最後まで本を読むための読書ノート術(シゴタノ!)
本の周辺情報というのは、私と本がどう関わっているかの痕跡に相当するものです。その種の情報を多く残せば残すほど、結局本と自分との関わりはつながっていくものです。そのつながりがある限り、読書は継続されていると言えます。
さて、自分の「本の周辺情報」はどうなっているかな、と振り返ってみました。
まず思い浮かぶのが、購入履歴で、その次に読了履歴でしょうか。あとは、読書の目標なんかも「本の周辺情報」に含められるかもしれません。
購入履歴
本を買ったら、メディアマーカーに即座に登録します。紙の本でも、電子書籍でも登録します。これで、購入した日付はメディアマーカーでばっちり管理できます。
また、メディアマーカーからEvernoteにノートが送信されるので、同じものをEvernote上で参照することも可能です。
読了履歴
本を読み終えた日付は、その本の扉ページに書いたりなんかもしていますし、去年まではほぼ日手帳のデイリーページとかにも書いていました。
今のところは、Evernoteの「年間ノート」に書いています。
真ん中にはその日買った本、右の欄には読了した本。読了した本については、メディアマーカーから送られてきたその本のノートリンクとなっています。
読書の目標
目標というほど、たいしたものではないのですが、一週間に一度の週次レビューで「今週読む本」を設定しています。
かなりバカげた話に聞こえるかもしれませんが、こうやって読む本を設定しておくと、実際に読書が進むのです。路線的には、「手帳に書けば夢が叶う」チックですが、まあ似たようなものかもしれません。
積ん読の原因は、もちろんいろいろあるわけですが、その中に「本の存在を忘却している」というものがあります。言い換えれば「読もうとしている」ということすら忘れているのです。
一週間に一度、本棚(あるいはKindleのライブラリー)をチェックして、「よし、これを読もう」と決めて、手帳なりEvernoteに書いておく。そうすると、「読もうとしている」ことを思い出しやすくなるのです。コミットメントの回復、と言い換えてもよいでしょう。
というわけで、これは万能の「読書が進む方法」ではありません。仮に私がここに「広辞苑」と書いてもさっぱり読書は進まないでしょう。読もうという気持ちを、もともと持っていないからです。
ただし、読もうという気持ちを持っているにもかかわらず、忙しい毎日の中でその気持ち自体が忘却に晒されているならば、一定の効果はありそうです。
さいごに
こうしたものは、読書に関する本質的な情報とは言えないのかもしれません。ある種の物差しではかれば、まったくの無駄となってしまうでしょう。
でも、きっと何かしらの意味があるのだとも感じます。思い込みかもしれませんが。
▼拙著:
ソーシャル時代のハイブリッド読書術 |
|
![]() |
倉下 忠憲
シーアンドアール研究所 2013-03-26 |
「本」を読むことについて |
|
![]() |
倉下忠憲
倉下忠憲 2014-12-29 |