4-僕らの生存戦略

MOX燃料って何なの?

さて、原発関連でこのような記事があった。
MOXが玄海原発に到着、初のプルサーマル11月実施へ

 九州電力が玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町、出力118万キロ・ワット)で実施するプルサーマル発電に使うウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が23日、同原発の専用港に到着した。

 九電は11月中旬から国内初のプルサーマル実施を目指す。

 輸送船は今月18日に中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)向けMOX燃料を御前崎港に運び、23日早朝に玄海原発に到着。同日中に四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)に向け出航する。今回共同輸送した電力3社のうち、四電は来春、中電は来夏にそれぞれ発電を開始する予定となっている。

なんとなく雰囲気は理解できるがMOX燃料って一体何なのか、という点が引っかかる。問題点などもあるのだろうか。

Hiroshima(Nikon)
Creative Commons License photo credit: recursive.faults

ウィキペディアによるとMOX燃料というのは

MOX燃料(モックスねんりょう)とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜたものである。 主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることできる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。

で、今話題に上がっているのがプルサーマル利用である。
使用済みの燃料に含まれるプルトニウムを取り出して、さらに二酸化プルトニウムと二酸化ウランを混ぜたものをMOX燃料という。基本的には高速増殖炉の燃料に用いられるが、さらに加工すれば軽水炉の燃料としても使え、その利用をプルサーマルと呼ぶ。

で、基本的な知識のない私は「高速増殖炉」と「軽水炉」の違いがよくわからない。

ウィキペディアの続きを読むと

プルサーマル用に加工することにより、既存の原子力発電所にそのまま搭載できる

とある。つまり「軽水炉」=既存の原子力発電所、ということになるのだろう。
では高速増殖炉とは一体なんなんだろうか。
再びウィキペディアをのぞいてみる。

高速増殖炉(こうそくぞうしょくろ Fast Breeder Reactor:FBR)とは、 高速中性子による核分裂連鎖反応を用いた増殖炉のことをいう。 高速増殖炉の燃料転換率は、理論的には1.24~1.29程度と考えられておりもんじゅの場合は約1.2である[1]。 なお、高速中性子を利用しながら核燃料の増殖を行わない原子炉も存在する。これは単に高速炉(Fast Reactor:FR)と呼ばれる。

これもわかったようなわからないような説明である。理屈のイメージは大体理解できる。

さらに概要を読み進める。

通常、軽水炉では燃料棒中のウラン235を熱中性子により核分裂させ、エネルギーを生成する。このとき消費したウラン235以上にプルトニウムが生成されることはなく、燃料棒中の核燃料は減少する。これは、熱中性子は高速中性子よりもウラン235やプルトニウムの核分裂を誘起しやすいが、燃料棒中のウラン238に捕獲されてプルトニウム239を生成する確率が低いためである。逆に高速中性子はウラン235やプルトニウムの核分裂を誘起しにくいが、ウラン238に捕獲されてプルトニウム239を生成する確率が高い。この性質を利用して、消費した燃料以上のプルトニウムを生成するように設計されたものが高速増殖炉である。

これで「軽水炉」と「高速増殖炉」の違いが大体つかめた。高速増殖炉はウランからプルトニウムを生み出すことができ、さらにそのプルトニウムを加工して「軽水炉」の燃料に加工したMOX燃料を使用するというのがプルサーマル利用ということになるのだろう。

再びMOX燃料のページに戻って問題点をみてみる。

* ウラン新燃料に比べ放射能が高いため、燃料の製造については遠隔操作化を行い、作業員の不要な被爆に十分配慮して行う必要がある。
* ウラン中にプルトニウムを混ぜることにより、燃料の融点、熱伝導度等が、通常のウラン燃料よりも低下する。
* 核分裂生成物が貴金属側により、またプルトニウム自体もウランよりも硝酸に溶解しにくいため、再処理が難しい。

日本国内で議論となるのは当然一つ目の問題であろう。つまり「それって安全なのか?」ということである。

しかし今のところ原子力発電というものを完全に廃止してこの日本社会を回すことはできない。であればなるべく効率の良い方法を探っていくべきであろう。またそれと同時に安全面の管理というのも徹底して行わなければいけない。

ただ、「危なそうだから日本では使わないで置こう」という姿勢はあまりいただけないだろう。こういったものをいかにうまく管理できるか、というのはある意味で日本の技の見せ所ではないかなと思う。

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