前回:Evernoteのinboxをflowboxに その2
概要
- 情報の性質に合わせた管理
- 「押し出しファイリング」から学ぶ
- 自分にそれを適用する
情報の性質と整理手法
タスク管理から情報管理に視点を上げると、「情報にもいろいろあるよな」という発見につながります。情報にも種類があり、それぞれ性質は異なります。もし、適切な管理法なるものがあるとすれば、それぞれの性質に合わせた管理手法が含まれるものとなるでしょう。情報整理の道具箱です。
ここで参考にしたいのが、野口悠紀雄氏の「押し出しファイリング」です。詳細は割愛しますが、「更新日順」にファイルを整理していくやり方で、アクティブな作業情報を管理するのに適しています。
で、面白いのが「神様」ファイルの存在です。「神様」ファイルは、名前の通り特別なファイル存在で、野口氏は「論文のコピー、名簿、使用説明書、保証書」などがこのファイルになる可能性が高いと述べられています。使うには使うだろうけれども、頻繁に使うわけではない(≒アクティブではない)情報、ということです。こうしたものは通常使うのとは色を分けた封筒を用いるなどして、すぐにそれとわかるようにしておくと検索効率がアップすることが示唆されていますが、注目したいのはこの点です
。おそらくこの「神様」ファイルは、あまり使用されずに右側に押し込まれていっても、通常のファイルと同様に「押し出される」(≒捨てられる)ことはないでしょう。つまり、情報整理に二つの軸があるのです。
一つは「更新日順」に並び替えられ、使用率の低いものは端に押し出されて、やがては捨てられるフローを持つもの。もう一つは、使用率には注目せず、むしろ重要度に注目して、一つの場所にとどまり続けるもの。この二つです。
物事には周期があります。一日に一回、三ヶ月に一回、数年に一回。アクティブな仕事の情報は使用する周期が非常に短く、完了後は徐々に長くなっていきます。それにあわせて情報環境を整理するのは合理的でしょう。しかし、その物差しでもともと数年に一回しか使わない情報を処理してしまえば、即座に捨てられてしまいます。情報の性質が違うのに、一つの手法で処理しようとすると、どうしても無理がやってくるのです。
となると、私は次のことを考えなければいけません。私がEvernoteに保存している情報にはどんな種類があり、それぞれの性質はどのようなものなのか。
(つづく)
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