0-知的生産の技術

知的生産の技術の三階層[今日の情報カードより]

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「知的生産の技術」と呼びうるものは、大きく3つの階層に分類できる。

仮にその階層を、大きい方から順にA、B、Cと名付けよう。イメージ的な比喩を用いるなら、Aが国民年金、Bが厚生年金、Cが厚生年金基金、といったもの。三階建ての建物が想像できたのなら、それで結構。

Aは、「知的生産」という行為に汎用的に適用できる技術。一般的な本の読み方、一般的な文の書き方、メモの取り方など。「知的生産」を行うものであるならば、最終的な成果物がなんであれ身につけておいて損はないもの。これは、高度情報化社会におけるリベラル・アーツにも位置づけられるだろう。

Bは、その人の職業・職種・業種・職場といったものに限定される技術。新聞記者のライティング技術や、取材の方法などがこれにあたる。求められているフォーマットがあり、それにフィックスされた技術がある。新聞記事を書く文体で、コラムはかけない。そういうもの。

Cは、その人特有・固有の技術。作家の文体はまちがいなくこれにあたる。あるいは本棚の作り方もこうしたものに入るかもしれない。属人的な要素。汎用性は限りなく低い。

この3つの組み合わせで、一人の人の「知的生産の技術」は成り立っている。

パブリックに議論されるべきは、もちろんAだろう。Bは、ある種のグループやクラスタで検討されるのがよい。Cの技術に関しては公開・共有されるのはかまわないが、基本的には直接的転用は効かないと考えておくのがよい。そこは一般的な__つまり、皆が等しく使える__知識にはなりえない。

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