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自民党の政策提言を見て雑感

自民党のマニフェスト(のようなもの)が発表された。本物のマニフェストは選挙告示日以降ということなのだが、大体の方向性はこれで示されていると思って良いだろう。
いくつかの分野について政策が提示されているが、いくつか見ていくとする。
自民党の政策「みなさんとの約束」

景気・経済

「3年間は積極的な財政出動を行い、日本経済と地方経済を立て直す」

〈1〉2010年度後半に年率2%の経済成長を実現する
〈2〉家計の可処分所得を10年間で100万円増やす
〈3〉1人当たりの国民所得を10年で世界トップクラスに引き上げる

2%の経済成長、可処分所得100万円アップ。そして国民所得が世界でトップクラスを目指す。この3点。いかにも自民党らしい政策である。「安心」ある国=世界トップクラスの国民所得、という認識なのだろう。そうして国民にお金が回っていれば政治家は成功ということであろう。例え自殺者が3万人を毎年超える様な国でも。
確かに経済の問題は大きい。日本国が抱えている借金、しかも構造的に赤字が出てしまう状態は早急に改善されるべきだろう。しかし2,や3の政策でそのまま国民が幸せを手に入れられるとはとても思えないし、その道筋もまったくわからない。
「積極的な財政出動」=後々の増税ということは、もちろん一国民として認識しておくべきことだろう。

外交

外交、特に日米関係に関しては既存の路線を続行ということでいいだろう。

自衛隊を国際平和協力活動に派遣するための恒久法(一般法)制定はあるが、そもそもの自衛隊の違憲的存在についてはどうなのだろうか。

国会議員・地方分権

次々回の衆院選から衆院議員定数(480)の1割以上を削減。
10年後には衆参両院議員定数(計722)の3割以上削減を目指す。

道州制に関し、内閣に検討機関を設置して早期に基本法を制定した後、2017年までに移行する

〈1〉地方分権について国と地方の代表が話し合う協議機関の設置を法制化する
〈2〉国の公共事業費の一定割合を都道府県や政令市が支払う国直轄事業負担金のうち、維持管理費分を10年度に廃止する
〈3〉国の出先機関を廃止・縮小する

国会議員の数を減らす。そして地方分権について「議論」する。となっている2017年までに移行するとなっているが、具体的な道州制の形というのは現段階ではまったくわからない。

ただ単に国会議員の数を減らすだけでは特に意味はなく、道州制への移行とともに、「国会議員」の仕事の役割を変えていく必要があるだろう。消費税や社会保障の問題もこれと絡めていかないと、いつまでたっても「大きな政府」のままである。

なぜ議員の数を減らすのか?ということの問いの意味すなわち小さな政府への移行ということをどれだけ自民党は目指しているのかというのはこの政策からでは見えてこない。
ちなみに民主党からはこれ以上に見えてこない。

消費税

「経済状況の好転後、遅滞なく実施する」

景気が回復したら上げちゃうよ、ということ。民主党政権ができあがってもあれだけのバラマキを実行するとなれば、当然あとからの増税が必要に迫られてあがってくるだろうし、その中に消費税というのは含まれざる得ないだろう。
消費税の増税に関しては単なる税率のアップだけではなく、生活必需品と嗜好品に関して税率を分けるということも議論されて欲しいし、また地方分権にからめて税源の移譲ということもあってしかるべきだが、そのあたりもあまり視野には入っていないようだ。

年金

年金改革については、具体策というのが見えてこない。厚生年金と共済年金の統合はよいが、国民年金に関しては放置といっていいだろう。雇用というものが画一的で無くなるシチュエーションが増えれば増えるほど、この国民年金だけと厚生年金が分かれているシステムは実情にどんどん合わなくなっていく。

まとめ

という感じである。告示日以降にここで上げられた政策に変更が生じる可能性もまああるわけだが、一つの足跡として残しておくことにする。

全体として民主党との争点となる点は多くない気がする。ただ日米外交については民主党政権が出来上がれば日米同盟の形というのは変化していく可能性はある。消費税に関してはどちらもあがることが見えているし、またそれが悪いとも云いきれない。地方分権に関しても自民、民主とも大きく国から地方へ財源が委譲される流れは見えてこない。
年金の問題は、自民党はとりあえず既存のシステムを存続させる方向だし、民主党は新しいシステムへの移行をはかるというものだが、それがどのくらい現実的か、というのはまったく見えてこない。やってみるだけの価値、真剣に議論してみるだけの価値はあると思う。

現状、民主党が提示した政策集もまだ完全版とはいえないので、もうすこし状況をみてまとめてみたいなと思う。

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