前回は、Scrapboxの実際例を紹介してみました。
ある程度イメージが掴めたら、後は実際に使ってみるだけですね。
というわけで、今回は操作方法・入力方法について見ていきます。
アカウント
上記ページの「Scrapboxを開く」から新規アカウントが作成できると思います。たしかGoogleアカウントを持っていればすぐに作れたかと(雑な説明)。
プロジェクトの新規作成
Scrapboxは、プロジェクトという単位を持ちます。プロジェクト一つが、ウェブサイト一つだと思えば十分でしょう。
適当にURLを設定してみてください。
「Public Project」は公開用のプロジェクトで、「Private Project」は非公開用のプロジェクトです。後者は作成者と招待された人しか閲覧及び編集ができません。秘密の隠れ家というわけです。
基本画面
新規プロジェクトを作成すると、こんな感じになります。
上部の家アイコンの後ろにあるのがこのプロジェクトのプロジェクト名です。後から変更も可能です。そのままズズーッと右にいくと、カードサイズを変えるためのつまみがあり、さらに表示順(ソート順)を変更するためのメニューがあります。まあ、この辺は適当にいじってください。
で、その下がページ一覧になるわけですが、最初は「はじめに」というページだけがぽつんと存在しています。このページをみると、基本的な操作はたぶん大丈夫だとは思いますが、いくつか説明だけはしておきましょう。ちなみに、必要なければ「はじめに」ページはさくっと削除しても大丈夫です。もちろん、残しておいても大丈夫です。家電を買ったときに付いてくるトリセツみたいな感じで扱えばOKでしょう。
ページの新規作成
上部ヘッダーにある「+」ボタンを押せば、新規ページが作成できます。もしかしたら、バージョンアップで「+」ボタンの位置が変わるかもしれませんし、そもそも「+」ボタンではなくなってしまう可能性もありますが、何かそれとわかるアイコンではあり続けるでしょう。
ともかく、そのボタンを押します。すると、以下のようになります。
大きく分けて三つの要素があります。
まず中央にあるコンテンツスペース。その右にある作成者アイコン。最後に、その下にあるページメニューです。
コンテンツスペースについては後述します。作成者アイコンをクリックすれば簡易のメタ情報が表示されます。ページメニューはページの削除や複製などが行えます。これもまあ、適当に触ってみてください。
ページ・コンテンツ
コンテンツスペースは、二つの部分で構成されます。まず、上部のタイトル部分。そしてその下の本文部分です。
まあ、簡単すぎて特に説明は不要ですね。タイトル部分に入力したものがそのページのURLとして設定されます(これに関しては無茶苦茶便利な機能があるのですが、それはまた回を改めて)。
一度、メインページに戻ってみると、以下のようになっています。
タイトルと本文がサムネイルで表示されていますね。もし本文が表示されていないときは、右上のつまみからカードサイズを大きくしてみてください。表示されるかと思います。
記法:強調
ここまでは簡単だったのですが、これ以降は少し特殊になります。他の入力方法に慣れている人は、むしろ使いにくさを感じるかもしれません。
まず、強調から。強調したい部分には[* ]を使います。実際に見てもらうのが一番でしょう。
このように[* ]で囲まれた部分が強調されます。
ちなみに、*の数を増やすほど強調度合いは増えます。
記法:外部リンク
ULRは、そのまま入力すればリンクになってくれます。
もし、別の文字列にリンクを設定したいなら、やはり[]を使います。
ちなみに、文字列とURLは逆に入力しても構いません。
これは細かい点ではありますが、ユーザーに優しい動作です。
外部の画像を表示させたい場合も、URLを[]で囲ってやればOKです。
記法:内部リンク
とは言え、頻繁に活躍するのは外部へのリンクではなく、内部へのリンクでしょう。
上の例では、このページ以外に最初から存在していた「はじめに」というページがあります。そこで、そのページタイトルを[]で括ってみます。
すると、リンクになります。つまり、[そのプロジェクトに属しているページのタイトル]で、簡単に他ページへのリンクが作れてしまうわけですね。
