3-叛逆の仕事術

フランクリンのリストは、左から記入すること

フランクリンのリストをご存じだろうか。「利点・欠点」リストと呼んでもいい。

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何か決断に困る事態に直面したら、ノートの真ん中に線を引き、左にメリットを、右にデメリットを書き並べていく。数日かけてこのリストを拡充していき、最終的に「勝ち抜き戦」を行う。簡単にいえば、メリットがデメリットを上回っていたらGO、そうでなければNO、というわけだ。

このやり方は、チップ・ハースとダン・ハースによる『決定力!』で酷評されているが、そんなに悪いものではない。少なくとも、一時の感情に流されて即決してしまうよりは、マシな決断が引き出せるだろう。

それはそれとして、このメソッドには注意点が一つある。それは、「やりたいと思っているのだけれども、どうしようか」と悩んでいるときには、リストは左側から埋めていった方がいい、ということだ。

順番

ガブリエル・エッティンゲンの『成功するにはポジティブ思考を捨てなさい』に、「メンタル・コントラスティング」という手法が紹介されている。詳しくは本書をあたってほしいが、簡単に言えば「ポジティブに夢を見たあとすぐに、夢へと続く道に立ちはだかる現実」をイメージする手法だ。

この「メンタル・コントラスティング」は、モチベーションを喚起・維持するのに有用らしいのだが、順番が重要といわれている。つまり、「現実→夢」という流れでは、その効果が期待できない。何が先で、何が後かによって効果が違ってしまうのだ。

将棋では、同じ駒を同じ場所に動かす場合でも、手順の後先が重要な意味を持つ。麻雀でも1、2と切るか、2、1と切るかはまったく違う。順番は意味を持つのだ。

そういえば、ブレストでも順番は重要である。

あたらしいアイデアを考えるときは、現実的な制約から始めるのではなく、突飛な成果や技術の妄想から始めた方が大きいアイデアが生まれやすい。

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また、「ブレイズ・ファースト」という考え方もある。

【ブレストのコツ】プレイズ・ファースト(石井力重の活動報告)

複数人でブレストしているとき、他の人のアイデアについて、ポジティブとネガティブの両方が浮かんできたら、まずポジティブを先に言うこと。そうしないと、未成熟なアイデアの成長は止まってしまう。この「ブレイズ・ファースト」(最初に褒めよ)という態度は、ブレストの初期段階__場の空気がまだ暖まりきっていないとき__には特に重要である。

さいごに

手順が大切だ、ということは、二つのことを意味している。

一つは、もちろん順番の問題だ。戦略、食事、作業、プロット、ブレストなど、さまざまな場面で順番は、それぞれの要素と同じぐらい意味を持つ。順番を軽視してはいけない。

もう一つの意味合いは、手順に含まれる要素を軽視しない、ということでもある。「ポジティブなことを先に言う」のは、「ネガティブなことを言わない」を意味していない。ブレストの初期段階は、まずぐんぐん膨らませる。その制約については後から考える。この「後から考える」は、先送りの修辞的な表現ではない。きちんと手順に組み込んで、実行に移すのだ。

手順が大切だ、というのはそういう意味でもある。

夢を抱く、メリットを意識する、大きな理想を持つ、妄想を膨らませる。そして、その後で現実に直面する。

両方が大切であり、順番もまた大切である。

▼参考文献:

決定力! :正解を導く4つのプロセス
決定力! :正解を導く4つのプロセス チップ ハース ダン ハース Chip Heath

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成功するには ポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則
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