Evernoteの使い方

Evernote、Git化構想(妄想)

以下の記事を読んだ。

まとまらない考えでもとにかくEvernoteに入れておく | シゴタノ!

文章を書いているその時々は常に「完成品」を目指してはいるのですが、後から振り返るとそれはその後に作られるより大きな、あるいはより複雑な文章の「部品」であったことに気づかされる。

とはいえ、「確かに、ここにあのときの文章が部品として組み込まれている!」と実感できることはまれで、多くの場合、「よく分からないけどとにかく今、この文章が書けた」という認識に留まるでしょう。

関連する次の記事も読んだ。

自分が書いた文章のリポジトリ化構想(妄想) | シゴタノ!

ここまで来て思うのは、さらにもう一歩という野望です。それは、自分が過去に書いたあらゆる文章を同じように検索できるようにならないか、というもの。コンピュータから見れば、自分が書いたものだろうと他人が書いたものだろうと同じテキストには違いがないため、一緒くたにされてしまいますが、もし自分が書いた文章だけは特定のラベルを付けて分けてくれるような機能があるとしたら、上記の野望は現実になります。

これらも絡めて、以前書いた「R-style » ブログ、Evernote、情報カード」に関する話を書く。

リポジトリ

まず「リポジトリ」という発想はすごい。

私も、近い発想はあった。複数人で作る電子マガジンを構想していたときのことだ。その原稿管理をGitでやれば、複数人の手が入ってもスムーズに進められるのではないか、と考えたのだ。しかし、そもそもGitの導入自体に敷居があるので、とりあえずは諦めた。ただ、そういう形の原稿管理には期待を持ち続けている。

が、それをアイデア管理にまでは広げられなかった。いや「アイデア管理」というのは少し違うだろう。「素材管理」だろうか。これも視点が違う気がする。むしろ「アイデアプロジェクト管理」というのが近いだろうか。とりあえず、面倒なので「イデア管理」と呼んでおこう。

私の場合、「イデア管理」の発想のベクトルは二つの方向に向かった。一つは「大学ノート」、もう一つは「wiki」だ。どちらも基本的には同じものだし、wikiはGit(リポジトリ)に近い。

まずは「大学ノート」からいこう。

私は「新しい知的生産の技術」というノートを一冊作っている。40枚ぐらいの普通の大学ノートだ。そこにちょこちょこ思いついたことを書いている。とは言え、「発想の全て」ではない。無論書いた原稿もない。それをEvernote的に応用すればどうなるだろうか。

つまり、Evernoteに「新しい知的生産の技術」というノートブックを作り、そこに関連するものをすべて突っ込んでいくわけだ。

似たようなことは、現状もやっているのだが、違う部分もある。一番大きいのは書き終えた原稿の扱いで、それらはすべて(つまり、どのような種類の原稿であろうと)アーカイブ用のノートブック「象の墓場」に突っ込まれている。それをやめて、「新しい知的生産の技術」に関連する原稿は専用のノートブックに入れてしまう手がある。

これはそれなりにうまくいくだろう。しかし、問題が一つある。それは、一つの原稿が二つのアイデアプロジェクトに所属する可能性があるという点だ。その場合、ノートを複製しないとうまくいかない。まあ、複製コストはほぼゼロなので、手間を気にしなければ問題とはならない。

他にもいろいろバリエーションが考えられるのだが、それはいったん後回しにして、次のことを考えよう。

wikiはどうか?

どう考えても、wikiのシステムは素晴らしい。ナレッジマネジメントの卓越したスタイルだ。

がEvernoteはwikiではないし、擬似的にwiki風に運用することすら難しい(あるいは相当な手間だ)。

だったら、ローカルにwiki環境を導入すればいいのでは? とも考えるが、クラウド運用が難しいしinboxの扱いも厄介だ。その辺りの外周部は圧倒的にEvernoteなのだ。そして、継続的に使う場合外周部の使いやすさがものを言う。かといって、Evernoteに入れた情報を、わざわざwikiで再編集するのはあまりにもばかばかしい。

