脳をまとめる
Organize your brain.
クラウド・アウトライナー「WorkFlowy」のトップページに掲げられている言葉だ。
Organizeは、組織する、計画する、調達する、体系づけるといった意味なので、少し意訳すれば「思考を体系化する」や「気になることをまとめる」となるだろう。
たかだかアウトライナーがおおげさな、と思う向きがあるかもしれない。段差を付けられるだけのテキストツールで、「思考を体系化する」ことなんてできるのか、と。その疑問はもっともである。その上、WorkFlowyはシンプルな外観をしており、詳しい使い方も__操作方法の動画を除けば__解説されていない。いっそ、不親切な響きすらある。
しかし、そうではないのだ。
WorkFlowyは、brainをorganizeしうるツールである。
そして、「organizeしうる」という可能性と、WorkFlowyの不親切さはリンクしている。詳しくはこれから考えていくが、簡単に言えば「未開の地には、道がない」ということである。
もちろんWorkFlowyのorganizeは完璧・完全とはほど遠い。それにMRIを撮影するときのように、寝転がっていたら自動的にorganizeされました、みたいな結果は訪れない。鍬や鋤と同じく手足のようにそれを振るい続ける必要がある。
しかし、ツールというのはえてしてそういうものだ。人間の拡張としてのツールが背負い込む宿命である。
WorkFlowy
まずは簡単に確認しておこう。
「WorkFlowy」は、クラウド型のアウトライナーである。
では、アウトライナーとは何か。その深遠な問いは本連載の手にはあまるので、以下を参考文献として提示しておく。
アウトライン・プロセッシング入門: アウトライナーで文章を書き、考える技術 |
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![]() |
Tak.
2015-05-07 |
その上で、もう一度確認しよう。
「WorkFlowy」は、クラウド型のアウトライナーである。
では、その特徴とは何だろうか。三つ挙げられる。
- クラウドであること
- 1ペイン方式であること
- ファイルがないこと
(第二回に続く)