しかも、画像を注意深くご覧ください。上の方に「はじめに」というミニポップが表示されています。そうです。[を押し、そこからページタイトルを入力しようとすると、「ねえねえ、このタイトルじゃないですか?」と提案してくれるのです。これは単純に言って、けっこう>かなり>無茶苦茶便利です。ページ数が少ないうちはあまり感じないでしょうが、増えてくるほど役立ちます。
逆に、「はじめに」のページで、「これがタイトルです」ページにリンクを貼ってみましょう。
二文字で済みました。つまりは、こういうことです。
記法:先回りリンク
これは実際例で見ていきましょう。
たとえば上のような文章を書いていて、「そうだ、認知的負荷についてはきちんと書かないと」と思ったとします。そういう場合に、上と同じく認知的負荷を[]で括ります。
オレンジ色のリンクとなりました。これは、ジャンプ先のページが(まだ)存在していないリンクです。
で、そのオレンジのリンクをクリックします。
すると、「認知的負荷」をタイトルに持つページが作成されます。wikiではお馴染みのスタイルですね。でも、注目に値するのはここからです。下の方に「Links」という領域があり、そこに「これがタイトルです」のページが表示されています。
今、ごく当たり前に表示されていますが、私はこれに関しては一切何の操作もしていません。「タグ付け」も「ノートリンクを貼る」も何もしていません。単に先回りリンクからページを新規作成しただけです。それだけで、関連するページが下に表示されるのです。アンビリーバボ!
Scrapboxのアンビリーバボはこれだけではなく、この領域が大変便利なのですが、ここでは具体例を一つあげるだけに留めておきましょう。
以下は、「のきばとーく69回」のページです。
その下部はこんな感じになっています。
「GTD」について言及している他のページ、「タスク管理」について言及している他のページが一望できます。本当に小さな声で言わせてもらえれば、現状Evernoteに一番足りていないのがこれです。Evernoteの場合は、いちいち「タグ」を押して表示を切り替えないと、他のノートが表示されません。Scrapboxでは、グリコについているおまけのおもちゃみたいに一緒に表示されます。この差は、デカイです。
でもまあ、その辺の便利さは実際に使っているうちに体験されることでしょうから、ここでくどくど書くことは止めておきます。
記法:箇条書き
リンクについて書いていたら長くなってしまいましたので、他はちゃっちゃと進めましょう。
行の冒頭でスペースを入力すると箇条書きになります。
もう一度スペースを押すと一段下がります。
全角スペースでも、半角スペースでも、tabでもOKです。
記法:アイコン
Scrapboxでは、[ページ名.icon]とすると、そのページのサムネイル画像がアイコン風味に表示されます。
百聞は一見にしかず。
当然のように、こうしてアイコン表示させるためにはそのページを作っておく必要があります。上記の場合なら、以下のようなページが存在しています。
Scrapboxのユーザー名をタイトルに持つ「自分のページ」です。ここに貼り付けた画像がアイコンとして使用されるというわけです。
ちなみにこういう自分のアイコンは、ショートカット command + i(Mac)で一発入力できます。
操作:画像
画像を貼り付ける場合は、直接ドラッグしてください。それでOKです(雑な説明)。
操作:行移動
option (alt) + ↑で、フォーカス行を一つ上に移動。
option (alt) + 下で、フォーカス行を一つ下に移動。
操作:日時
control + t (Mac)で年月日を入力。
さいごに
と、ずらずらと操作説明について書きました。基本的に覚えておきたいのは、
・内部と外部リンクの書き方
・強調の書き方
・アイコンの入力方法
の三つだけだと思います。
実際はコードブロックとか引用とか他にもいろいろあるわけですが、その辺はヘルプなりなんなりを参照すれば問題ないでしょう。
もう一つ、入力については、「どんな粒度で書くのか」というコンテンツ・デザインからの方向もあるわけですが、それはまた回を改めて書くこと二しましょう。
というわけで、次回は拡張機能について書いて、第一回連載を締めくくりたいと思います
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