同様に自分のアイデア管理のためにGitを導入するのも難しい。inboxからシームレスに(あるいは手間無く)管理できないと、おそらくは続かないだろう。とりあえず、このルートは閉じておいてよい。

再びリポジトリ

さて、リポジトリに戻ってくる。

リポジトリ的に運用する場合、最初にリポジトリを立てなければならない。当たり前のようだが、これが難しい。

私が思いつくものの中には、「新しい知的生産の技術」のように大きなテーマを持つものもあれば、そうでないものもある。また境界線にあるものもある。挙げ句の果てに、後からテーマ的なものが生まれるものすらある。リポジトリ的管理では、はぐれものをどう扱うかが問題となる。その点、Evernoteでのゆるゆる管理はすべてを許容する。この間をどのように埋めるのか。一つの課題だろう。

もう一つは、そこに何を含めるのかだ。

「アイデア」「書きかけの原稿」「書き終えた原稿」「参考資料」などが思い浮かぶ。これらを雑多に放り込んでうまくいくだろうか。

Gitで管理するのはファイルであり、そこには一定の秩序がある。何をどのように利用すればいいのかも、フォルダ名やファイル名からある程度理解できる。雑多に放り込むことでそれと同じ環境が維持できるようには思えない。ということは、何かしらの操作が必要になってきそうだ。これがもう一つの課題である。

多すぎる結果と表記の揺れ

ブログ、Evernote、情報カード」で紹介した、「他の人のブログで発見した記事」については、もちろん私のEvernoteにも入っている。

しかし、私のEvernoteにはありとあらゆるアイデアと原稿が入っているので、「知的生産」というキーワードで検索しても、結果が多すぎて上記の記事が発見される可能性はそれほど高くない。
※実際にやってみたが、5000以上の検索結果が返ってきた。

それを「新しい時代の知的生産」とすれば、検索結果は大幅に絞り込める。39件となった。が、問題は「あたらしい時代の知的生産」で検索をかけると、また別のノートが13枚ほど見つかったことにある。表記の揺れ問題が顔を出してくるわけだ。となれば、解決策はやはりテーマノートブックを作るか、あるいはタグか、だ。

タグはなかなか良さそうなのだが、問題もある。自分が抱えるテーマの数が多くなると、そもそものタグを覚えていない可能性が出てくる。今は、一つのテーマの話だけをしているし、それだとタグはうまくいきそうなのだが、数が増えてくると途端に回らなくなる。大きなテーマが10か20くらいであれば、タグの接頭語をコントロールすることで記憶の補助ができるが、それ以上となるとタグを探し回る必要(すべてのタグを目視していく必要)が出てくる。これはあまりうまいやり方には思えないが、あるいは許容すべきコストなのかもしれない。この辺りの判断は難しい。

同様にテーマノートブックも、テーマの数が少ないうちは機能するだろうが、私みたいにあちらこちらに興味を振りまいて生きているような人間ではなかなか難しそうだ。

となれば、テーマノートという発想が出てくる。ノートを作り、関連するノートのノートリンクをすべてそこに貼り付けるのだ。これはwiki的な運用と言えるだろう。なにせノートは上限数を(あまり)気にせず作れる。wiki的に自由に項目を増やしていける。ノートにはノートリンクも追加できるし、もちろんファイルや普通のテキストを混ぜることもできる。

フレキシブルなこのやり方の問題は、圧倒的に面倒なことだ。書き終えた原稿をEvernoteに保存し、それが終わったらノートリンクを取得して、特定のノートに追加する。あるいはinboxに入ってきたアイデアが、あるテーマに関係しそうなものであれば、そのノートリンクを取得して、特定のノートリンクに追加する。

発狂寸前だ。

いや、案外それも楽しいかもしれないという思いはぐっとこらえよう。続けられそうな気はしない。

さいごに

結局袋小路である。それはそうだ。なにせ妄想なのだ。

ただし、問題は理解している。ようは、粒度の違うものを同じ手法で片付けようとしているところに無理があるのだ。そこを切り分けて考えないと、運用上の問題がかならず顔を出す。

たぶんこの原稿は続く。ただし、一ヶ月後ぐらいになりそうだが。

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