(WorkFlowy企画:第一回:WorkFlowyとは何なのか?)
WorkFlowyの三つの特徴は以下である。
- クラウドであること
- 1ペイン方式であること
- ファイルがないこと
それぞれ見ていこう。
クラウドであること
WorkFlowyはクラウド型ツールであり、IT中級者がクラウドツールに望むであろう機能を一通り揃えている。具体的には、
- 端末を気にせずに使える
- ネット環境にある限り自動的に保存される
- 他者とのコラボ(シェア)が可能
などの機能だ。
なかでも重要なのは「端末を気にせずに使える」点である。ブラウザベースなので、パソコンのOSによる垣根もなければ、Flashを使っていないのでiOSでも問題ない。つまり、スマートフォンを運用している限りにおいて、WorkFlowyはいつでも使える。
これは便利であるだけでなく、脳に寄り添うツールなら必須でもある。なにせ私たち(の意識)と脳は切り離せないからだ。影のようにいつでも付きまとってくれないと困る。脳の中身を吐き出す、吐き出して整理したものを参照する。こうしたことがいつでもできること(ただし、as possible)。これが重要だ。
Evernoteも、もちろん似たことができる。むしろ、「できること」はWorkFlowy以上にたくさんある。しかし、それゆえに弊害も持っている。それについては後述しよう。
1ペイン方式であること
アウトライナーには1ペイン方式と2ペイン方式があるわけだが、WorkFlowyは前者である。
※両者の違いについては参考文献を。
一見、「organize」という目的を考えれば、2ペイン方式の方がうまくやれそうな気がする。見出しと中身が綺麗に分離された情報構造体の方が「組織」はしやすい。しかし、どのように観察のレンズの自分の意識に向けたところで、私たちの脳にあるものはそんな綺麗には分離されていない。
「連想」という行為をひとつとってみても明らかだが、思想の発展において主と従は容易に反転する。まだ固まりきっていない思想であればなおさらである。そして、私たちの脳内にはそんなゲル状のものが大量に潜んでいるのだ。
もし操作しようとしているものが最終的な成果物に近いのならば、2ペイン式でも構わない。むしろ、その方が好ましいだろう。最終的な成果物ではどうしたって見出しと中身は分離されなければいけないからだ。ただ、扱おうとしているものが、より脳に近いのであれば、その段階において見出しと中身を簡単に切り分けてはいけない。ベットのサイズに足の長さを合わせるようなことになりかねない。
おそらく理想的なアウトライナーは1ペイン方式を主としながら、2ペイン式のビューを持つものであろうが、その議論については割愛して話を先に進める。
ファイルがないこと
(第三回に続く)
▼参考文献:
アウトライン・プロセッシング入門: アウトライナーで文章を書き、考える技術 |
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Tak.
2015-05-07 |