6-エッセイ

チェイン

小さな固い環。
それを少しずつ繋げて長くしていく。

一つひとつは取るに足らないこと。でも、たしかなこと。
その長い繋がりが、たしかな強度を与えてくれる。

もしかしたら、それは人を拘束するものなのかもしれない。
でもそれは、たぶん人の鋳型にもなるものだ。あなたらしさを支えるものだ。

そして、それは、高みに登っていくための手助けもしてくれる。

小さな環は、固く閉じていなければならない。
しかし、固く閉じているだけなら他の環とは繋がれない。

一度開き、また閉じること。
開閉を行ったり来たりできること。

それが長さを生んでいく。

しっかりとたしかなものを掴みたいと僕らは願う。

でもそれは、金属の棒なんかではないはずだ。そんな硬直的で、用途が限定されたものではないはずだ。

鎖のように、いろいろに形を変え、用途を変え、それでいてきちんとした強度があるものが望ましい。

そうではないだろうか。

小さな固い環。
それを少しずつ繋げて長くしていく。

断片は日常に転がっている。
あとはそれを掴まえるだけだ。

しっかりと記憶で、しっかりと心で。

効率の話はそれからでいい。
効率の話はそれからでいい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です