3-叛逆の仕事術

認知資源とライフハックと自己啓発

以下の記事を読みました。

ワクワク感には睡眠が必要(ライフハック心理学)

個人的にはこう思います。ライフハックとは、苦痛やストレスを少しでも低減させることで、意志力の節約を目指す方針であり、自己啓発とは、意志力により多くのエネルギー配分することにより、苦痛やストレスに負けないことを目指す方針だと。

MPのたとえで考えると、メラを唱えるために必要なMPを下げるのが「ライフハック」であり、修行してメラミを唱えられるようになるのを目指すのが「自己啓発」という感じでしょうか。

この「ライフハック」的なアプローチについては、以下の記事でざざっとまとめました。

セルフコントロール力との付き合い方 あるいはMP戦略

今回は自己啓発サイドについて考えてみます。

自己啓発について

もちろん、昨今の「自己啓発」にはさまざまな意味合いが込められていて、扱いにくいものです。

シンプルに意味を問えば、「自分で自分を啓発すること」となり、それはつまり、他人によって啓発されるのではない、という主体的な選択をすることです。世の中の自己啓発セミナーはそれと真逆なものがありますが、そういったものは、とりあえず”自己啓発”と表記して、闇に追放しておきましょう。

ここではシンプルな意味での自己啓発に限定して話を進めます。

で、そもそも啓発とは何かというと、

人々の気がつかないような物事について教えわからせること。

という定義が見つかりました。

「これって、こんな意味があるんだよ」みたいなことを教え諭す、ということですね。その実施者及び対象者が自分になったものが自己啓発です。ようするに、本をたくさん読んだりして、知識や技能なんかを増やしていき、「デキるビジネスパーソンを目指そう!」みたいな流れになるわけです。

で、それと「やる気」がどう関係するのでしょうか。

代表作にみるアプローチ

ここで、(おそらく)自己啓発書の代表例である『7つの習慣』を紐解いてみましょう。そこには、以下の七つの習慣が登場します。

  • 第一の習慣:主体性を発揮する
  • 第二の習慣:目的を持って始める
  • 第三の習慣:重要事項を優先する
  • 第四の習慣:Win-Winを考える
  • 第五の習慣:理解してから理解される
  • 第六の習慣:相乗効果を発揮する
  • 第七の習慣:刃を研ぐ

この七つの習慣、特に序盤に注目してみましょう。「主体性」「目的」「重要事項」といった言葉が見つかります。

これは一体何なのでしょうか。それはごく簡単に言えば、「自分がやっていることは意義のあることだ」ということを自覚するための行いです。では、その自覚によって何が生まれるのかと言えば、「意志力に対するより多くのエネルギー配分」です。

たとえば、朝起きて歯を磨くのが面倒でも、そうして歯を磨くことで地球に降下してくる隕石を破壊できることを自覚していれば、「これはぜひともやらなければ!」という気持ちが高まることでしょう(※)。寒さのあまり洗面所に行くことにストレスを感じていても、ものともせずその難関を突破できるはずです。それはつまり、意志力に多くのエネルギーが分配されているわけです。
※もちろん、妄想です。

すると、同じ行為であっても、そこに感じる意義(ワクワク感でも良い)によって、エネルギー分配が変わりうることが予想されます。自己啓発はそれに対するアプローチだ、というわけです。

さいごに

少なくとも、どちらのアプローチが優れているか、ということを現段階で判定するのは難しいと思います。ただ、二つ言えることはあるでしょう。一つは、人によって適正がある(に違いない)こと。もう一つは、結果が出ていればどちらでも良いこと。特に後者が大切ですね。

ただ、自己啓発的なアプローチは、絶対的なエネルギー不足による限界を解消してくれはしません。MPの総量が上がるわけではないのです。だからこそ、睡眠を取るというのはどちらの場合においても重要です。

あと、若いとき__おそらく認知資源の上限値が高いとき__は、ライフハック的なアプローチはさほど必要とされないかもしれません。自己啓発的なノリで押し切れる気がします。この辺も、もう少し検討が必要そうですが。

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