先日、「Stand」というアプリがリリースされました。
本のアプリStand
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング, ライフスタイル
ごく簡単に言えば、本に特化したSNS、ブック・タイムラインアプリです。
画面紹介
画面はこのような感じ。
表紙+コメントが綺麗に並んでいますね。こちらは「フォロー」のタイムラインです。ようするに、自分がフォローした人が登録した本や、いいねした本なんかが流れてきます。その本を読んだ人が他に誰がいるのかもわかるみたいですね。
もう一つ「おすすめ」というタイムラインですが、基準はいまのところわかりません。
自分が登録した本のリストは「本棚」で確認できます。
登録手順
では、本を登録してみましょう。
登録方法は二つあります。一つは、検索。もう一つはバーコードの読み取り。もちろん、後者の方が圧倒的に簡単ですが、デジタルボーンの本に関しては前者を使うしかありません。
とりあえず、バーコードでやってみます。
「バーコードを合わせてください」とありますので、中央部にある線を二段バーコードの中央部にセット。
本の情報が出てくるので、コメントを付けて追加します。TwitterやFacebookなど外部のSNSに同時投稿することもできます。
無事追加されました。
Twiiterへの同時投稿は以下。
欠落から見えるもの、肉体としての「私」の拡張、自己の帳尻合わせ。
https://t.co/3iA4zmOOEe
— 倉下 忠憲 (@rashita2) 2015, 3月 18
投稿リンクが、シンプルな連番になっています。何かハックできるかも、という話はさておきましょう。
ある種の特徴
「Stand」は、ウェブ本棚系サービスに似ていますが、必ずしも「買った本」「読み終えた本」に限定されていないところが一つの特徴でしょう。「見かけた本」、「買いたくなった本」などの投稿も自由です。
つまり、その時その時に気になった本を投稿していくことができます。もちろん、昔読んだ本で紹介したい本を流すことも可能。コメントも短くて済むので、投稿する方も読む方も気楽に付き合えます。私も「短めのコメント欄」を意識して、3つのフレーズで本を紹介するようにしています。
一つ気になることというか、特徴でもあるのですが、今のところユーザーが「Stand」に本の情報を投稿するインセンティブはさほど高くありません。せいぜいが「<いいね>をもらえる」、ぐらいです。本を紹介したいという欲求を充足させるにしても、実際は規模の(参加者の)大きい他のSNSに投稿した方が、その充足感は高まるでしょう。
少しいやらしい話ですが、ここで本を紹介して仮にそれが売り上げに繋がっても、アフィリエイト的なものも発生しません。だからこそ、売り上げを狙ったスパムのような投稿が入り込まない、というメリットもあります。
このような状態であれば、まさに個人的関心にのみ基づいた本の情報のシェアが行われることでしょう。そうした情報をユーザーがどんどんとシェアしていけば、他のSNSや書店の棚では出会えなかった本と出会える可能性は高まります。
さいごに
しかし、インセンティブについて忘れてはいけないでしょう。本の情報をシェアするサービスは他にもある中で、このStandになぜ投稿するのか、という部分を担保できなければ、ユーザーの投稿数は減り、やがて魅力的な本との出会いの可能性も減少します。
が、単純に金銭的インセンティブに接続してしまうと、昨今のウェブ的な流れと同じ結末になってしまいます。それは明らかにつまらない結末(※)です。
※結果ではなく、「同じ」というところが、です。
もちろん、その辺りの事情も十分に考えられているでしょうから、これからどういった展開をされるのかに興味が湧いています。
自分でも、ちょこちょこ投稿していくとしましょう。
▼編集後記:
それはそれとして、自分の通っている書店の店員さんが気になる本を投稿していたら、きっとフォローしていて楽しいと思うんですよね。そういう付き合い方って、これまででは「小さな規模のお店の常連」にならないと実現できなかったと思います。
▼その他リンク:
「豊かな本体験を提供したい」−−ソーシャルブックアプリ「Stand」がリリース(THE BRIDGE)