あなたがWorkFlowyをうまく使えない理由

→項目をたくさん作りすぎて、どこに何があるのかがわからなくなってしまうから。

脳の限界

人間の認知は限定的です。記憶だって限られています。

「ふむふむ、面白そうだな」とアカウントを作り、そのテンションのままに項目をどんどん作っていく。

その瞬間は良いのです。記憶はホットです。

しかし、それは時間と共に冷めていきます。

すると、どこにどんな項目があったのかがまったく思い出せません。

それが思い出せなくなると、保存するのも取り出すのも億劫に感じます。で、適当に入れてしまう。すると、ますます混乱がひどくなり、「どこにどんな項目があったのか」がさらにわからなくなります。

認知の時差

すでにWorkFlowyを使っている人は、いくつもの大項目を持っているでしょうが、それらは一気に作られたわけではありません。少しずつの試行錯誤が背景にあります。でもって、その中で認知的な位置づけがしっかりと確立されています。だから、複数あっても問題ありません。

が、そうでない人が、その「完成形」に一気に踏み込もうとすると、認知が追いついてきません。

『Dr.Hack』のゴミ箱の話を思い出してください。

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家に置かれたただの箱は、しばらくして「ゴミ箱」となったのでした。

WorkFlowyで新しく項目を立てることと、それが自分の中の認知の箱として機能することはイコールではありません。時差があります。

要請に応じて

だったら、どうすればいいのか。

いくつかアプローチはありそうですが、一番シンプルで面倒なものが、「とりあえずは、最初は一つのラインに収めておく」というものでしょう。つまり、大項目を立てずに、思いついたこと、気になったことをWorkFlowyに並べていくのです。

そうしたラインを眺めていると、「うん、これとこれはまとめておいた方がいいな」というのが見つかります。そうなったら、新しく大項目を立てて、そこでグルーピングします。以降、新しく追加される項目が、「これはあそこだな」と思えるなら、そこに追加すればいいわけです。

それを繰り返して、少しずつグループを増やしていく。そういうやり方が、自分にとってフィットする構造を生み出しやすいと想像します。

そんな面倒なことをせず、最初からいくつか大きなカテゴリーを立てておけばいいじゃないか。そんなものだいたい決まっているわけだし、という意見もあろうかと思います。たしかに、ある程度作ってみたら、テンプレート的なものがいくつかできた、ということは起こりうるでしょう。でも、それを最初から作っておくのと、ボトムアップ的に(言い換えれば、実用要請的に)作ることには、やっぱり違いがあります。

先にテンプレート的に大項目を作ってしまうと、そこへの項目の移動が発生せず、中に何が入っているのかがわからなくなるのです。そういうものが一つでもあると、混乱の足音が聞こえてきます。

ポイントは項目の移動です。大項目を開き、そこに移動させる。追加する。順番を入れ換える。編集する。そういう「手を掛けて」いれば、認知的な位置づけの確立に役立ちます。逆に「手を掛け」なければ、認知的にはいつまでたってもブラックボックスでしょう。そういうものが増えていけば、いづれかは全体がブラックボックス化します。

小さいところから

先に大項目を作り、しかもその数が認知で対応できない量になってしまうと、アンタッチャブルな項目がたくさん生まれてしまいます。

なにせ、項目を作るのってすごく楽ですし、楽しい感じすらします。でも、そうやってほいほい増やしても、たいていは使いませんし、使わないものは使えなくなるのです。悲しい真理です。

ある程度経験を積んでいるならば、認知の確立は過去の認知の改変や変換で(言い換えれば、パターンで)代替できるのですが、使い始めたころはそうしたものがまったくありません。だから、少しずつ使い方を広げていく方が賢明でしょう。

ともかく、この場合のポイントは数です。

たくさん増やす→さわりにくくなる→さわらなくなる→さわれなくなる

こういう流れは、結構いろいろな場所で起きているのではないでしょうか。何かしらの有限化が必要ですね。

ある程度使い慣れた人向けには、たとえば、以下のようなやり方もあるでしょう。

3つのプロジェクトと7つのテーマ | シゴタノ!

別段どういうやり方でも構わないわけですが、「比較的挫折しやすいやり方」と「比較的挫折しにくいやり方」というのはあるように思います。

▼参考文献:

WorkFlowyの基本的な使い方。

クラウド時代の思考ツールWorkFlowy入門 (OnDeck Books(NextPublishing))
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アウトライナーの使い方と方法論。

Evernoteでの似たような話。

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