物書き生活と道具箱

「BWインディーズ 著者センター」経由で新刊を発売してみた

9月8日に「BWインディーズ 著者センター」が始まった。

電子書籍の販売と実績管理が簡単に。「BWインディーズ」本格サービス開始|株式会社ブックウォーカーのプレスリリース

株式会社ブックウォーカーは、2015年9月8日(火)に、電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」にて、個人が執筆・作成した電子書籍を配信できるサービス「BWインディーズ」に、「著者センター(https://author.bookwalker.jp)」機能を追加しました。

「BOOK☆WALKER」は、大手電子書籍ストアである。その「本棚」に個人でも本を並べられるようになった。

これまででも、「BCCKS」を経由することで登録自体は可能だったのだが、今回から直接登録できるようになったわけだ。登録は以下のページからいける。

BWインディーズ 著者センター

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氏名・住所・銀行口座番号は当たり前として、SMSを受信できる携帯が必要な点は注意されたい。2016年1月からはマイナンバーの登録も必要になるらしい。これはまあそういう制度だから仕方がない。いささか堅苦しい感じもするが、イタズラで登録するような人間が減ることを考えると、全体的には良いのかもしれない。

本の情報登録

本の登録は簡単である。とりあえず、表紙の画像ファイルとEPUBファイルを準備しておこう。

※「本を追加」をクリック
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KDPに比べると入力項目は少ない。

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  • メインタイトル
  • メインタイトル(カタカナ)
  • 著者名(※)
  • 著者名(カタカナ)
  • ※訳者・原作・編纂・編集・イラスト・写真・その他もあり
  • コピーライト
  • キャッチコピー(200文字位内)
  • 内容紹介(1000文字以内)

登録できるファイルは三種類。

  • 表紙画像
  • EPUBファイル(販売用)
  • EPUB(試し読み用)

試し読み用のファイルを登録しないと、自動的に前から10%を使ったサンプルが作成される。

選択できるカテゴリは以下。

  • 文芸
  • マンガ
  • ライトノベル
  • 実用
  • 新書
  • ゲーム
  • 画集
  • 写真集

それぞれにサブカテゴリがある。ただし、数はあまり多くはない。

文芸のサブカテゴリを覗いてみると「SF」「ラブストーリー」「ファンタジー」「ミステリー」「学園」「時代小説」「ホラー」が並んでいる。純文学もないし、ハードボイルドもない。ショート・ショートもない。さらに言うと詩集もない。私が登録した新刊は、「SF詩」だったので、これには困った。

KDPはカテゴリーがおそしく細かいし、楽天koboはあまりにざっくりしすぎている。BWインディーズはややkoboよりである。できれば、もう少し細かい方が個人的にはありがたい。

書籍情報としては、他に「シリーズ情報」と「価格設定」がある。シリーズはそのままなので飛ばすとして、「価格設定」はじっくり見ておきたい。

価格は税抜き92円から10000円までが選択できる。実際の販売価格はここに消費税がのっかる。印税は、税抜き価格で計算されているようだ。ちなみに、0円の本も発売できる。

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ロイヤリティーは50%。KDPセレクトの70%と比べると少し低いが、販売プラットフォームの制約がない点を考慮すると、非常に魅力的な数字だろう。

自分で本を販売している人間の率直な感想を言わせていただければ、もしBWでの販売数が一定量見込めるなら、KDPストアの70%を捨てて多プラットフォーム展開した方が全体としての実入りは良くなるだろう。50%という数字はそういう数字である。ただし、販売力次第である、という点は留意しておきたい。おそらく、プラットフォームごとの強いジャンル・弱いジャンルもあるだろうから、その辺は考慮されたし。

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さて、Kindleストアでつい先日発売したばかりの、長すぎるタイトルを持つ通称「黒本」を登録してみた。9月8日に販売登録の申請を行い、OKがもらえたのが9日。

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9日に早速販売されるのかと思いきや、どうやらストアの切り替えは一律午前0時に登録される様子。10日の午前0時にストアを覗いてみると、早速「本棚」に並んでいた。BWインディーズ著者センター経由(あるいはBCCKS経由)の本には「ダイレクト出版」というタグがつくらしい。

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これには賛否あるだろう。ようするにCDショップなどで、隅っこの方に「インディーズコーナー」が設けられているようなものだ。実際、トップページから「ダイレクト出版」の本にリンクだけでたどり着くのはなかなか難しい。もちろん、ビジネス的には合理的な判断だろうし、著者の中にも「(出版社の本と)混ぜて欲しくない」と思っている人はいるだろう。

こうしたものは、プラットフォームが持つ価値観であり、方向性であるのだから利用者はそれをわきまえた上で利用すればいい。

ごく普通に考えれば、ダイレクト出版はあまり目立たないわけだが、「BOOK☆WALKER」には「フォロー」という機能があるので、ネット上でうまく動線を作れれば、販売を作れる可能性は十分にあるだろう。この機能はなかなか面白いと思う。

さいごに

登録の手間、UIのわかりやすさ、申請から販売にかかるまでの時間。これらをトータルで考えると、なかなか悪くないサービスである。むしろ、良いとすら言えるだろう。事前にしっかり情報収集されたのか、使い勝手は好感触であった。

現状、EPUBファイルのチェックでいろいろゴタゴタもあるようだが、その辺りは時間と共に解決されていくだろう。

少し気になるのは、たとえばすごく売れたダイレクト出版本があったとして、それが「ランキング」のページに表示されるかどうか、という点である。なんとなくイメージだと弾かれていそうな気もするが、そうでないとするならば、これから期待が持てる販売プラットフォームになっていくだろう。

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