0-知的生産の技術

毎日五分だけカードを読む

スタンバイ・プロジェクトなるものがあります。

今現在着手するわけではないけれども、次あるいはその次に実行することが確定しているプロジェクトです。私の場合であれば、「月くら」計画の今作っている本の次の本がスタンバイ・プロジェクトです。

そのようなプロジェクトについても、事前にある程度進めておけば、いざ本番になったときに役立つでしょう。かといって、あまり入れ込みすぎるとメイン・プロジェクトなんだか、スタンバイ・プロジェクトなんだかがわからなくなってしまいます。

だから、一日五分ぐらい作業するぐらいがちょうどよいでしょう。毎日一回、五分だけその作業を触っておく。そうすれば、いわゆる「現役効果」も期待できますし、着手し始めたときには細かい作業がもろもろ終わっている状況をセッティングできます。素晴らしい。

もちろん、机上の空論です。

一見、「一日五分くらいならできるだろう」とついつい思ってしまうわけですが__ダイエットマシンの宣伝文句でもありますね__、案外それが難しいのです。はじめのうちは簡単そうに思えますし、実際はじめのうちは簡単なのですが、時間が経つにつれ、難しさが出てきます。

理由1:メイン・プロジェクトに忙殺される

メイン・プロジェクトが佳境に入ってくると、五分という時間ですら惜しく感じられます。スタンバイしているプロジェクトにかまけている暇はありません。そこで、中断が発生し、中断は習慣化を阻害します。つまり、続きません。

理由2:何をやっていいかわからない

「五分だけ作業をやっておく」と言うのは簡単ですが、一体何をすればいいのでしょうか。最初の内はわかりやすい作業がいっぱいあります。パソコンの中にプロジェクト用のフォルダを作ったり、あるいは資料を集めて一カ所にまとめておく、といったことです。が、それが終わったらどうでしょうか。おそらくここでは、「次の作業を見出す」という作業が必要なのでしょうが、その作業が5分以上かかるのであれば袋小路です。つまり、続きません。

理由3:全体像が大きくなりすぎる

作業を積み重ねていくと、徐々に全体像が大きくなっていきます。構想が膨らみ、メモが増え、下書き原稿が長くなっていきます。すると、五分程度の時間では何もできない気がしてきます。まず全体像を思い出すのに時間もかかりますし、「以前の原稿を読み直そう」と思っても、それが数千字になってしまっているときもあります。やる気が起きません。つまり、続きません。

そこで、カードの出番です。

カードのメリット

スタンバイ・プロジェクトも毎日行います。つまりルーチンです。そのタスクを「五分だけカードを読む」と設定してみました。

最初に一枚カードを取り出し、そこに本の企画案を書き込んでおきます。ざっとしたアイデアを書き付けておいてもよいでしょう。そして、毎日一回、ジャバラカードフォルダから企画用のカードを取り出し、そのカードを読み返すことをタスクとするわけです。

必要ならば、新しいカードに思いついたこと__アイデアなり、作業メモなり、構想案なり__を書いても良いでしょう。ちょっとできる作業があるなら、それをやってみても構いません。ともかく、出発点はカードを読むことです。

こうしておくと、タスクが曖昧になることもありませんし、全体像が膨れあがっても、注意を向けるのは一枚のカードだけで済みます。たったそれだけのことですが、心理的な負担は減ってしまうものです。ただし、理由1に関しては完全にはフォローできません。忙しくなったら、まったくカードに目を向けない可能性は残ります。

ただし、このジャバラカードフォルダには他のカードも収納しているので、それらを取り出すときにたまたま目に触れる効果は期待でき、それが心理的な距離感を遠ざけない効果は期待できます。開かなくなったノートは、どんどん次に開く心理的負担が大きくなってしまいますが、カードならそれが多少軽減できるかもしれません。この辺りは、長期的に続けてみて、その効果を確認するしかないでしょう。

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とりあえず、しばらくはカード三昧な生活を送ることになりそうです。

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