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教師のFA

教員にもFA制、教育再生会議が素案(読売新聞)

政府の教育再生会議(首相の諮問機関、野依良治座長)が、特色ある小中学校づくりに向けた校長の権限強化策の素案が12日、分かった。

 校長の学校運営方針に基づき、教員を公募し配置できる「公募制」導入を盛り込んだのが特徴だ。教員の側から自分の得意分野をアピールし希望校へ転勤できるようにする「フリーエージェント(FA)制」も導入し、魅力ある学校づくりを進める校長の下に意欲ある教員が集まる仕組みとする。


こういった仕組みはいつでも賛否両論ある物です。良い教師が良い学校に集まることにより子ども達に取って非常に勉強しやすい環境がうまれるというのがメリットの一つでしょう。学校間に競争が意識され、より子ども達向けの学校が作られるのではないか、という期待がそこにはあります。

しかし、競争が意識されるあまり、過剰に子どもに甘くしたり、優遇したりする学校が現れる可能性もあります。そういった学校は本来保護者が選別しはじいて行けば淘汰されるわけですが、現状の保護者と呼ばれる人たちの行動を見聞きしているとどうもそうにはならないだろうという気がします。

子どもにとって良い環境を与えるというのと、子どもを甘やかすというのは全く別物ですが、学校が競争化され、教育がサービスの一環として認識されるようなことが広まっていけば保護者や子どものご機嫌を伺うような学校が増えてくる可能性もあります。

まあこうった両方の意見があると思います。あと教師の負担が増えて大変というような指摘もあがってきそうです。

しかしたとえば、現状を見ても教師は保護者や子どもに強い立場で接することが相当難しくなってきているようです。先ほどの教育のサービス化という認識はもう少なからず広まっているのでしょう。このような状況では教師は思うような授業ができないという事態が多発してきます。また心労により教師を続けられなくなる人も結構いるでしょう。

逆に、意欲的な学校でかつ恵まれた人材がいる学校は、子どもの学習意欲を広げていくような創造的な授業を行っているところもあるでしょう。

良い悪いは置いておくとして、教師のFAなどによって起こる学校間の競争というのはもうすでに存在している学校間の格差をより広げるものとなることだけは間違いないと思います。これは不公平な教育といえるかもしれません。
つまり単純に教師の流動化を行ったり、競争化をはかったりするだけでなく、そこに一定ラインの教育の質の担保というものが必要となってくるように思います。今の教育指導要領といったものではなく、学力が著しく悪いとか、不適切な教師しかいないような学校に関しては、第三者機関などの意見によって廃校もありえる、という制度を作っておいて、最低限の基準は作っておくべきだと思います。

今後はどうしてもこういった学校間の格差についてさまざまな問題を議論していく事は避けられないでしょう。確かに学校によってばらつきがあるのは不公平に感じられるかも知れません。しかし現状ですらその芽は十分にあるわけです。教師も働きにくい、子どもも学校に興味が持てない、保護者も教師を信用していない、というような状況から抜け出すためには大きな路線転換が必要だ、という認識は誰しもが持っているはずである。

行政は学校の質の担保、教師の質の確保、などサポートでしか対応することができません。保護者も教師が付随した学校を選択するということで教育行政に少しは関わることができます。両者の努力の歩み寄りで、子ども達が圧迫感を感じることなく勉強できる環境を提供していくことこそが一番肝要な事ではないでしょうか。

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