BlogArts

記事の4要素と3特性

のきばトークの第三回が放送された。

少し、話し言葉だけでは厳しい部分もあったかと思うので記事で補足しておく。

『読まれるブログを書きなさい』(仮)

まず、ブログ記事の人気獲得は3つのアプローチがある。

  1. Buzz戦略
  2. 検索流入戦略
  3. リピーター戦略

トークでは、一つ目の戦略にだけ触れた。残りの二つはまた別の手法が必要になってくる。

ともかく、それぞれの戦略によって、誰に・どう読まれるかが大きく変わってくる。言い換えれば、メディアとしての意義・機能が変わってくる。その点を踏まえておかないと、「自分がやりたかったのはこういうことではなかった……」と後悔に苛まれる可能性もあるので注意が必要だ。

記事の4要素

戦略について考える前に、まず記事が持つ特性について考えてみる。

記事には以下の4つの要素がある。

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タイトルは、記事のタイトル。その記事の一番大きな見出しであり、SNSでの看板でもある。

コンテンツ-メッセージとは、ようは本文のことであり、そこに何が書かれているか、ということだ。

コンテンツ-デザインは、体裁のことであり、どのように書かれているか、ということを意味する。文字数の多さ、画像の使用、アイキャッチ画像の選択、ページ分割といった要素がここに位置する。

所属は、誰が書いているのか、どこに掲載されているのかを意味する。

これら4つの要素が、記事を構成している。そして、記事が伝わる媒体によって、それぞれの影響力は変わってくる。

SNSの拡散においては、タイトルが重要になり、所属は軽んじられる傾向にある(ただし拡散ではなく、日常的に読むかどうかは所属が影響する)。RSSリーダーで読む人はコンテンツのデザインはあまり気にしないが、ニュースピックアップ系のアプリではアイキャッチ画像がクリックを左右したりする。

記事というと、コンテンツ-メッセージだけが影響力を持つようなイメージがあるかもしれないが、実はそれ以外の3つの要素も「いかに読まれるか」では重要になってくる。

記事の3特性

では、コンテンツ-メッセージについて、もう少し掘り下げてみよう。メッセージはBuzzという観点から見ると、以下の3つの特性を持つ。

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反応容易性

反応容易性とは、どれだけ簡単に反応できるか、ということだ。コメントの付けやすさと言ってもいい。

「ツッコミどころ」がある方がリアクションがもらえやすいというのは周知の事実だが、これはもっと広範囲である。たとえば、何か良い出来事があれば「おめでとうございます!」と反応できる。でも、「長年不仲だった配偶者と無事離婚できたが、子どもと会えなくなってしまった」みたいな出来事であればどうだろうか。反応しにくいのではないだろうか。

複雑なこと、深刻なこと、2時間も3時間も考え込んでしまうようなこと。そのようなコンテンツはリツイートされにくいし、リツイートされてもコメントが付かないことが多い。自分の体験をふり返ってみても、コメントがないタイトルだけのツイートよりは、コメントがあるツイートをクリックしたくなる傾向がある。

以上を考えると、反応容易性の高低は拡散に影響を持つ。

感情誘発強度

感情誘発強度とは、どれだけ人の心を動かすか、ということだ。

反応が容易なコンテンツであっても、反応する心の動きが発生しないなら当然反応は起きない。逆に、感情誘発強度がすさまじく高ければ、反応容易性が低くても反応が出てくることはある。

動かされるその感情は何だって構わない。「怒り」でも「喜び」でも「悲しみ」でもいい。ただし、人間の心理的傾向からいって、「怒り」や「恐れ」を引き出す方が簡単である。

反応容易性と感情誘発強度を考慮すると、「単純な内容でつっこみどころがあり、人の心を逆撫でするコンテンツ」がBuzzを誘発させやすいことはわかる。さらにおそらくその方が書き手としても楽に書ける。もちろん言うまでもないが、それは記事の面白さを何も担保しない。単にBuzzを誘発させやすいというだけの話だ。

心理的距離

心理的距離とは、読み手の心の距離と近いかどうかである。近い方が、関心を持たれやすいのは言うまでもない。

私なら関西で起きているコンビニ強盗事件は非常に気になるが、ヨーロッパの水力発電所が止まっていてもあまり気にならない。あるいは、ヨガをものすごくうまくやるテクニックは読む気にもならないが、使うことはおそらくないであろうVimのテクニックの記事はクリックする可能性が高い。

自分に関係がある、あるいは自分ができそうな気がする。そういうコンテンツが関心を持たれやすい。「便利」系の記事がよく読まれるのは、このためだ。

批判の文脈ならば、高度な政治的課題ではなく、「日常」に近い話題を出した方が心理的距離を縮められるだろう。たとえば「サラリーマン」を攻撃したり「ベビーカー」を攻撃したりといったことだ。これらの話題は、多くの読者と心理的距離が近く、関心を持ってもらいやすい。あとは、そこに「単純な内容でつっこみどころがあり、人の心を逆撫でするコンテンツ」を載せれば、いっちょありだ。何が? 何だろう。

さいごに

最後にもう一度書くが、これは別に「面白い記事」の特性ではない。あくまでBuzzという視点から見ているにすぎない。

個人的には、2時間もその話題について考えてしまい、感情よりは思考が刺激され、むしろ自分が全然知らない世界に引っ張っていってくれるコンテンツの方が「面白い」と感じる。

が、それはBuzzらない。あるいは極めてBuzzりにくい。

さてさて、本記事はどうだろうか。まあ、Buzzりそうもない。

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