前回:「Milanote」は、Evernoteに世代交代をもたらすのか
では、実際にMilanoteでどんなことができるのかを紹介していきましょう。
単一のworkspace
まずこれがMilanoteの基本画面です。
この「一面」が私の作業場所となります。そして、この「一面」しかありません。ファイル単位の分類は存在せず、すべては空間的配置と階層のもとで分けられます。つまり、Evernote、WorkFlowyと並ぶワンライブラリ志向なわけです。まずはこの点を押さえておきましょう。
具体的な画面構成は以下のようになっています。
- パンくず式メニュー
- パーツサイドバー
- メインボード
- 設定もろもろ
- Unsortedスペース
- Conversations
まずは、配置できるパーツについてざっと見ていきましょう。その後、細かい機能のお話をします。
6つのパーツ
パーツは左のサイドバーから、メインボードにドラッグすることで配置可能です。もちろん配置後もドラッグで場所を移動できますし、ゴミ箱(Trash)にドラッグすれば削除できます。
Note
テキストを入力するパーツです。ボードに配置するとテキストが入力できます。複数行の入力もできます。
また、ご覧のようにパーツを選択すると、サイドボードの内容が切り替わります。これはすべてのパーツに言えることで、それぞれのパーツによって表示される内容は変わります。
Noteであれば、見出し、太字、斜体、リスト、チェックボックス、引用といったリッチテキストを扱うことができます。また、Sourceを入力することもできます。必要最低限の表現は備えていると考えてよいでしょう。
ちなみに変更できるColorは、パーツ全体ではなく上部の縁の色です。なかなか小じゃれた感じです。
Image
画像を表示するパーツです。ファイル選択のダイアログあるいは直接のドラッグで画像を挿入できます。
画像設定後は、サイズを変更することもできます。
Link
リンクを表示するパーツです。Noteで代用できるようにも思えますが、ある程度のエンベットに対応しています(説明は続回で)。
Column
Columnは、複数のパーツを一つにまとめるパーツです。
いささか再帰的な響きがありますが、Columnの中にColumnを含めることはできません。あくまで散らばっている情報を一カ所にまとめるためのパーツです。
Board
Boardは、階層を作り出すパーツです。Boardをメインボードに配置し、それをダブルクリックすると、一つ下の階層のボードが表示されます。もちろん、見た目及び機能は一つ上のメインボードとまったく同じです。
下のボードに「入っている」ことは、パンくずリストからも確認できます。
でもって、これは再帰的に効いてきます。つまり、そうして作成したボードの中に、新しいボードを設置できるということです。当然その新しいボードにも……という感じで、どんどん奥深くにまで潜っていけます。だから、ファイル構造が必要ないわけですが、その辺の説明はまた改めておこないましょう。
Line
パーツ同士の関係性を明示するためのLineです。単に線を線を引くだけではなく、パーツの上にドラッグすることで、そのパーツとジョイントもできます。ジョイントすると、パーツを動かせばLineも自動的に移動してくれるのがFeel so Goodです。
さいごに
2017/01/27の段階で使えるパーツは、上記の6つです。たったこれだけでも、かなりの使い方ができるかと思います。
特に注目したいのは、コラムと階層的ボードの存在です。このおかげでワンライブラリ志向が綺麗に実現されています。アイデアとは常に横断的なものなので、ファイルの壁に縛られている場合ではありません。一カ所に集めた上で、それらを組み合わせることが必要です。
というわけで、次回はそれぞれのパーツの細かい挙動について確認してみましょう。