以下の記事を読みました。
わたしがえらぶ梅棹忠夫さんのベスト10: 鷹の爪団の吉田くんはなぜいつもおこったような顔をしているのか
いいですね。楽しそうな企画です。私もやってみましょう。
「本について」の本ベスト10です。
読書について 他二篇
岩波書店
売り上げランキング: 7,413
定番中の定番ですね。かなりガツンとやられる本です。若干教養主義的きらいはありますが、言っていることはごもっとも。「本を読むとはどういうことか」を考えさせてくれる一冊です。あと、とても短いのですぐに読めるのも高ポイント。
本を読む本
講談社
売り上げランキング: 2,131
こちらも定番。ある程度本を読む力があるなら、読書についてはこの本を抑えておけば大丈夫でしょう。特に、知的生産における読書の基礎が徹底的に固められています。
本はどう読むか
著者個人の読書体験が紹介されていて、普遍的なノウハウではないものの参考になる部分はたくさんあります。ポイントは読み手としての成長でしょう。誰しも最初は初心者であり、その後だんだんと熟達していきます。当然そこにはノウハウの乖離があるわけです。そうした遍歴をたどれるのも、一人の人間の体験を掘り下げるからこそと言えるでしょう。
それでも、読書をやめない理由
柏書房
売り上げランキング: 654,780
こちらも著者の読書体験を掘り下げた一冊。ただし視点は、ぐっと現代に置かれています。インターネット、ソーシャルメディア、スマートフォン。そうしたものが登場し、情報がお手軽に摂取できる時代になったとしても、「それでも」読書をやめない理由とは何なのか。面白いお話です。
プルーストとイカ
インターシフト
売り上げランキング: 62,723
以上のお話を、神経学的に掘り下げたのがこの一冊。読書という体験を重ねれば重ねるほど、私たちの脳はそれに最適化していきます。本を読む脳と、本を読まない脳は、貴賎は別にして違うものなのです。その点は、結構しっかりと考えておきたいところです。
そのとき、本がうまれた
柏書房
売り上げランキング: 121,006
グーテンベルク以降の「本」の歴史が語られる一冊。これはもう、すごく面白いです。私たちが今、自然と「本」と呼んでいるプロダクトがどのようにして生まれたのか。それは自明なものではなかったのです。「本」の歴史はただそれだけで面白いものがあります。
ベストセラーの世界史
太田出版
売り上げランキング: 604,353
さらにプロダクトとしての「本」を掘り下げたのがこの一冊。ベストセラーがいかに「作られるのか」という逸話が数々紹介されています。当然、本書を読んでもベストセラーの「作り方」はわかりませんのであしからず。
もうすぐ絶滅するという紙の書物について
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プロダクトではなく、カルチャー・スタッフ(culture stuff)としての本にフォーカスした本。本好きのおっさん(というかおじいちゃん)の二人の対談形式です。含蓄とユーモアに溢れた、非常に心躍る時間が楽しめます。
本は死なない
売り上げランキング: 92,934
で、プロダクトとしての紙の本はもしかしたら役割を終えるのかもしれませんが、カルチャー・スタッフとしての「本」は、姿を変えて文化の中に息づいていくだろうね、と感じさせてくれるのがこの本です。
ぼくらの時代の本
売り上げランキング: 157,377
というようなことをたくさん読んで、頭の中で攪拌した後に出てくるのが、「じゃあ、ぼくらの時代の「本」ってなんだろう」という疑問で、モドは、グッズとしての本、プロダクトしての本、カルチャー・スタッフとしての本に多方向から光を当てています。
変化を受け入れるべきなのは何か。
あくまで残していきたいのは何か。
しっかりと考える必要があるのでしょう。
さいごに
というわけで、本(&読書)について書かれた本を10個セレクトしてみました。特にランキングではありませんので、どれも面白いです。
みなさんも、ぜひ好き勝手なベスト10を作ってみてくださいませ。
それはそれとして、私も「わたしがえらぶ倉下忠憲さんのベスト10」みたいなものが作れるくらいにたくさんの良い本を書いていきたい所存はあります。
倉下さま
「本についての本」ベスト10。
すてきな企画ですね。
残念ながら、わたしは一冊もよんでいません。
『バーナード嬢曰く。』があれば、
「実績」として自慢できたのに。
わたしがえらぶ倉下忠憲さんのベスト1は、
『EBERNOTE「超」知的生産術』です。
たしか、はじめてよんだ倉下さんの本だったとおもいます。
興味ぶかい記事を いつもありがとうございます。
>しまねの吉田さま
こちらこそ、ありがとうございます。いつも楽しく拝見させていただいております。