あることを行う。成功する。同じことをする。成功する。また同じことをする。成功する。またまた同じことをする。成功する。
得られる経験は、一つだ。情報とは差異であり、差異を持たない体験は情報たりえない。
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あることを行う。失敗する。同じことをする。失敗する。また同じことをする。失敗する。またまた同じことをする。失敗する。
得られる情報はやっぱり一つだ。
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あることを行う。失敗する。別のやり方でやってみる。失敗する。さらに別のやり方でやってみる。失敗する。さらにさらに別のやり方でやってみる。また失敗する。あるいはたまに成功する。
得られる情報は、多彩だ。一回一回の経験から、脳は情報を知覚する。
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挑戦する、というのは、別のやり方で取り組む、ということだ。
成功が確約されていることをそのままなぞることでも、失敗が確定していることを愚直に続けることでもない。
ただし、本当に同じ失敗も、本当に同じ成功も、実際そうあるものではない。
情報は偏在している。
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試行とは、高みに至る道である。
ただし、その道は誰かが自分の足で歩かなければならない。