6-エッセイ

ウィスパーとペディア

『妖怪ウォッチ』に「ウィスパー」という妖怪が出てくる。主人公の横にくっついて、いろいろ解説してくれる説明キャラだ。関智一さんが声をあてていて、いかにも渋い。しかし、ノリがたいへんウザイ。良いキャラ設定である。

他の妖怪はダジャレ風のネーミングなのに、ウィスパーだけはストレートな名前になっている。Whisper(ささやき、うわさ)は、たとえば「妖精のささやき」とか「精霊のささやき」といった感じで霊的なものとのパスが暗示される言葉だ。ウィスパーは主人公以外の人間には姿が見えないわけだから、彼と会話している姿は、内的な何かと会話しているように見えるだろう。

ウィスパーは執事妖怪のポジションを持っているのだが、その正体は「シッタカブリ」らしい。なんと、取り憑いた相手にあることないことべらべら喋らせてしまうチカラがあると言うのだ。戦国時代には石田三成に取り憑いて、彼の”妄言”をサポートしていたという。しかし、現代ではそのチカラは発揮されていない。

なぜなら、彼はタブレットを持っているからだ。その名も妖怪パッド。彼は妖怪ウキウキペディアで妖怪のデータを調べ、そのままそれを読み上げることで主人公に妖怪のデータを伝える。情報を右から左に移しているだけだが、少なくとも思い込みと断定で何かを言うよりは遙かにマシだ。実際、彼の手から妖怪パッドが失われたときは、本当に役に立たなくなってしまった。

  • 「シッタカブリ」は、(ある程度)正確なデータで、シッタカブリの欲求を満たせる。
  • それを聞く方は、自分で検索する手間が省ける。

それなりに、悪くない関係性だ。

ゴースト、じゃなかった妖怪のささやきと、(ある程度)正確なデータ。

この組み合わせがもたらすものが、何かしらあるのだろう。

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