Evernote の価格プランの改定について – Evernote日本語版ブログ
二つ変更がある。大きな変更だ。
まずは、価格。
プラスは2000円から3100円。
プレミアムは4000円から5200円。
一年間でだいたい1000円。プレミアムなら一ヶ月100円の値上げの計算。高いとみるかどうかは、Evernoteへの依存度によるだろう。
もう一つの変更は、無料版の同期端末台数。
それが2台となる。
ただし、この話は少しややこしい。
Evernote、無料版の同期端末を2台までに制限し、有料版は値上げ – ITmedia ニュース
無料版では、従来はノートを複数の端末で同期できたが、今後は同期できる端末が2台だけになる。現在2台以上の端末で同じEvernoteアカウントでログインしているユーザーは、端末設定ページで2台を選んでログアウトする必要がある。
第一に、これはWeb版(ブラウザで閲覧する版)をカウントしない。
第二に、これは公式アプリをカウントされる。
第三に、これは切り替えることができる。
仮に3台の端末(パソコン、スマートフォン、タブレット)を運用しているとして、パソコンでWeb版を使うなら、スマートフォンとタブレットで公式アプリを使えることになる。
逆に、スマートフォンで公式アプリを使わないなら、パソコンとタブレットで公式アプリを使えることになる。
でもって、3台以上を使っていても、どれかをログアウトすれば、別の端末が使える。
そういう話だ。
うん、まあ、ややこしい。
というわけで、現実的な話で考えてみよう。私の運用だ。
実際私はプレミアムなので台数の制限は無いわけだが、何かやんごとなき事情があってEvernoteベーシックになったとする。私の環境は、Mac、iPhone、iPadだ。つまり3台ある。
Evernoteは日常的な作業で頻繁に使うので、Mac版のクライアントは欠かせない。これで1だ。では、あともう一つはどちらを選ぶか。
実は、どちらを選ばなくてもよい。というか、自分のアプリの使用歴を振り返ってみても、iOSのEvernoteをここ最近起動したことがない。入力はFastEverだし、閲覧はCleverである。その中間にSmartEverもある。そもそも、iPhoneの1ページ目にもDockにもEvernoteの公式アプリは置いていないのだ。
でもってこの場合、公式アプリを使わなければ、同期端末にはカウントされないので、台数制限はなんら影響を与えない。実際に、iPhone版のアクセスを取り消してから、FastEverでメモを送信してみたが、何ら問題がなかった。
そういう使い方ができる、ということだ。
もちろん以上はあくまで私の環境の話である。私はMacBook Airを常に持ち歩いて、それで作業を行うので、他の端末は「メモ送信」や「ちょっとした確認」ができればいい。で、それはサードパーティーのアプリで行える。
あと、もう一つハック的な抜け道があるのだが、それはまだ実際に試していないので言及は避けておこう。
とりあえず、複数の端末でほとんど同じくらいにEvernoteベーシックを使っている人には残念なお知らせだろう。その場合は、他のクラウドメモツールへの移行を検討してみてもいい。テキストデータだけを扱うなら、選択肢はいろいろある。逆にじっくり考えてみて「やっぱりEvernoteしかないな」と感じられるのならば、有料プランを検討してみるのも一手だ。
ただし、最後に一つ述べておくと、この改定によって、Evernoteの無料ユーザーと有料ユーザーの「Evernote体験」に差異が生まれてしまうことを私は強く残念に思っている。私自身はプレミアムユーザーを止めるつもりはないが、それとこれとは関係がない。
先ほども述べたようにサードパーティーのアプリを使えば運用は可能だが、逆に言えばサードパーティーのアプリを使わないといけないということでもある。そこに一定の条件が発生してしまうのだ。その条件は、今後のEvernoteに関する情報やノウハウの流通に一定の抵抗値を発生させるかもしれない。
でもまあ、Evernote社が潰れてしまったり、どこかの広告企業に買われてしまったりするよりははるかにマシだ。その事実は受け入れる必要があるだろう。
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