。普通のテキストエディタがあれば、誰にでも作れるから、あとは書き方を覚えるだけ」
「なるほど」
「で、習うには倣え! の精神で早速取りかかってみましょう。「Downloads」に、標準のスタイルシートが準備されているから、これをダウンロードして改造しちゃうのが簡単ね」
「標準の、というのはどういうことですか?」
「このCSSは、でんでんコンバーターにCSSファイルをアップロードしなかったときに適用されるものなの。開発者の方が、綺麗に見えるスタイルをあらかじめ準備してくれているわけね。逆に、自分で何かのCSSファイルをアップしたら、このCSSは適用されなくなる。つまり……」
アルテさんは、一呼吸置いて続けた。
「もし、タイトルの文字サイズを大きくしたいと思って、それだけを指定したCSSファイルをアップロードすると、標準のデザインの指定はすべて消えてしまうの。たぶん、ダサいデザインになるわね。その点には注意しましょう。そういうときは、標準のCSSファイルを変更、あるいは追記したものをアップロードすると良いわ。もちろん、スクラッチでCSSが書けるなら、それに越したことはないけど」
「スクラッチって、ゼロから作ることでしたっけ」
「そうそう、良く覚えていたわね。さすが賢い」
「……嫌みにしか聞こえないんですが」
「嫌みで言ってるんだもの」
意外に根に持つタイプである。
「とりあえず、default.zipをダウンロードして、解凍してみましょう。”vertical”と付いている方が、縦書き用のスタイルシートよ。それをテキストエディタで開いてみましょう」

(次回に続く)


本作はスピンオフ作品です。

僕とアルテさんが登場する一連の物語からのスピンオフです。

しかし、その一連の物語はいまだ紡がれてもいません。私の脳内に存在するだけです。つまり、先回りスピンオフ。史上初ではないでしょうか。

今回は、そのキャラクターに登場してもらって、「でんでんコンバーター」の使い方を紹介してもらいました。位置づけとしては、全20回あたりの15回目ぐらいですが、そもそも1回目すら書いていません。本文中にある「EPUBファイルの構成回」なるものも、空想の存在です(が、いつか書きます)。史上初ではないでしょうか。

とりあえず、近いうちに続きは書きますので、お楽しみに。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

有料メルマガ配信中!

サークルもやってます

New Book!

すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術

「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門 (星海社新書)

オススメ本

→これまでの著作一覧
  • →SNS:
  • rashita2 さんのプロフィールを Twitter で表示
  • rashita さんのプロフィールを GitHub で表示

Hot Books!

→紹介記事

→紹介記事

→紹介記事

最近の投稿

  • ノートがやがてうまく使えなくなる問題
  • ノートで世界を知る、自分を知る
  • 一つの情報に、もう一度触れること
  • 執筆はメモからはじめる
  • ブログ死すとも文章は死せず
  • Heptabaseが示す思考ツールの未来

カテゴリー

  • 0-知的生産の技術 (1,580)
    • BlogArts (121)
    • Evernoteの使い方 (177)
    • Scrapboxの用法 (101)
    • Scrivenerへの散歩道 (22)
    • アウトライナーで遊ぼう (88)
    • プログラミング (11)
    • 執筆法 (45)
    • 断片からの創造 (93)
    • 物書き生活と道具箱 (682)
  • 1-情報ツール考察 (74)
  • 2-社会情報論 (108)
  • 3-叛逆の仕事術 (392)
    • 「タスク」の研究 (260)
  • 4-僕らの生存戦略 (259)
  • 5-創作文 (91)
  • 6-エッセイ (217)
  • 7-本の紹介 (465)
  • コレクション (4)
  • 未分類 (2,832)
    • まとめ記事 (516)
    • 企画 (83)
    • 告知 (261)
    • 感想群 (111)
    • 時事ニュース (1,241)

タグ

#365日の書斎 #AppleScriptでEvernoteを操作する #「目標」の研究 #わりと身も蓋もない話 applescript blog BlogArts CategoryAllegory Dynalist Evernote GTD iPhone・iPad・Mac Scrapbox Scrivener Workflowy 〈学びの土曜日〉 「本」の未来 『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門』 うちあわせCast ささやかな質問 ほぼ日手帳 アウトライナー アナログ道具あそび ショートショート セミナー・オフ会・イベント セルフ・ブランディング タスク管理 ノート ノート術 ポッドキャスト 哲学 思想 思考の技術 情報カード 情報摂取の作法 手帳術 政治・社会 教育 文房具 文章の織り方 新しい時代を生きる力 書評 発想法の探求 経済・金融 電子書籍

