発想の道具としてのEvernote その5

前回:発想の道具としてのEvernote その4

総括

まず、発想の道具として使えるツールを以下のように列挙しました。

  • 大学ノート
  • バインダーノート(ルーズリーフ)
  • 情報カード
  • デジタルノート
  • アウトライナー

これらはそれぞれに特徴があり、発想のプロセスにおいて効果を発揮するところが違っています。

では、その発想のプロセスはというと、「着想・連想・整想」の三段階に分けられます。言葉を平たくすれば、以下の三つ。

  • ためる
  • 動かす
  • 固定する

ためる

「ためる」には、以下の要素があり、

  • 情報を入れること
  • 入った情報を管理すること
  • 入った情報を後から取り出すこと

Evernoteはこれらが抜群に得意です。だからこそ、Evernoteは保存のための道具(アーカイブツール)としてよく利用されています。

動かす

「動かす」には、連想のための移動が必要で、その点は他のツールに見劣りするところがあります。ただし、コンテキストなどのツール側からの働きかけで連想が広がっていくところなどは、未来の知的生産において大きな力を発揮する可能性があります。期待の眼差しで見つめたいところです。

ちなみに、要素を移動させることは、「ためる」の〈入った情報を管理すること〉でも活躍しますが、ここではそれとは少し違う要素(あるいはUI)が求められる点には注意が必要です。

固定する

「固定する」には、要素を動かせなくすることよりも、むしろ微調整したり、気持ちよく削除できたり、複数の出力パターンが選択出来たりすることが重要です。これはEvernoteはそこそこ、というところでしょう。

まとめ

以上を総合的に考えると、発想の道具としてのEvernoteはなかなか優れている、という評価ができます。まず、入り口としての安心感・安定感は抜群です。その他の工程も、「やってやれなくはない」程度の機能は有しています。とは言え、抜群に得意ではないので、他のツールを併用するのが良さそうではあります。

つまり、Evenroteで発想のプロセス全体をカバーするのではなく、着想部分を担当するツールとして位置づけ、その他の工程については別のツールに委任するのが良いでしょう。特に一番弱い、「動かす」に関しては、WorkFlowyに代表されるアウトライナーとタッグを組むのが良さそうです。

以上、発想の道具としてのEvernoteについて見てきました。こうして一つのツールについて考えることで、発想のプロセスの詳細が明らかになるだけでなく、それぞれの工程での評価軸も明らかになるので、他のツールを評価するときにも役立つはずです。

それでは、皆様の人生に実り多き発想がありますように!

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

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