概要
- 基本はinbox
- しかしzeroにはしない
- かといって入れすぎたりもしない
- でもって戻すことも
flowboxとは
flowboxはinboxの拡張的概念です。基本は同じ。すべての情報の受け皿となる場所で、そこから振り分けて、適切な場所に情報を移動させます。
ただし、その運用においてはinbox zeroを目指しません。情報が残っていても気にしないのです。むしろ、常に一定量の情報がそこに存在していることを推奨すらします。
ただし、その数が膨大になることは固く戒めます。上限はせいぜい30。それを超えるようであれば、強制力を持ってノートを移動させます。押し出しファイリングと同じです。
flowboxが抱える情報
では、このfowboxに置いておく情報とはどのようなものでしょうか。いくか種類があるのですが、その前にこのflowbox(旧inbox)が私にとってどんな存在であるのかを考えてみます。
まずEvernoteはMac上で常に開きっぱなしです。flowboxは最低でも一日に一回処理しますが、それとは別にflowboxは私にとってのEvernoteのホームでもあります。Evernoteを開いたらまず、flowboxを確認する。どこかのノートブックを参照し終えたら、一旦flowboxに返ってくる。そのような使い方です。サイドバーのショートカットの一番最初に登録してあるので、どこにいても、command + 1のワンアクションでflowboxに帰ってこられます。これがホームということです。
つまり、このflowboxは「私が常に目にする場所」だといってよいでしょう。逆に言えば、このflowboxには「私が常に気を止めておきたい情報」を置く場所として使う、ということでもあります。
ホットなアイデア
何かしら思いついて、メモを書き留めたとき、「あっ、これはちょっと掘り下げたい」と感じることがあります。もうちょっと何か書きたせる気持ちが湧いてくるのです。しかしそれを「アイデアノート」に移動させてしまうと、その他のアイデアと混ざり合い埋没してしまいます。そのとき感じたホットさが失われてしまうのです。
だから、flowboxに置いておくのです。そこに置いておけば、私は常にそれを目にし、機会があれば何かを書き込むことでしょう。しばらく置いて、何も変化がなければ、さっさと「アイデアノート」に移動して構いません。
この一時的な「滞留」を作るのが、flowboxの役割です。
情報の仮留め
あるいは、「一時的にしか参照しないが、直近ではよく参照されるし、わざわざプロジェクトノートを作るまでもない」情報というのがあります。たおえば「ガイノオト 進化素材」なんてノートがそれです(詳細は割愛します)。Googleカレンダーから飛んできた、「確定申告開始」のリマインダーも同様です。
こちらはホットなアイデアを温めていくのではなく、短期限定で参照したいもの、あるいは自分の肝に銘じたいもの(「これをゆめゆめ忘れるではない」)を保存しておく使い方です。パソコンのディスプレイに付箋を貼るようなものだと想像していただければよいでしょう。
熟成
単にホットなだけでなく、「これは時間をかけて、一行一行要素を追加していきたい」と思う企画案があるかもしれません。それもまた、このflowboxに保存しておきます。
このノートは活発に動くことはありませんが、自分が抱えているテーマの覚え書きのような働きをしてくれます。情報が過去に追いやられる状況になれすぎていると、新しいものばかりに視点が向かい、ゆっくりじっくり進めていくものが忘却されがちです。flowboxにそれを留めておくことで、状況の改善が少しは見込めるかもしれません。
さいごに
という使い方をするのがflowboxの運用法です。理屈は難しくありませんが、何をflowboxに置いておくのかの判断は簡単ではありません。一歩間違うと__大量のファイルに埋もれているデスクトップと同様に__何もかもをここに置いておきたくなるからです。
逆に言えば、ここに置いておく・置いておかないの判断を通して、アイデアのジャッジメントを行っていると言えるかもしれません。
一点付け加えるなら、このflowboxには、別の場所に移動したノートが「戻ってくる」こともあります。「ちょっとこれ、温めなおしてみようか」ということもできるのです。この動きもまた、flowboxをflowboxと呼ぶ由縁でもあります。
(おわり)
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