なぜなに”知的生産” 〜よくわかるKJ法1〜

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どっか~ん!

なぜなに”知的生産”~!

「お〜いみんな〜、集まれ〜。なぜなに”知的生産”の時間だよ〜!」
「わ〜い! ねえねえ、お姉さん、今日はどんなお話をしてくれるの?」
「今日はね、発想法の基本とも言えるKJ法だよ!」
「やった〜〜!」
「じゃあ、さっそく始めましょう」

(シーン切り替え)

KJ法について

川喜田二郎氏が『発想法』で紹介したKJ法は、断片的データから全体像を構築する手法として広く認知されています。特徴的なのは結論ありきのトップダウン・アプローチではなく、動的な変化を含むボトムアップ・アプローチである点で、構築作業の中に発想の工程が含まれていると言っても過言ではないでしょう。

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今回はこのKJ法について確認していきます。

構造づくりとしてのKJ法

まず、KJ法は単独で成立するものではない、という点が重要です。

川喜田氏は、KJ法を「構造づくり」だと述べていますが、ではなぜ「構造づくり」が必要なのかと言えば、その前段階で行われるのがブレーンストーミング(以下ブレスト)だからです。ブレストは、自由に──つまり多角的かつ多様に──アイデアを広げていくものですが、であるがゆえにそうして出てきたアイデアには脈絡も骨子もありません。あるのは緩やかなつながりだけであって、そのままでは提出に適さない状態です。そこで出てくるのが、「構造づくり」としてのKJ法というわけです。つまり、ブレストとKJ法は接続していて、片方がもう片方を要請しているわけです。

それだけではありません。

構造づくりをやってみると、単独ではばかげていると思ったアイディアが、ひじょうに大切なものであったということがよく見だされる。つまり構造のなかに位置づけたときに、ある単独のアイディアがどれくらいよいか悪いかが、単独の場合とは別の意味をもってくることがあるのである。

ブレストによって出てきたアイディアの価値が見定まるのは、こうして構造の中に位置づけたからこそ、という言い方もできるでしょう。これもまた、ブレスト(的なもの)がKJ法(的なもの)を要請する理由でもあります。

セカンドステップとしてのKJ法

川喜田氏も「KJ法の位置づけは、広くいえば、野外科学的方法であり、そのなかの、とくに発想法部分、そのなかのさらに中核的な技術として位置づけされよう」と述べています。KJ法は、中核部であるにせよ、全体を構成する一部でしかないわけです。

その全体像を俯瞰するとすれば、まず発想法以前の部分があり、データ採集やブレストなどといった行為がここにあたります。川喜田氏はこれを「探検」と呼んでいます。次に発想法(KJ法)があり、その中にもいくつものステップが準備されています。最後に、発想法以降の部分があり、具体例として川喜田氏はPERT法の名前を挙げています。

PERT法(Program Evaluation and Review Technique)とは、プロジェクトマネジメントのモデルであり、言い換えればタスク管理の技法です。なぜここでタスク管理の技法が出てくるのかと言えば、作り上げた「構造」は、何らかの形で表す必要があり、そこには必然的に中長期的な作業(≒タスク)が発生するからです。この視点が欠落していると、成果物を世に問うことができず、アイデア多くして、作少ない、なんてことになりがちです。

まとめると、まずファーストステップとしてのデータ採集・ブレストがあり、セカンドステップとしてのKJ法があり、サードステップとしての手順設定があります。これら全体が知的成果物生成過程(川喜田氏の言葉では「発想」)において必要となります。

では、そのKJ法とは具体的にどのようなメソッドなのでしょうか。

それについては次回みていくとしましょう。

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

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