アーカイブ

メタ情報

  • ログイン
  • 投稿フィード
  • コメントフィード
  • WordPress.org

My Works

著作リスト

著作リスト

アーカイブ

カテゴリー

アーカイブ

  • 2022年8月
  • 2022年7月
  • 2022年6月
  • 2022年5月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月
  • 2018年6月
  • 2018年5月
  • 2018年4月
  • 2018年3月
  • 2018年2月
  • 2018年1月
  • 2017年12月
  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月
  • 2017年5月
  • 2017年4月
  • 2017年3月
  • 2017年2月
  • 2017年1月
  • 2016年12月
  • 2016年11月
  • 2016年10月
  • 2016年9月
  • 2016年8月
  • 2016年7月
  • 2016年6月
  • 2016年5月
  • 2016年4月
  • 2016年3月
  • 2016年2月
  • 2016年1月
  • 2015年12月
  • 2015年11月
  • 2015年10月
  • 2015年9月
  • 2015年8月
  • 2015年7月
  • 2015年6月
  • 2015年5月
  • 2015年4月
  • 2015年3月
  • 2015年2月
  • 2015年1月
  • 2014年12月
  • 2014年11月
  • 2014年10月
  • 2014年9月
  • 2014年8月
  • 2014年7月
  • 2014年6月
  • 2014年5月
  • 2014年4月
  • 2014年3月
  • 2014年2月
  • 2014年1月
  • 2013年12月
  • 2013年11月
  • 2013年10月
  • 2013年9月
  • 2013年8月
  • 2013年7月
  • 2013年6月
  • 2013年5月
  • 2013年4月
  • 2013年3月
  • 2013年2月
  • 2013年1月
  • 2012年12月
  • 2012年11月
  • 2012年10月
  • 2012年9月
  • 2012年8月
  • 2012年7月
  • 2012年6月
  • 2012年5月
  • 2012年4月
  • 2012年3月
  • 2012年2月
  • 2012年1月
  • 2011年12月
  • 2011年11月
  • 2011年10月
  • 2011年9月
  • 2011年8月
  • 2011年7月
  • 2011年6月
  • 2011年5月
  • 2011年4月
  • 2011年3月
  • 2011年2月
  • 2011年1月
  • 2010年12月
  • 2010年11月
  • 2010年10月
  • 2010年9月
  • 2010年8月
  • 2010年7月
  • 2010年6月
  • 2010年5月
  • 2010年4月
  • 2010年3月
  • 2010年2月
  • 2010年1月
  • 2009年12月
  • 2009年11月
  • 2009年10月
  • 2009年9月
  • 2009年8月
  • 2009年7月
  • 2009年6月
  • 2009年5月
  • 2009年4月
  • 2009年2月
  • 2009年1月
  • 2008年12月
  • 2008年11月
  • 2008年10月
  • 2008年9月
  • 2008年8月
  • 2008年7月
  • 2008年6月
  • 2008年5月
  • 2008年4月
  • 2008年3月
  • 2008年2月
  • 2008年1月
  • 2007年12月
  • 2007年11月
  • 2007年10月
  • 2007年9月
  • 2007年8月
  • 2007年7月
  • 2007年6月
  • 2007年5月
  • 2007年4月
  • 2007年3月
  • 2007年2月
  • 2007年1月
  • 2006年12月
  • 2006年11月
  • 2006年10月
  • 2006年9月
  • 2006年8月
  • 2006年7月
  • 2006年6月
  • 2006年5月
  • 2006年4月
  • 2006年3月
  • 2006年2月
  • 2006年1月
  • 2005年12月
  • 2005年11月
  • 2005年10月
  • 2005年9月
  • 2005年8月
  • 2005年7月
  • 2005年6月
  • 2005年5月
  • 2005年4月
  • 2005年3月
  • 2005年2月
  • 2005年1月
  • 2004年7月
  • 2004年6月
  • 2004年5月
  • 2004年4月
  • 2004年3月
©2022 R-style | WordPress Theme by Superbthemes.com