なぜなに”知的生産” 〜よくわかるKJ法2〜

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どっか~ん!

なぜなに”知的生産”~!

「お〜いみんな〜、集まれ〜。なぜなに”知的生産”の時間だよ〜!」
「わ〜い! ねえねえ、お姉さん、今日はどんなお話をしてくれるの?」
「今日はね、前回のKJ法の続きだよ!」
「やった〜〜!」
「じゃあ、さっそく始めましょう」

(シーン切り替え)

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KJ法のステップ

KJ法は、大きく4つのステップで構成されます。

  1. 記録
  2. グループ編成
  3. AB型
  4. 累積的KJ法

KJ法と言えば、2番目の「グループ編成」がよく注目されますが、この4ステップ全体がKJ法であることは覚えておきましょう。

記録

まず「記録」ですが、これは次ステップのグループ編成を行うための下準備と言えます。前回紹介したように、KJ法に入る前には「発想以前」の工程があり、そこでは「探索」が行われます。その探索の結果を、情報的操作を行えるように書き表すのがこの「記録」です。

著者の川喜田二郎氏によれば、複数人が集まって二時間ほどブレインストーミング(的な討論)を行うと、数十枚から百数十枚の程度の紙片が生み出されるのが適度なようです。ただし、ここで作成される紙片は、ダラダラと内容を記述したものであってはいけません。求められるのは、簡潔かつ豊穣な表現です。

なぜでしょうか。

この次のステップでは、書き出した紙片の全体を眺めて作業を行います。その際、ダラダラと内容を記述したものが溢れていれば、スペースも取りますし、全体を見通すための時間もかかります。全体を俯瞰する作業を行う上では、個々の素材は、簡潔な表現で表されることが求められるのです。しかし、あまりに簡潔にしすぎると、その情報の塊が何を示唆していたのかが感じ取れません。メッセージの中にあるエッセンスをうまく汲み取る、言語的バランス感覚が必要です。

意味のエッセンスをつくる場合に、ひじょうに大切なことがある。それは、過度に抽象化しすぎないことである。むしろ、できるだけ柔らかい言葉で、発言者のいわんとした要点のエッセンスを書きとめるのがよいのである。たとえば、酒を飲むことについて、それを好意的に論じた発言があったとしよう。それを一行見出しに圧縮するのに、「飲酒効果の是認的発言」などと書くよりも、「酒は飲むべし」と書いたほうがよい。

どこかしらコピーライティングに近い情報的操作と言えるかもしれません。いささか難しいかもしれませんが、この情報圧縮は、文章の見出しやタイトルを考える際にも役に立ちます。いわゆる「コンセプト作り」なのです。

本ステップは、次に続くグループ編成の下準備ではありますが、本作業もまた一つの知的作業であることを忘れてはいけないでしょう。ここをおろそかにしてしまうと、次のステップが煩雑になったり、どこかに物を置き忘れてきたような状態になってしまいます。最初からうまくいくわけではありませんが、引用した川喜田氏のアドバイスを常に念頭においておくとよいかもしれません。

では、次回は第二ステップに移ります。

(つづく)

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

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